クリエイターがフリーランスで働くために必要なスキルや案件の探し方を解説

クリエイターとして働く人のなかには「フリーランスになって自由に働きたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか？
スキルを磨いたり準備をしっかりしておけば、フリーランスクリエイターになることは可能です。

本記事では、フリーランスクリエイターの将来性や職業の種類、必要スキルなどを紹介します。また、案件の探し方や成功のポイントも解説。フリーランスクリエイターになりたい方はぜひ参考にしてください。

フリーランスクリエイターの将来性と単価相場

フリーランスのクリエイターになれば、会社に縛られずに仕事ができます。クリエイターとして、多くの会社に関わりながら作品を制作できることに魅力を感じる人も多いでしょう。

最初に、フリーランスクリエイターの将来性と報酬の単価相場について解説します。

フリーランスクリエイターの将来性

一口にフリーランスクリエイターといっても、需要や将来性はメインにする分野によって変わります。たとえば、Web系・動画系・ゲーム系のクリエイターは需要が伸びているため、案件が豊富です。
特に、現在はCGでグラフィックを作成したりデザインをしたりできる人は案件が途切れにくい状態です。これは、メタバース（仮想空間）の普及によって、CGでデザインした空間やアバターを必要とする個人や企業が増えているためです。

クリエイティブの領域はトレンドや技術の進歩に左右されやすい傾向があるため、最新情報に常にアンテナを張っておきましょう。

フリーランス全体の動向に関する情報は、「フリーランスの年収は？中央値や手取り相場、収入アップの方法を紹介！」の記事に掲載しています。気になる方は併せてご覧ください。

フリーランスクリエイターの単価相場

2025年1月時点のフリーランスHubにあるデータをもとに、クリエイター職の報酬単価の相場を紹介します。

たとえばフリーランスHubにおける「デザイナー」の案件情報によると、報酬単価が月額60～70万円や月額70～80万円の案件が多数あります。報酬単価が高い案件だと、月額160万円の仕事があります。
フリーランスHubにおける「Webデザイナー」の案件情報の場合、最も多いのは月額50～60万円の単価相場の仕事です。月額40～50万円の案件や月額60～70万円の案件も多数存在します。
フリーランスHubの「イラストレーター」の案件情報を確認すると、報酬相場は月額50～60万円や月額40～50万円の案件が数多くあります。ゲームのキャラクターデザインや衣装デザイン、レタッチなど、イラストレーターの仕事は多種多様です。
フリーランスHubでの「Webディレクター」の案件情報によると、最も多いのは月額60～70万円の案件です。そのほか、月額70～80万円の案件や月額50～60万円の案件も多数公開されています。大手企業と関わることができる案件もあり、高い報酬に加えてキャリアに大きくプラスになる仕事もあります。

報酬単価の相場は職種や仕事内容によって幅があります。自分がフリーランスクリエイターとして仕事をしたい分野での相場を、事前に調べておきましょう。
報酬単価の相場を知っておくことで、不当に低い報酬額の案件を避けることができます。

クリエイター系のフリーランスを含む、さまざまなフリーランスの概要や年収を知りたい方は、「フリーランスの種類｜Webデザイナーなど25の職業や成功する方法を解説」の記事を参考にしてください。

フリーランスクリエイターの仕事一覧

ここではフリーランスとして活動可能なクリエイター職を紹介します。
これからフリーランスを目指す方は参考にしてください。

Webデザイナー

Webサイトの制作やデザインに関わる仕事です。企画や構成のほか、バナーや画像の選定などの細かい部分を請け負うこともあります。
Webサイトに掲載する名刺やロゴ、チラシなどのデザインを担当する可能性もあります。

