最終更新日:2024年10月03日
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この記事のまとめ
現代の生活やビジネスにおいてはITの力が不可欠です。技術は日進月歩、業界内での変化もめまぐるしく、さまざまな技術トレンドやニーズが誕生し、多様なジャンルの技術者や専門家が活躍しています。
昨今注目の職種となっているのが、テストエンジニアです。本記事ではテストエンジニアにスポットを当て、仕事内容や必要スキル、年収、将来性など気になる実態について詳しく解説しました。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取る開発におけるテスト工程全般を担っているのがテストエンジニアです。世の中にはさまざまな電子機器や家電製品、IT・デジタル製品、ソフトウェア、アプリケーション、ゲーム、Webシステムがあふれています。
こうした便利なモノやツール、システムも正常に動作しなければ、全く役に立ちません。リリースされても誤作動や不具合を頻繁に起こしていては、ユーザーは満足せず企業の信用にも関わります。
企業の危機管理意識が高まりトラブルなく安定して稼働する製品を求める向きは年々強まっており、安全を見守るテストエンジニアの重要性と活躍領域の広がりは顕著です。
かつては若手のSEが担当することが多かったテストエンジニアの仕事ですが、近年は対象製品の高度化・複雑化とともにテスト実施と改善作業の専門性も大幅に上昇しました。加えてセキュリティや品質面でも高い仕上がりが求められるようになったことで、高いスキルを持った人材によるチェックが不可欠となり、スペックの高いテストエンジニアが各所で必要とされています。
システムやソフトウェア開発におけるテスト工程を担当すると聞くと、テスターとの区別がつかない人も多いのではないでしょうか。
確かにテスターも、IT製品や開発プロジェクトの成果物であるシステムやアプリケーションが問題なく動作するかどうかテストを実施し評価する仕事を担っていますが、その違いはカバーする領域にあります。
テスターの場合、作成されたテスト計画をもとに、実際のテストケース実施作業を行うのが第一の業務です。必要に応じテストのエビデンスを残しながら、動作のチェック、検証作業を進めていきます。一連のテストが終了したら、その結果をまとめて文書化し、提出・報告するところまでが仕事です。
これに対し、テストエンジニアはテスターのような実行作業のほか、想定される使用ケースの洗い出しから始め、必要なテストの設計や計画書作成といった上流工程にも携わります。さらに、テスト実施後の結果を踏まえた分析をし、バグやトラブルに対する具体的な改善提案も行うなど、テストに関わる全般業務を担う職種です。
企業によって多少の違いはありますが、一般に上位職種としてテストケースやテストの仕様書・設計・計画書作成から担うのがテストエンジニア、その指示に基づいてテスト作業を繰り返すのがテスター、といった切り分けがなされています。また、実施したテストの記録報告はテスターが行いますが、その資料から実践的で技術的な改善提案を行うのは、テストエンジニアです。
検証工程や手法が複雑で専門的知識を要するようになり、多角的に実施するテストそのものの作業負荷も過大となる中、テスターとテストエンジニアの領域の区別ができていったと考えられるでしょう。
テストエンジニアに求められるのは、まだ世に出る前のさまざまなプロダクトについて、想定外の不具合や欠陥がないか、使用感に問題はないかなどの動作確認と評価を行うことです。幅広い知識と豊富な経験を活かした精緻なチェックを行い、製品の安定性や品質を守ります。開発チームが気づかなかった視点からテストを実施することで、プログラムにバグがあることを発見したり、設計上のミスやセキュリティホールを見つけなければなりません。
ユーザーがより快適に使える優れた品質を維持できるよう、改善策を考えて提案します。成果物として完成したものを顧客目線でチェックし、さまざまな角度からテストを行うことでより良い評価を得られるものにグレードアップさせるというのが、テストエンジニアの大きな役割といえるでしょう。
テストエンジニアは、欠陥を残したまま運用が開始されたり販売されたりすることを未然に防ぐのはもちろん、想定外のエラーやトラブルで企業が被る多大な損害リスクや信用リスクを、可能な限り低減する大切な仕事を担っています。
人間が関わる以上、開発のミスやエラーをゼロにすることはできません。しかし、テストエンジニアの働きによってエラーを早期発見し修正コストを低減したり、世に出ることで生じる不利益から開発側とユーザー双方を守るといったことが可能になったりしています。
