最終更新日:2024年11月07日
「デバッカーとは何をする仕事?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
デバッカーとは、ゲームのバグや不具合などをチェックする職種のことです。
本記事では、デバッカーの仕事内容や必要なスキル、役立つ資格などを紹介します。また、報酬単価の相場やデバッカーの適性などについても解説します。
デバッカーは未経験からでも目指せます。デバッカーになりたいと考える方はぜひ参考にしてください。
「デバッカー(デバッガー)はゲーム開発に関わる仕事」と知っていても、具体的にどのような作業を担当するかは分からない方もいるでしょう。
まずは、デバッカーの概要や「デバッグ」の意味を解説します。
デバッカーとは、開発中のゲームを動かし、動作のチェックやデバッグをする役割です。ゲームを実際にプレイして中身をチェックすることで、不具合が残ったままでリリースすることを防ぎます。
バグが残ったまま商品として出荷されると、たとえシナリオやシステムが良くても、大勢のユーザーに楽しんでもらうことは難しくなります。ユーザーに快適なゲーム環境を提供するにあたって、デバッカーは重要な仕事だといえるでしょう。
デバッグとは、プログラムの不備・欠陥やバグを洗い出して修正することです。ゲーム開発やWebシステム以外に、電子機器を扱う現場でも行われます。
ゲーム開発の現場におけるデバッグは、仕様書どおりにゲームが動くかどうかをプレイしてチェックし、バグを見つけて修正します。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーと似た職種にテスターがあります。デバッカーもテスターも、リリース前のゲームのバグや不具合を見つける仕事です。
一般的には、デバッカーは開発者側の視点でバグ・動作の検証を行います。一方でテスターは、プレイヤー側の視点でバグ・動作に不具合がないかをチェックします。
ただし、デバッカーとテスターという職種は区別して使われることもあれば、企業によっては同じ業務内容の職種を指すこともあります。
そのため、求人情報を見るときは仕事内容を必ず確認しましょう。
ゲームに関わるエンジニアの仕事については、「テストエンジニアの仕事とは?年収や将来性なども詳しく解説」の記事も参考にしてください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーの案件ごとの報酬は、関わる仕事によって異なります。大手メーカーのヒットタイトルであれば報酬は高くなり、高収入も目指せるでしょう。
フリーランスHubでは、デバッカーの案件の案件は月40万~50万円程度の案件が多く、年収の目安は480万〜600万円程度になるでしょう。(2024年10月時点)
デバッグチームの中心として働くデバッグリーダーだと報酬が高くなる傾向があります。
近年はソーシャルゲームやメタバースの業界においてデバッカーの需要が高く、多くの案件が公開されています。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るここからは、デバッカーがリリース前のゲームから不具合を見つけ、修正依頼を出すまでの業務内容と流れを紹介します。
デバッカーは、開発中のゲームを試験的にプレイし、バグや不具合を探す仕事です。ゲームを自由にプレイしながら、仕様書と挙動を見比べ、予想されていない不具合を探します。
また、ゲームの難易度調整が適切かどうかの判断や、快適にゲームができるかどうかのチェックを、デバッカーがすることもあります。
不具合を見つけるだけではなく、よりよいゲームにする方法や案を考えつつプレイする必要があるでしょう。
デバッグ作業では自由にゲームをプレイしてバグを探すだけでなく、用意されたチェック項目に従うこともあります。決められたコマンドを繰り返し、地道にバグを探さなくてはなりません。
デバッカーが細かいバグを探すには、普通にプレイする人がしない行動も必要です。
デバッグは通常のプレイとは異なる地道な作業といえるでしょう。
プレイ中はバグが発生したコマンドや頻度などの細かい情報を記録します。バグには再現性が必要であり、詳細な内容の報告が欠かせません。
バグを発見したら、詳細な内容を開発担当者に伝えて修正依頼を出しましょう。
デバッカーによるテストプレイの結果はゲームエンジニアやデバッカーチームが確認します。この報告をもとに、より完成度の高いゲームにするための修正作業が進められます。
なお、企業によっては原因究明やバグの修正がデバッカーの仕事に含まれる場合があります。
ゲーム開発についても知りたい方は、「ゲーム開発する前に知っておきたい!ゲームエンジン選びに役立つ記事まとめ」も参考にしてください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカ-をやるために特別なスキルや資格は必要ありませんが、ゲームやプログラムなどに関する知識や対人スキルなどがあると評価されやすいです。
ここでは、デバッカーを目指すうえで身に付けたいスキルを紹介します。デバッカーを目指す人は参考にしてください。
デバッカーは仕事としてゲームをプレイするため、基本的な知識やプレイ経験が必要です。