また、デザインの知識だけではなくプログラミングの技術が要求され、多くのスキルが必要な仕事です。

Webデザイナーの仕事や必要なスキルについては、「長く活躍できるフリーランスのWebデザイナーに必要なものとは？」の記事を参考にしてください。

UI・UXデザイナー

UI・UXデザイナーは、Webサイトやアプリの制作・デザインに関わります。
Webデザイナーと同様に、プログラミングやデザインの知識が必要です。

UIデザイナーは、Webサイトやアプリを利用するときの、デバイスとユーザーをつなぐ部分（ユーザーインターフェース／UI）を担当します。ユーザーがサービスを利用したときに「使いやすい」「見やすい」と感じるかを左右する重要な部分です。

UXデザイナーは、製品やサービスを利用する際にユーザーが得られる体験（ユーザーエクスペリエンス／UX）を担当します。使用時に感じる楽しさや心地良さなど、ユーザーの感覚に関わる設計です。

イラストレーター

イラストレーターは、クライアントからの依頼をもとにイラストを制作する仕事です。ゲームや雑誌、Webメディアの挿し絵、アイコン制作など、多くの場で活躍します。人気コンテンツに関わることで、固定ファンの獲得が可能です。

活躍するには画力だけではなく、クライアントの要求を正確にくみ取る能力やデザインのスキルが要求されます。

イラストレーターとして独立することを検討している方は、「イラストレーターの単価、迷わず決めるコツは？相場や基準を解説」の記事も併せてご覧ください。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、商品のパッケージやパンフレットなどのデザインを担当する仕事です。Webサイト関連のデザインを手掛けるWebデザイナーとは異なり、紙媒体のデザインに多く関わります。そのため、デザインの知識だけでなく、印刷や入稿に関する知識も必要です。

特殊な知識やスキルは要求されますが、大手の仕事に携わることができれば、自身の成果物が多数の目に触れる機会を得られます。

CGクリエイター

CGクリエイターとは、CG（コンピューターグラフィックス）を専門に制作するクリエイターを指します。近年CGはゲームやアニメーションなどの分野で広く求められ、活躍の場が広がっている仕事です。

画力やデザインのスキルだけでなく、ツールやソフトウェアの知識も必要であるため、幅広いスキルが要求されます。

イラストレーター同様、固定のファンがつくこともあり、多くの人に作品を見てもらえる仕事です。

サウンドクリエイター

音楽や効果音に携わるクリエイターを、サウンドクリエイターと呼びます。サウンドクリエイターはゲームやテレビ番組、近年ではWeb配信される動画など、多くの分野で需要があります。
音楽への知識に加えて表現力が求められるため、クリエイターの個性を出しやすい分野です。

サウンドクリエイターは企業から仕事を請け負うほかに、音源を販売して収入を得る方法もあります。販売した音源がヒットすれば、自身の制作した音楽が多くの場で使用され、たくさんの人に聞いてもらえます。

アートディレクター

アートディレクターは、プロジェクトの視覚的な部分の監督を務めます。プロジェクトに関わるイラストやUI、全体のデザインをバランスよく監修できる能力が求められます。

フリーランスでアートディレクターになる際は、いきなりディレクターになるのではなく、デザイナーとして経験を積んでからキャリアアップすることが一般的です。
アートディレクターを目指す人は、自分の得意な分野の仕事を始めてみましょう。

動画編集者

動画編集者は、テレビやWebで配信する動画の編集作業をする仕事です。動画にテロップやBGMを入れたり、不要な部分をカットして、内容が分かりやすく伝わる動画を作成します。

動画の編集だけでなくディレクションや台本作成、撮影などの段階から関わることもあります。近年は動画配信サイトが台頭しており、副業やフリーランスで動画編集者の仕事に取り組む人が増えている分野です。

フリーランスになって動画編集の仕事をしたいと考えている人は、「動画編集フリーランスは稼げる？年収や仕事案件の種類、必要スキルを解説」の記事も参考にしてください。

コピーライター

コピーライターは、商品やサービスなどをPRする短いキャッチコピーの制作を中心に活動するクリエイターです。商品やサービスのブランディングにおいて重視される分野であり、幅広い活躍の場が期待できます。

