illustratorでどんな仕事ができる?必要なスキルや得られる年収を紹介

最終更新日:2024年10月02日

デザインやクリエイティブな仕事に憧れる、興味がある人は多いと思いますが、それらを目指すうえで必須のスキルとなるのがIllustratorPhotoshopです。広告や冊子などの制作をはじめ、Webデザインやゲーム、IT関連業務など幅広い分野で使用されています。

ここではその中でIllustratorに特化し、Illustratorでできる具体的な仕事内容や案件の獲得のために必要なスキル、またスキルアップの方法やキャリアパスのポイントなどを詳しく説明していきます。

Illustratorの得意分野

Illustrator、Photoshopはどちらも、アドビ株式会社が販売しているグラフィックソフトです。具体的には、

  • ロゴの作成
  • アイコンの作成
  • 図表やグラフの作成
  • 文字組み・DTP
  • パーツのレイアウト

などの作業が行うことができます。

主に、Photoshopは写真の加工やイラストの作成などに、Illustratorは、ロゴやパーツの作成、レイアウトなどに使われています。

Photoshopは、細かい点の集まりによって画像を表現する「ビットマップ画像」が使われているのに対し、Illustratorは、直線や円、曲線などで表現される図形の集まりでできた「ベクター画像」というものが用いられています。

ベクター画像は、拡大・縮小を行っても画質に影響が出ることはないため、図形やグラフ、アイコンなど、形がシンプルでそれぞれのカラーが均一に表現されているもののデザインを得意としています。

Illustratorは、デザインのレイアウトを行うのにも適しており、Photoshopで画像を加工してから、Illustratorで全体、またはパーツのレイアウトを行う、というように組み合わせて使われることが多くなっています。いずれにせよ、Web系やデザイン系の案件を獲得するためには、両方のツールを使いこなすスキルが求められるため、一緒に習得していくとよいでしょう。

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Illustratorでできる仕事

Illustratorを使った仕事は、デザイン系の様々な現場で幅広く展開されています。では、具体的にどのようなものがあるのか、実際に使われることの多い仕事を見ていきます。

Webデザイナー

Webデザイナーは、Webサイトのデザインをする仕事です。全体の構成や写真のレイアウト、ロゴデザインなどサイトの見栄えをよくするだけでなく、使いやすさなども考慮しながら全体の構成を考えていきます。

ほかにも、デザインだけでなくサイトそのものの構築・運用・修正や、コーディングなどの作業を求められることがあります。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、雑誌や広告、ポスターなど、印刷物をデザインする仕事です。広告やポスター、DM、チラシなどの紙媒体はもちろん、商品のパッケージ、看板などデザインするものは多岐にわたります。

文字や写真、イラストなどの加工や装飾などを扱うことから、IllustratorとPhotoshop双方のスキルが必要になります。

DTPオペレーター

DTPとは、英語のDesk Top Publishing(デスクトップパブリッシング)を略したもので、「机上出版」や「卓上出版」などと呼ばれています。パソコンでデータを作成し、実際に印刷物を作成する仕事です。

かつては印刷物を作成するために、版下、製版、印刷などいくつもの工程があり、それぞれの専門家が行っていたため多くの時間を費やしていましたが、今は1つのパソコン上ですべて行う効率的な方法ができるようになり、DTPという仕事が生まれたのです。

自分でデザインやレイアウトを考えて印刷物を作成する人はDTPデザイナー、デザイナーが作成したデータをもとに修正・加工して印刷物を作成する人はDTPオペレーターと呼ばれています。DTPオペレーターには、デザインスキルは必要ありませんが、DTPデザイナーはオペレーターのスキルが必要になってくるため、実際には両方行う人が多いと言われています。

IllustratorやPhotoshop、印刷物のレイアウトを行うInDesign(インデザイン)というソフトのスキルが必要になる場合があります。InDesignも、アドビシステムズから提供されているソフトの1つです。

