フリーランスエンジニアに未経験でなれるか?仕事の実態やゼロから始める学習方法まで徹底解説!

人生100年時代を見据える自己の生き方に対する考え方やライフスタイルの多様化、高速通信環境の整備普及、各種プラットフォームが充実している現代。かつてのようなオフィスに集まって働くことだけでなく、より柔軟な働き方を求める方が増え、フリーランスで生計を立てていくというケースも身近になってきています。

中でもIT領域のエンジニアでは、慢性的な人材不足とその業務形態特性から、フリーランスとの相性が良く、在宅・テレワークも含めた豊富な案件があるため、スキルを活かして安定した高収入を実現し、自分らしい働き方をデザインしやすい環境が整っています。

こうした魅力があるからこそ、フリーランスエンジニアは注目されており、すでにエンジニアとしての実績がある方はもちろん、これから目指したいという方も多くみられます。今、こうしてこれを読んでいるあなたも、このフリーランスエンジニアの魅力と将来性に高い関心を持たれていることでしょう。

ならば次に気になるのは、フリーランスエンジニアに未経験でもなることができるのか?という点ですね。プログラミングをはじめとするITスキルや、システム開発の実績などが求められるフリーランスエンジニアを未経験で目指していくことは、結論から言うと、決して容易なことではありません。一定以上の厳しい道のりとなることが予測されます。しかし、誰もがはじめは初心者であったことに変わりはないのですから、適切なステップを踏んでいくことで、フリーランスエンジニアデビューを果たすことももちろんできます。

そこで今回は、フリーランスエンジニアを未経験から目指したいという方のために、技術や知識の学習・習得方法、実際に仕事を開始するにあたっての必要スキルなど、これからすべきことを分かりやすく解説していきます。

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フリーランスエンジニアとは

まず、フリーランスエンジニアがどんな職業であるか、基本を確認しておきます。イメージだけが先行し、具体的にどのようなかたちで、どういった仕事をこなしているのか分からないままでは、将来ビジョンを描くこともできないでしょう。

フリーランスエンジニアとは、特定の企業や団体などに属することなく、自ら案件を獲得し、業務委託契約で仕事を請け負ってエンジニア業務を遂行、システムやアプリケーションなど完成物を納品したり、必要な労働を提供したりして、その対価を報酬として得ていく人のことです。

会社員エンジニアと異なり、雇用契約を結んでいないため、あくまでも企業など仕事を依頼するクライアントとの関係性は対等な契約関係で、互いが納得して決めた内容に従う必要はあるものの、それに従うかどうかも含め、働き方について全て自分が主体的に決定していける点が大きなポイントになります。

エンジニアとしての仕事内容は幅広く、主に下記のような職種分類にまとめることができます。

プログラマー

IT職種の入り口とも位置づけられる仕事で、システムエンジニアらが作成した詳細仕様書をもとに、適切なプログラミング言語を駆使して、実際にプログラムを書き、システムを構築していく仕事です。まずプログラマーの仕事を担当して力量を上げ、自身の専門領域を極めて他のエンジニア職種へとキャリアアップ、業種やポジションを変えたキャリアパスを歩む人も多くみられます。

システムエンジニア

クライアントとの打ち合わせを通じ、仕様書を作成、要件定義を行い、求められるシステムの立案・設計から仕事を始めます。実際の開発現場にも深く関与し、プログラミングに携わることもあります。基本的にはプログラマーなどの技術スタッフへ指示を出し、そのマネジメントまで担当することもあるといったコンサルティング要素も強めの環境で作業することが業務になります。開発領域に応じた言語知識と経験・スキルが必要とされますが、あらゆる方面からの強いニーズがあります。

ネットワークエンジニア

ネットワークシステムに特化し、その設計や運用、管理を担っていく仕事です。クライアントが求める条件を満たした効率的運用が実現される情報ネットワークの安定的構築を目指し、サーバーエンジニアやセキュリティエンジニアともやりとりを行いながら、作業を進めます。