システムの障害によってビジネス機会を逸失する事態を未然に防ぐなど、テストエンジニアはビジネスや暮らしにもたらされた利便性とその円滑な流れを陰ながら支える大きな役割を担う職種です。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアがどのような仕事を行っているか、ステップごとに詳しくみていきましょう。
テストの計画策定として、対象となる製品やシステムなどについて、クライアントや開発担当者などから情報提供を受け、どういったテストを行うことが必要かプランを練っていきます。開発の元資料となった仕様書や設計書に立ち戻って内容を把握・分析し、テストを実施する範囲や目的、テストにおける観点の抽出と満たすべきライン、期待値、実施に要する期間、項目ごとの優先順位や人員配置計画など、実施にあたって決めておくべき内容を詰め、計画書にまとめるのが具体的な仕事です。
スタート部分であり、テスト工程の基礎をなす計画立案になりますから、的確かつ迅速に進めることが求められ、内容に見落としや破綻があったり、策定作業が遅延したりすると、業務全般に影響が及びます。
計画書が完成したら、それに従ってより細かな設計を行っていきます。どのような技法を用い、何ケース実施するのか、どこに重点を置いた評価を行うのかを適切に判断し、決定しなければなりません。
想定されたシーンや仕様書からテスト観点について優先順位をつけつつ洗い出し作業を進め、最適な技法を組み合わせていきます。手順がまとまったら、実践に向けたテストケースとして起こす作業を実施。実行条件や入力データなどを組み合わせ、実行フェーズに備えます。
計画と設計がしっかりしていれば、テスト工程は成功に近づいています。反対に、この仕事がいい加減であったり、低いレベルの詰めでなされたりしてしまうと、バグを見逃したり不具合やトラブルを起こしやすい製品を生んで信用を失ったりして、大きな損害を被ることにもなりかねません。知見を活かし注意深く進める必要があります。
設計をもとに、実際にテストを行います。設計に基づいて作業的に実施されるものですから、専門に担当するテスターに引き渡す場合もありますし、ソフトウェアで自動化するケースもあるなどさまざまです。
自動化や半自動化の仕組みの構築とともに、プログラマーやSEなどが実行まで兼務することもあります。テストエンジニア自身が実行に関わるケースももちろんありますが、近年では上記のようなケースが増えてきているようです。
実際にテストを行って出た結果は、資料としてまとめ、速やかに情報を共有する必要があります。開発担当やチームリーダー、プロジェクトリーダー、経営層などに向けてレビューを行い、要望に応じてテスト方法の見直しをしなければなりません。不備・不足が指摘された場合には、計画策定から改めてやり直す必要が生じる場合もあります。
問題ないと見られるテストの流れが構築されていても、実施する中でどこかのフェーズに不備が隠れていることも考えられ、より精度を高めるに問題点や改善点、追加テスト項目の必要性など的確に判断できなければなりません。もちろん、作成するドキュメント資料や証跡に高い正確性が求められるのも当然のことです。
適切なテストを実施し、その結果から改善を施さねばなりません。可能な限り多様な顧客の視点を意識し、製品やシステムについて、その機能性や性能、使い勝手など品質を評価し、開発者らの気づかなかった観点からアドバイスを行います。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアに求められるスキルについて解説していきます。
テスト技法に関しては人一倍の知識とスキルが必要です。一口にテストといっても、対象や目的によりとるべき最適な手法や優先観点が異なります。幅広い知識を持って、それらを自在に駆使できるスキルが欠かせません。
情報システム系を例にとっても、プログラミングコードを1行ずつ実行し、動作確認を行っていく「単体テスト」、モジュールを結合して実施する「統合テスト」、全体の動作を確認する「システムテスト」などさまざまなスタイルと工程があります。セキュリティ要件やパフォーマンス要件は、そのシステムに求められるレベルに応じ実施すべきテストが変わってくるでしょう。
対象やクライアント、開発者からの要望は幅広く、どういったテストを実施すべきなのか、組み合わせはどうするのかなどケースに応じた最適解を判断しなければなりません。
単純にピックアップすると、項目が膨大な量に及んでしまうテストのケースでも、典型的な例について技法の知識があれば、精度を落とすことなく効率化できるようにもなります。