広告代理店に所属して仕事をする人が多い一方、フリーランスで活動するケースもあります。代理店所属で経験を積み、十分な実績を積んでからフリーランスに転向する人も多いです。

フォトグラファー

フォトグラファーは、アート写真を撮影して販売したり、クライアントの指示に沿って写真を撮影するクリエイターです。商業写真はポスターやWebサイト、広告チラシなど多くの場面で使われ、活躍の場は広いといえます。

イラストレーターと同様、フォトグラファーにはクライアントの意図をくみ取って制作する能力が求められ、コミュニケーションスキルや撮影対象に対する知識も重要です。
また、自身の感性に沿って撮影したアート写真の販売や、賞への応募で収入を得ることもあります。

Webディレクター

Webディレクターの仕事は、Webコンテンツ全体の監修です。アートディレクターよりも広範囲のディレクションに関わり、デザインやプログラミングなど多くのスキルが要求されます。

また、クライアントの要求を正しく汲み取ったり、コンテンツに関わる人々を統率したりする必要があるため、コミュニケーション能力も重要です。
いきなりディレクターになるのではなく、制作の経験を積んだ後にディレクターになることが多いです。

Webディレクターの仕事に興味をお持ちの場合は、「Webディレクターとは？仕事内容や必要スキル、将来性を解説」の記事を参考にしてください。

その他の職種

ここまでで紹介した職業以外にも、フリーランスで活躍できるクリエイター職は多くあります。
フリーランスクリエイターのその他の例として、以下のものがあげられます。

• プログラマー：システムエンジニアが設計した仕様書に沿ってプログラミングをする
• 絵本作家：絵本を制作し出版する
• おもちゃプランナー：おもちゃの企画に関わる

自分の興味や経歴に合わせた職種を選びましょう。

クリエイターがフリーランスになる際に必要なスキル

クリエイターとしてフリーランスで活動する際、どの職種でも共通して求められるスキルがあります。
ここからは、フリーランスクリエイターになるときに身につけておきたいスキルを3つ紹介します。

クライアントの要望を形にするスキル

クライアントと契約して働く場合、フリーランスクリエイターはクライアントから要望を聞き、それに沿った作品を制作します。クライアントの要望を正しく汲み取り、適切な作品を生み出すスキルが必要です。

クリエイターの個性を発揮することが必要な場面もありますが、クライアントから信頼してもらうには、相手の要望を反映させることも重要です。また、市場のトレンドを見抜く能力も求められます。

コミュニケーション力

どのようなクリエイターを目指すときでも、クライアントや同業者とのコミュニケーションは重要です。

特にWebディレクターやアートディレクターを目指す人は、チームでの制作を牽引するため、コミュニケーションは必須といえます。
また、個人で活動するイラストレーターやフォトグラファーでも、クライアントの要求を聞いたり、制作依頼のあった作品について意見を交わしたりするときには、コミュニケーションが欠かせません。

営業力

フリーランスクリエイターとして活動する際に要求されるスキルは、営業力です。

フリーランスは自分で営業して仕事を得る必要があります。電話や持ち込みでの直接営業や、SNSを使った営業など、自分に合った営業方法を駆使して仕事を探しましょう。
営業力に不安がある人は、エージェントに相談したり、クラウドソーシングサービスを活用したりする方法をおすすめします。

フリーランスに必要な営業スキルの詳細については「案件獲得できるフリーランスになる方法とは？営業スキルの重要性も解説」の記事も参考にしてください。

クリエイターがフリーランスになる際の準備

ここでは、クリエイターがフリーランスを目指すときに必要な準備をお伝えします。
事前に準備を進めておきましょう。

周囲にあらかじめ相談する

家族や同居人など、親しい関係者がいる人は、会社を辞めてフリーランスになることを事前に相談しましょう。

フリーランスとして安定した活動をするには、経済面でのサポートや作業場所などについて近しい人から理解を得る必要があります。特に、自宅で作業をしたりオフィスを構えたりする際には、同居人の許可が必要不可欠です。
家族から理解を得られないときは、独立の時期を先送りしたり、諦めたりしなくてはならない可能性もあります。

