最終更新日:2025年05月15日
フリーランスが増えすぎていると聞き、独立を躊躇している方もいるのではないでしょうか? フリーランスになる人は増加していますが、需要は高く、将来性は十分にあります。 本記事では、フリーランスの人口の実情や増加理由、自由な働き方のメリット・デメリットを解説します。また、後悔しないための独立準備や競争を勝ち抜くためのコツもまとめているので、フリーランスとして新規参入を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
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「フリーランスは増えすぎているからやめたほうがいい」と耳にすることもありますが、実際の統計を見ると多すぎることはありません。
2023年7月に公表された総務省統計局の「令和4年就業構造基本調査 結果の要約」によると、フリーランスの人口の総数は257.4万人です。本業がフリーランスの人口は209.4万人で、副業のみでフリーランス業を行っている人数は48万人になっています。
有業者数の6,706万人に占める、本業がフリーランスの人口の割合は3.1%です。割合は多くなく、フリーランス人口は増えすぎとまではいえないでしょう。
即戦力となるフリーランスはさまざまな企業に需要があり、将来性は明るいといえます。
出典:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の要約」
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランスとは、特定の企業に属さず、個人で仕事や案件を獲得する働き方のことです。
フリーランスとほかの働き方には、以下のような違いがあります。
種類 | 定義 |
---|---|
個人事業主 | 税務署に開業届を提出し、法人ではなく個人で事業を営む人のこと |
自営業 | 企業に属さず、個人で拠点を構えて特定の事業を営むこと |
会社員 | 企業と雇用契約を結び、同じ企業で働く人のこと |
フリーランスや自営業が働き方を意味するのに対し、個人事業主は税法上の区分を指します。フリーランスと自営業・個人事業主は、広義的には同じような意味合いがあるため、同義として使われるケースも少なくありません。
フリーランスと会社員の大きな違いは、雇用契約の有無です。会社員は企業と雇用契約を結ぶため、主従関係のもとで仕事をします。
フリーランスと会社員の違いや働き方に関する詳細は、「フリーランスの働き方とは?メリットや収入についても解説!」の記事を参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取る増えすぎとはいえないものの、日本のフリーランス人口は増加傾向にあります。
フリーランスが増加した主な理由は、以下の7つです。
フリーランスという働き方を選択する人が増えた背景には、時代や労働環境、価値観の変化があります。
なかでも、DX化が進行していることはIT系のフリーランスに大きな影響を及ぼしています。幅広い業界・業種におけるDX化に伴い、IT人材の供給は需要に追いついていない状況です。そのため、IT人材はフリーランスとして特に市場価値が高い傾向にあります。
また、フリーランスを守るための法律が整備されてきていることも、フリーランスが増えている理由の一つです。代表的な法律である「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」について知りたい方は、「フリーランス保護法とは?施行される時期や下請法との違いなどを紹介」の記事を参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランス人口が増えている状況においても、稼げる可能性はあります。
以下で、政府の資料とフリーランスHubの情報をもとに詳しく解説します。
内閣官房・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁が公表した「令和4年度フリーランス実態調査結果」によると、フリーランスの年収に関する回答結果は下記の表のとおりです。
直近1年間のフリーランス収入 | 割合 | 回答数 |
---|---|---|
100万円未満 | 14.1% | 299人 |
100〜200万円未満 | 12.6% | 268人 |
200〜300万円未満 | 12.7% | 269人 |
300〜400万円未満 | 12.6% | 268人 |
400〜500万円未満 | 9.5% | 201人 |
500〜600万円未満 | 6.9% | 147人 |
600〜700万円未満 | 4.2% | 90人 |
700〜800万円未満 | 3.3% | 70人 |
800〜900万円未満 | 2.0% | 43人 |