テストエンジニアの仕事は集中力と注意力を必要とする地道な作業であり、根気よく丁寧な作業を行うことにより、隠れた問題点を評価・報告することが必要です。ごく小さな問題点であっても見過ごせば、深刻な被害をもたらす可能性があります。適切に洗い出しを行い、それに対する改善案を提示できるスキルが求められるでしょう。
テストは品質を高く保ち製品価値を支えるために行うので、品質管理への理解と実行のスキルが必要です。顧客満足度の高い品質管理を実践する上では、有名なものに「狩野モデル」とよばれるものがあり、1980年代に提唱されて以来、世界でも通用する基準として評価されています。
このモデルは、顧客満足度と品質の関係性を5段階でまとめたものです。こうした品質に関する理解を、マーケティング面でも技術面でも深め、それを的確に管理する優れたテストを実施できる力こそ、テストエンジニアに欠かせないものでしょう。
テストを行う対象は、多くがプログラム開発の領域をもつものです。テストエンジニアはテストを行う対象がどう開発されているか理解し、ソースコードからバグ箇所を探し特定する、場合によってはそれを修正しなければなりません。そのためには主なプログラミング言語を操れる、理解できる力が必要です。
プログラミングスキルやそれを用いた開発スキルは、新たに必要なテストケースを提案するシーンなどでも役立ちます。技術者の基礎スキルとして身につけておくことが求められるでしょう。
昨今は客観的かつ効率良く漏れのないテストを最小限のコストと期間で実施するため、自動化へのニーズが高くなっています。人の手で属人的に行う領域もありますが、とくに膨大なデータや回数が必須のシーンではテスト自動化ツールの使用が一般的ですから、エンジニアとしてこれを駆使するスキルが必要です。
テストを実施したらその結果を報告しフィードバックを行います。テストエンジニアには、テスト実施や検証によって導かれた結果をまとめ、適正に評価した資料作成のスキルが不可欠です。
優れたテストであっても、その情報や資料内容が正しく共有されず、実際の改善実施プロセスにその知見を活かすことができなければ、開発において同じミスが起きてしまいます。エンジニア自身が理解しているだけでは無意味で、他者へ的確な表現で伝える能力が必要です。
WordやExcel、PowerPointを用いた資料作成の基礎スキルや、問題点・レビューのまとめ方、報告時のプレゼンテーション手法などについて学び、スキルとして身につけておくことが重要でしょう。
テストエンジニアは、テスト工程についてその計画・設計段階から実際のテスト実行、結果報告と改善提案まで、一連のプロセスにかかる業務を幅広く担います。開発の現場には、それぞれ予算や完成までの期限があり、テスト工程もその中にきちんと収まるものとしなければなりません。
テストの対象や範囲、順番を定め、必要な人員を配置して、適切な環境を構築、それぞれのテスト進捗状況を管理しデータを収集・分析してまとめていくなど、高いマネジメント能力が求められます。
昨今のテスト工程では、業務が複雑かつ膨大になるケースも少なくありません。現場の混乱を招げるよう、スケジュールの調整や操作指導、情報共有なども含め、しっかりと管理・マネジメントができるスキルを磨くことがポイントになります。
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おすすめの案件を受け取るスキルとともに、下記のような知識も欠かせません。
テストエンジニアは、テスト対象となる製品やシステム、アプリケーションなどについて、その仕様や機能を的確に把握できなければなりません。対象物の動作や仕組みについて、基本的な理解ができていなければ、どういったテストが必要か判断することもできないでしょう。
設計書や仕様書を読み込み、専門用語で表現されていても対応できる基礎知識、コンピュータやデジタル製品に関する技術的基礎は最低限身につけておくべきでしょう。問題点の発見や改善にかかる提案を行う上でも、これらの知識が欠かせません。
テスト工程に割くことができる人員や予算、期間には限りがあります。高品質なテストを行えれば良い、リソースは無尽蔵にあるなどということは、現実問題としてほとんどあり得ません。条件として出された制限の中で、最大のパフォーマンスを発揮するテストを構築し、実行することが求められます。
ただコストの削減にばかり気をとられ、テストを簡略化したことでリスクが高くなったとなれば大問題です。コストとリスクのバランスについて正しい理解を身につけ、ビジネス目線で合理的な判断ができるようになる必要があります。