データベースエンジニア

企業が保有する顧客情報や商品情報、独自ノウハウなど、重要な資産といえるデータを利便性良く安全に保管、管理するためのシステムデータベースを構築します。適切な容量や整理方法、引き出して用いる際のアクセス制限や記録管理など、専門知識を活かした開発・構築作業やチェック作業が求められます。

サーバーエンジニア

Webサービスやアプリケーション、企業システムの仕組みを支えるサーバーに特化し、その構築作業をゼロから担当、運用条件に合った設計を行い、管理保守も担います。最適な機器を選定し、それらをラックに固定する作業や、ネットワーク機器や電源などとサーバー機器をつなぐ配線作業など、現場物理作業も実施する点が特徴的です。契約によって、交代制で24時間365日の保守業務を長期にわたり担当したり、ネットワークエンジニアの仕事との兼務になったりする場合もあります。

セキュリティエンジニア

いまや重点的対策が不可欠なセキュリティに特化する業務です。最新の脅威に対応し、外部からのサイバー攻撃やマルウェアによる被害を最小限にとどめること、人為ミスも含めた情報漏洩の防止に寄与する仕組みづくりを進めることが求められます。依頼されたセキュリティシステムを構築するほか、既存のセキュリティホールを発見し、システムの改善更新を図ったり、攻撃を受けた際の初動対応で深刻な被害に至る前に適切な処理を実施、安全な運用体制の復旧・維持を担ったりすることが仕事となります。

フロントエンドエンジニア

サイト制作やアプリケーション開発など、ユーザーが直接触れる部分のWeb制作を行います。クライアントから求められる機能やデザインを実現し、見た目の美しさだけでなく、使い勝手の良さや動作時の安定性、メンテナンスのしやすさなどにも配慮したUI・UXの設計ができることが重要になります。

組み込み系エンジニア

家電製品や産業用ロボット、車両など、さまざまな機器の情報処理にかかるプログラミングを担当する仕事です。機械が直接理解することに向いた機器専用のプログラミング力が求められ、C言語やアセンブラを駆使する独自のスキルで開発に関わっていきます。IoT関連でニーズが増加してきている仕事でもあります。

サポートエンジニア

クライアントからの問い合わせを受け、ソフトウェア・ハードウェアを問わず、さまざまなIT機器の操作や導入方法に関するレクチャーを行ったり、故障やトラブルへの対応を行ったりして技術的な問題の解決を支援する仕事です。契約した企業の製品やサービス導入を勧める営業に近い仕事や、導入後のアフターサービスとして提供される障害対応など、技術面の顧客窓口役を担う仕事などがみられます。

フリーランスエンジニアは、こうした多様なエンジニア職種がありますが、全てに共通して言えるのは、自身のスキルを活かして請け負うことで市場のITニーズを満たし、社会を支える影響力のある仕事ということです。

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フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスエンジニアとして働くには、収入や業務にかかる面でさまざまなメリットがあります。具体的にみていきましょう。

自由で柔軟な働き方ができる

フリーランスならではのメリットとして、何より働き方の自由度が高い点がまず挙げられます。リモート対応の案件であれば、時間や場所の制約なく、好きな時間、好きな場所で作業を進めることができ、ライフワークバランスを充実化させやすいでしょう。家事や育児、介護、自身の体に関することなど、事情を抱える方でも仕事を続けやすい、スキルを活かした社会参加がしやすいものともなります。

現場への常駐が求められる案件で、見た目には会社員エンジニアとさほど変わらない業務スタイルとなる場合でも、あくまで自身が納得して契約した内容にのみ基づくものですから、自分の希望や考えとは無関係に出勤を命じられ、時間的拘束を受ける、異動になるといったことはありません。

