HTMLの副業4選を紹介！コーディングスキル・経験を活かして活躍しよう

HTMLやCSSの経験者の中には、コーディングスキルを活かして副業ができないか考えている方も多いでしょう。HTMLを使う副業は、大きく分けて4種類あります。

本記事では、HTML関連の副業の種類や案件の獲得方法、成功させるためのポイントなどを紹介します。HTMLやCSSスキルを活かせる副業で副収入を得たい方は、ぜひ最後までご覧ください。

HTMLとは？副業の仕事の件数や単価も紹介

HTMLやCSSのコーディングは習得しやすく、副業に適したスキルといえます。HTMLがどのようなものかおさらいし、スキルを活かせる副業案件の件数・単価がどの程度なのかを見ていきましょう。

そもそもHTMLとは

HTMLは「Hyper Text Markup Language（ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ）」の略で、Webページを作成するのに使用する「マークアップ言語」です。

ページに書かれているタイトルや見出し、段落、画像などの要素を「HTMLタグ」で囲む（マークアップする）ことで意味づけします。マークアップされたテキスト内容をコンピューターが理解し、画面上に表示させる仕組みです。

HTMLを使う仕事に関心がある方は、「HTMLから仕事を広げよう！コーダーの作業内容や将来性などを紹介」も参考にしてください。

HTMLの仕事の数と単価

フリーランスHubによると、2024年7月現在HTMLに関係する求人は14,923件あります。「HTML×副業」の条件で絞り込むと32件です。

この32件を確認すると、報酬は15万円／月〜65万円／月と開きがあります。JavaScriptなど、他言語のスキルも必要な案件が含まれているためです。

HTMLスキルを活かした副業4選

HTMLのスキルは、Web系の案件で主に活かせます。HTMLを使う主な副業を4つ見ていきましょう。

Webサイト制作全般

Webサイト全般を作り上げる副業ができる可能性があります。必要なスキルが多いので、高単価になりやすい傾向です。

Webサイト制作でHTML/CSSが重要になる職種は、コーディングを担う「コーダー」です（コーディングについては後述）。Webサイト制作には他にも、サーバー側の処理を担うバックエンド、SEOを中心としたWebマーケティング、さらにWebライティングや動画編集といった仕事もあります。

Webデザイン・フロントエンド開発

Webデザインやフロントエンド開発は、サイトの見た目や使い勝手を良くし、洗練されたデザインやUI（ユーザーインターフェース）を作る仕事です。コーディングツールを使う必要があるので、HTMLやCSSをマスターすれば幅広く活躍できるでしょう。

Webデザインの仕事については、「Webデザイナーとは？仕事内容や未経験からなる方法を解説」が参考になります。

コーディング

コーディングはHTML/CSSを記述し、Webサイトの見た目を作る仕事です。正確性が求められ、Webデザイナーの指示どおりに作る必要があります。JavaScriptを使って動的なWebサイトを作るスキルがある方は、より幅広い案件に参画できるでしょう。

バックエンド開発

バックエンド開発は、Webサイトを構成するシステムの構築・設置をする仕事です。

具体的には、Webサイトに設置する支払いシステムや会員限定ページへのログイン方法など、Webサイトに組み込む機能の開発・設置業務があります。WordPressを使用したサイト構築もバックエンド開発に含まれるのがポイントです。

バックエンドエンジニアになるには、HTMLスキルだけでなくサーバーやデータベースなどの知識も必要です。

HTMLを使う副業の特徴

HTMLの副業はパソコンとアプリケーションがあればできるため、柔軟に働きやすいです。デザイナーやディレクターの指示に正確・誠実に対応すれば、仕事のチャンスは広がるでしょう。ここでは、HTMLを使う副業の特徴を紹介します。

在宅・リモートで働きやすい

デザインデータを受け取ってコードを作成する作業が基本のため、HTML関連の副業は在宅やリモートで働きやすいです。

指示はSlackやChatwork、またはメールを使って出され、ZoomなどのWeb会議ツールで打ち合わせする場合もあります。

仕事をする場所に制約がないため、大都市にある制作会社の仕事を地方で受けられるケースも多いでしょう。在宅ワークに興味がある方は、「リモートワークで副業を始めるには？業務や案件の獲得方法を解説！」も参考にしてください。

