NEW エンジニア単価の実態を探る!知っておきたい考え方と収入アップのコツ

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現代の社会においては、あらゆるシーンにITの力が働いています。企業がビジネス活動を行う場合、その業種業態や規模を問わず、ほぼ全ての企業が何らかのかたちでICTを活用しているでしょう。日々の会計、営業、顧客管理、スタッフ同士での業務連絡など、単純な業務プロセスのひとつを切り取って考えても、もはやITなしには成り立たないほど、当たり前のインフラとして浸透しています。

国や自治体の仕事や市民サービスもITに支えられていますし、個人の暮らしにおいても、普段は意識することがないほどに自然なかたちでIT技術が取り入れられ、それによって日々の生活が送れているといっても過言ではありません。私たちは24時間365日、あらゆる場面でITの恩恵を受けて生活しています。

そうしたIT技術の進展と普及のもと、形成された現代社会では、当然ながらIT技術者の存在が欠かせません。この技術者であるITエンジニアは、さまざまなジャンルに分かれてそれぞれの場で活躍し、社会を支えています。普段、気がつかないところにもITエンジニアの仕事があり、それが人々の当たり前を維持したり、新たな利便性や価値を生み出したりしているのです。

ITの利活用は今後もあらゆる場で進み、技術も進展を続けるでしょう。そうした社会である限り、ITエンジニアの必要性・重要性は増すばかりです。そして需要が高く、不可欠で重要な存在であれば、それだけ市場価値が高いと考えられるのも自然なことです。

しかし、一方でITエンジニアの報酬は分かりにくい、スキルに対してこの単価は適正なのか疑問という声が多いのも実情です。実際にITエンジニアとして働かれている方も、自分の収入は能力に見合っているのか、これから将来的に収入をアップさせていくにはどうすれば効果的なのか、明確につかむことができず、もやもやとした思いを抱えている方も少なくないでしょう。

そこで今回はエンジニアの市場価値、単価についてスポットを当て、現状や考え方、収入アップのコツなどを解説します。

エンジニア単価とは?

エンジニアの収入について考える際、この業界特有の方式として、エンジニア単価(単金)という仕組みがあります。まずはそもそもこの単価とは何なのか、どのような概念で使われ、示されるものなのか見ていきましょう。

IT(Information Technology・情報技術)に関わる技術者の総称であるITエンジニアには、システムの開発・設計を担うシステムエンジニアをはじめ、サーバーの設計・運用保守に特化したサーバーエンジニア、アプリケーション関連のアプリエンジニア、実際にプログラムを書くプログラマーなど、さまざまなタイプの技術者がいます。

こうしたさまざまなIT領域の技術者であるITエンジニアは、特定の企業にエンジニア職として雇用され、社員として働く場合もありますが、常に全領域のエンジニアを十分な数、自社内に人材として抱えておくことは現実的でない企業も多いため、必要に応じて派遣サービスを利用したり、プロジェクトごとにフリーランスのエンジニアと契約したりするケースが多く、そうしたニーズに応じてさまざまな仕事を請け、多様な現場で働くスタイルのエンジニアが多数存在しています。このようにしてやりとりされることが多いITエンジニアゆえ、生まれてきた概念が「エンジニア単価」であると言えるでしょう。

エンジニア単価とは、その業務に対するエンジニア1人の価格、月あたりで示した料金のことです。月あたりの要員1人価格ということで、とくに「人月単価」ともいいます。例えば人月単価80万円となっていれば、そのエンジニアを対象業務にあたってもらう人材として契約した場合に、クライアント企業が1カ月に支払う金額が80万円であることを示しています。

当然ながら、人月単価はそのエンジニアの実績・経験やスキル、担う業務の内容によって異なり、個々に設定されるものとなります。人材、労働の市場相場として、社会経済情勢やそれに伴うニーズの変化によっても変化します。他の業種と同じように、地域によっても需要や物価の差がありますから、都心と地方でも違いがあります。

また注意したいのは、この人月単価はあくまでも市場での取引価格であるという点です。そのためエンジニアを派遣するシステム開発会社に所属していたり、派遣サービスに登録して仕事を得たりするエンジニアの場合、人月単価=手取りの収入ではありません。会社に属しているケースでは、その事業活動を支えている会計経理や事務、人事などの間接費用、事務所経営にかかる家賃や設備などの経費、会社側が取得する利益などが差し引かれ、その残りが給与としてエンジニアの手に渡るものとなります。

仲介を挟まず、フリーランスとして自ら直接クライアントと交渉して取引を行い、契約を結んで働く場合には、原則として人月単価で算定される金額を報酬として受け取ることができますが、営業から会計・税金関連の処理などまで自身で行う必要があり、個人事業として活動していく上で発生した経費の支払いも、自分で行わねばなりません。そのため、会社に所属する場合に比べると、差し引かれる額は大幅に少なくなりますが、やはり手元に残る個人の利益、所得とイコールではないことも考えておく必要があります。

また人月単価とともに、業務時間による精算がなされる場合がしばしばあることも、ITエンジニアの報酬について知っておくべきポイントとなります。これは精算条件というもので、仕事を依頼するクライアント企業との契約において、人月単価とともに示されるものです。契約条項や求人案件で、精算幅を160~180時間とするといった条件明記があれば、ひと月の作業時間がこの160~180時間の間に該当している場合に、人月単価の契約金額を支払うという意味になります。

もし、業務を行っていた時間がこの精算幅に満たなかった場合や、それを超過した場合は、人月単価通りの支払いとはなりません。作業が比較的軽く、スムーズに終了して140時間で完遂されたなど、精算幅の下限を下回った場合には、その分だけ単価が減じられます。また、反対に多くの作業が必要となり、残業が発生するなど作業時間が長くなって、ひと月の合計が190時間になったという場合なら、上限を上回った時間分、追加の支払いがなされることになります。

では、この精算幅条件によって人月単価を控除して減じたり、超過分を追加したりする際に、その額はどう計算するのでしょうか。算出方法には、主に2つのタイプがあります。ひとつは「上下割」で決める方法、もうひとつは「中割」で決める方法です。人月単価を80万円、精算幅を160~180時間としたケースを例に説明しましょう。

上下割は、精算幅の下限時間と上限時間のそれぞれを使い、控除や超過の単価を算出する方法です。業務時間が短く、支払いを減じる控除単価は、単価を下限時間で除し、業務時間が長くなってその分の追加料金を払う超過単価は、単価を上限時間で除して計算します。よってこの場合の控除単価は、80万円を160で割った5,000円、超過単価は80万円を180で割った4,444円(小数点以下切り捨て)となります。

これを適用し、ひと月の働きが140時間で終了した場合には、160-140で20時間下回っているので、5,000×20の10万円が差し引かれるものとなり、190時間を要した場合には、上限を10時間上回っていますから、4,444×10の44,444円が追加で支払われるものとなるのです。

一方、中割は精算幅の下限時間と上限時間の中間値を用い、精算で適用する単価を算出、計算します。例の場合では、160時間と180時間の中間である170時間が控除と超過の両単価を計算する際に用いられることとなり、人月単価の80万円を170で割った4,705円(小数点以下切り捨て)が適用されることとなります。

よって、140時間で終了したひと月20時間少ない場合には、4,705×20の94,100円が差し引かれ、合計が190時間になった10時間の超過月には、4,705×10の47,050円が追加で支払われます。

精算幅の設定は、プロジェクトの進捗状況や、企業の長期休暇に伴う稼働時間の違いが見込まれる場合や、エンジニアの都合によって業務にあたる時間が大きく変動する可能性がある場合などに設けられ、対価を適切に調整できるようにする仕組みですが、条件の有無や精算の算定方法など、認識にズレがあるとトラブルの元になります。

精算幅を設けない場合は、業務時間にかかわらず、ひと月単位で人月単価を固定して支払うものとなりますが、調整が行われないため、稼働時間を気にせず取り組める一方、こなさなければならない量が多く、プロジェクトの締め切りが迫るなど繁忙を極め、残業が多く発生しても、支払われる対価が増えることがありません。

精算条件の有無は、業務を提供するエンジニアにとっても、報酬を支払うクライアント企業にとっても、メリット・デメリットがそれぞれにあり、設定がないことでのリスクも考えられます。契約の際には、両者がよく検討し、内容を確認し合う必要があるでしょう。

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エンジニア単価はどう決まる?能力次第は本当?