開発チームの技術者らは、モノを作り出す側の目線、専門家としての目線で作業を行っています。高度な専門性を持っているがゆえに一般目線でのケース想定が十分に行えていなかったり、導入先の業界常識や慣習を想定していなかったりする場合があるようです。
各プロセスでチェックを行っていても、想定外の利用で不具合を生じることとなったり、本来の機能性や価値を発揮させられなかったりすることも。テストエンジニアは実際の利活用シーンで優れた品質を発揮する製品、安定した動作で高い顧客満足度を得られるものとすべく、受け手である一般ユーザー目線でテストを構築し、アドバイスを行う必要があります。
開発者よりも広い視野や一般教養、業界・ビジネス知識をそなえ、トレンドにも敏感でなければなりません。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアの活躍の場は数多く、ソフトウェアやWebシステムを開発する情報処理関連企業や、品質検査を行う機器メーカー、ものづくりやアプリケーション制作などに関わるあらゆる現場が対象です。
グローバル化が進展する中、海外製品のローカライズや輸入提供前の国内テストといった仕事も増えてきています。語学力があれば、海外でそのテスト技術を活かし、日本製品の現地導入をサポートすることもできるでしょう。
またAIやIoT、自動運転など、技術への深い理解が求められ実用化に向けた改善テストを繰り返している最先端領域、テストの重要性が高い分野は、高度なテストエンジニアが大いに活躍する場となります。
一方でコンピュータ(AI)によるテストの自動化・効率化を実現するツールも普及してきているため、比較的単純な開発や、膨大で網羅的なテストを効率良く行うことが重視される製品開発の現場では、テストエンジニアの活躍の場が減少してきています。
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おすすめの案件を受け取る製品の誤動作やシステムのトラブルは思わぬところから生じるものです。単純なミスが原因の場合もありますが、多くは複数の要因が複雑に絡み合って起きるなど、その原因を突き止めることは容易ではありません。
仕様書や各開発工程担当者の仕事に問題はなくとも、小さな連結部の相性の悪さから不具合が生じていたり、プログラマーらが想定していなかった操作がなされてエラーが発生したりといったことがあり得ます。
難解なパズルを解くように、一つひとつさまざまな可能性を試しながらチェックを行ったり、詳細に流れを遡って確認したりとテストエンジニアの作業は地道で苦労も多いものです。しかし問題箇所を発見できた時や、改善提案でその製品価値を守り向上させることができた実感が得られた時の達成感は大きいでしょう。
高度なスキルと豊富な知見から不具合を発見し、修正サポートを行ってくれる優秀なテストエンジニアは、開発担当のチームからも大いに頼りにされます。テストを通過した製品やシステムが安定的に機能し、多くの人々に活用され、喜ばれているさまを目にすれば、自身の働きや存在にも誇りを持つことができるでしょう。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアの業務は、企業の信頼にも関わる重要な役割を担っています。しかし、その仕事内容は人によって向き・不向きを大きく分けるといえるでしょう。
ここでは、テストエンジニアに向いている人の特徴を紹介します。
テストエンジニアの役割であるテスト業務はなぜ行われるのか、その意味や本質を考えられる人が向いているでしょう。「正しく動いているから問題ない」と考えるのではなく、さまざまな条件を考慮しなければなりません。
例えば、遊具を手でまわしたり押したり、目視したりした結果、正常に動いたとしましょう。たしかに問題はなく危険はないように見えますが、遊具を使う対象は子どもです。
どのような遊び方をしても壊れないように、多様な角度から検証しなければいけません。
このように、物事の本質・テストの意味を理解し、実行できる人はテストエンジニアとして重宝されるでしょう。
テストエンジニアは設計書を基にテストを実施します。細かな設計書を正しく理解し、今後どのようにテストを進めていくのかを検討できる能力が必要です。
手際よく計画を立て行動し、単調な作業の繰り返しでも根気強く続けられる人がテストエンジニアに向いているといえるでしょう。
テストエンジニアの能力として求められる要素は「几帳面さ」と「細かな物事」に気付ける能力です。テストエンジニアは細かなミスや確認漏れに気付き、品質の保証を裏付けなければなりません。
小さなミスでも、なぜそのような事態が起こってしまったのかを検証し、今後起こさないための対策案を提示することが重要です。完成物を厳しくチェックする几帳面さ、完璧さが求められます。