もちろん副業・複業、案件を掛け持つことも自由です。常に働き方を自分の管理下のものとでき、柔軟に設計できることが、フリーランスエンジニアの大きなメリットです。

仕事を選び、充実したキャリアプランを実現していける

会社員エンジニアの場合、所属する企業から命じられた業務に就くため、仕事を選ぶことができず、自身が思い描くようなキャリアプランとは異なる働き方をしなければならなくなることがしばしばあります。しかし、フリーランスエンジニアは案件を選んで主体的に契約、仕事をしていくスタイルであるため、自らのキャリアプランに合致した、伸ばしたい専門スキルの現場経験に絞ってどんどんこなしていく、実績を積んでいくといったことが可能です。

当然クライアントありき、市場ニーズありきの話になりますから、必ずしも希望通りの案件が見つかり、獲得できることばかりではありませんが、保有するスキルや希望条件を提示し、自己アピールを行っていくことで希望に即した仕事ができやすくなります。

得意な領域、キャリア形成のために強化したい領域など、関心のある仕事に特化して働きを積み重ねていく日々となれば、自身の成長も大いに促進されるでしょう。効率良く実績や経験値を上げ、理想的なキャリアプランを速やかに実現し、しっかりとその先へ歩んでいける、こうした点もフリーランスエンジニアのメリットとなります。

収入をアップさせやすい

フリーランスエンジニアになると、同じスキルを保有しているとして比べた場合に、会社員エンジニアより高い収入を得やすい傾向があります。高収入を実現する可能性が高まることは、魅力的なメリットですね。

会社員エンジニアでは、所属企業の経営状態や年功による賃金体系などの影響を受けるため、スキルの市場評価通り、収入を伸ばしていけるとは限りません。会社を運営するにあたって必要な管理費や福利厚生なども必ず分割で負担、給与から天引きされることとなります。

フリーランスエンジニアは、業務に必要な費用や税金、福利厚生にかかる部分も、自ら支払っていかねばなりませんが、個人事業主となって経費を計上したり、細かなやりくりを日々丁寧に行っていったりすることで、手元に残る金額を増やせる可能性があります。税金面で有利になる場合もあり、最終的な収入アップを実現しやすいのです。

全ては自分次第ということになりますが、効率良く仕事をこなし、どんどん案件を引き受けていけば、収入を際限なくアップさせられるのも、フリーランスエンジニアの特長です。

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フリーランスエンジニアに必要なスキル

フリーランスエンジニアとして活躍していくには、さまざまなスキルが要求されます。ただでさえ目まぐるしい変化を遂げていくIT分野での技術職ですから、その中で継続的に仕事を受注していこうと思うなら、必要スキルを一度身につけるだけでなく、変化に応じて柔軟にアップデートさせていくことも非常に重要です。

しかし、フリーランスエンジニアを未経験から目指すなら、まずは何といっても基礎を整えねばなりません。最初の一歩としてどんなスキルが必要と心得れば良いのか、必須となるスキルから確認していきましょう。

ITスキル

フリーランスエンジニアは、一人称で仕事ができるだけの技術者、即戦力となるIT技術の専門家として仕事を依頼される対象ですから、一定以上のITスキルがなくては務まりません。担当する領域で開発に用いられるプログラミング言語への精通はもちろん、コンピュータ関連の基礎知識、サーバーやネットワークなどインフラについて、Webサービスやアプリケーションの基本的な仕組み、データベース周り、セキュリティ知識など、専門以外であっても、簡単なやりとりであれば理解できる程度の基礎知識は身につけておく必要があります。

そして当然ながら、獲得していく案件の領域、専門領域については、しっかりとしたスキルと知識、実務経験など実績が必要です。スキルレベルを相手に理解してもらうため、実務経験や保有資格などをスキルシートとして示すことが求められるシーンもあります。未経験からのスタートで、まだ十分に提示できるだけの開発実績、受注実績がない場合でも、取得した資格や、自身で作ったWebサービスやアプリケーションなどスキルを客観的に示せるものをまとめた、ポートフォリオを資料として活用していくことが有効でしょう。