エンジニア単価について、基本的な用語やルールをご紹介しましたが、エンジニアにとってそれは報酬に直結するものであり、依頼する企業にとっては支払い価格と同義になってくるものです。そのためエンジニアにとっては高い方が良く、依頼企業・クライアントにとっては安いほど助かりますね。

さて、ではこの単価という市場価値は、どのようにして決められているのでしょうか。エンジニアとしての能力やスキル、経験が“影響する”ことは誰もが認めるところであっても、適用される人月単価の順、得ている報酬順に世のエンジニアを並べた時、技術能力の順になっている、実力があり価値のある人から上位に位置していると素直に言えるのでしょうか。

おそらく、少しでもこの業界に関係している人で、この論に何の疑いもなく賛成できるという人は、ほとんどいないでしょう。とくに、多くの働くエンジニアが「たいした価値のないパフォーマンスのエンジニアであるのに、自分より高い報酬を得ているように見える」、「なぜあの人は高い市場価値で動くことができるのだろう」、そうした思いや疑念を抱くケースに直面した経験を持っているのではないでしょうか。

エンジニアを抱えるシステム開発会社や派遣会社は通常、それぞれ独自にエンジニアの価格表ともいえる人月単価テーブルを作成・保有しており、これをベースにクライアント企業と契約を結んでいます。よって機械的に、仕組み上の話としていえば、単価はこうした会社が決定しており、その根拠は人月単価テーブルにある、ということになるのですが、現実のシーンは単純にそう片付くものではありません。

そもそも人月単価テーブルは社外秘の資料として作成され、エンジニアの役職クラスや経験年数、保有資格、担当実績などによって分類する仕組みになっているケースが一般的です。設定の人月単価は経営状態など会社を取り巻く環境や社会の景気動向などを加味し、四半期ごとなど定期的に見直され、エンジニアの評価見直しもその都度なされます。

しかし個々に異なる実績をどう見るかや、技術・能力といった無形のものを完全に平等なかたちで正しく評価することはほぼ不可能に近い困難なことで、どうしても判断する人の感覚や裁量が差し挟まれたり、グレーな部分が生じたりすることは避けられません。

また、いくらエンジニアを提供する会社側がこの人月価格でいくと決めていても、市場のクライアントがその値段で買ってくれなければ意味がなく、売れる価格と乖離したまま押しつけていては、事業としてたちまち立ちゆかなくなります。

ですから実際には、作成した人月単価テーブルをベースに、依頼したいというクライアント企業と交渉しながら、最終的に適用する単価を決めていくのです。そしてその反応結果も反映させながら、自社の評価テーブル資料を適正化していく、現実の市場取引価値とすり合わせて精度の高いものへとバージョンアップさせていくということが行われているとみられます。

もちろん社内の昇進・昇級によって人月単価テーブルのクラスが上昇したり、転職によってキャリアアップし、報酬が上がる、評価価値が上がるといったりすることもあります。しかし、こうして考えてくれば見えてくるように、真に報酬へ直結する市場の評価価値を決めているのは、会社の人月単価テーブルでも、エンジニアとしてのスキルランクでも、保有資格でも、キャリアでもなく、クライアントということになるでしょう。

仲介する企業や、エンジニアを抱える企業は、そのエンジニアの能力を総合的に判断し、評価してテーブル分類を行いますが、人月単価テーブルですら、それを作成する目的と基準は、自社のクライアントが支払ってくれる最大金額を見極めることにあります。交渉も含め、最終的に決める力を握っているのは買い手である顧客なのです。

よってあまりにもシンプルですが、高く買ってもらえるエンジニアの価値は高く、上へ上へと移行し、価格に見合わないとクライアントからコストダウンを迫られるようなエンジニアの価値は徐々に低く、下へと向かうことになります。

日々技術の研鑽に努めているエンジニアほど、技術力に注意と関心が集中しているため、価値=技術力という能力であり、それが単価や報酬にも直結すると考えがちです。確かにスキルは重要で、エンジニアの命ともいうべきものですが、取引される人月単価のような価格価値、市場価値となると、顧客が支払う額かどうかという指標しか意味をなしませんから、ただスキルが高いだけでは価値につながらず、それが広く顧客の求めるスキルであればあるほど高くなり、そうでない、あまり求められない領野のスキルであれば価格価値が低くなってしまうのです。

当然すぎる話と感じられるかもしれませんが、エンジニアの単価や報酬を考える際、この最終決定力と評価指標が買い手であるクライアントにある、という事実は、大いに忘れ去られがちなポイントです。自身の市場価値評価に疑問があるエンジニアは、とくにこの観点をあらためて意識してみる必要があるでしょう。

この買い手であるクライアントベースで考える視点を持った時、自社内で処理できないからこそ依頼してくる顧客は、技術面にさほど詳しいとは思えない対象ばかりで、専門的に磨いたスキルの高さなど正しく理解してはくれない、結局、世の中の流れで生まれたニーズに左右されるだけで、自らが努力してもどうしようもないのではないかと考えられる方もありますが、そうではありません。

芸術的価値の高い絵画を取引する際、その価値が分かる人に販売すれば、非常に高額で売ることができますが、そうでない人にただその絵画を見せて売っても、ある程度安い値段でしか買ってもらえないでしょう。また貴重な骨董品やレアアイテムは、愛好し強く求める人々には驚くほど高く買ってもらえる可能性が高い一方、さほど関心のない人にとってはただの中古品にしか見えず、その程度の価格でしか要らないと言われるだろうと考えられます。

これが市場と価値の基本であり、結論から簡単にいえば、価値は適切な相手に適切なものを売り込んだ時、最大となるのです。

エンジニア単価も同様で、このマッチングを最適化し、高い営業力をもって能力を売り込める人こそが価値を最大化できます。よってITエンジニアとしてプロフェッショナルな領域のスキルの高さはもちろん重要ですが、それだけでなく、そのスキルの高さを明確に、適切な相手へアピールすること、ニーズを持つクライアントがその魅力を理解しやすく、営業として売りやすいものにして打ち出すこと、そうした営業や交渉にコミットする力が価値を作り、高い単価、報酬を生み出すのです。

単価や市場価値を考える場合には、この考え方を忘れないようにしましょう。

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エンジニア職種による人月単価の違い

単価の考え方について解説を進めてきましたが、次に実際の日本国内におけるITエンジニアの単価相場がどの程度のものとなっているか、少し詳しくみていきます。

IT業界全体の動向

まず大きく全体を俯瞰したデータからご紹介します。2021年2月に経済産業省が公開した「我が国におけるIT人材の動向」によると、同省の「IT人材に関する各国比較調査」結果から、年代別の平均年収は、20代が413万円、30代で526万円、40代は646万円、50代で754万円となっています。

実際には賞与などが含まれていますが、単純計算としてこれを12カ月で割ると、20代が約34.4万円、30代で約43.8万円、40代は約53.8万円、50代が約62.8万円になります。

調査対象になった各世代の年収には大きな差もみられており、最低値は各世代100~150万円ですが、最高値では20代や30代でも1,000万円超えの1,250万円となっている人もあり、40代では1,750万円が最高、50代では2,250万円の事例がありました。年収1,250万円なら、単純計算の月額は約104.2万円、2,250万円なら187.5万円にもなります。

しかし、これを米国の場合と比較すると、最低水準と最高水準の開きはまだまだ小さいといえ、米国の20代では最低値が日本円にして年収114万円であるのに対し、最高値は4,578万円となっています。50代になるとやや幅が狭くなるものの、30代、40代は20代とほぼ同傾向で、いかに米国の能力・成果主義が強いか、収入格差が激しいかが理解されるでしょう。

それに比べると日本は年功序列、年齢による経験値が加味されやすく、年齢が上がるほど年収が標準的に伸びている傾向と、市場価値評価での年収格差は小さめになっていることが分かります。とはいえ、最低水準と最高水準には、各世代3倍近い開きがありますから、見逃せない差だともいえます。

フリーランスの場合ではどうでしょうか。レバテックフリーランスの「単価相場を比較」ページによるデータを参照すると、プログラマーの平均月単価は71万円、システムエンジニアの平均月単価は74万円でした。フリーランスのITエンジニア月単価は、およそ70万円台前半となっていました。経済産業省の年収データに比較すると高めの結果ですが、月単価は取引価格であり、ここから経費などは差し引かねばならず、手元に収入として残る額はこれより低いものになりますから、その点を考慮して見ておく必要があります。

職種による違いは?