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おすすめの案件を受け取る未経験でもテストエンジニアになることは可能です。未経験可能としている求人は多くあります。テストエンジニアになるための資格は必要ありませんが、基本的なパソコンスキルやシステム開発の知識、円滑なコミュニケーション能力は必要です。
また、同じ未経験者同士であれば、JSTQB認定テスト技術者資格や基本情報技術者資格などを取得していれば選考時に差をつけられるでしょう。採用が決まらない場合は、資格の取得を検討することがおすすめです。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアのスキルや知識は、一度身につければ完了しその後もずっと通用するというものではありません。技法やツールの変化、製品やソフトウェアの開発現場におけるニーズ、世の中の変動によるトレンドや操作・利用シーンの変化など、取り巻く環境は常に変化していくので、知識やスキルのアップデートが必要です。
古い知識とスキルのままでは、たちまちテストエンジニアとして使い物にならなくなってしまうでしょう。また、テストの自動化が進んでいくのを背景に、テストエンジニアにはより人間にしかできない役割を担うこと、高度なスキルを駆使することが求められるようにもなってきています。
積極的に自ら学び、スキルアップできる人材だけが、今後も必要不可欠な存在として求められ、生き残るものとなるでしょう。では、具体的にどうやってスキルアップを図っていけば良いのでしょうか。
エンジニア向けの勉強会は積極的に各所で開かれており、開催回数や対象内容のバリエーションも豊かで、参加しやすい特徴があります。テストエンジニアとしてスキルアップしたいならエンジニアの勉強会に参加してみましょう。
専門性が高い領域でベテランエンジニアがメイン対象だとついていくことが難しく参加しても得るところは少ないものの、駆け出しのエンジニア向けなら普段あまり触れていない分野にも積極的に顔を出すと良いです。
例えば、Webアプリケーションの開発における最新プログラミング情報を取り扱った勉強会があったとします。テストエンジニアの仕事としては、直接その内容が活かされることはないと感じるかもしれません。
しかし、開発サイドの考え方やトレンド、アプリケーションの動作の仕組みなどを知る絶好の機会です。製品やシステムについて理解を深められる、品質・パフォーマンスのレベルの目安などが分かるという点では、テスト工程の仕事にも大いに役立つと言えるでしょう。プログラミングのトレンドや基礎を身につけておくことも、バグの発見や改善提案に役立ちます。
また、エンジニア向けの勉強会には、さまざまなバックグラウンドを持つ人が参加しているので、会話を交わせば貴重な人脈を得ることも。出会いを大切にしていれば将来の仕事につながったり、キャリアプラン・キャリアパスに大きな影響を与えるものとなったりするでしょう。
一人では着手できなかった新たな領域や、人間関係によって導かれる世界への道が、勉強会への参加をきっかけに拓ける、ということがしばしばあります。興味関心を幅広く持ち、情報にアンテナを張って参加してみましょう。
セミナーは、勉強会に比べ交流の要素が少なくなりますが、関心のある領域や技術がテーマとなっていたり、少しでも自身の活動に関連性を感じる内容を含んでいたりするなら、ぜひ参加してみましょう。
企業主催のものも多く、有名企業が無料で開催しているセミナーも少なくありません。規模の大きなセミナーでは、普段直接話を聞くことができないような各専門分野の第一人者がゲストスピーカーになっている場合もあります。
テストエンジニアとして幅広い知識を身につけておきたいなら、参加して損はありません。IT業界のトレンドや開発最前線の状況を多角的に知ることができれば、テストエンジニアとしてワンランク上の活躍ができるようになるでしょう。
もちろん、テストエンジニア向けのセミナーでは、現場ですぐに役立つ技術情報、実践的学びを得ることができます。しかしそれに限らず、さまざまなエンジニア向けセミナーで得られた知見は、すぐに役立ったという感覚がなくとも、確実に血肉となり、テスト設計や分析で働かせる底力としてパフォーマンスを向上させるもとになるでしょう。
高額なセミナーに無理をして参加する必要はありませんが、気軽に参加できるものであれば、情報を吸収しに足を運んでみてください。なお、セミナー後に交流の機会が設けられている場合もあり、そこでの出会いが勉強会と同様、人脈形成に活きることもあります。