自己管理能力

働き方の自由度が高く、自らに全ての裁量権があるフリーランスの場合、会社員以上に徹底した自己管理能力が備わっていなければなりません。複数案件を掛け持ちしている場合でも、個々の業務に支障をきたすようであってはいけませんし、定められた納期は必ず守ることが求められます。

納期までに何をすべきで、それにどれほどの作業時間が必要か、進捗状況を自身でチェックしながら時に調整を行い、質の高い仕上がりをきっちりと実現させる日々のタスク管理、プライベートも含めた1日のスケジュールをきちんと組み、どんな環境でも公私を混同することなく行動、高い集中力をもって作業にも取り組める、そうした力がなければ評価される仕事はできません。

もし、自己管理能力が低く、納期を守れない、条件通りの働きができていないといったことになれば、たとえ高いスキルを示せても、クライアントの信頼を失い、良い案件を獲得していくことはできなくなるでしょう。仕事にかかる責任が全て自分にあることをよく理解し、体調管理も含め、幅広い角度からセルフマネジメントスキルを高める必要があります。

コミュニケーション能力、営業力と交渉力

フリーランスエンジニアも、1人で仕事をするばかりではありません。規模の大きな開発プロジェクトの場合、チームで作業を進めていくことが一般的です。自身が1人で作成し納品する、保守管理を担うなど、独立した作業で完結する案件であっても、クライアントとは契約後も密に連絡を取り合っていくことが必要とされ、状況報告なども適宜あげていかねばなりません。納品物が導入先で想定通りに動作するよう、実際の操作に関するアドバイスを、顧客先スタッフに対して行うことが必要になる場合もあります。

チーム作業案件や、そうした個々のシーンにおいては、スムーズにどんな人ともやりとりが行える基本的なコミュニケーション能力が必要です。ITスキルが第一であることに違いはありませんが、ただ機械に対する技術力が高いだけでは、本当に役立つ、社会的評価を受けるような良い仕事はできないでしょう。

コミュニケーションと一言にいっても、クライアントのニーズをくみ取る聞く力、提案や納品物・サービスに関するプレゼンテーション力、他の技術者やIT担当者との専門的やりとりなど様々な対応力が要求される場面は思う以上に多くあります。高いコミュニケーションスキルがあれば、人脈形成も順調に進めやすく、それによって信頼を得て、新たな仕事を良い条件で紹介してもらうといったことも生じやすくなります。

自身の市場価値が高いことをうまくアピールし、案件を獲得、契約へと至るようにするには、関連した能力として営業力も必要です。さらに契約へ向け、内容を詰めていく際には、報酬面の事柄など重要ながら言いにくい内容を含め、きちんと自らの希望を伝え、相手の意見や事情も尊重しながらまとめていく交渉力も重要となります。

営業力や交渉力に長けたフリーランスエンジニアこそ、良い条件で働き、優れた実績を作ってさらに高額案件を獲得しやすくなっていくなど、高収入につながる良い循環を回していきやすい人になるのです。これらの地盤ともなるコミュニケーション能力は、一般がイメージする以上に、フリーランスエンジニアの必須スキルといえるでしょう。

自己学習能力

自ら主体的に学習を重ねていく能力の高さも、フリーランスエンジニアにとって重要なものです。トレンドの変化の速さと技術進展が顕著なIT領域で、エンジニアという仕事をこなしていきたいなら、現役である限り、市場の流れや先端技術開発トピックスに敏感となり、それをキャッチアップしていく勉強を継続しなければなりません。そして得た知識を身につけ、自分のものといえるスキルへと定着させて実務経験を積むという流れを繰り返すことが大切です。

会社員エンジニアにも学習能力の高さは求められますが、フリーランスで活動していくなら、なおさら自身の能力勝負といえる世界になり、もてるスキルと実績、市場の需給動向が仕事の獲得や収入レベルへと直結する、自らの市場価値決定にかかる要素となります。自己アピール力も重要ですが、アピールできるだけのものがなくては始まりません。