イラストレーター

イラストレーターは、商品や広告などに使われるイラストやキャラクターなどをデザインする仕事です。Illustratorを使うスキルはもちろんですが、クライアントの要望に合わせたデザイン力、デッサン力などが必要です。

レタッチャー

レッタチャーは、広告やポスターなどのグラフィックデザインで使用される画像に、補正や修正、加工を行う仕事です。カメラマンが撮影した写真に色味を変えたり、形を修正したり、ほかの画像と組み合わせて合成させたりします。こちらはIllustratorだけでなく、Photoshopの高度なスキルが求められます。

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求められるスキル

上記のような職種を目指すために、Illustratorを習得することが大切ですが、仕事を獲得するためにはどのくらい学習すればよいのでしょうか。ここでは、デザインの仕事で必要となるIllustratorのレベルを、初心者、中級者、上級者に分けて説明していきます。働き方によって、求められる経験や知識、スキルは異なるので注意しましょう。

最低限求められるレベル

新入社員で未経験という場合は、あまり多くのスキルを求められることはないでしょう。企業がどのような人材を求めるかによりますが、実績がないことを承知で採用しているならば、社員として指導を受けながら業務をこなし、スキルを磨いていくことになります。

とはいえ、未経験だから何も知らなくてよいということではなく、与えられた仕事をこなすわけですから、基本的な用語や使い方などは身につけておきましょう。まず押さえておきたいポイントは以下の通り。

基本用語を覚える
画像の配置ができる
レイヤーの仕組みを理解し、扱うことができる
ベタやグラデーションなどオブジェクト作成ができる
フォント変更やアウトライン化することができる

基本的な専門用語として、初心者でも覚えておきたいものを記しておきます。

用語 使用の意味
JPEG(.jpg) ジェイペグ・画像の保存方式
.ai Illustratorで作成したデータの保存方式
.psd Photoshopで編集したデータの保存方式
CMYK 印刷の4原色。主にグラフィックデザイン分野で使用
RGB 光の三原色。主にWebデザイン分野で使用
パス Illustrator・Photoshopで線を引く方法
トンボ 印刷物の裁ち切りを表すマーク
カンプ クライアントに見せる、完成に近いデザイン案の見本
HTML Webサイト、ページの骨組みとなるプログラミング言語
CSS Webサイトの装飾に使われるプログラミング言語

中途採用で求められるレベル

転職・中途採用の場合は、ある程度Illustratorを使いこなせるスキルが必要です。規模の小さい会社ほど、即戦力が求められる傾向にあります。

カンプからフィニッシュまですべて1人で完成できるだけの知識と技術
印刷会社に出せる状態の、トンボをつけたフィニッシュデータの作成ができる
CMYK・RGBなど色に関する知識を持ち選択できる
画像を好きな場所に好きな形で貼り付けることができる

中途採用の場合、目安として実務経験2~3年程度の中級者レベルが必要と考えられます。もしグラフィックデザイナーからWebデザイナーへ、DTPオペレーターからグラフィックデザイナーへなど、業界を移動する場合は必要な技術が異なるため、新しい業界の基本的な知識を勉強しておきましょう。

フリーランスに求められるレベル

フリーランスの場合は、案件ごとに契約を行うため、より高いレベルの知識と技術が求められます。Illustrator・Photoshop両方のスキルは必須と言えるでしょう。

  • カンプからフィニッシュまですべて1人で完成できるだけの知識と技術
  • デザインのセンスと技術を持っている
  • 修正の必要がない完成品をアウトプットできる力がある
  • 転職・営業スキル、自分をアピールできる力を持っている

フリーランスは、会社員と異なり個人で営業活動をして案件を獲得します。そのため、技術的なことだけではなく、知識やスキル、デザインセンスを証明する実績、自分をアピールできる営業スキル、信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルなどが必要になります。

また、作品の善し悪しを判断する「見る目」を養うことも大切です。Illustratorのツールを使う技術があっても、よいデザインを作れなければ、何度でも修正することになり完成まで時間がかかってしまうからです。

