2年前
JavaScriptは、Webサイト、ページなどのフロント技術で広く活用されているプログラミング言語です。需要もあるため、勉強してみたいと考えている人も多いでしょう。
では、JavaScriptは具体的にどのような言語で、どのような仕事があるのでしょうか。ここでは、JavaScriptエンジニア、プログラマーを目指す人、転職を検討している人向けに、JavaScriptの基本的な知識や年収、将来性、身につけておきたいスキルや仕事の探し方などについて説明していきます。
JavaScriptとは、Webページを作成するために使われている補助的なプログラム言語です。私たちがインターネット上で見るページに「動き」をつける役割を持っています。例えば、Webサイトのトップページで、画像や文字が横または縦にスライドするものがありますが、あれはJavaScriptのプログラミング技術によって実現されているのです。
JavaScriptは、1995年にアメリカのネットスケープコミュニケーションズ社でプログラマーとして働いていたブレンダン・アイクによって生み出されたものです。それまで、Webページはポスターの画面のように静止した画像と文字が表示されているだけでしたが、JavaScriptによってこれらの文字や画像を動かすことができ、画期的なプログラム言語として普及していきました。
プログラミング言語に「Java」がありますが、これは全く別のプログラミング言語なので間違えないように注意しましょう。JavaScriptはあくまでも補助的な言語であり、一般的には「HTML」「CSS」などと組み合わせて使用されています。
JavaScriptはブラウザとテキストエディタを利用して、手軽に始められるため、様々な分野で利用することが可能です。新しいライブラリやフレームワークなども次々と登場しているため、新たな需要や技術的な向上も期待されている言語です。
JavaScriptを用いた主な仕事内容は、フロントエンジニア、Webアプリケーションエンジニア、スマホのアプリケーション開発エンジニアなどがあげられます。
では、JavaScriptエンジニアやプログラマーがどの程度の年収を得ているのかについて見ていきます。レバテックフリーランスでは、掲載されているJavaScript関連の求人案件から月あたりの単価相場を算出し、公開しています。
これを、税金などは考慮せず単純計算で12か月分としてみると、240万円から1,620万円までの間ということになります。
JavaScript求人・案件 | 最高 | 最低 | 平均 |
---|---|---|---|
単価 | 135万円 | 20万円 | 72万円 |
年収 | 1,620万円 | 240万円 | 864万円 |
職種別の単価でも見ていきます。こちらはJavaScript以外の案件も含まれています。
フロントエンジニア | 最高 | 最低 | 平均 |
---|---|---|---|
単価 | 115万円 | 24万円 | 71万円 |
年収 | 1,380万円 | 288万円 | 852万円 |
プログラマー | 最高 | 最低 | 平均 |
---|---|---|---|
単価 | 145万円 | 30万円 | 69万円 |
年収 | 1,740万円 | 360万円 | 828万円 |
プログラマー、エンジニアなどの職種、スキル、実績や経験の違いなどもあり、単価・年収には幅があります。これは、求人情報に掲載されている金額から算出しているため、エンジニア・プログラマーの実際の単価や平均とは異なります。ひとつの目安として参考にしてください。
JavaScriptエンジニア、プログラマーになるためにはどのようなスキルを身につければ良いのでしょうか。必要なスキルを順番に説明していきます。
当然のことですが、まずはJavaScript言語をしっかりと勉強することです。Webサイト構築、特にフロントエンド開発においては、JavaScriptが必要不可欠なものになってきています。
フロントエンドとは、ブラウザ上でユーザーから目に見える部分を構成しているところで、フロントエンジニアはその設計・開発・運用を行います。
フロントエンドに対し、ユーザーの目に見えないサーバー側のデータ処理などに関わる部分を、バックエンドと呼びます。
JavaScriptに関する情報は多く、スクールや書籍などで学べるほか、無料・有料のオンライン講座なども充実していますので、それぞれの環境や条件にあった勉強方法を見つけてスキルを身につけましょう。
フロントエンド開発には、静的なページの「HTML」、デザインを作る「CSS」、そしてページに動きをつける「JavaScript」の3つで構成されているため、これらの言語スキルをセットで持っていることが求められます。JavaScriptだけで良い、という募集はほとんどないでしょう。
またWebアプリケーションエンジニアの案件には、サーバーの環境構築に使用されるLAMPの技術が求められます。LAMPとは、OSであるLinux、WebサーバーのApache HTTP Server、データベースのMySQL、スクリプト言語であるPerl、PHP、Pythonの頭文字から作られた造語ですが、フロントエンド・バックエンドの両方を担当する案件もあるため、サーバー環境に対応できるスキルを身につけておきましょう。