会社員のように、研修など学習機会や環境が外から与えられることもないため、自ら情報を収集し、スキルアップ、キャリアアップにつながる目の前の目標を設定、自分に合った学習方法で積極的に能力開発を行っていくことが重要です。主体的に自己研鑽に努め、向上心をもって取り組むこと、計画的に、また柔軟に、効率良く時代に合った方向性へ、学習そのものは地道に続けられる、そうした優れた自己学習能力は、フリーランスエンジニアとして、長く第一線で活躍するために不可欠な能力といえるでしょう。

社会保険や税金に関する基礎知識

社会保険の手続きやその仕組みについては、会社員として働いていると、とくに詳しく内容を知らずとも、会社側が担当部署で一括して取り扱い、処理してくれるため、問題になることはないというのが実情でしょう。まして税金については、寄付控除など部分的な知識をもっているだけでほとんど知らない、節税に興味はあるものの、仕組みは複雑で専門用語も多く、難しそうといったイメージをもっている方が多いのではないでしょうか。

実際、健康保険や年金は会社側で管理してくれますし、納税は多くが給与天引きで済んでしまいます。自分は年末調整など、提出するように指示された書類を出すだけ、後は担当者に任せておけば、手続きが完了しているといったケースが一般的でしょう。

しかし、フリーランスになれば、社会保険の公的手続きや納税も、全て自分の手で行わなければなりません。最低でも健康保険と国民年金、年に1度の確定申告をきちんと管理し、適切に対処していく必要があります。よってそのために必要な知識は身につけておくことが求められます。フリーランスエンジニアとして活動し、個人の事業として続けていくなら、賢く節税し、利益をより多くて基に残る収入として確保していくためにも、税金の基礎知識を増やしておくことが有効でしょう。

はじめのうちは、確定申告のための作業に苦心することも多いかと思われますが、現在は豊富なクラウド会計サービスやソフトを用いることにより、簿記知識などがなくとも、最小限の処理作業でスムーズにきちんとした申告書類の作成などが行えるようになっています。より複雑なケースでは、専門家の助言やサポートを受けることも検討しつつ、これら便利なツールを活用していくことをお勧めします。

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プログラミングはどこで学ぶ?

フリーランスエンジニアに未経験からなりたいというならば、まず活動を始める前に案件を獲得できるだけのスキルを身につける必要があります。特にどのエンジニア職種を専門領域とするにしても、プログラミング学習は避けて通ることができないものです。そのため、これをどこでどう学ぶかが非常に大切な点となります。

プログラミングでつまずいてしまうと、その先のキャリアプランは描けなくなり、一人前のフリーランスエンジニアにはなれないでしょう。また、一応の基礎スキルが身についたとみえても、学び方に問題がある場合、ステップアップに多大な労力と時間を要したり、その後の成長を妨げるところとなって再び学び直さなければならなくなったりすることもあります。計画的に、最良の方法でプログラミング学習を行うことが、その後を左右する第一の関門になるのです。

まず、どんなものを作るフリーランスエンジニアになりたいのか、どの領域を自身のフィールドとしたいのか、目標を明確にしましょう。その上で、とくに利用頻度が高い言語、そのジャンルで活躍するエンジニアにとって必須となる基礎言語を抽出し、学ぶべき言語として定めます。言語が決まったら、それを踏まえていよいよ学習方法を決めるという流れがお勧めです。学び方としては下記のような選択肢があります。

自宅で独学する

現在は別の仕事をしている、家事や育児、介護と両立する必要があるなど、まとまった時間を確保しづらく、細切れの時間を有効活用して未経験からフリーランスエンジニアを目指す場合、まずは自宅で独学に挑戦するという方法が採用しやすいものとなるでしょう。朝、これまでより少し早起きをし、その時間に学習することを毎日の日課にする、休みの日には総まとめとしてさらに集中した学習を行うなど、最低限のスケジューリングを実施して学びを習慣化し、さらに隙間時間も活かして復習を重ねていくといったスタイルが継続しやすく、学習時の集中力も高く保ちやすいのでお勧めです。