貯金をしておく

会社員と異なり、フリーランスクリエイターの収入は自分次第です。もし仕事ができない状態になれば、収入が減ったり無収入になったりするおそれがあります。
そのため、数か月間仕事の少ない状態が続いても生活できる程度の額を、万が一に備えて貯金しておくことが大切です。

また、ローンの契約やクレジットカードの契約などは、会社に所属している間に済ませることをおすすめします。一般的に、フリーランスは会社員よりも稼ぎが不安定と判断されることが多く、フリーランスは契約が断られる可能性があるためです。

フリーランスになる際の懸念点を知ってあらかじめ備えておきたい方は、「フリーランスはやめたほうがいい理由は？メリットや続けるためのコツも解説」の記事を参考にしてください。

税金や確定申告について学ぶ

フリーランスになると、会社員のときは会社がしていた税務手続きを自分ですることになります。

フリーランスは、一定以上の金額を稼ぐと確定申告が必要です。確定申告を怠ると脱税したことになり、ペナルティが課せられるでしょう。
また、税金も自分で支払います。フリーランスになる前に、税金に関する知識を一通りつけておくとよいでしょう。

フリーランスの確定申告については、「フリーランスの確定申告はいくらから必要？必要書類ややり方も解説」の記事を参考にしてください。

年金や健康保険を切り替える

フリーランスになると、会社の福利厚生として利用していた年金や健康保険の制度が使えなくなります。年金や健康保険は、退職から14日以内に切り替えることが必要です。

フリーランスに転向することで、社会保険料の全額負担や、年金の積み立てなど、自分で支払う費用が増えます。フリーランスになってからの生活費は、普段の家賃や光熱費だけではなく、保険や年金にかかる金額も考慮してください。

なお、フリーランス向けの福利厚生制度もさまざまなものがあります。フリーランスクリエイターとして独立する前に調べておきましょう。
フリーランスが使える福利厚生制度については、「個人事業主向けの年金や健康保険は？代わりになる制度も紹介」の記事をご参照ください。

未経験からフリーランスクリエイターとして独立する流れ

ここでは、未経験からフリーランスクリエイターになるまでの手順を紹介します。
流れを知り、独立への準備をしましょう。

1.計画を立てる

フリーランスのクリエイターになりたいと考えたら、どの職種で独立するかを決めます。イラストレーターやWebデザイナー、アートディレクターなど、クリエイター職にはさまざまな職業があります。

また、フリーランスクリエイターとしての仕事をリモートで行うことを予定している場合は、作業の場所選びも重要です。作業をする場所の候補には、自宅やレンタルオフィスなどが挙げられます。

リモートワークでクリエイターフリーランスの仕事をしたいと考えている方は、「フリーランスの仕事を在宅でするには？職種や条件に合う案件の探し方を紹介」の記事も参考にしてください。

2.必要なスキルを身につける

計画を立てたら、フリーランスクリエイターとして必要なスキルを身につけます。

スキルを学ぶ方法は、本やWebサイトを利用して独学で学ぶほか、スクールに通う方法があります。短期間で確実にスキルを身につけたいときは、スクールに通う方法がおすすめです。
働きながらスクールに通う際は、仕事と両立しながら通えるところを選びましょう。近年はオンラインで講義を受けられるWebスクールや学習サイトなどがあり、通学が難しい人に向いています。

3.実務経験を積む

仕事をするための十分なスキルが身についたら、実務経験を積みましょう。フリーランスクリエイターとして活躍するためには、実務経験が大切です。
クリエイター職以外で会社勤めをしている人がフリーランスクリエイターを目指すケースでは、転職したり副業をしたりして、クリエイターとしての経験を積むようにしてください。

なお、副業を行うことはフリーランスクリエイターになるための予行演習にもなります。副業案件を自ら獲得し、納品するまでの流れは、フリーランスが仕事をするときの流れと通ずるものがあります。
また、副業をとおして得意先のクライアントとの人脈を築くことができれば、フリーランスクリエイターとして独立したときの案件獲得につながります。