900〜1,000万円未満 | 2.1% | 45人 |
1,000万円以上 | 3.4% | 72人 |
わからない・答えたくない | 16.4% | 347人 |
回答者によるフリーランスの年収データの中央値は、「300~400万円未満」です。また、フリーランスとして高収入を稼げている人も数多くいます。
本業としてフリーランスの仕事に取り組んだり、高収入を狙える業務の案件を獲得したりできれば、高収入を期待できるでしょう。
出典:内閣官房新しい資本主義実現会議事務局・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁「令和4年度フリーランス実態調査結果」
フリーランスエンジニア・クリエイター向けの案件・求人を多数掲載している「フリーランスHub」の月額単価相場をもとに、2025年4月時点での職種別の想定年収を以下にまとめました。
職種名 | 想定年収 |
---|---|
システムエンジニア | 600〜960万円 |
プロジェクトマネージャー | 840〜1,080万円 |
サーバーサイドエンジニア | 720〜840万円 |
フロントエンドエンジニア | 720〜1,080万円 |
Webデザイナー | 480〜840万円 |
Webディレクター | 600〜960万円 |
UI・UXデザイナー | 600〜960万円 |
ITコンサルタント | 1,200万円以上 |
IT系のフリーランスは需要があり、比較的年収が高い傾向にあります。
フリーランス人口の増加にかかわらず、市場価値の高い人材は、スキルを活かして稼ぐことが可能です。
フリーランスの働き方別・職種別の想定年収や手取りの相場を詳しく知りたい方は、「フリーランスの年収は?中央値や手取り相場、収入アップの方法を紹介!」の記事を参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランスといっても、職種はさまざまです。フリーランス人口の増加に伴い、職種によっては案件の受注が難しくなるケースもあります。
ここでは、フリーランスとして競争を勝ち抜くコツを解説します。
フリーランスとして稼ぐためには、専門的な知識やスキルと共に、自分にしかない強みを見つけてアピールすることが大切です。自分の市場価値を高めることは、多くのフリーランス人材との差別化につながります。
具体的な差別化のポイントは、すでに持っている知識にプラスアルファできるスキルを身につけたり、丁寧なコミュニケーションを意識したりすることです。
そのうえで、職務経歴書やスキルシートといった営業ツールを定期的に見直し、他者との差別化を図りましょう。
フリーランスとして競争を勝ち抜くためには、稼げるジャンル選びも大切です。身につけやすい知識・スキルで取り組めるレベルの案件は、多くのフリーランスが応募する傾向にあり、単価設定も低い傾向にあります。
希少価値やレベルが高いノウハウが求められるジャンルの案件を選べば、フリーランスとして高収入を目指せるでしょう。
フリーランスとして新規参入するのであれば、IT系の職種がおすすめです。今後も幅広い分野において、IT人材の需要は高まっていくと予想できます。IT系の知識やスキルを深めましょう。
エンジニアの仕事に興味がある方は「フリーランスエンジニアの種類は?会社員との違いやメリットとは」の記事もあわせてご覧ください。
フリーランス人口が増えている状況において、選ばれ続ける人材になるためには、トレンドの収集が欠かせません。フリーランス向けの案件数や仕事内容、求められるスキルなどは、業界の動向やトレンドによって日々変化しています。
専門メディアやニュースサイト、フリーランス向けのプラットフォームなどを活用し、常に最新の情報をキャッチするよう心がけてください。トレンドを把握しておくことで、フリーランスとして仕事の幅を広げられ、チャンスを逃さず活躍できるでしょう。
フリーランスとして競争を勝ち抜くためには、営業力を磨く必要があります。
会社員と異なり、フリーランスは自分で仕事を獲得しなければなりません。仕事を獲得するためには、実績をアピールする力や提案書の作成スキル、信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルなど、総合的な営業力が求められます。
営業が苦手な人でも、経験を重ねるうちに少しずつコツをつかめるでしょう。フリーランスの営業方法については、「フリーランスの営業のやり方とは?成功させるコツや戦略も紹介」の記事で詳しく解説しています。
フリーランスに定年はありませんが、将来のことを想定しておくことも大切です。短期的・中期的・長期的な視点で、フリーランスとしてのキャリアプランを立ててください。
将来のことを想定して行動できると、競争力アップにつながります。また、フリーランス活動における精神的な安定にもつながるでしょう。