実際のプログラミング学習においては、オンラインの学習サイトが役立ちます。無料で公開されているものが多くあり、初学者を対象としたコンテンツが充実してきていますから、初めてでもハードルが低く、ごく簡単なところから学びを進めていくことができます。ぜひ積極的に利用してみましょう。自身が身につけたい言語を分かりやすく解説しているサイトや動画コンテンツなどから自由に選んでOKですが、最初はすぐに成果を求めず、基礎を固めることを重視してください。

独学には、対象言語を取り上げた書籍や参考書も役立ちます。言語によってはあまり数がないケースもありますが、各領域で使用頻度の高い言語であれば、およそこれら学習教材も充実した提供がなされてきています。

ある程度知識が身についてきたら、その言語を使って実際にプログラムを書いてみましょう。既存サービスやアプリの例を参考に、自身の手を動かして、練習によるコピーやクローンを作成してみます。動作を確認すれば、どのようなコードがどう働き、プログラミングするということがどういったことなのか、自身の知識定着レベルも含め、実践的に体感することができます。

慣れてきたら、いくつか自分が欲しい便利ツールやアイデアをかたちにしたWebサービス、アプリケーションなどをオリジナルとして作ってみましょう。基礎のプログラミング知識をどう応用し、開発に使っていくのか、力試しになるとともに、フリーランスエンジニアとして案件を請ける際に求められる思考力などを鍛えることができます。良い仕上がりになった場合には、それ自体を公開・提供して自身の実績とし、ポートフォリオに加えることも可能です。

また、より効率的に開発を進められるような、現場で使えるプログラミングスキルへと高めていくため、ライブラリや関連ツール、フレームワーク、環境構築などについても学びを進めていくと良いでしょう。

勉強会に参加する

その言語を学びたい人たちが集まる勉強会やセミナーに参加し、そこで学ぶという方法もあります。すでにエンジニアとして活躍している人を対象に、新たなトレンド言語を学ぶ場とする勉強会や交流会も多いものの、昨今は初学者、未経験者に開かれた勉強会などのイベントも増えてきました。これらを探し、近隣開催のものがあれば参加してみるのも良いでしょう。

しかし、この場所だけで学ぶ、言語を習得するということはまず不可能ですから、基本的に独学などと並行して利用することになると考えられます。ひとりで勉強するばかりではモチベーションが上がらない、同じように努力している人たちからの刺激も受けたいという方には、とくに利用が向いているでしょう。意見交換や情報交換を互いに行い、仲間作りを進めて、今後の人脈を広げる機会にすることもできます。

専門スクールで学ぶ

独学で進める場合、どうしても体系的に学ぶことが難しかったり、不明点や疑問点をその場で気軽に尋ねる、アドバイスを求めるといったことができなかったりするほか、ゴールが分からずモチベーションを保てなくなるなど、結果として十分にプログラミングスキルが身につかないまま挫折してしまうケースが少なくありません。

そうした挫折を防ぎ、サポート体制が整ったところでしっかり学びたいならば、専門のプログラミングスクールに通うのが効果的です。学びたい言語の講座が開かれているか確認し、体験会などでレベルや環境が合っているか検討したら、通学を始めてみましょう。基礎から応用まで、全くの未経験からでも身につきやすいようきっちりとサポートしてくれ、何より体系的に最短距離で学べる仕組みが整っていること、専門家である講師から直接指導を受けられ、疑問点をその場で解決できることなど、挫折しにくい環境と工夫が随所に認められるメリットがあります。