エンジニアなどIT人材の年収幅に、国内でも無視できない開きがあることを見ましたが、年齢がおよそ反映する経験年数や、個々のスキルによって差が出ることはもちろんのこと、どんなエンジニア職種か、その詳細分類や、主に使いこなす言語が何であるかによっても、市場評価には違いが出ています。

フリーランスの平均月単価を比較し、職種によってどの程度違うか、どのようなエンジニア職種が高単価なのか、みてみましょう。レバテックフリーランスの「単価相場を比較」から参照すると、プログラマーは60万円台、70万円台がボリュームゾーンで平均単価は69万円、最高単価は145万円でした。システムエンジニアも似た傾向でボリュームゾーンはほぼ同じですが、案件最多域は70万円以上80万円未満のクラスになり、システムエンジニアより平均単価もやや高めの71万円となっています。

ネットワークや情報を管理するサーバーなど、業界の土台を支える基盤のプロフェッショナルであるインフラエンジニアの場合、月単価60万円台の案件が突出して多く、それより低い案件が少ない一方で、高額な案件も他職種に比べると少なく、平均が64万円、最高単価が135万円でした。ネットワークのシステム構築や保守管理業務に特化したネットワークエンジニアも同傾向で、60万円台が突出し、それ未満、それを超えるケースがともに少なく、平均で月63万円、最高単価は135万円となっています。

WebアプリケーションやサイトのUI設計や表示デザインの構築・カスタマイズなど、ユーザーがまず画面越しに触れる部分を担当する、フロントエンドエンジニアの場合では、60万円台と70万円台がボリュームゾーンで、平均単価は71万円、最高単価は115万円でした。最高単価の値は低めですが、他に比べ100万円超えの案件数が比較的多い傾向にあります。

システムやソフトウェア開発において、テスト工程全般を担い、バグや設計ミスを見つけて品質向上につなげていくチェック評価を行うテストエンジニアは、やや単価が安い傾向にあり、50万円台が最多、60万円台も拮抗して多いものの、他の職種に比べると高額案件が少なく、低額な30万円台の案件が比較的多いといった特徴があり、平均単価は57万円にとどまっています。稀な案件として最高単価は145万円のケースがあるものの、こうしたケースはとくに大規模なプロジェクトなどに限られるものとみられ、全般に業界内では低めの傾向が強いといえます。

ゼロから開発を立ち上げるエンジニアや、プロジェクトのマネジメントに関わる業務を担うエンジニアに比べ、テストエンジニアの場合はすでにある型からの作業となることなどが影響していると考えられます。未経験からエンジニアデビューを果たした初級者でも比較的取り組みやすい案件が多い分、相場は低めでしょう。

システムエンジニアをはじめ、その他一般エンジニア職種からキャリアアップしてなることが多い、プロジェクトマネージャーになると、単価は70万円台が最多で60万円台、80万円台も多く、平均単価は75万円と高い傾向がみられています。100万円を超える案件も珍しくなく、最高単価は145万円でした。

プロジェクトマネージャーは、マネージャーと付く名称が示すように、情報システムや組み込みシステムなど、ITシステムの開発関連プロジェクトにおける責任者たる立場で、計画立案から運営管理、スタッフのアサインやマネジメントまで全工程に関わっていきます。技術的問題に直面した際にも、エンジニアとしての知識や経験を活かして的確なアドバイスを行い、プロジェクトを成功へと導く重要な役であることから、ビジネススキル、リーダーシップなどの面を含む能力が求められ、それゆえに高額な単価相場になっているとみられます。

PMOと呼ばれる職種は、ITの知識を活かしながら、対象企業のプロジェクトがスムーズに進み、システムの開発として成功を収められるよう、サポートを行うことを主な業務とします。カバー範囲は広く、問題解決につながるソリューション提案やコンサルティング、組織間調整、リスクマネジメント、研修、人材育成などを担うこともあります。幅広い知識と経験が要求され、チームとしてさまざまな人をまとめていく力も必要であることから、単価が高めになるケースも多く、60万円台が最多で平均単価は69万円ですが、最高単価は145万円となりました。

アプリ開発者として、エンタープライズ向けから一般向けまで、さまざまなアプリの開発に携わり、システムの設計から開発、動作テストなど一連の工程を担うアプリケーションエンジニアは、低単価の案件が少なく、70万円台、80万円台がボリュームゾーン、最高単価は115万円ですが、平均は76万円と高水準になっています。近年の需要の高さが影響しているとみられます。

案件数が多く、こちらも需要のあるサーバーエンジニアは、60万円台が突出して多く、平均単価が64万円、最高単価は135万円でした。システムを運用するためのサーバーを構築し、運用保守まで担当するサーバーエンジニアは、システムの質を左右する重要な存在であり、セキュリティ面にも強いサーバー構築などがとくに今日、求められていると考えられます。

案件数は少ないものの、平均単価の高さが目立つのは、ITコンサルタントやITアーキテクトです。ITコンサルタントの平均単価は78万円、最高単価が145万円、ITアーキテクトでは平均単価が81万円、最高単価115万円でした。

ITコンサルタントはITを活用し、顧客企業の課題を解決するため、ビジネスや経営に関わるコンサルティングを行う職種です。経営戦略やIT戦略の立案・策定に携わり、現状の改善とビジネス目標の達成を目指します。システムエンジニアなどと大きく違うのは、顧客企業の経営本体部分にコミットし、課題解決に向けたシステムの開発や最適化提案に重点を置くところでしょう。

また、ITアーキテクトは、ビジネス上やICTにおける課題を分析し、より良いシステムの企画・立案を行う職種で、個々のシステム開発における共通仕様や要件を設定したり、システム全体としてのあり方を検討・提案したりと、まさにアーキテクト=設計士として活動します。各エンジニア領域のスペシャリストが持つ視点に加え、企業経営全体にかかる視点が要求される特徴があります。

ITコンサルタント、ITアーキテクトとも、クライアント企業の事業全般、経営本体に強く関わるタイプのエンジニアで、幅広い知識と技術力をベースにビジネスのスキルや知識も発揮して、経営層とやりとりをする立場になることから、平均単価が高い傾向にあると考えられるでしょう。

主に用いる言語での違いは?

次に、用いるプログラミング言語での単価の違いをみてみましょう。エンジニア単価は使いこなせる言語によっても大きく異なります。単価だけでなく、案件の数も言語により差がありますから、安定して高額な単価の案件を得ていきたいと思うなら、トレンドの言語を把握し、それを扱えるようにしていくことが重要です。

2020年11月に公開されたレバテックフリーランスの「人気の言語 言語別の単価」によると、汎用プログラミング言語として世界中の基幹システムで用いられており、現在も利用シーンの多いJavaは案件数が非常に多く、単価は60万円台、70万円台がボリュームゾーン、平均は69万円でした。

次いで案件数が多いPHPは、70万円台の案件が最多で平均単価71万円となっています。近年、人気の高いPythonは80万円台案件が最多で、平均単価は77万円、Rubyはより80万円台案件が多くを占め、平均単価も80万円と高水準でした。

4番目に案件数が多いJavaScriptは70万円台、60万円台の案件が多く、平均単価で72万円、案件数5位のC# は60万円台案件が最多で、平均単価67万円となっています。案件の数はやや少なめとなってきますが、Go言語は80万円台案件が最多、次いで90万円台となるなど、単価が高めで平均は82万円でした。またSwiftは低額案件が少なく、平均単価で80万円となっています。このほか、C言語は平均単価68万円、COBOLで61万円でした。