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Illustratorの学び方

Illustratorをどのように学んでいくかは、決まった方法はありませんが、主に4つの方法が考えられます。

独学で学ぶ

Illustrator、Photoshopなどは、独学で学ぶことも可能です。Illustratorに関する書籍、テキスト、オンラインセミナーなどがあり、低価格、または無料で学習できるものもあります。

ただし、独学は我流になりやすい傾向にあります。またIllustratorは機能がとても多く、目指すものに対して何を学ぶべきか判断が難しくなるため、基礎的な知識を学べるオンラインセミナーがおすすめです。学業や仕事のかたわらで学習できるため、時間があまり取れない人は活用するとよいでしょう。

専門学校やスクールで学ぶ

専門学校やスクールでの学習は、実践的で本格的に学びたい人向けになっています。独学やオンラインセミナーと異なり費用はかかってしまいますが、基礎的な知識から使いこなせるようになるまでのスキルアップを図ることができます。

美術系大学で学ぶ

美術系大学は、専門分野だけではなく、一般教養やデザイン・イラスト、歴史など芸術に関する知識を体系的に学ぶことができます。幅広く学ぶことで、自分の進みたい方向性を熟考できるなどのメリットが考えられます。

アルバイトで実務をしながら経験する

デザイン事務所、広告会社などでアルバイトをしながら、Illustratorの知識やスキルを身につける方法があります。収入を得ながら実際の現場で学ぶことができるため効率的ですが、講義ではなく業務の中で身につけていくため、自分から積極的に学んでいく必要があります。

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Illustratorの仕事、どんな働き方がある?

Illustratorを使う現場は、デザイン制作などのクリエイティブな職場になりますが、働き方は、企業で正社員として働くケースと、フリーランスとして働くケースの2つが考えられます。

社員として働く場合、デザイン事務所、広告会社、企業でデザインやIT関連の部門を設けているところに就職しますが、デザイン事務所は小規模なところが多く、大企業でもデザイナーを採用するところは限られてくるため、企業への就職は簡単ではありません。

一方フリーランスの場合は、Illustratorまたは関連する案件も様々あり、在宅でできるものも多くありますが、案件の種類や内容、知識、スキル、経験、センスなどによって収入には格差があります。

仕事内容、収入の安定性など違いがあり、どの働き方がよいかは、人によって向き・不向きもあります。自分が将来的にどのようなキャリアを目指すのかを見極めながら決めていきましょう。

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仕事の見つけ方

フリーランスで仕事をする場合、自分から案件を探す必要がありますが、どのような方法があるでしょうか。主に次の方法が考えられます。

人脈を広げる
クラウドソーシングサービスを利用する
エージェントサービスを利用する

これまで働いてきた職場での経験や人脈などから、仕事を紹介してもらえるケースがあります。フリーランスを目指す前に実績を積む目的で就職する場合でも、真面目に業務に取り組み、人とのつながりを大切にしましょう。

またセミナーや交流会、勉強会などに積極的に参加することによって人脈を広げていくことで、仕事を依頼されるケースもあります。

クラウドソーシングサービスは、仕事を依頼したい人と仕事を探している人のマッチングを行うサービスです。ここに登録して条件に合う仕事を探す方法があります。未経験でも参画できる案件を扱っていることがあり、チャレンジしやすいのが特徴です。

ただし、高額案件は競争率が高いため、特に経験が浅い人は職場で働きながら、副業として腕試しや実績作りに活用するとよいでしょう。

エージェントサービスは、登録することで専任の担当者がつき、ヒアリングを行ったうえで案件を紹介するサービスです。エージェントの紹介があるため営業活動を代行してもらえるだけでなく、スキルや得意分野に合わせて公開されていない案件などを紹介してもらえるケースもあります。

年数や実績を重ねた人向けで、案件は高額であることが多いですが、常駐型が多く高いスキルが求められます。

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Illustratorで得られる収入はどれくらい?