実際に教室へと足を運ぶスタイルが基本ですが、オンライン受講併用型、オンライン完結型を選択できるところもあります。通学時間を割くことが難しい方などは、そうした受講スタイルでの利用が検討できます。オンライン上で学ぶ形式は独学と似ていても、スクールカリキュラムに従って学習が進んでいく点や、いつでも質問できる双方向性がある点などで、こちらの方が身につきやすく、挫折しにくい可能性が高いとも考えられますから、学びへの初期投資は独学以上に必要ですが、それだけの利点は十分に見出せるでしょう。

実践レベルまで指導を受けられ、一連の課程を修了すると、最初の仕事の案件案内や就職サポートまで行ってくれるスクールもあります。この流れに沿うことで実績も作り、それをベースにフリーランスエンジニアとして活動を始めれば、比較的スムーズなデビューとなることが見込めます。

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未経験者にお勧めの言語は?

先述のように、どういったエンジニア職種でフリーランスとして活動していきたいかにより、身につけるべきプログラミング言語は異なります。そのため、一律に未経験ならこの言語から学ぶのが良いなどと断言するのは困難です。しかし、案件数が豊富で、比較的どの領域でも利用される頻度が高くなっている、そして初学者でも取り組みやすい要素が備わっているといった特徴により、お勧めといえる言語であれば、いくつか該当するものがあります。以下、簡単な特徴とともにご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

Java

現在の開発現場における主要な考え方である「オブジェクト指向」と呼ばれるタイプに属します。その中でも歴史と信頼性がある代表的プログラミング言語といえるのが、Javaです。金融機関のATMシステムや官公庁、大企業・レガシー企業などで使われており、大規模開発を中心に現在も広くニーズがあります。

組み込み系からアプリケーション開発、業務システム開発など活躍できる場が幅広く、OSに依存しない開発が可能なため、世界的にみても採用例が非常に多い言語となっています。数が豊富なことはもちろん、案件の単価も安定しており、エンジニアとして身につけておいて損のない基本言語といえるでしょう。

スキルとしてすでに身につけた人も、これから学びたい人も多い言語であるため、学習環境も充実しており、書籍・参考書やオンラインコンテンツも豊富、初学者・中上級者などレベルもさまざまにコミュニティーサイトが活発に機能しているなど、独学で学びやすい点もポイントです。動的なシステムを作ることも比較的容易ですから、成長度合いを自分でも分かりやすく見てとりながら、楽しく学んでいけるでしょう。

また、伝統と実績のある言語として、Java以前のC言語などから多くの優れた点を継承したものであること、Java以降の新しい言語に多大な影響を与えていることも認められ、その点で初期に身につけておけば、次の、またその次の言語と、学習を進めていく際に、考え方の応用が利きやすい、習得が容易になる点でもお勧めです。

PHP

PHPは、動的にWebサイトを生成したり、アプリケーション開発を行ったりする際に用いられ、利用頻度がきわめて高くなっているプログラミング言語です。サーバーサイドのスクリプト言語にあたるもので、Web開発において非常に高いシェアを誇っています。

Javaと共通している点も多くありますが、Javaがやや常駐案件、大規模プロジェクト案件で利用されやすいのに対し、PHPは小規模開発でも使われやすく、フリーランスのメリットを最大限に引き出せる在宅案件、リモート対応の案件の数が豊富であるため、働き方の自由度を確保しておきたいという方にお勧めです。

他の言語に比べ、その仕様や文法、構文がシンプルで分かりやすく、難易度が低いことも未経験の方に向く点ですね。公式マニュアルが公開されており、まずはこれを確認するだけでも、初学者には大いに勉強になります。さらに動作確認も容易で作業が進めやすいこと、プログラムのひな形として使えるフレームワークが豊富であること、データベースとの接続が簡単にできることなども特徴的なポイントで、これらの利点が案件の多さと学びやすさにつながっています。

実際の案件で求められるスキル水準は低めのものも多く、その分、単価が低めに設定されたものも目立ちますが、まずはそうした取り組みやすい案件から経験値を増やしていくことも必要であり、エンジニアとしての成長に寄与します。あらゆるシーンで出番のあるPHPは、未経験者にもお勧めの学んでおいて損のない言語です。