経済情報のニュースメディアから発信される最新情報や、IT関連の最新動向を伝えるメディアのコンテンツは、主なものに目を通す習慣をつけましょう。市場やトレンドを左右する重要トピックスは、複数のメディアから情報が配信されます。それらについては一通り理解し、動向を把握しておきます。
ジャンルに特化したメディアなら技術情報や背景なども詳しく解説されているので、定期的に目を通し理解を深めておくと最新動向から遅れをとらず学びを深められるでしょう。AIやブロックチェーン、DX、ロボット、IoT関連といった、あらゆる業界への広がりが見込まれる先端技術、トレンド技術などは、実務にも関わってくる可能性が高いものですから、とくに基礎理解の習得と動向の注視に努めておくことが望ましいです。
また、ニュースメディアではありませんが、IT主要企業、システムへの導入シェアが高い製品を展開する企業、主要セキュリティ企業などが発信するニュースやテックブログの情報もトレンド理解に役立ちます。
不足しているスキルを補完する、またすでに自身が持っているスキルや知識をさらに深めるため、オンラインスクールの講座を受講するというのも良い勉強法です。オンラインスクールは時間や場所を問わず受講できます。かつては高額なケースも多かったものの、昨今はごく低価格で優れた内容の講座を通学型と変わらないレベルで受けることができるようになりました。
一方通行の受講だけでなく、チャットで質問したり、オンライン授業を通してやりとりができたりする講座も増加。資格取得に向けた学習や、テスト技法、ツールについての学習、マネジメントスキルの習得を目指すもの、プログラミング学習など、さまざまな講座を見つけることができます。レベルも多様ですから、自身の理解レベルに応じたものを選んで学ぶと良いでしょう。
スクール形式以外でも、オンラインで得られるチュートリアルは数多くあります。書籍資料での学びももちろん有用ですが、手軽で直感的に理解しやすく、独学でも継続しやすいオンラインコンテンツを積極的に活用してみてください。
エンジニア同士などの交流会に参加してみることも、スキルアップ活動を支える取り組みとして有効です。直接スキル向上につながる成果が得られるというものではなくとも、仕事に活きる発見や気づきを得られたり、日頃のさらなる学びやモチベーションを活性化させたりすることができるからです。
交流を通じて新たな知人・友人、仲間を作ることができれば、人脈をより豊かにし、そこから将来的に仕事を得られるといった場合もあります。勉強会の後に任意参加で設定されているものもあるので、時間的な余裕がある際にはできるだけ参加してみましょう。
最初は気が引けても、何気ない会話をする中で自然と打ち解けられるようになります。エンジニア同士で集まっている交流会であれば、話題は開発に関することや期待する技術、今とくに関心が高い領域などが主なものとなりますから、知らなかった世界や内容を知り大きな刺激となるはずです。
とくに話しやすい気の合う仲間を見つけられれば、自身のスキル上の悩みや、勉強していて行き詰まっている点を相談するといったこともできます。交流会に自ら参加しているエンジニアには向上心の高い人、コミュニケーションや人脈形成にも前向きな人が多く、建設的な人間関係を築く好機となるでしょう。
エンジニア同士の交流会の他に、近年は異業種交流会のようなイベントも多く催されるようになっています。こちらはより幅広い知見を得たい、異なったジャンルからの意見を聞きたい、業界の特徴を知りたい、多彩な人脈の醸成を図りたいといった場合に役立ちます。
開催目的やスタイル・方針、参加者の傾向など、賛同できるもの、魅力的と思うものがあれば、こちらも参加し体験してみると良いかもしれません。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアの年収について、興味を持つ人も多いでしょう。テストエンジニアのフリーランスの求人を掲載しているフリーランスHubを基に、実際の月額単価・年収をご紹介します。
フリーランスHubによると、テストエンジニア求人の月額単価相場は、月60~70万円、次いで月50~60万円が多いことがわかります。(2024年9月3日時点)。
60万を月額平均と考えた場合、単純計算をすると720万円の年収になります。ただし、フリーランスの場合は毎月継続的に仕事を受注できるとは限りません。掲載されている年収よりも下がってしまう可能性がある点は理解しておいた方がよいでしょう。
また、テストエンジニアとしての実務経験年数やアプリ、システム開発の有無によっても単価や年収は変わります。高単価で高年収を得られるテストエンジニアフリーランスを目指すためには、実務経験やキャリアが必要です。