あらゆるビジネスで言えることですが、Webサイト制作においても、プログラミング言語を記述する作業だけできれば良いというわけではなく、設計から構築、保守・運用まで数人で行うため、お互いの考えを共有し、協力し合うチームワーク作りのために、コミュニケーションスキルが求められます。
話をしっかりと聞き、また相手の考えを読み取ることで、正しく伝えるスキル磨きを意識していきましょう。
プログラミング言語を扱う技術以外にも、チームをまとめ、協力し合いながら効率的な作業をマネジメントできる能力があると、案件を獲得する上で有利になり、また単価がアップする可能性もあります。
マネジメント能力は経験が必要になりますが、意識しながら実績を積んでいきましょう。
それでは、これらのスキルをどこで活かしていくことができるのか、JavaScriptは具体的にどのようなことに使われているのかを見ていきます。
まず代表的なのがWebサイトの作成です。Webサイトのフロントエンドで動的な役割を持っています。プログラミング技術のほかにも、デザインのセンスなどがあると仕事として有利になります。
Webサイトの画面は、HTMLとCSSという言語の構成によって写真やイラストに文字を配置していますが、これにJavaScriptを組み込むことによって、画面をスライドさせたり、アニメーションを動かしたり、ほかにも様々な特殊効果でユーザーに印象を与えることができます。JavaScriptが最も活かされている仕事と言えるでしょう。
JavaScriptの用途の多くはフロントエンドですが、反対にサーバー側のバックエンド、Webアプリケーション開発にも使われています。代表的なものには、Google Chrome、Gmail、Skype、YouTubeなどがあります。
その場合JavaScriptは、RubyやPHP、Pythonなどと組み合わせて使います。それにより情報を記録したり、反対に取り出して表示するなど、リアルタイムでのデータ処理が可能になります。例えばGmailなら、ユーザーが何も操作しなくても、メールが届くと受信ボックスに入るという仕組みです。
またHTML5もあり、これはHTMLのバージョン5でマルチデバイスに対応しており、スマホでの構成に使われています。このように、フロントエンドとバックエンドの両方に活用することが可能なため、高い支持を得ています。
通常、スマホアプリケーションは動作環境ごとに異なったプログラミング言語が用いられますが、JavaScriptはマルチプラットフォームに対応しており、少ない工数で効率的な開発が期待できるため、スマホアプリケーションの市場では需要が高まりつつあります。
JavaScriptは、Webサイト構築やWebアプリケーション制作の技術を応用して、ゲームの作成にも使われています。フレームワークやライブラリが豊富で効率よく開発を進めることができます。
ゲーム開発案件の場合、ソーシャルゲーム、RPGゲームなどの知識とスキル、HTML5/CSSなどのコーディング知識などが求められます。特にゲーム市場はスマホへの移行が顕著であり、今後も需要が高いとされている分野です。
JavaScriptの特徴や仕事の内容などを把握、習得したら、今度は仕事探しです。求人情報はいろいろありますが、キャリアチェンジ、キャリアパスを狙う人は、転職エージェントサービスを利用してみましょう。
実力があり、高収入を狙えるWebプログラマーとして転職したい、Webプログラマーからフロントエンドエンジニアになりたいというケースは、転職エージェントサービスを利用するのが効率的です。
IT分野に特化しているエージェントなら、業界の動向を把握しているので、エンジニアの転職事情、傾向などの情報を得られるほか、それぞれの条件や希望に合わせた案件を探し、アドバイスもしてもらえます。
また、経験が少なくても、JavaScript以外のHTML、CSSなどのスキルを身につけているのであれば、フロントエンジニアとして案件を紹介してもらえるところもあります。その場合は、あらかじめ作成したポートフォリオの内容から判断してもらいます。
エージェントサービスは、たくさんあるので複数登録しましょう。そうすることで、自分に合ったサービスや相性の良いキャリアアドバイザーと出会い、担当してもらえる可能性が高くなります。
では実際に、どのような案件がどのくらいあるのか、レバテックキャリアの求人案件を見ていきましょう。
2021年3月26日現在公開されている、JavaScript案件数は2,227件あります。内容はJavaScript、HTML、CSSができるフロントエンドエンジニア、JavaScript、HTML5によるバックエンドエンジニア、ゲーム開発におけるコーディングなどが多く見受けられます。
想定年収は、最も低いもので350万円、高いもので1,500万円などがありますが、およそ400~800万円の範囲での募集が多い傾向にあります。参考として仕事内容など一部ご紹介します。
■想定年収 350~700万円 雇用形態 正社員
■担当業務
担当業務は主にHTML、CSS、JavaScriptを用いたフロントエンド開発業務
・JavaScriptやVue.js、React.jsなどフレームワークを用いたフロントエンド開発
・UIコンポーネント/UXの設計
・既存サービスの運用・保守
・採用技術の調査・選定
・APIなどバックエンド開発
・顧客からの要件ヒアリング、営業同行による技術支援
■技術要素
フロントエンド
・HTML5、CSS3、JavaScript、Vue.js、Node.js