スケジュールが合えば土日だけ働ける場合もある

Webサイト制作に限らず、業務は段階ごとに納期があるのが一般的です。作業量や確認のプロセスが比較的多いため、HTMLコーディングには1週間〜1ヶ月の期間を設けているケースが多いでしょう。

納期に間に合えば、基本的に自分の都合の良い時間帯に作業をして問題ありません。契約を守れば、制作会社が休日にしている土日だけ作業するような働き方も可能です。ただし、平日に指示や確認のために連絡が必要な場合があります。

副業で実績を積んでフリーランスになる道もある

副業で実績を積めば、将来的にフリーランスとして独立できる可能性があります。

HTML以外のスキルも学んで副業で実績を積んでいけば、フロントエンドエンジニアとしてフリーランスになる道が開けるでしょう。デザインスキルをメインに習得し、Webデザイナーとしてフリーランスになる選択肢もあります。

HTMLを使う副業に必要なスキル・経験

HTML関連の副業では、HTMLやCSSの基礎知識以外のスキル・経験もあれば仕事の幅が広がります。副業で役立つスキル・経験を見ていきましょう。

コーディングスキル

コーディングスキルで大事なのは、クライアントが指定するデザインを正確に実装すること。修正やメンテナンスは他のコーダーが行うこともあるので、誰が見ても分かるコードを記述するのも大切です。

コーディングのみの案件なら、コーディングスキルとデザインツールを扱うスキルがあれば受注可能でしょう。

Webデザイン力

Webデザインのスキルがあれば、WebデザイナーとしてHTML関連の副業に参画できます。Webデザイン力で重要なのは、クライアントの意向に沿ったデザインを提案できるかどうか。要望に合った提案ができる人は仕事の機会が増え、高単価案件を獲得できる可能性が高まるでしょう。

UI/UXの設計力

UIはUser Interface（ユーザーインターフェース）の略で、ユーザーが直接目にして触れられる入出力装置や操作画面などを指します。UXはUser Experience（ユーザーエクスペリエンス）の略で、サービスを利用したときのユーザー体験のことです。

UI/UXの設計力が高いと集客につながるので、Web制作のHTML案件で重宝されるでしょう。

CMSの知識や使用経験

CMSとはContents Management System（コンテンツ・マネジメント・システム）の略称。CMSの中で特に広く普及しているのは、WordPressです。

CMSにはWebサイトのコンテンツを作成・編集・管理する機能があります。日々の更新作業で内容だけを入力すれば、簡単にWebページの編集・管理が可能です。

Webページのデザインはテンプレート（ひな型）を利用して作成しますが、テンプレートはHTMLを基本に作られています。CMSの使用経験があると、参画できる案件の幅が広がるでしょう。

プログラミングスキル

プログラミングスキルとは、JavaScriptやPHP、Python、Rubyなどの言語を使える能力です。JavaScriptのスキルがあれば、フロントエンドでできる作業が増えます。PHPやPython、Rubyなどバックエンドのスキルがあれば、サイト構築全体に関われるでしょう。

プログラミングについては、「プログラマーの仕事内容は？きついと言われる理由や将来性も解説」が参考になります。

コミュニケーション力と提案力

HTMLを使う副業では、コミュニケーション力と提案力が重要になります。Webサイト制作にはデザイナーやコーダー、エンジニア、ディレクターなど多くのメンバーが関わるからです。

ディレクターが全体をまとめますが、個々の専門家も他メンバーとコミュニケーションをとってプロジェクトがスムーズに進むよう協力する必要があります。また、案件を受注する際に、取引先や前後工程の担当者に良い提案をすれば喜ばれるでしょう。

HTMLを使う副業の仕事の獲得方法

HTMLを使う副業案件の獲得方法を紹介します。自分に合った方法を見つけ、効率的に案件を探しましょう。

クラウドソーシングサービスを利用する

クラウドソーシングとは、仕事を必要としている人と解決策や人材を探している企業とをマッチングするサービスです。

クラウドソーシングサービスを利用すれば、全国の多数の案件からフリーランスが自分がやりたい仕事を見つけて応募できます。初心者向けの案件も多いため、自分の能力に合った仕事を見つけやすいのがメリットです。