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収入をもっと上げたい!独立フリーランスを考える

社会のあらゆる場にITが浸透し、関連技術の進展もめまぐるしく続く今日、ITエンジニアの需要は高まり続けています。そうした時代にあって、一般にエンジニアの場合では、特定の企業と雇用契約を結んで働く会社員エンジニアに比べ、独立したフリーランスエンジニアの方が高収入ということがいわれて久しくもなっています。

そのため、ある程度経験を積み、現場での仕事を覚えたら独立したい、自身のスキルを活かして働くイメージがつかめたらフリーランスデビューを、と考えられている方も多いでしょう。そこで収入アップを目指してのフリーランス転向について、詳しく考察していきます。

会社員エンジニアとフリーランスエンジニアの収入比較

まず、広くいわれるように、本当に会社員エンジニアよりフリーランスエンジニアの方が、収入面で充実しているのか、およその相場をチェックしてみましょう。

厚生労働省による2019年を対象とした「賃金構造基本統計調査 令和元年」から、職種別の「きまって支給する現金給与総額」を月収と考え、これを12倍して1年分に換算、さらに「年間賞与その他特別給与額」の金額データを加えて年収と算出すると、会社員プログラマーの場合、平均年収は425万8,000円、会社員システムエンジニアの場合は、平均年収568万9,000円でした。人数にも違いがあるため、正確な値とはなりませんが、この単純中間値を出すと497万3,500円になり、会社員エンジニア全体は年収500万円弱をひとつの目安とすることができそうです。

これに対し、フリーランスエンジニアの収入状況を、2020年5月時点の案件を対象に、レバテックフリーランスが調査した結果でみると、プログラマーの平均月額単価は約70万円、単純に12カ月換算で年収を出すと、フリーランスエンジニア・プログラマーの平均年収は約840万円となっていました。ただし、これは必要な社会保険料や税金、経費などを差し引く前の値ですから、その点に注意が必要です。

ちなみに、同じレバテックフリーランスが、月単価67万円の案件を1年間契約した、年収換算804万円のフリーランスエンジニアにおける手取り収入を試算した結果も公表していますが、その「フリーランスエンジニアの手取り(年収800万円相当の場合)」でみると、税金や国民年金、国民健康保険料の支払いを行った後の最終手取り額は、618万1,086円となっていました。

エンジニアも含め、雇用契約を結ばないフリーランスの場合、本人の能力・スキルと市場需要、請ける案件の単価や仕事量など、個々の条件により年収は大きく変化しますから、一概に述べることはできないものの、およその平均相場としてみた場合、会社員エンジニアの年収中間値より、100万円程度は多い手取りが見込めるようです。よって、一般にいわれるように、会社員エンジニアよりフリーランスの方が高収入ということは、あながち間違いではなく、期待して頑張ってみるだけの価値があると考えられるでしょう。

年収1,000万円のフリーランスエンジニアを目指す

フリーランスとして独立し、より自分固有のスキルで勝負して収入アップを狙いたいと考えるなら、年収1,000万円はひとつの目標ラインになるかもしれません。会社員ならば、大手企業に勤めて一定の勤続年数を積んだ中堅年齢以上の役職者や、外資系金融機関の社員、成長の注目されるベンチャー企業社員、インセンティブの大きなプロセールスマンなどが主な年収1,000万円クラスの人たちになります。

フリーランスエンジニアで年収1,000万円超えを目指す場合、月単価で83.5万円以上、80万円台半ばから後半の額をある程度コンスタンスに取っていくことができれば、実現可能になるでしょう。独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2016」によれば、実際に30代フリーランスエンジニアの8.8%、40代の6.2%、50代の2.3%は年収1,000万円以上となっています。上を目指した努力は大いに必要ですが、年収1,000万円超えの実現も決して不可能なことではないのです。

1,000万円を超える年収のフリーランスエンジニアとして活躍されている方の場合、フロントエンドエンジニアや需要の高いアプリエンジニアなどの上流工程を担っていたり、ITスキルとともにビジネススキルや経営に関する知識、営業力、リーダーシップといった能力を活かして、プロジェクト全体やクライアント企業の経営本体マネジメントにかかる業務など、重要な統括的ポジションに就いていたりするケースが多くみられます。

また、大型の資金調達に成功した成長力の高いスタートアップや、IT領域への投資を積極的・重点的に行い始めている大企業の案件などでは、相場平均より高い単価が見込みやすく、こうしたタイプの案件を上手く獲得し、多くこなしているエンジニアも目立つようです。

では、こうした年収1,000万円ラインのフリーランスエンジニアを目指していくには、具体的にどのような行動を取っていけば良いでしょうか。まず自身が対象とする領域において、十分なスキルと知識があることは大前提になります。エンジニア経験が10年以上ある、誰もが知るようなサービスやクライアントの開発プロジェクトで主要メンバーとして関わった実績があるといったエンジニアは、案件を獲得し、交渉する際に単価を上げてもらいやすく、大いにプラスとなるでしょう。

専門領域を深く掘り下げている、高度な知識とスキルを有していることも大切ですが、顧客のニーズを遥かに超えた一領域の深さより、むしろ対応できる領域に幅があることが、高額案件獲得の強みになることも少なくありません。サーバーサイドエンジニアでありながらアプリ開発への造詣も深い、インフラエンジニアで経営知識もあり、事業に最適なITインフラのコンサルティングや提案ができるなど、クライアント企業が実現したいと考えることを一括で依頼できるような人であれば、報酬をかなり引き上げてでも契約したいと望む企業は多くなります。

2人の一般技術者に委託が必要と見込んでいたところ、1人の高度な技術者と契約すれば済みそうだ、さらに全体を統括して成功確率を上げてくれそうだ、となれば、2人の採用・契約より、1人を選ぶ企業が多いのも納得でしょう。

現在であればAI関連の領域やビッグデータ、IoTなどがそうであるように、トレンドとしてニーズが高まり、その知見を自社内にも取り込みたい、関連する新たな開発をしたいという企業が増えていれば、当然、その領域に精通したプロフェッショナルを、かなりの投資になっても確保しようという動きが市場全体で高まります。トレンドの先を読み、最新の知識や技術をいざというときまでに十分備えていることができるエンジニアは、フリーランスで高額案件を取得しやすく、年収1,000万円超えも珍しくありません。

このほか、基本的なビジネススキルとマナーが身についており、建設的な議論もできるなど、仕事を進めていく上でのパフォーマンスが全体として高いことが高評価につながって、高額案件を安定的に獲得できるタイプの人も多くみられますから、こうした能力を基礎として身につけておくことも重要です。案件を効率良くこなし、必要な場合はクライアントの承諾を得て再委託を利用するなど、自身の活動自体も経営目線でしっかりと管理して収入面の最適化・最大化を図る判断力もポイントとなってきます。

またモチベーションのアップや必要な刺激、仕事の紹介を得る上で、「類は友を呼ぶ」面が大いにありますから、エンジニア同士はもちろん、その他職種の知人も含め、優秀な人材として活躍している人、仕事のできる人との付き合いや人脈づくりを大切に、充実させたものとしていくことも有効でしょう。

フリーランスで働くメリット

フリーランスで働く場合、会社員エンジニアより高収入が見込めるだけでなく、その他の点でも、これまでにないメリットがあります。簡単にまとめてご紹介しましょう。

まず、自分自身のペースで自由に働くことができるという大きなメリットがあります。雇用契約の場合、現場などに拘束される時間が発生し、指揮命令系統のもとで働かねばなりませんが、フリーランスエンジニアならば基本的に求められる成果を出しさえすれば良く、作業時間の細かな縛りはありません。現場に常駐することが求められる案件でなければ、働く場所の自由も得られます。

繁忙期に作業時間が長くなってしまったり、緊急呼び出しを受けるなど時間や場所の制約がかかる場合があったりということももちろんありますが、あくまでそれも契約に基づく自己責任で、自分の裁量により調整することができます。クライアント企業のセキュリティ上の理由などから、個人が自由に作業時間や場所を決められないケースもありますが、案件の選定や契約交渉次第で自由時間を確保しやすく、通勤ラッシュに悩まされることもなくなるなど、ストレスのない理想の働き方が実現できる可能性が高まるのは、フリーランスならではといえます。