また、イラストレーターやフォトグラファーなどを目指す人は、共有サイトやSNSなどで作品を公開することも仕事の獲得に有効です。公開した作品が優れていれば、企業や個人から仕事を依頼されるきっかけになる可能性があります。

4.適切な手続きを経て退職する

必要なスキルと実績を身につけ、フリーランスのクリエイターとして生活できる目処が立ったら、適切な手続きのもと会社を退職します。
退職届を出したら業務の引継ぎや必要な手続き、挨拶などを済ませましょう。

退職時に必要な手続きについて詳しく知りたい場合は、「退職したらやることにはどんなことがある？手続きや注意点をしっかり理解しよう！」の記事をご覧ください。

5.フリーランスクリエイターとして独立する

すべての準備が整い、会社を退職したら、フリーランスクリエイターとして独立します。自身が持つスキルや実績をアピールして案件を獲得し、フリーランスクリエイターとして活躍しましょう。

ただし、独立後に上手くいかなかったり適性がないと分かったりしたときは、会社員に戻ることも視野に入れます。仕事量や生活スタイルと相談して、人生における適切な選択肢を柔軟に選ぶことが大切です。

フリーランスクリエイターが案件を獲得する方法

フリーランスとして活動するクリエイターが仕事を得る方法は複数あります。それぞれの方法に長所や特徴があり、どの方法がよいかは職種や状況によって変わります。
ここでは、フリーランスクリエイターが案件を獲得する方法を6つ紹介します。

フリーランスエージェントの支援を受ける

フリーランスエージェントとは、相談者のスキルに合わせて仕事を紹介してもらえるサービスです。エージェントから高単価の仕事をもらうためには、ある程度の実績が求められます。

エージェントにはフリーランス案件を得意とするエージェントもあれば、副業案件を得意とするエージェントもあります。本業として週3以上の稼働を目指す際は、フリーランスエージェントの利用がおすすめです。

クラウドソーシングサービスを利用する

クラウドソーシングサービスは、希望条件から仕事を検索できるWebサービスです。エージェントと比べて初心者向けの案件が多く、クリエイター経験が浅い人やフリーランスとして独立したての人におすすめの方法です。

一方で、クラウドソーシングサイトで公開されている未経験者や初心者向けの案件の中には、報酬単価が相場よりも低い案件が混ざっていることがあるので注意が必要です。
仕事を受注する前に報酬相場を調べましょう。安い報酬でクリエイターとしての技術を買い叩かれないようにしてください。

スキルシェアサービスを利用する

フリーランスクリエイターが仕事を見つける方法の一つに、スキルシェアサービスが挙げられます。
スキルシェアサービスは、自分のスキルを商品として販売できるサービスです。クライアントとのマッチング機能を持つサービスもあり、自分の働き方やスキルの程度に合った仕事を得られます。
ほかの受注方法と比べて隙間時間で稼働しやすいため、時間が空いたときに利用するサブの受注方法としての利用がおすすめです。

また、クライアントから要望を受けて制作するだけでなく、作品を登録して販売できる形式のサービスもあります。

かつての職場や知り合いから紹介してもらう

フリーランスクリエイターとして活動するときには、知人や友人から仕事を紹介してもらうケースがあります。気心の知れた関係の人からの紹介であり、トラブルになりにくい点が長所です。
周囲にフリーランスとして独立したことやできる仕事の種類を伝えて、仕事があれば紹介してもらえるようにお願いしておきましょう。

ただしこの方法は受動的であるため、確実に仕事がもらえるとは限りません。他の方法と併用することがおすすめです。

SNS上で案件を見つける

近年は、SNS上での仕事募集が増えています。「イラストレーター募集」「コピーライター募集」など、自分の希望分野で定期的にキーワード検索し、クリエイター案件の募集情報を逃さないようにしましょう。