フリーランスエージェントを利用する

フリーランスエージェントは自分に代わって担当者が案件や企業を探してくれるサービスで、やや実務経験者向けです。自分のスキルを登録した後のエージェントとの面談で強みを知ってもらい、見合った仕事の提案を受けられます。

副業でも実務経験があれば、フリーランスエージェントを活用するのは良い方法でしょう。

SNSやブログで情報発信をする

クラウドソーシングや求人サイトに依存せず、自分でSNSやブログを使って発信する方法もあります。専門性や実績を感じさせる発信をしてフォロワーや読者を増やせば、受注の機会を増やせるのがポイントです。

逆に、デザイナーやエンジニアなどに仕事を依頼するためにSNSやブログを開設している企業もあります。それらのSNSアカウントをフォローし、応募の機会を待つのも手です。

知人からの紹介を受ける

知人の紹介で仕事を受注するケース、知人がSNSなどを通じて仕事を募集しているケースがあります。報酬の条件があいまいなまま作業を開始したり報酬の減額を求めらたりする場合があるため、契約書は事前に交わしておきましょう。

そのほか営業のコツについては、「フリーランスの営業のやり方とは？成功させるコツや戦略も紹介」が参考になります。

HTMLを使う副業を始める前の準備

HTMLを使う副業に必要な準備や始めるステップについて解説します。スキルアップや仕事を得るための準備、副業に必要なことなどを頭に入れておきましょう。

必要なスキルを習得する

HTML/CSSスキルを習得し、どのような仕事をしたいのか最初に明確にしましょう。コーダーになりたい場合は、コーディングスキルとデザインツールを扱う知識が必要です。

Webデザイナーを目指す場合は、上記に加えてWebデザインのスキルを身につける必要があります。フロントエンドエンジニアを目指すには、JavaScriptなども求められるでしょう。

ポートフォリオを作成する

案件を受注するにあたっては、自分のスキルが相手によく分かるポートフォリオを用意する必要があります。ポートフォリオは実績をまとめた資料で、実力や強みを理解してもらうのに欠かせません。

最初は仕事の実績がないため、自分で考えたサンプルを作成します。HTMLを使う副業の場合は、制作した自分のWebサイト、デザインや機能をよく考えたランディングページのサンプルなどを紹介するのがおすすめです。

確定申告や税金についての勉強をする

HTML関連の副業でコーダーやWebデザイナーの仕事をすると、ある程度まとまった収入が得られるようになります。1年間の副業収入が20万円を超えたら、確定申告で税金を納めなければなりません。

確定申告や税金について事前に勉強しておくと、必要になったときに慌てずに対処できるでしょう。確定申告や青色申告については、「青色申告に帳簿は必要？種類や控除の条件、つけ方の手順を解説」が参考になります。

副業ができる環境を整える

HTMLを使う副業をするには、安定して副業できる環境が必要です。副業を可能にする環境のポイントとしては、以下が挙げられます。

• 落ち着いて作業できる
• 時間を確保するために家族に協力してもらえる
• 安定したネット環境がある
• 作業しやすいパソコンがある
• 必要なツールが揃っている

コーディング作業のもとになるデザインデータはIllustratorやPhotoshopで作成したデータが一般的なため、ツールの準備が必要です。

HTMLの副業を始めるときの注意点

HTMLを使う副業を始めるにあたって、注意すべき点をまとめました。副業は本業との両立や生活とのバランスが崩れやすいため、時間管理は特に注意が必要です。

本業の就業規則を確認する

本業の就業規則を読んで、副業が禁止されていないか確認してください。

禁止されているのにダブルワークをして会社とトラブルになった場合、本業にも副業にも悪い影響を及ぼします。副業が禁止されていなくても、念のため上司に相談した方が良いでしょう。

本業とのバランスをとる

副業を継続するためには、本業とのバランスをとるのが重要です。副業に熱中すると本業に支障をきたす恐れがあります。

逆に、本業を優先して副業の納期が遅れたり、対応がいい加減になったりするのも避けなければなりません。副業と本業の時間が重ならないようにするほか、予定外の依頼が入った場合の対応も考えておきましょう。

未経験の場合はスキル習得に時間がかかってしまう

HTMLの習得は比較的簡単なものの、CSSを使いこなすのは経験が必要です。未経験の場合、スキルを習得して副業できるようになるまでに時間がかかるでしょう。スキル習得に費やす時間・手間に対し、メリットがあるか否かの見極めが必要です。