自由な働き方にも関係しますが、案件を引き受けるかどうか、契約するかどうかは自分自身の判断で決めるものですから、個人でスピーディに仕事を選び、思う活動で報酬を得られるメリットもあります。単価の高い案件を選ぶ、働き方の条件が良い案件を選ぶことはもちろん、自らのキャリアプランに即した案件を選べることの利点も大きいでしょう。

技術職であるエンジニアは、どんなスキルを身につけ、どんな現場を経験して実績としていくか、そうしたキャリアプランへの関心は、人一倍高いはずです。しかし会社員エンジニアの場合、自分が希望するような仕事の案件に担当として選ばれるとは限りません。希望を出してもなかなか通らないことも多いでしょう。それに対し、フリーランスならば案件を自由に選べ、別の案件に移りたいと思えば契約の更新を行わない、打ち切るという判断もできます。そうして最短距離でのキャリアアップへ、ステップを踏んで行ければ、さらなる高収入も期待できるようになります。

また時間の使い方や仕事の内容だけでなく、フリーランスはお金の使い方や事務の進め方なども自由に決めることができます。会社員エンジニアならば、経費処理や必要書類の作成など、あらゆる面でその都度上司の許可・承認を得る必要があったり、各部署を回って必要な処理が完了するまで多くの時間と手間を要したりするものですが、個人のフリーランスはこれらを全て省略し、自己責任ですぐに決断、行動へ移すことができるメリットが得られるのです。

何をいくらで買い、どんな教材で学ぶか、どういった資料を作成しておくかなど、自分の納得のいくスタイルで環境を整え、仕事をスムーズに進められるようになれば、これまでに感じていたストレスも大幅に軽減されるでしょう。

専門領域の技術スキルや知識だけでなく、金融・税金や関連法規、営業など幅広いビジネスや社会生活知識を身につけられるというメリットもあります。案件獲得のための営業からクライアントとの契約・交渉、時に発生する条件面や報酬支払いにかかるトラブルへの対応方法、日々のバックオフィス業務に確定申告、納税など、あらゆることを自ら行わねばならないフリーランスは、それゆえの大変さもありますが、個人でなんとか対応しようとその都度、経験や学びを重ねていくことで、社会人として大きく成長することができます。

初めのうちは少し大変に感じても、徐々に慣れ、自らの経験や知識として血肉になってゆくことで、エンジニアとしても多角的な視野で気づきや閃きを得、仕事に反映させられるようになったり、ビジネスを理解した上級エンジニアとしてステップアップできたりと、見えないところで良い効果が現れてくる場合もしばしばあります。学びは無駄にならないと考えれば、こうした自己責任下の幅広い経験ができる点も、フリーランスのメリットといえるでしょう。

なお実利面として、個人で確定申告を行うことにより、会社員時代よりも大きな節税効果を得られる場合もあります。

フリーランスになるなら知っておくべきデメリット

メリットがあれば、何事にもデメリットが反面としてあります。フリーランスエンジニアも恵まれたことばかりではもちろんありません。

まず、独立したプロフェッショナルとして働く存在になるため、現場で何かを教えてもらえる、困ったらこの人に頼れば良いといった甘さはおよそ通用しなくなります。会社員エンジニアであれば、身近にいる先輩にすぐ質問して必要な情報やサポートの手をもらえたり、困った時にともに解決にあたってくれる同僚がそばにいたりということが自然にあるものですが、フリーランスの場合、基本的にそうはいきません。常に自分から動いてなんとかする、何かあった場合には自分が責任も取るという姿勢を基本にする必要があります。そうした点に孤独感や厳しさ、強い負担感を覚える場合、フリーランスの働き方がマイナスになる可能性があるでしょう。

高収入が期待でき、仕事の案件を選べるメリットがある一方で、収入が不安定になりやすい点はフリーランスのデメリットです。毎月の決まった収入があり、労働保険など社会保険・福利厚生面も充実した会社員の恵まれた安定感は、そこを離れて初めてそのありがたさに気づくものでもあります。何かあった場合の備えも含め、フリーランスはより自らのマネープランやライフプランをしっかりと考え、行動しなければなりません。

この収入面の不安定さも影響し、社会的な信用が得られにくいことがある現実も知っておく必要があります。徐々にフリーランスの働き方が浸透し、社会の見方も改善されてきていますが、フリーランスの場合、ローンを組んだり、クレジットカードを作ったり、賃貸契約をするなど信用が問われるシーンで、企業の名がないためにやや苦心することがあります。

メリットの面でも触れましたが、フリーランスエンジニアの場合、技術業務そのものだけでなく、バックオフィス業務など、会社員エンジニアならば社内の担当者がやってくれていたことも自分で行わねばならなくなります。ここから得られる学びも大きいものの、本業以外にやるべきことが増えるという面ではデメリットにもなるでしょう。普段からある程度準備を進めておかなければ、確定申告前になって慌てる羽目になり、その間、思うように仕事ができなくなるといったこともあり得ます。

こうした自由の反面、メリットの反面にあるデメリットをきちんと知り、自己管理も十分に行って活動していくことがフリーランスには求められます。

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フリーランスの仕事獲得方法

フリーランスへの転向を考える際、収入と並んで気がかりなのは、仕事の案件をどうやって獲得するかというポイントではないでしょうか。どんなに優れたスキルと経験を有していても、自ら実際の仕事を獲得できなければ、収入はゼロになってしまいます。ゼロという例は極端に過ぎますが、フリーランスは仕事を取ることができなければ始まりません。どうやって案件を獲得すれば良いのか、主な方法をみていきましょう。

自身の人脈を活用する

オン・オフともにある自らの人脈を最大限に活用し、友人・知人の紹介から仕事の案件を得るという方法があります。まず独立したら、そのことを広く知らせておきましょう。古くからの友人や知人、これまでの仕事で出会った人、かつての先輩・後輩・同期、取引先などにフリーランスとなったことを伝え、仕事があれば紹介してもらえる地盤を作っておきます。

人脈を介した案件の場合、互いに初対面でも相手を信頼しやすい環境が整いますから、契約に結びつきやすく、交渉もスムーズなケースが多くなります。そうしてひとつ紹介してもらった仕事を高水準に完遂させられれば、次の取引先を紹介してもらえたり、継続した契約や繰り返しの契約を行ってもらえたりすることもあります。現場で新たな人脈を作ることもでき、そうして仕事がつながることは少なくありません。

自ら発信・営業する

SNSやブログ、ホームページなどを活用し、自ら積極的に発信して仕事の依頼を受ける方法です。昨今はFacebookやTwitter、InstagramなどSNSから仕事の案件獲得につながるケースも増えてきています。クライアントの許可を取り、可能な範囲内で実績を公開させてもらえるようにし、成果物として確認できるポートフォリオを作成、分かりやすく自分のスキルをアピールできれば効果的です。

こうしたアプリの開発に携わった人なら、こんなプロジェクトを成功させた人なら、ぜひ依頼したいと思ってもらえる窓口を作り、クライアントが声をかけやすい環境を整えます。

求人サイトやクラウドソーシングを使う

求人サイトは雇用契約を結ぶタイプの案件、アルバイトやパートタイムでの労働者を募集する案件を取り扱うものというイメージが強いかもしれませんが、募集する企業と対等な関係で委託契約を結ぶフリーランス向けの募集案件を取り扱うタイプのサイトもあります。フリーランス向けで特化し、コーナーを作成していたり、絞り込み検索で希望の案件を探し出したりすることができる場合も多くなっていますから、条件面で自分に合うものが見つかれば、まずは応募してみると良いでしょう。

エンジニアの場合、自身のスキルなどを含めて情報を登録しておくと、適した案件が発生した際に、自動で連絡してくれる仕組みが用意されているケースもあります。自ら営業に手間をかけずとも、比較的容易に案件を獲得でき、契約交渉へと進める方法ですから、フリーランス初心者の方を中心にお勧めの方法といえます。