特に、デバッグをするゲームと同じジャンルの作品に触れた経験はあったほうが好ましいでしょう。似たゲームの雰囲気をつかむと、難易度調整や正しい仕様の把握において役に立ちます。
デバッカーとして働くうえで持っていると重宝されるスキルは、プログラミングスキルです。デバッカーがプログラミングスキルを持っていれば、プログラマーとの意思疎通が図りやすくなります。
また、バグの発見時に、ソースコードの誤っている箇所を見つけることもできるでしょう。
プログラミングを用いた仕事については、「プログラマーの仕事内容は?きついと言われる理由や将来性も解説」も参考にしてください。
デバッカーはゲームに関わるほかの職種の人々と連携して働きます。そのため、コミュニケーションスキルが求められます。ゲームのバグや不具合の報告やチーム内での話し合いなどにおいて、自分の意見を分かりやすく伝えましょう。
デバッグを実施した結果について、文章での報告を義務付けている企業も存在します。文章でも分かりやすく情報を伝えられるスキルがあると、デバッカーとして活躍できるでしょう。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取る「ゲームが好きだからデバッカーになりたい」と考える人は多いでしょう。デバッカーの作業は普通にゲームで遊ぶこととは異なるため、いくつかの適性を満たすことが必要です。
ここからは、デバッカーに向いている人の特徴を紹介します。
デバッカーは長時間モニターに向かい合って作業をします。また、決められたチェックリストに沿ってデバッグを行う場合は単純作業が続きます。
デバッカーとして長く働くには、忍耐強さが求められるでしょう。
デバッグ作業は単純作業の繰り返しであり、些細なバグでも見つけられる集中力が必要です。集中力が低下した状態でコマンドを入力すると、小さなバグを見逃してしまうでしょう。
商品としてゲームを流通させるには、不具合やバグが残った状態は許されません。デバッカーは、単純作業が苦にならず、集中できる人が向いています。
ゲームには、想定外のバグや不具合が潜むことがあります。開発担当者が予想できないバグや不具合を見つけるには、柔軟な発想力が必要です。
発想力があれば、普通のプレイではしない特定の行動をとったときだけ起こるバグを見つけられる可能性が高まります。
デバッカーは基本的にゲームに向き合って作業をしますが、対人コミュニケーションの機会も発生するため、コミュニケーションスキルは必要です。
会社によってはチームでデバッグをします。見つけた不具合を報告するときにもコミュニケーションをとります。
デバッカーとして多くの仕事に関わるためにも、コミュニケーションスキルを磨きましょう。
プログラムに関する知識を持っているデバッカーは、バグの起こりそうな箇所の予想や発見が容易になります。エンジニアの実務経験があると、さらに活躍できるでしょう。
デバッカーを目指すために何かの知識を付けたい人には、プログラミングの基礎知識の勉強がおすすめです。
エンジニアの仕事に関しては、「エンジニアの種類と仕事内容は?必要なスキルや平均年収も解説」の記事も参考にしてください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーはゲームに関わる仕事として人気がある一方、「きつい」「続けにくい」という声も聞こえます。デバッカーの仕事がきついといわれる理由を2つ紹介します。
デバッグ作業では、ゲームのバグを発見するためにテストプレイをします。不具合を発見しても、原因が特定できるまで同じ作業を繰り返さなくてはなりません。このような終わりの見えない作業を強いられることが、「デバッグ作業はきつい」と感じる原因です。
デバッカーの仕事は、自由にゲームをする時間よりも地道な繰り返しの作業時間のほうが長いことを理解しましょう。
デバッカーは、新作のリリース前はデバッグ作業が集中して、非常に忙しくなります。一方で、開発が進んでいないときは閑散期であり、やることがない状況が続くでしょう。
このように作業量が不規則な点から、「長く続けにくい」「精神的にしんどい」と感じる人もいます。
デバッカーとして活動するには、繁忙期と閑散期の差を「そういうもの」として割り切る気持ちが大切です。暇な時間は、スキルアップや業界研究、別の仕事の業務時間に使いましょう。
ゲームに関わる仕事については、「ゲームプログラマーがきついって本当?仕事内容や収入について解説!」もご覧ください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーには、この仕事ならではのやりがいが多くあります。ここからは、デバッカーとして働くことで得られるメリットとやりがいを紹介します。
ゲーム業界で活躍したいと考えている人や、趣味でゲームを作りたいと考えている人にとって、デバッカーの経験は将来的に役立つ可能性があります。
ゲーム開発において、デバッグは必須の作業です。デバッグの経験により、バグを防ぐ方法を知ったりバグをきっかけに斬新な発想を思いついたりと、良い影響が得られます。
デバッカーは、ただ決められたコマンドをこなす仕事ではなく、多くのアイデアを拾い集められる仕事といえます。
デバッカーは、未経験でもできる案件が多く公開されています。そのため、デバッカーの経験を第一歩に、ゲーム制作やプログラミングの仕事でのキャリアアップを目指せます。
キャリアアップを目指す場合は、デバッカーの仕事と並行してプログラミング関連の資格の勉強をおすすめします。