では実際に、Illustratorを使った案件はどのくらいか、収入はどれくらいか、フリーランスHubから見ていきましょう。

まず、職種別に案件数を見ていきます。(2021年4月20日現在)

Webデザイナー 53件
グラフィックデザイナー 247件
イラストレーター 30件
DTPデザイナー 8件

次に、Illustratorを使った案件を見ていきます。総数は169件(2021年4月20日現在)、内容をいくつかあげてみます。

職業 単価/月
Webデザイナー 45~55万円
Webデザイン+コーディング ~55万円
ソーシャルゲームデザイン ~60万円
IUアニメーション制作 ~60万円
キャラクターデザイン制作 ~40万円
LP/バナーデザイン、製品デザイン ~50万円

Webデザイナー、グラフィックデザイナー、ソーシャルゲームのデザイナーなどの案件が多く見受けられます。Webデザイナーは45~55万円/月が多くあり、月50万円で単純計算すると、年収は600万円になります。

報酬額は、あくまでも目安として表示されているものであり、スキルや経験、実績などによって金額が異なるため、必ずしもこの金額を得られるということではありません。

案件を見ると、実務経験1~3年以上を求めるものが多くなっています。また、プログラミング言語やフォントなどの知識を持っている人が歓迎される傾向にあります。

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Illustratorの仕事、その後のキャリアパスを知りたい

Illustratorの仕事ができることで、その後どのようなキャリアパスが考えられるでしょうか。

例えば、スキルアップを図ることでDTPオペレーターからWebデザイナー、グラフィックデザイナーになることができます。また近年は、ゲームデザイナー、ゲームクリエイターなどのニーズも高くなっています。

Webデザイナーであれば、Webサイトのプロジェクトに携わるWebディレクター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、カメラマンなどを統括するアートディレクター、Webプロジェクト管理を行うWebプロデューサーなどがあげられます。

さらに、デザインの仕事で培ったセンスを活かしたコンサルタント、営業職について資料や広告の作成なども考えられます。

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収入、スキルアップのためにできること

Illustratorのスキルを活かして、収入アップやスキルアップを図るにはいくつか方法があります。

実績を積みキャリアアップ、キャリアパスを狙う

DTPオペレーターやグラフィックデザイナーとして出発しても、経験や実績を積み重ねることで、キャリアアップやキャリアパスの道が拓かれていきます。スキルや実績が向上すれば、報酬もおのずと高くなります。経験を重ねながら、将来の方向性、キャリアアップを考えていきましょう。

また、条件のよい職場への転職なども収入アップにつながります。

フリーランスとして単価アップを目指す

会社員であれば、安定した収入は得られますが、報酬はある程度決まっています。即戦力と高度なスキルが求められるフリーランスを目指すことで、単価アップ、報酬アップを狙うことが可能です。

ただし、フリーランスは獲得できる案件や条件などによって報酬には幅があります。フリーランスは完全実力主義の世界であり、稼げるデザイナーになるためには、単価の高い案件を効率よく獲得できるスキルと実績、営業力などが必要です。

ほかにもデザインやITに関連する新しい情報、知識やスキルを磨くことが大切です。

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いちばん大切なのは「創造力」

デザインの仕事をするためには、Illustratorを使いこなすスキルは必須になりますが、それだけではよいデザイナーとは言えません。パソコンの技術は、作業を効率よく進めるための1つのツールであり、制作したデザインそのものが評価されなければならないからです。

デザインのセンスや人を惹きつけるビジュアルを創造する力が、何よりも大切になってきます。

センスは生まれ持った感性だけではなく、普段から芸術への意識を高め、よい色やデザインを吸収することで養われていきます。例えばデザイナーは、街中で見かけたポスター、お店のロゴマーク、ギャラリーに飾られた絵の配色など、様々なデザインに目を向けています。

芸術に対する見る目を養いながら、自分でも芸術活動ができるくらいの技術を身につけていくとよいでしょう。その中で、他の人にはない表現力ができるようになっていきます。

また普段からデザイン関連のWebメディアやサイトなどをチェックし、トレンドなども理解しておきましょう。

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