クラウドソーシングにも、仕事の募集情報が多く掲載されています。際立って専門性が高い案件、高度な信頼性を求め、高額・好待遇を設定するような案件など、対象者が限定される案件はあまり取り扱われない傾向があり、主にちょっとした仕事を依頼したい、急に発生したニーズを埋める人手が欲しいといった個人や企業など、さまざまな対象者からの依頼案件となりますが、手軽に仕事を得やすい場としては格好のものとなっています。

ボリュームや内容、求められるスキルも幅広く、自由度の高い環境で取り組める案件が中心になっていますから、日中に常駐案件で作業し、夜間や休日の隙間時間などでクラウドソーシングの案件に取り組むといったことも可能でしょう。全くつてのない領域、見ず知らずの相手から依頼を受けることはなかなかありませんが、クラウドソーシングや求人サイトのようなプラットフォーム上では、登録・応募というかたちで、すぐにそうした対象とつながることができるメリットがあります。

十分な実績や人脈がなく、フリーランスを始めたばかりで不安、エンジニアとしても成長途上といった方の場合には、とくにこれらのサービスが便利で使いやすく、経験を積むのに適している可能性があるでしょう。

エージェントに登録する

仕事の案件を紹介してくれるIT系のエージェントや事務所に登録し、そこから仕事の契約を得るという手法もあります。エンジニアに特化したエージェントも数多くあり、それぞれ有する強みや業界ネットワークに違いがありますから、複数のエージェントを見比べ、いくつか候補先を絞り込んだら、それらのエージェントに声をかけてみましょう。

候補となる複数のエージェントの門を叩き、自分特有のスキルやノウハウ、知識、実績、強みなどを最大限にアピールしてみてください。現時点で考えているキャリアプランも伝え、これらをよく理解してくれる、親身になってくれるエージェントを選ぶと良いですね。直接顧客と契約する場合に比べると、1割程度の中間マージンが発生し、手数料として差し引かれることになりますが、信頼できるエージェントならば、営業活動に自ら手間をかけずとも、良い案件を獲得することができるため、大いに利用価値があるといえます。

無料の勉強会や技術者交流会などを開催しているケースもあり、ここでの学びや情報交換、人との出会いがステップアップにつながることもしばしばです。サポートの手厚さや取り扱う案件の水準、信頼性などで厳選し、理想のパートナーとなるエージェントを見つけてみてください。

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SESを利用する

SES(System Engineering Service)を利用することで仕事を得るエンジニアも多く存在します。SESとは、ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用など、いわゆるエンジニアが活動する業務領域での委託契約の一種で、特定の依頼業務に対し、エンジニアの役務を提供する約束を結ぶものです。

プロジェクトごとに、適切なエンジニアを定められた期間内のみ役務を提供する形態をとり、社内に必要なリソースが不足している場合や、開発したい領域を担えるエンジニア人材がいない場合、限られた期間だけに必要なエンジニアでずっと雇用するのは非効率と判断される場合などを中心に、さまざまな企業・団体にとってメリットのある、非常に合理的なソリューションとして利活用されています。

SES契約は、基本的にITエンジニアに特化した業務委託契約の一種となりますが、請負契約のように、成果物の完成にも責任を負わねばならないといったことはなく、開発作業にクライアント先へ常駐して取り組めば、契約業務を遂行したと認められます。この点でSESの契約は準委任契約に該当しています。

フリーランスが結ぶ業務委託契約は、法的にいうと請負契約、委任契約、準委任契約の3つに分類され、請負契約は成果物の納品や業務の完成が目的となり、作業の進め方は問われませんが、作業完了後の完成システムや環境などが契約通りに機能するものとして納められなければ報酬が支払われません。納期の遵守も求められます。

一方、委任契約・準委任契約は、仕事の完成を目的とせず、業務を遂行する行為そのものが対価を発生させる対象になる契約で、委任契約は弁護士の士業など特定の法律行為における委託契約、準委任契約はそれ以外の業務にかかる委託契約です。あくまで仕事の遂行に対して報酬が支払われますから、業務の完成度とは無関係に報酬を得る権利が発生します。開発したシステムなど、成果物がある場合も、基本的にその完成に対する損害賠償責任などはありません。

SES契約の場合、クライアント企業や仲介するSES事業会社から指示されることはありません。もし、常駐先であるクライアントから指揮命令が出された場合、準委任契約としては違反行為にあたり、契約形態が派遣契約でなくてはならないことになります。休日の定めや残業についてもこのルールが適用されますから、注意しましょう。

SES事業会社のとる契約形態の種類

SES契約は業務委託契約の一種である準委任契約ですが、SES事業会社はこのSES契約案件だけでなく、その他の契約形態をとって技術を提供するサービスも展開していることが一般的です。SES事業会社なのに?と思われるかもしれませんが、そのような実態があり、この点が理解を複雑にしている面もありますから、ここで契約形態の違いとともに整理しておきましょう。

まず、準委任契約ではなく、請負契約の案件を取り扱う場合があります。先述のように、請負契約の場合、委託された業務内容の条件通りの完遂を約束する契約となります。特定のシステム開発などの案件に多く、受託したエンジニアには、契約で明記された仕様の完成システムを、決められた納期までに納品する義務が生じます。
SES契約との大きな違いは、成果物の完成に責任がある点で、納期通りに決められた完成品が納品できなければ契約通りの報酬は得られません。約束と違う仕上がりであったり、実際に動作させると不具合が生じたりした場合には、業務に欠陥があったとみなされ、修正を行う義務があるほか、場合によってはクライアント側が被った損害を賠償する責任が問われます。

業務委託契約ではなく、派遣契約の契約形態でエンジニアを派遣する場合もあります。こちらはSES事業会社が派遣会社としてエンジニアと雇用契約を結びますから、フリーランスではなく派遣社員の扱いになります。SES契約と派遣契約は、クライアント企業にエンジニアが常駐し、技術力を提供するという点では同じですが、派遣契約の場合は雇用契約があり、労働者であること、実際の仕事場となるクライアント企業の側に指揮命令権があり、労働者であるエンジニアはその指示に従う必要があるという点が大きく異なります。

SES契約であるといいながら派遣契約のようにエンジニアを働かせた場合、「偽造請負」にあたると判断され、労働者派遣法違反に問われます。SES事業者はもちろん、クライアント企業も罰則に問われる可能性がありますから、利用を検討している方は注意してください。このSES契約(準委任契約)であるか、派遣契約であるかは、契約締結において用いている名称の問題ではなく、業務遂行における実態によって判断しますから、たとえ契約の名を派遣以外にしていても、実態が派遣契約に該当していればアウトとなります。

また、SES事業会社の派遣契約によるエンジニア派遣にも、いくつか種類があります。「一般派遣」という形態は、就労期間を定め、主に時間給で派遣先に勤務するタイプです。SES事業会社に登録を行ったエンジニアは、希望やスキルに見合った案件の紹介を受け、派遣が決まったら、そのタイミングで雇用契約を結んで就業を開始します。SES事業会社には、派遣登録を行っているだけですから、就労期間の契約が終了すれば、報酬は支払われなくなり、社会保険・福利厚生も切れることとなります。

かつてはさらに「特定派遣」というものがあり、派遣元であるSES事業会社と期間の定めのない雇用というかたちで雇用契約を締結、クライアント企業に必要に応じて派遣され、技術力を提供するスタイルがありました。この場合、派遣先での業務が終了しても、SES事業会社に雇用されていますから、会社員エンジニアと同様、次の契約があるまでの期間も報酬が支払われる点で一般派遣との間に大きな違いがあり、エンジニアのような技術職・専門職には多く適用されていましたが、派遣法改正により、2015年9月30日で廃止され、猶予期間も2018年9月29日で終了しました。そのため、現在、この特定派遣の仕組みは認められていません。

一般派遣のほかには、「紹介予定派遣」というタイプがあります。派遣期間が終了した際に、社員として直接雇用することを前提に契約・就労するもので、平均3カ月程度、最大6カ月間の派遣期間における実際の働きをみて、雇用するかどうか正式に判断する流れになっています。派遣先企業と人材であるエンジニアが、互いに求めるスキルやノウハウ、環境条件などを知った上で雇用関係を結ぶかどうか決められる点にメリットがあり、ミスマッチを防いで高い定着率を実現できると考えられています。