上記の金額はフリーランスHubに記載している金額のため、テストエンジニアの求人全体のものではありません。掲載サイトによって月額単価に差が見られるでしょう。
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おすすめの案件を受け取るテストエンジニアの場合、将来どのようなキャリアパスが可能なのでしょうか。先を見据えて考えておくことも重要です。
テストエンジニアとしての道を究め、テスト計画や設計など上流工程を中心に実績を積むと、リーダー職やマネジメント職を任されるようになります。テストエンジニアの中の上級エンジニアとして、後進の指導も含めた役割を担っていくスタイルです。
さらにテスト領域を超えてマネジメントスキルを活かし、開発プロセス全体を対象とする、プロジェクトマネージャーを目指す道もあります。
テストエンジニアは、テスト段階で深刻な障害発生につながるリスクの高いセキュリティホールを見つけたり、安全に安定して使えるという観点から、セキュリティレベルの品質評価を行ったりすることもあります。この経験や知識をもとに、よりセキュリティ領域の技術を高めて、セキュリティエンジニアへのキャリアパスを図ることも可能です。
テストの自動化導入が急速に進んでいる今日、このニーズに特化したテスト自動化エンジニア(SETエンジニア)への注目が高まっています。最適なツールを選択し、結果を分析する専門家で、修正作業までを担うこともある職種です。
似た職種であるSETエンジニアは、リグレッション周りの自動化や継続的インテグレーションでのビルド自動化を担う技術者ですが、テスト自動化も含める場合もあるなど、この2職種の定義はまだ企業により違います。名称にとらわれず確認が必要でしょう。
いずれにしろ、テストエンジニアの基礎知見や自動化スキルを武器に、その専門家として活躍する道があり得ます。
業務系や組み込み系システムを中心としたテストを効率良く実施し、高い品質の確保と改善サポートを専門に行う品質コンサルタントも、キャリアパスとして視野に入るものです。プロジェクトの立ち上げから参加して品質管理方針を決定したり、テストマネジメントや開発チームの品質意識について分析・指導したりと、品質にかかるマネジメント全般を担います。
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おすすめの案件を受け取るIT業界はAIと機械学習技術の進展により、大きな転換期を迎えています。この変化に伴うテストエンジニアへの影響は大きく、その最たるものがAIを用いたテスト自動化です。
テスト自動化を用いることにより、効率のよいテストケースと計画の策定、膨大な回数とデータ量の網羅的テストに至るまで、多くの業務が可能になりました。かつて、テストエンジニアが担っていた仕事を代替するようになってきているのです。
人間には不可能なレベルのテスト実施を迅速に実現できる、労働コストの削減につながるなど、徐々にAI、機械学習技術はIT業界に普及し始めています。単純なほぼテストだけなどの仕事の需要は減少、市場が縮小される可能性も考えられるでしょう。
そのため、テストエンジニアの将来性は、人としてこの自動化を超える価値を発揮できるか、これらを操ったプラスアルファの仕事ができるかにかかっているといえます。今後求められるエンジニア像は、人の手が加わらなければ正確性に問題のあるシーンや、最終的な確認・分析に対して、豊かな想像力と経験、高い注意力をもって取り組むことができ、AIと協働してより優れた結果を出せるような人物でしょう。
テストエンジニアは海外では一般的な職業ですが、日本ではまだまだ多くない職業です。しかし、新たなシステムや移行時には、テストが欠かせません。そのため、今後もテストエンジニアという職業がなくなることは考えにくく、種類やジャンルの多様化によって、フリーランスとして活動するテストエンジニアも増えるものと見られます。
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おすすめの案件を受け取るいかがでしたか。今回はテストエンジニアの仕事にスポットを当て、内容や必要なスキル、キャリアプラン、将来性まで幅広くご紹介しました。トレンドニーズに応じて高水準な品質管理、製品の価値向上をサポートできるテストエンジニアは、今後も高い需要があると考えられます。
仕事に直結する専門的な知識はもちろん、幅広い視野で自己研鑽を重ね、周囲からも一目置かれるテストエンジニアを目指してみてください。
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