また、SNSで優れた作品を公開しているフリーランスクリエイターのアカウントに、企業や個人が声をかけることもあります。そのためフリーランスのクリエイターとして活動する人は、仕事用のアカウントを作ることがおすすめです。
SNSアカウントのプロフィールを充実させたり、ポートフォリオへのリンクを貼付したりすることも、仕事獲得に有効です。

直接営業して契約をとる

フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトなどを介さず、企業に直接営業をかける方法もあります。
フリーランスクリエイターが企業に直接営業をする場合は、仕事内容や労働条件などを自由に決めやすい一方、手続きをすべて自分でしなくてはなりません。

縁のない企業に突然営業するのではなく、副業や会社員時代に得た人脈を生かして、つながりのある企業に営業をかけると成功しやすいでしょう。

クリエイターがフリーランスとして成功するためのポイント

フリーランスクリエイターとして成功したいのであれば、漫然と仕事をこなすのではなく、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
最後に、クリエイターがフリーランスとして成功するためのポイントを5つ紹介します。

上流工程を経験する

フリーランスのクリエイターとして効率よく稼ぐためには、単価の高い仕事を受けることが重要です。
仕事全体の方向性を決める上流工程の職種は、高単価になる傾向があります。

上流工程を担う案件を担当できるスキルを身につけましょう。
ただし、上流工程の仕事は責任が重いため、実務経験を積むことが大切です。会社員からフリーランスになる場合は、会社員のうちに経験を積んでおくとよいでしょう。

多角的なスキルを身に付ける

フリーランスクリエイターとして成功するためには、多角的なスキルを身に付けるのがおすすめです。

クリエイティブな専門スキルを持っていると、受注できる仕事のレベルが高くなります。さらに専門スキルを複数持っていれば、さらに幅広い仕事を任せてもらえます。
受注できる案件の範囲が広がって仕事が途切れにくくなることはもちろん、複合的なスキルを求められる仕事にも挑戦することが可能です。

セルフブランディングをする

クリエイターとして自分がどのようになりたいかを分析し、適切なイメージにブランディングすることが、フリーランスの仕事の獲得に影響します。自分の強みを知り、セルフブランディングをしましょう。

たとえば、イラストやデザインの制作においては、スタイリッシュなものが求められる場合もあれば、ユーモアや親しみやすさが求められる場合もあります。セルフブランディングをして得意とする作風を決めて発信することで、ニーズがマッチした企業から依頼を受けられます。

ポートフォリオを作る

フリーランスのクリエイターとして企業に自分を売り込むときには、ポートフォリオを事前に作ります。
ポートフォリオとは、実績やスキル、持っている資格などを分かりやすくまとめた資料です。

仕事への応募時にポートフォリオの提出を必須とする企業もあります。イラスト系の仕事では、ポートフォリオそのもののデザインが評価対象になることがあるため、見やすくデザイン性の高いものを制作しましょう。

ポートフォリオを作成する際には「ポートフォリオとは？作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」の記事を参考にしてください。

クライアントの信頼を獲得する

フリーランスのクリエイターが案件を途切れさせずに安定して働くには、クライアントとの関係構築が重要です。クライアントと信頼関係を構築すると、継続案件がもらいやすくなったり、新しい仕事を得るための人脈ができたりします。

クライアントとは長期にわたって付き合うことを前提に接することが大切です。具体的には、成果物を早めに提出したり、質の良い作品を提出したりすることが有効です。
仕事に真摯に取り組み、クライアントに信頼されるクリエイターを目指しましょう。

まとめ

フリーランスクリエイターの仕事は、業界によっては需要が大きく高まっている分野もあり、また、専門的なスキルが求められることから報酬単価の相場も比較的高くなっています。
フリーランスのクリエイター職にはさまざまな職種があり、自分が得意なことを生かして働くことが可能です。クリエイターとして必要なスキルを磨き、会社員からフリーランスへ転身するため準備をして、独立を目指しましょう。