プログラミングに関する資格に興味をお持ちの方は、「C言語資格の種類や試験内容とは?代表的なものを紹介」の記事もご覧ください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーは、未経験でも受けられる案件が多く公開されています。ここからは、未経験でデバッグの仕事を受ける方法を紹介します。
ゲームに関する仕事の経験がない人は、転職エージェントに登録して求人の紹介を受ける方法がおすすめです。
ただし、全く経験がない人が始められる仕事は、プレイヤー側視点でデバッグを行うテスター寄りの内容がほとんどです。最初はテスターに近い仕事で実績を積み、その後本格的なデバッカーの仕事に挑戦しましょう。
エージェントの選び方については、フリーランスエンジニアになりたい人必見!頼りになるエージェントを見つけるコツとは?を参考にしてください。
デバッカーとして本格的に働きたい人は、ゲームを開発する会社やデバッグの専門会社に就職する方法もあります。
特にデバッグの専門会社と契約すれば、確実にデバッカーになってデバッグ作業ができるでしょう。ゲーム開発会社では、新人がデバッグを担当することが多いといえます。ゆくゆくは他の作業にも関わりたい方は、ゲーム開発会社への就職がおすすめです。
会社で働きながらデバッカーをすれば、安定した給与がもらえる点もメリットです。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーになるための必須資格はありませんが、デバッカーとして長く働いたり、キャリアアップしたりする上では資格を持つと有利です。
JSTQB認定テスト技術者資格は、企業システムや社会インフラにおいて活用されるソフトウェアの経験・技術を証明する資格です。
レビュー評価やソフトウェアテストなど、品質管理についての知識が問われます。取得により幅広い場面で知識・技術をアピールできるでしょう。
また、JSTQB認定テスト技術者資格は国際資格であるため、海外でも有効です。
試験は、基礎レベルの知識が要求される「Foundation Level」と、上級の知識が必要とされる「Advanced Level」があります。
IT検証技術者認定試験(IVEC)は、テストエンジニアのスキルを問う試験です。
テストエンジニアとデバッカーは別職種ですが、納品したものの動作やバグ、不具合を検証する点は共通しています。IVECを取得すれば、テストの現場で役立つスキルを保有していることの証明になるでしょう。
2024年度の春から試験制度が変わり、これまでの4段階から5段階に試験内容が分けられました。 試験のレベルはアシスタントクラス・テスタークラス・デザイナークラス・アーキテクトクラス・エバンジェリストクラスの5つで、それぞれの主な受験対象者は下記の表のとおりです。
試験クラス | 対象者 |
---|---|
アシスタントクラス | テストの初心者向け |
テスタークラス | テスト実行者向け |
デザイナークラス | テスト設計者向け |
アーキテクトクラス | プロジェクトリーダー向け |
エバンジェリストクラス | 研究者、伝道師向け |
その他のIT系の仕事に役立つ資格については、「在宅ワークで資格は必要?ITフリーランスの仕事につながる資格」も参考にしてください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るコンピューターやスマートフォンの普及によって、配信されるアプリケーションやゲームは増加しています。また、膨大な量のデバッグをこなすには大量のデバッカーを雇ってデバッグを実施してもらう人海戦術が有効であり、今後もデバッカーの需要は多いと予想されます。
ただし、今後新たなツールの登場で効率化が進み、需要が減る可能性があるでしょう。プログラミングを筆頭に、デバッグ以外の技術も身に付けることをおすすめします。
ゲーム開発に用いられるプログラミング言語について知りたい方は、「PythonとC#勉強するならどっち?両者の特徴を分かりやすく比較」の記事をご覧ください。
希望にあう案件がすぐに見つかる
おすすめの案件を受け取るデバッカーの代表的なキャリアパスは、ゲームプランナーやディレクター、テストエンジニアなどです。たとえば、テストエンジニアとして活躍するには、デバッカー時代からプログラミングに関する知識・スキルを身に付けることが望ましいといえます。
また、フリーランスのデバッカーで活躍する選択肢もあります。
フリーランスの働き方や年収が気になる方は、「フリーランスの年収は?生計は立てられる?職種別にみる相場とは」も参考にしてください。
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無料会員登録デバッカーとは、開発者側の視点に立ってゲームのバグや不具合を発見・報告する職業です。ユーザーに快適で楽しいゲームを提供するために重要な仕事の一つを担っています。
デバッカーに向いているのは、忍耐強さや集中力がある人や、発想力やコミュニケーション能力、文章力が高い人です。また、プログラミングに関する知識やエンジニアの経験も生かすことができます。
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