Ruby

PHPと同様、Webサービスやサイトの開発、アプリケーション開発などで広く用いられており、在宅で仕事をするフリーランスエンジニア向けの案件が多い傾向にある、人気のプログラミング言語です。形式としては、オブジェクト指向のスクリプト言語と呼ばれるタイプになります。

Rubyの最大の特徴は、何といっても文法が非常に分かりやすく、同じ動作をさせるにも、他の言語より短くシンプルなコードで記述することができる点です。このシンプルさから、プログラミング初学者でも理解しやすい言語となっており、その点でお勧めできます。また、開発者がまつもとゆきひろ氏という日本人であるため、公式サイトもそのまま日本語で読めること、日本語学習資料が豊富であることも、学習に着手しやすいポイントです。

国産言語として日本での採用例が多いほか、スピーディな開発が可能でスタートアップ企業に人気があります。RubyといえばRuby on Railsといわれるほど、圧倒的支持をもつフレームワークが存在し、これによって高効率な開発を目指す案件が大半を占めますから、Rubyを学習するなら、Ruby on Railsにも親しんでおく必要があります。

JavaScript

動的なWebサイトの制作や、実際にユーザーが見て操作する部分、フロントエンドの開発で利用頻度が高いのが、JavaScriptです。ブラウザさえあれば実行できる、ブラウザ上で動作する唯一のプログラミング言語である点が大きな特徴となっています。HTMLのコードを変更してコントロールしたり、CSSのスタイル変更を行ったりすることができるほか、アプリの開発も行えます。

実際の開発案件では、他の言語との組み合わせや、HTML・CSSなどとともにデザイン知識を活かして設計していくものがほとんどですから、JavaScriptだけで勝負することは難しいかもしれません。しかし、UI・UXのデザインはいまやきわめて重要なものであり、ユーザーが触れる部分を必要としないシステムやサービスはありませんから、市場ニーズも高く、身につけておく必要性は十分に高い言語といえます。とくに動的な仕組みやコンテンツが不可欠な今日にあって、JavaScriptの活躍の場は非常に広くなっています。

かつてはフロントエンドに特化していましたが、近年はNode.jsと呼ばれるJavaScriptのライブラリが普及したことにより、サーバーサイド開発にも使えるものとなったため、さらに汎用性のある言語となりました。

HTMLの知識は、IT領域に携わるなら基礎として身につけるものであり、この骨組み言語から実践言語へステップアップして学習するのがJavaScript、フロントエンドを担当するならJavaScriptのスキルは言わずとも必要といって過言でない状況ですから、未経験者も初期の段階から学習を開始しておくと良い言語です。特別な環境を構築せずとも学習を開始でき、参考になるサイトや動画、書籍類も豊富ですから、学びやすさの面でも充実しています。

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まとめ

フリーランスエンジニアに未経験からなることは簡単なことではありません。とくにITとの接点のない領域から転職を目指す場合などには、新たに学ぶべきことが多く、苦労することもあるでしょう。

しかし、高い興味関心と学習意欲があり、適切なステップを踏んで地道な努力を重ねれば、道は拓けます。今後IT人材、エンジニア人材の不足は、今以上に深刻となることが強く懸念されているため、スキルと実績ができれば、仕事の案件獲得に困るということもないでしょう。

最新の情報収集に努め、市場トレンドをとらえながら絶えず学習し、専門スキルの深化とカバー領域の柔軟さを備えていくこと、豊富な実務経験と誠実な仕事でクライアントからの信頼を獲得していくこと、これら基本的な点を軽視することなく、日々積み重ねていくことによって、フリーランスエンジニアとなってからも自身の市場価値を高めていけば、高収入を得て長く第一線で働くプロフェッショナルになることも夢ではありません。ぜひ一歩ずつ、できるところから歩みを進めていきましょう。

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