開発環境
・Excel、Word、PowerPoint
必須条件
・JavaScriptを用いた1年以上のフロントエンド開発業務経験
・HTML5、CSS3を用いた1年以上のフロントエンド開発業務経験
・周囲と協調しながら自ら仕事を進めることができ、やりとげる責任感を持った人
・積極的に課題や新しいことにチャレンジできる意欲を持った人
多くの案件で、JavaScriptを使った開発経験1~3年を求めるクライアントが多い傾向にあります。またほかの言語、フレームワークを使っての開発なども見受けられました。
年収600~1,500万円の案件になると、プラットフォームの設計・開発・運用の中で上流工程である設計や、チームの管理業務などが仕事内容となっており、高いスキルが求められています。プログラム設計やマネジメントの経験がある人は、高い収入を得られる可能性が高くなります。
これからエンジニアを目指す人、または転職に踏み切れないという人もいます。その場合、副業案件を獲得し、実績を積んでいく方法があります。
副業では、本業があるためチームで行うような大規模な案件を扱うことはほとんどありませんが、小規模なWebサイトのフロントエンド開発など、1人、または少人数で行う案件を任されることになります。
案件の獲得には、クラウドワークスやランサーズといったマッチングサービスを利用する方法があります。エージェントサービスでもリモート案件などを扱うことがありますが、多くは常駐型のものが多く、副業でできるものは限られています。
注意したいのは、副業と言っても仕事ですから、手を抜くことはできません。正社員の場合は、研修などで専門技術をサポートする企業もありますが、副業案件は知識・スキル・実績を備えた即戦力が求められるでしょう。
案件がフロントエンド開発なら、HTMLやCSS、PHPなどのスキルが必要になります。実績がない人は、ポートフォリオを作っておきましょう。
復業案件は小規模のため、金額は大きいとは言えませんが、転職またはフリーランスとして働くためのステップとしてコツコツと実績を積んでいきましょう。
案件数からも分かるようにJavaScriptは需要の高い言語であり、将来性もあると考えられています。理由は主に3つあります。
JavaScriptは、ほぼ全てのWebサイトやWebサービスで利用されています。サイトにおける動的な表現は現代のトレンドであり、今後ますます加速すると予想されています。
そのため、JavaScriptはプログラミングの仕事において、必須のスキルと言っても良いでしょう。
Webアプリケーションにおいて、フロント・バックエンドの開発どちらでも使うことができます。JavaやPHPなどほかの言語と組み合わせるのはもちろん、JavaScriptのみでアプリケーションを開発することも可能です。
JavaScriptは、プログラムの枠組みとなるフレームワークや、コードパターンを集めたライブラリが豊富に揃っています。これらを使うことで、一から作るよりもプログラム作成が簡単に行えるようになるため、開発の作業効率がアップします。作業が容易になることで需要がニーズが高まり、案件の増加にもつながります。
また、多く使われると言語に関する情報も多くなります。プログラムでエラーが起きても、プログラマー同士でアドバイスを求める、インターネットなどで調べることができるため、早期の解決につながります。
将来性が高いと言われる一方で、今後長期的に継続していくためには、課題もあると指摘する声もあります。
JavaScriptはアップデートが頻繁に行われ、そのたびに言語の仕様が変わってしまうことがあり、追加したプログラムが実行されないなどの問題が発生することがあります。そのたびに再テストや仕様変更など、技術的な対応を迫られるため、作業工数が多くなり、エンジニアに負担がかかります。
JavaScriptは、エラー処理が大変で、ベテランエンジニアでも頻繁に向き合わなければならない課題となっています。リリース前にプログラムをデバッグ(プログラムの欠陥を発見し、修正すること)してもエラーを認識できないことがあり、エラーの特定に時間がかかります。
また、使用するブラウザによって上手く作動しないことがあります。頻繁に起こるアップデートにブラウザが追いつかないことが原因ではないかと言われていますが、動作テストでもブラウザかプログラムのどちらが原因かを調べる必要があります。
JavaScriptは1つの関数に対し記述法が多数あるため、覚えるのに時間がかかってしまいます。また、覚えた複数の関数がプログラムの中に混在してしまうと、上手く作動しなくなることがあるため、挫折してしまう人もいます。
JavaScriptは、プログラム作成上の手間の多さや複雑さが課題となっていますが、それでもWebサイトやWebサービスのフロント開発において世界標準とも言えるポジションを確立しています。
Web上で多くのサービスに組み込まれており、それが主流となっていることから、WebサイトやWebサービスの新規開発はもちろん、今後は既存サービスの改修などでもエンジニアの需要はますます高まると予想できます。
アップデートに対応しながら知識と経験を積み重ね、丁寧に対応していくようにしていくことで、ほかの言語の習得やキャリアアップにつながっていくでしょう。
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