SES契約が広がる理由

ITエンジニアの業界では、SES契約が非常に重宝され、多くの案件がやりとりされています。これはベンダー側であるSES事業会社にとっても、技術提供を受けるクライアント企業にとっても、メリットの大きいビジネスモデルであるからですが、どのようなメリットがあるのか、確認しておきましょう。

まず、今日のビジネスにおいて、どのような業種業態・規模の会社であっても、ITの活用は不可欠です。技術も日進月歩で進化し、次々にトレンドが生まれていますから、それを取り込んでできることを増やしたい、自社のビジネス拡張の起爆材料に、成功を引き寄せるきっかけにしたいと考える企業が多いのも当然です。実際にそうして行動できる企業が生き残り、変わることのできない企業が淘汰されていくという現実もあります。

しかし、だからといってその都度、必要なエンジニアを採用し、雇用していては、経営が立ちゆかなくなってしまう企業は少なくありません。また、たとえ投資の余裕があっても、多くのニーズがあり成長を続けるIT業界市場は、常に人手不足の状態であるため、欲しい人材を欲しいタイミングで確保できるとは限りません。すでに自社内でエンジニアを確保していても、技術は変化し、進歩していきますから、IT技術が本業でない事業者の場合、そのエンジニアが必要な技術を身につけられるよう育成するという方法では限界があり、発生したニーズに対し、リソースが追いつかない事態がしばしば生じます。

さらに、一定以上のシステムを開発する際には、多くのエンジニアが必要となり、社内のエンジニアでは人手が足りないということも多いものです。しかし、だからといって常にそれだけの人数が必要なわけではなく、開発プロジェクトの期間のみ、集中的に人材が必要なわけですから、正社員として大人数のエンジニアを抱え込むのは合理的ではありません。

SES契約は、こうした問題を解決してくれる手段として利便性が高く、無駄な費用をかけることなく、必要な時に必要な技術を持った頼れるエンジニアを、確実にピンポイントで確保できる、借りてくることができるものとなっているのです。このメリットは、クライアント企業にとって非常に大きいでしょう。

ベンダーであるSES事業会社側にもメリットがあります。SESはビジネスモデルとして安定した需要があり、比較的低いコストで事業を運営することができるものです。所属・登録するエンジニアを確保し、個々のサポートを行うなど事業活動を円滑に行うための工夫はもちろん必要ですが、あとは案件獲得のための営業活動と契約・交渉という業務に集中的に取り組むことで事業が成り立ちます。実際にエンジニアが業務を遂行するのはクライアント企業の現場ですから、自社に広いオフィスや多数の設備機器などは必要ありません。

企業としての信頼とネットワークを活かし、ニーズのある企業とエンジニアの橋渡しを行いさえすれば、手数料としての報酬が得られ、利益を出しやすいのです。SES事業会社は、もちろんこの利益を最大化することが目標となるため、より条件の良い単価高額案件を獲得してきたり、人材の付加価値・市場価値を上げるためにエンジニアのキャリアアップサポートを充実させたりすることとなりますが、それは結果として利用するエンジニアにとっても大きなメリットとなり、こうした事業活動が、SES会社とエンジニアの双方にメリットをもたらすものとして機能しているといえます。

またSES契約の場合、派遣契約のように指揮命令権をクライアント企業側が握ることもないため、自社が登録人材として抱えるエンジニアの業務遂行に関し、残業時間などを管理しやすく、作業の分担、担当案件の割り当てを思い通りに進めやすい点もメリットとなっています。

エンジニアにとってのSESのメリット・デメリット

では、エンジニアにとっては、SESで働くことにどういったメリットやデメリットがあるのでしょうか。まずメリットからみていきましょう。

第1に、個人では獲得しづらい大手企業や有名企業、大規模なプロジェクトの案件を得て、さまざまな経験を積みやすいことが挙げられます。企業が営業をかけ、企業同士で仕事を得てくるため、個人フリーランスではなかなか手の届かないような案件を紹介してもらいやすいのは、SESを利用する大きなメリットです。

正社員として入ることを望んでも難しいような企業の現場にも携われますし、一方で個々の案件のクライアント企業のもとに就職するわけではないため、自由度を確保でき、任された業務が終了すれば、また新しい案件にチャレンジすることができます。こうしてさまざまな現場、さまざまなニーズの業務をこなし、経験値を増やしてスキルを高めていけるため、完全な独立を見据えたエンジニアにとっても、自身の価値を高めやすいと考えられます。

第2に、SES契約の場合、成果物に完成責任が発生せず、作業時間に対して報酬が発生するため、残業が少なく、自らの時間を確保しやすい、ライフワークバランスを保ちやすいメリットがあります。時間単位でのプロフェッショナルとしての働きが求められますから、作業中の生産性の高さ、集中して実行する仕事のクオリティは高度でなければ評価されませんが、無駄な残業を発生させてコスト負担が増大することはクライアントも避けたいと考えるのが当然ですから、長時間作業にはなりにくいのです。

第1のメリットとも関係しますが、仕事を継続して獲得しやすい、営業に苦労することがないというメリットもあります。SES事業会社は人材を派遣することで利益を得ていますから、積極的に案件を割り当てますし、企業ゆえの営業ネットワークで顧客ニーズの開拓を行い、豊富な案件を獲得できているため、1つの案件が終了したら次がなかなかない、フリーランスで自ら仕事を獲得するための営業活動に苦労するといったことはなく、エンジニアとしてのキャリアをスタートしたばかりであっても、比較的安定して仕事を得続けることができます。

一方、デメリットとしては、ある程度得意分野や希望を伝えることはできるものの、ベンダーであるSES事業会社の裁量で仕事の案件が紹介され、契約が決まっていく流れにあるため、担当する仕事がそのSES事業会社の保有する案件に左右されるなど、完全に希望通りとはならないケースがあり得ます。もちろん、自分で営業し、仕事を直接得てくる場合でも、クライアントのニーズが自分の遂行したい業務内容と完全に一致することは稀ですから、ビジネス上当然といえば当然のことです。

違いがあるとすれば、契約の場に直接臨むことでこれも自己責任と、納得がいきやすいかどうかという点でしょうか。SESで豊富な案件があり、きっと自分の携わりたい案件にもすぐ参加できるようになると過度に期待すると、市場の現実とのギャップを感じてしまうかもしれません。しかし、それを知ることも学びになります。さまざまな環境、さまざまな現場での技術に触れられるメリットもあります。ただ担当することとなった案件タイプがキャリアプランとして当初から望んでいる通りになるとは限らないことを理解しておくべきでしょう。

第2に、SES事業会社への手数料がかかるという点があります。しかし、そもそもSESを利用しなければ得がたい案件を得やすくなるという大きなメリットがあり、自身で営業活動を行う必要がないこと、契約交渉や業務管理など、その他面倒な処理過程を全て任せられ、必要なサポートも受けられる環境を思えば、必要経費としてその負担は大いに安いとも考えられるでしょう。
第3の点として、最後までプロジェクトに関わることができず、達成感を得にくいというデメリットがあります。技術職であるエンジニアの場合、自分が関わったプロジェクトが完成した時や、開発したシステムが完全なかたちとなり動作したのを目の前にした時、最も達成感を得られる、喜びを感じるという方も多いでしょう。しかしSESの場合、こうしたプロジェクト完遂の場に立ち会えないことがしばしばになります。

とくに大企業がクライアントであるケースなど、開発は長期かつ大規模であることが多く、SES契約でエンジニア人材を補い、実行するのはプロジェクトの一部分で、その部分が終了した時点で契約も終了となることが少なくないのです。そのため達成感が得られず、働くモチベーションが保てないというエンジニアの声もあります。

SES派遣の流れ

最後に、一般的なSESでのエンジニア派遣の流れを確認しておきます。エンジニアの人材が不足している、プロジェクトにリソースを必要としているクライアント企業は、そのニーズをSES事業会社に伝える問い合わせを行います。問い合わせを受けたベンダーのSES会社は、営業担当をその企業へ向かわせ、細かなニーズのヒアリングを進めます。どういった技術が求められる案件で、何人程度のエンジニアが必要なのか、期間はどれくらいか、打ち合わせで詰めていきます。

聞き取った結果をもとに、登録エンジニアの中から適した人材を選び、担当として割り付け、エンジニアとクライアント企業のそれぞれに提案を行います。報酬や勤務期間など内容を確認し、それぞれの承諾を得て契約を締結します。その際、SES事業会社が派遣元企業となるため、エンジニアとは雇用契約を締結します。無事契約が締結されれば、担当となったエンジニアがクライアント企業のもとに派遣され、業務としてそのプロジェクトに関わることとなります。

業務が遂行されたら、契約内容に従って勤務時間分の単価支払いが行われ、SES事業会社が一度それを取得、諸経費・手数料を差し引き、残りをエンジニアに報酬として渡します。

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市場価値を上げる方法とは?