副業初心者の方は、「フリーランスの始め方は？必要な準備や手続きを解説」をチェックしてください。

挑戦したい副業には積極的に応募する

可能性を感じる案件には積極的に応募しましょう。自分のスキルを過小評価して簡単な案件ばかり取っていると、成長のチャンスを逃す恐れがあります。

とはいえ、スキルが合っていないのに高単価案件に応募すればクライアントに迷惑がかかってしまいます。以下は高単価案件の特徴です。

• 内容が高度で複雑
• 納期が短い
• 指示が少ない（任される）

上記に対応できそうなら、思い切って応募するのも良いでしょう。

HTMLを使う副業で稼ぎ、成功するためのポイント

せっかくHTMLを使う副業をするなら、稼げるに越したことはありません。ここでは、高収入を得るためのポイントを解説します。

経験を積んでディレクション業務を受注する

ディレクションの副業ができるようになれば、高収入を得られる可能性があります。ディレクター案件は比較的単価が高いからです。

デザインやプログラミングが難しく感じられても、顧客対応や調整業務、プランニング、マネジメントなどが得意な方はいるでしょう。そうしたスキルがある場合、ディレクターを目指すのも手です。

複数のスキルを身につける

デザインやプログラミング、SEOやマーケティングなど、興味のあるスキルを複数身につけると高収入につながります。幅広い仕事に対応できるようになり、高単価案件も獲得しやすくなるからです。

Webサイト制作の担い手は、大きくはデザイナーとエンジニアに分かれます。自分がどちらに向いているか、適性を考えて習得するスキルを選ぶのが重要です。

継続案件を獲得する

Web制作会社や企業の制作部門と継続的に契約を結ぶと、比較的安定した収入が見込めます。

単発案件に終始していると、収入が安定しにくくなります。案件獲得は失敗することも多いので、獲得に費やす時間やコストを考えると継続案件を得た方が効率的に仕事ができるでしょう。

継続案件は一定の経験を積むのに都合が良く、他の仕事を獲得するとき実績として提示できます。

常にスキルアップを目指す

Web制作の業界は常に新しい人材や新しい知識で求められるため、成長を止めるとすぐにライバルに追い越されてしまいます。自分の市場価値を高めるためにも、クライアントに質の高い仕事を提供するためにも、常にスキルアップし続けるのが重要です。

キャリアアップを目指したい方は、「Webデザイナー・Webディレクターからその先へ～今後のキャリアパスに役立つ記事まとめ」も参考にしてください。

フロントエンドエンジニアの仕事を目指す

フロントエンドとは、Webサイトやアプリの画面などユーザーの目に見える部分の開発・制作業務を指します。

フロントエンドエンジニアはHTML/CSSのコーディングに加え、JavaScriptやフレームワークの利用を通して画面開発に携わります。WordPressなどのCMSを扱う場合、PHPのスキルも必要でしょう。

フロントエンドエンジニアの案件は高単価なものが多く、高収入を得やすいと考えられます。

バックエンドエンジニアの仕事を目指す

バックエンドとはサーバー上のWebサイトに関するシステム開発・運用・保守など、ユーザーの目には見えない部分に関わる業務です。

バックエンドエンジニアはWordPressの構築やセットアップを行ったり、ECサイトの機能を開発したりなど、システムを稼働させるためのあらゆる仕事をします。

プログラミング言語のスキルが複数必要で、少なくともPHPやJavaScriptの知識、データベースの取り扱い、Webサーバーの設定などができる必要があります。また、セキュリティの知識も必要です。

バックエンドエンジニアは高収入を得られますが、それだけ責任も重い仕事だといえるでしょう。

まとめ

HTMLやCSSはプログラミング言語に比べると習得しやすい傾向にあります。HTML関連の副業では、比較的短期間で収入が得られるしょう。コーダーとして、Web制作会社などから仕事を受けるのが当面の目標になると考えられます。

JavaScriptを習得してフロントエンドの仕事をしたり、デザインを学んでWebデザイナーとして仕事をしたりなど、スキルの展開が可能です。副業では本業とのバランスや時間管理、体調管理に気を使い、継続案件を獲得して収入を安定化させましょう。