フリーランスが受注する案件は、基本的に数年先まで確約されたものではありません。そのうえ、職種によっては体力面で仕事を続けるのが難しくなる可能性も考えられるでしょう。
たとえば、安定して仕事を受注できる体制を整えたり、講師やアドバイザーへの転身を見据えたりするなど、長期的に活躍できる方法を検討しておくのがおすすめです。
フリーランスとして活躍するためには、案件探しを継続することが大切です。
フリーランスの仕事は、たとえ1件受注しても、クライアント都合で契約期間が突然短くなったり、作業が不要になったりするケースも珍しくありません。そのため、目の前の業務に取り組みながら、並行して次の案件探しを継続して仕事を途絶えさせないようにする必要があります。
案件探しは、フリーランスの収入を左右する重要な活動です。継続的に案件を確保できる体制を整えると、安定した収入やキャリアアップにもつながります。
フリーランスの案件探しの方法を詳しく知りたい方は、「フリーランスの仕事の取り方とは?初心者でもできる案件の探し方を紹介」の記事も参考にしてください。
フリーランスとして競争を勝ち抜くためには、充実したポートフォリオの作成が不可欠です。
ポートフォリオに自分のスキルや経験、成果物などをまとめておくと、クラウドソーシングの利用時・エージェントの利用時・採用面接時の自己アピールに使えます。実績を見えるかたちで整理しておくと、初対面のクライアントにも信頼感を与えられるでしょう。
ポートフォリオを作成する際は、相手に「この人に依頼したい」と思わせる工夫が必要です。
ポートフォリオを作成するコツは、「ポートフォリオとは?作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」の記事で詳しく解説しています。
フリーランスとして稼ぐためには、徐々に高単価案件に挑戦することが大切です。
低単価案件ばかり受注していると、収入を増やすためには作業量を増やさなければならず、スキルアップや新しい案件に挑戦するための時間がなくなってしまいます。
フリーランスとして収入アップを目指すためには、自分のスキルとクライアントのニーズを見極めながら、高単価案件へとステップアップしていく意識が必要です。
経験を積みながらクライアントのニーズに応じた提案ができるようになると、継続案件や高単価案件の獲得につながるでしょう。
公開できる実績が増え、フリーランスとしてのポートフォリオが充実してきたら、SNSやブログでの情報発信もおすすめです。自分のスキルや実績、活動内容を公開することで、業界でのネットワークが広がり、クライアントから直接仕事を依頼される可能性があります。
SNSやブログでの情報発信は、地道な取り組みです。しかし、情報発信をきっかけに思わぬ仕事につながる可能性があるため、営業ツールの一つとして意識的に続けてみてください。
フリーランスとして活躍し続けるためには、クライアントとの信頼構築が重要です。
フリーランスにとって、仕事の幅を広げて新しい案件に挑戦することはとても大切ですが、既存のクライアントと良好な関係を築いておくことも同様に重要です。クライアントからの信頼が継続案件や仕事の紹介につながるケースも多くあります。
また、業界のコミュニティや交流会などに参加して、同業者とのつながりを持っておくこともおすすめです。孤独を感じやすいフリーランスにとって、仲間の存在が心の支えになるほか、情報を交換したり刺激し合ったりして互いに高め合っていけるでしょう。
フリーランスとしてライバルとの競争を勝ち抜くためには、エージェントの利用もおすすめです。自分のスキルや希望条件に合った案件を紹介してくれるため、効率良く仕事を見つけられるメリットがあります。
フリーランス向けのエージェントなら、案件の紹介だけではなく、企業とのやり取りや報酬額の交渉なども代行してもらえます。特に、実績が少ないフリーランスにとって、エージェントはクライアントとの接点を持つ手段として有効です。
「フリーランスエージェント徹底比較【2025年最新】」の記事ではおすすめのフリーランスエージェントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランスのメリットは、主に以下のとおりです。
フリーランスとして働く大きなメリットの一つが、自由度の高さです。自分で仕事を選んで受注できるため、やりがいを感じやすいでしょう。また、フリーランスは努力が収入に直結しやすく、向上心を持って仕事に取り組む人に向いている働き方だといえます。
フリーランスのメリットや向いている人の特徴については、「フリーランスのメリットとデメリットとは?向いている人も解説」の記事もご覧ください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランスにはメリットだけではなく、デメリットもあります。フリーランスとして働く主なデメリットは、以下のとおりです。