エンジニアとして活動しているなら、より自分の市場価値を高めたいと考えるのは当然のことでしょう。とくに転職や独立を視野に入れている方や、フリーランスとして歩み始めた方なら、なおさらです。どうすれば今より価値の高いエンジニアにステップアップできるのか、具体的な方法をいくつかピックアップします。

まずは当然ですが、技術を磨くことが第一です。しかしどんな技術でも良いというわけではなく、膨大な数が存在するエンジニアの中でも、将来性があり、まだ取り組んでいる人が少ない希少価値の高い技術であることが理想的です。ニーズの高いスキルの中で、抜きん出て高度な技術を持っている、独自の売りとなるポイントを持っているエンジニアは、市場の中で高く評価されます。

まだプロフェッショナルとして活動するエンジニアが少なく、どうしても対応できる人材が欲しいと思えば、クライアントはとくに高い単価を設定してでも、自社に協力してほしい、委託契約を結びたいと思うでしょう。市場のトレンドニーズを見極め、その前線にある分野で高度な技術、独自のスキルをPRできるエンジニアを目指すことが重要です。

IT業界の変化は激しく、エンジニアに求められるスキルも日々新しくなりますから、トレンドの情報収集は欠かせません。今、高額のスキルも1年後には大幅に下落し、当たり前の技術になっている、あまりニーズのないスキルとなっているといったことも大いにあり得ます。市場トレンドを意識した情報収集と、技術の自己研鑽を並行して進めることが大切です。

単価をアップさせたい、市場価値の高いエンジニアになりたいと思うなら、与えられた業務を技術的にこなすだけでなく、マネジメントもできる人物になると、請け負える仕事を高単価にしやすくなります。ある程度、エンジニアとしての仕事に慣れてきたら、マネジメントスキルにも目を向けてみましょう。

プロジェクト全体をとりまとめ、上流工程に携われるような幅広い知識・知見と、ビジネススキル、管理能力を身につける努力を重ねます。専門領域以外についても、基礎知識をつけたり、コミュニケーション能力を高めたり、経営・ビジネスについて学ぶといったことが効果的です。

先述の単価比較で見たように、エンジニアやプログラマーの場合、使いこなせるプログラミング言語によって価値評価がかなり異なってきます。できる限り需要の安定して高い言語については、スキルとして身につけ、それら複数言語を使いこなせる知識をつけておきましょう。これから需要が伸びると期待される新たな言語のリサーチも欠かさずに行い、早い段階から使えるようにしておくと、高単価な期間にその案件を請け負え、市場価値をより高められる可能性が高まります。

こうして見たポイントを全体として整理すると、市場価値が高くなるエンジニア、高単価な人材は、希少性の高いスキルを持っているか、幅広く高度でまとめて仕事を頼めるゼネラリストかのいずれかであるとまとめることもできます。まだ保有している人が少なく、それでいて潜在ニーズのあるスキルやノウハウを持っており、それを強みとできるなら、高い単価での契約が見込めます。

また、複数分野にわたる知見や知識、技術があり、1人で何人分もの仕事がこなせる、事業にもたらす利益額が多大と見込めるような、マルチに活躍するエンジニア、柔軟性のあるエンジニアも高単価の仕事を依頼されやすく、市場価値は高くなるでしょう。

そして、見落とされがちなポイントですが、最初に考察した通り、価値を決める最終決定権は顧客にあります。顧客目線で営業力や交渉力を上げ、自己アピールを最大限上手く行えれば、市場価値は確実にアップします。売りやすい技術のかたち、高額でも欲しいと思うポイントを見極め、最適なタイミングで、最善の提案・アプローチができる人を目指しましょう。

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最短でフリーランスエンジニアになる!

まだ未経験だけれどエンジニアやプログラマーに興味がある、最短でフリーランスエンジニアになる方法を知りたいという方もあるでしょう。経験の浅いエンジニアも含め、どうすればフリーランスエンジニアデビューをすぐに実行できるか、考えてみます。

基本的に、フリーランスで活躍するということは、一人前の即戦力として技術で勝負する、求められる業務を1人で完遂することを意味しますから、ある程度経験を積んで独立、フリーランスとなるのが王道といえ、経験がほぼない状態からフリーランスエンジニアになることは容易ではありません。

しかし、努力と工夫次第でスキルアップを図っていけば、フリーランスエンジニアとして自立することも十分に可能です。まずはクラウドソーシングや求人サイトサービスなどで、未経験も受け入れる、比較的単純な案件から着手しましょう。そうして重ねた経験から、仕事の幅を広げていくとフリーランスエンジニアとして一人前に成長できる可能性も出てきます。

もちろん、ただ単純な初歩案件をこなしているだけでは、進歩がありません。またフリーランスの通常案件は一定の実務経験やスキルを求められるものですから、必要な学びをきちんと自分で重ねていくことも怠ってはなりません。独学で進めるなら、書籍や配信講座を活用するなどしてみましょう。より体系的に、本格的に学びたいならスクールを利用するのもお勧めです。そしてやはり現場経験や人脈も必要だ、業界を知ることも必要だと感じたら、一度は企業のもとで経験を積むと良いと考えられます。

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エンジニアの将来性

ITの世界はめまぐるしく変化し、技術進展を続けています。数年先がどのようなかたちであるか、見通すことも容易ではありません。しかし、ITが不要になることはないでしょう。むしろ今後も社会インフラのひとつとして重要性を増し、さまざまな領域で必要とされるものになると考えられます。

あらゆる領域でITが、意識されることなく利用されるということは、それだけ開発や保守運用にかかるエンジニアも多く必要となります。実際にIT人材の不足は深刻と懸念されており、今後人材の獲得競争となることはあっても、人材が過剰で困る、市場ニーズを上回る供給があり将来性がないといったことはきわめて想定しづらい状況です。

必要人材の確保が困難となり、競争が激しくなれば、フリーランスの案件増加や月単価のアップも必然的に発生するでしょう。いち早く行動に移し、求められる人材として経験やスキルを積んでおけば、早期から市場価値の高い存在として活躍できるようになると考えられます。

エンジニアの技術は、一般言語の垣根を越えて通用しやすい特徴もあります。今後は日本国内だけでなく、世界市場でスキル・人材がやりとりされることが当たり前の時代になる可能性も高いでしょう。日本の人材に可能性を感じる海外企業のオファーも増えるかもしれません。そうした際には、グローバルビジネスとして英語での基本的なやりとりができ、ITスキルも高い人材が有利になります。読解だけでなく、コミュニケーション面からも、英語力を強化しておくと良いでしょう。

変化の激しい業界であることには違いありませんが、トレンドを察知し、きちんとキャッチアップしていけば、安定して高いニーズと明るい将来性があるのがITエンジニアの世界です。求められる人材を目指し、日々の研鑽を重ねていきましょう。

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まとめ

いかがでしたか。エンジニア単価の基礎からフリーランスエンジニアについて、市場価値アップのコツ、さらには将来性にいたるまで、現状から解説を行ってきました。エンジニアには大いな可能性があり、ワークスタイルも報酬も、それぞれが最適な環境を目指して取り組むことができる職種です。

互いに高め合い、多様なエンジニア人材が増加すれば、社会にもこれまでにないイノベーションがもたらされることでしょう。ぜひ自分自身のキャリアを考え、理想の活躍ができるエンジニアを目指してみてください。

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