フリーランスは自ら案件を獲得する必要があり、営業活動がうまくいかなければ、収入が途絶えるリスクもあります。また、収入が不安定であるとみなされやすいため、会社員と比べて社会的信用が低く、クレジットカードやローンの審査に通りにくくなります。
このようなデメリットから、「フリーランスはやめたほうがいい」といわれることもあります。後悔しないためには、フリーランスになる前にリスクを知ることが大切です。「フリーランスはやめたほうがいい理由は?メリットや続けるためのコツも解説」の記事も参考に、備えておきましょう。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るフリーランスになって後悔しないためにも、十分な準備をしてから独立しましょう。
会社員からフリーランスに転身する場合は、以下の流れで独立準備を進めるのがおすすめです。
フリーランスになると、営業活動から税務処理までのすべてを自分で担うことになります。事前の準備が不十分だと、わからないことや初めての経験が多く、後悔する可能性が高いでしょう。独立前に資金を貯めたり、副業などで小規模な仕事から始めたりすると、リスクを最小限に抑えられます。
また、高い節税効果を得られる青色申告を利用したい場合は、開業届を出して個人事業主になり、青色申告承認申請書を提出してください。
フリーランスになるときの詳しい手順については、「フリーランスの始め方は?必要な準備・手続きや独立するメリットを解説」の記事を参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取るITフリーランスは、将来性が高いジャンルです。ITフリーランスとして活躍するためには、一定のスキルや経験が不可欠です。
ここでは、稼げるITフリーランスになるために必要なスキルや経験を解説します。
稼げるITフリーランスになるためには、コミュニケーションスキルが必要です。
ITフリーランスには、企業が求めるシステムのイメージを共有するためのコミュニケーション力が重視される傾向にあります。また、業務を進める際は、クライアントやほかのエンジニアとのやり取りも必要です。
相手の要望を汲み取ったり、自分の考えをわかりやすく伝えたりするスキルがあると、作業をスムーズに進められるでしょう。
ITフリーランスとして稼げるようになるために、セルフマネジメントスキルを身に付けましょう。
IT分野では、上流工程から下流工程までのプロセスにおいて多くの人が携わります。そのため、自分の作業が遅れて納期に間に合わないと、プロジェクト全体のスケジュールに影響し、多くの人に迷惑をかけることになります。
ITフリーランスは仕事を滞りなく遂行するために、セルフマネジメントスキルを発揮してスケジュール管理や体調管理を徹底する必要があります。
ITフリーランスには幅広い職種があり、開発したいシステムやアプリケーションによって、使用する言語が異なります。ITフリーランスとして稼ぐために、システムや言語のトレンドをふまえて学ぶ言語を選びましょう。
プログラミング言語の例は、汎用性が高いJavaやPython、Ruby、PHPのほか、フロントエンドからバックエンドまで幅広く活用されているJavaScriptなどがあります。
1つの言語を身につけると、新しい言語を習得しやすくなる傾向があります。関連する言語を1つずつ身につけていき、できることを増やしていきましょう。
ITフリーランスとして稼ぐためには、十分な実務経験が必要です。企画や要件定義ができるスキル、プロジェクトのリーダーおよびマネジメントといった上流工程の経験があると、高単価案件を獲得しやすくなります。
独学でフリーランスとして参入する場合、現場の実務経験に基づくスキルを身につけるのは難しいでしょう。稼げるITフリーランスを目指すのであれば、数年ほど企業に勤めて実務経験を積んでから独立するのも方法の一つです。また、経験が求められない初心者向けの仕事から取り組み、実務経験を積み上げていくこともおすすめです。
未経験からフリーランスエンジニアになろうとしている場合は、「フリーランスエンジニアに未経験でなれるか?仕事の実態やゼロから始める学習方法まで徹底解説!」の記事も参考にしてください。
フリーランスになるかの情報収集に
おすすめの案件を受け取る「フリーランスが増えすぎると、新規参入は厳しいのではないか」と考える人もいるでしょう。しかし、少子高齢化が進んで労働人口が減っている日本において、即戦力であるフリーランスを活用する企業は今後も増えていくと予想できます。
専門性が高いフリーランスであれば、フリーランス人口の増加にかかわらず、高単価案件を獲得するチャンスは十分あります。
フリーランスは、努力が収入や実績に反映されやすい働き方です。稼げるフリーランスを目指すために、他者との差別化を意識したり、スキル・知識を磨いたりして、フリーランスとしての市場価値を高めていきましょう。
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