NEW フリーランスライターになるには？仕事の探し方や必要スキルを紹介

「フリーランスライターになるためにはどうしたらよい？」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
フリーランスライターになるには、スキルや実績が必要です。

本記事では、フリーランスライターになるための手順や必要スキルの磨き方、仕事を探す方法などを紹介します。また、フリーランスライターのメリット・デメリットや注意点、高収入を目指すためのポイントも解説します。

フリーランスライターの主な種類と仕事内容

一口にフリーランスライターといっても、その仕事内容は異なります。ライターは執筆する内容によって、多くの名称で分けられます。

代表的なライターの働き方として挙げられるものは、以下の通りです。

ライターの種類	仕事内容
Webライター	Webに掲載される記事を執筆する
SEOライター	GoogleやYahoo!など、検索エンジンにおける評価を高めることを念頭に置いた記事を執筆する
コピーライター	広告・宣伝に使われるキャッチコピーを作成する
インタビューライター	取材内容をもとに記事を執筆する。インタビューからの工程を担当することもある
シナリオライター	番組やWebコンテンツ、ゲームなどの構成・脚本を担当する
ブロガー	ブログを運営して記事を執筆し、報酬を得る

各ライターの違いを知り、自分がやりたいことが書ける職種を選びましょう。

特にシナリオライターを目指したい場合は、自分の知識のある分野についてのシナリオを描くと効果的です。シナリオライターに関する詳細は「シナリオライターの仕事に就きたい！必要なスキル、なり方は？」をご覧ください。

フリーランスライターになる方法

フリーランスライターを目指すときは、いくつかの段階を踏んでから独立することが一般的です。
ここからは、フリーランスのライターになるまでのステップを紹介します。

1.フリーランスライターの適正を知る

まずはフリーランスライターにはどのような人が向いているのか、自分にその適性があるのかどうかを確認しましょう。
フリーランスライターに必要な適正として代表的なものは、以下のとおりです。

• 締め切りを守れる
• スムーズにクライアントと連絡ができる
• 自己管理ができる
• 文章力が優れている
• 情報のリサーチ力がある

これらの適正があれば、フリーランスのライターとして成功する確率が高いでしょう。

2.ライティングスキルを身につける

フリーランスライターとして活躍するには、基礎的なライティング能力が必要です。
正しく言葉を使って文章を組み立てる国語力に加えて、Webでの検索でヒットしやすくするSEOに関する知識も重視されます。

3.初心者向けの案件で実績を積む

最初のうちは未経験・初心者向けの案件を受けて実績を積むことがおすすめです。
ライターの仕事を始めて間もない段階から、フリーランスエージェントや直接依頼などで高単価の案件を狙うことはあまり現実的ではありません。初心者歓迎の仕事は単価が低いものが多いものの、数をこなして実績を積めば、将来的に高単価の案件を受けやすくなります。

また、添削やフィードバックのある案件を受ければ、ライティングスキルの向上にもつながります。

4.経験に応じて高単価案件に挑戦する

初心者向けの案件を受注して十分な実績を積んだら、高単価の案件が狙える受注方法に移行しましょう。専門性の高い記事は文字単価が高い仕事が多いです。
ある程度の実績があれば高単価の仕事を獲得しやすくなります。

5.慣れてきたら独立を検討する

ライティングの仕事が受注できるようになり、収入が安定して得られるようになったら、独立を検討します。
現在働いている会社の退職の準備を進めたり、開業にまつわる手続きを進めたりしましょう。

フリーランスとして独立する準備の詳細情報については、「フリーランスの始め方は？必要な準備・手続きや独立するメリットを解説」の記事をご覧ください。

フリーランスライターの仕事の探し方

フリーランスライターが仕事を受注する方法は幅広く存在します。
ここでは、フリーランスライターの仕事の探し方について紹介します。

クラウドソーシングの利用

クラウドソーシングとは、クライアントとなる企業がインターネットを介して仕事を依頼する仕組みです。クラウドソーシングのサイトには、企業からの依頼案件が多数公開されています。

クラウドソーシングの公開案件には初心者向けの仕事が多く、独立して間もない人や未経験の人でも仕事を受けやすいことが長所だといえます。また、サービスを介して企業とやり取りをするため契約が比較的スムーズです。

フリーランスエージェントの利用

フリーランスエージェントは、利用者の経歴やスキルに合わせた案件をエージェントから紹介してもらえるサービスです。企業とのやり取りや交渉をエージェントが代行してくれる点も、フリーランスエージェントのサービスを利用するメリットの一つです。
高単価の案件もあり、実力があれば高い報酬額の案件を紹介してもらえます。

エージェントごとに提供するサービスが異なり、福利厚生のサポートをしてもらえる場合もあるため、利用前にサービス内容を確認しましょう。

求人サイト・採用サイトからの応募

求人サイトや企業の採用サイトなどにおいてフリーランスライターが募集されることもあります。

求人サイトで条件で絞り込んで探したり、検索エンジンでライターを募集する企業がないか検索したりして、応募できそうな案件があれば積極的に応募してください。
ライターとしての強みとなるスキルや資格があるときは、それらを含むキーワードで検索するとよいでしょう。

コミュニティへの加入

ライター同士で横のつながりを作れるコミュニティに参加する手段もあります。近年はオンラインのコミュニティも増えているため、参加できそうなものを探しましょう。

コミュニティ内で案件が紹介されることがあります。
また、同じライター職の人との人脈を築ける点もメリットの一つです。フリーランスライターを続けるうえでの悩みやトラブルが発生したときに相談することも可能です。

SNSでの発信・検索

クラウドソーシングサイトやエージェントを介さず、SNSでライターを募集する企業も存在します。ハッシュタグやキーワードを用いて検索し、応募できる仕事がないか探しましょう。

また、自身のSNアカウントに企業からオファーがくるケースもあります。仕事用のSNSアカウントを作って、実績や保有するスキル、資格などを発信しましょう。

企業への直接営業

フリーランスが企業へ直接営業して案件を獲得することもできます。この場合、交渉や手続きなどを応募者が全て自分でするため、営業力やアピール力が求められます。

フリーランスとして躍進することを目指す方は、「案件獲得できるフリーランスになる方法とは？営業スキルの重要性も解説」の記事も参考にしてください。

フリーランスライターのメリット

ここでは、フリーランスライターとして働く主なメリットを5つ紹介します。

場所を選ばず働ける

フリーランスライターは、執筆に用いる道具さえあれば仕事ができます。ノートパソコンやスマートフォンなどがあれば好きな場所で働けるでしょう。
在宅のほか、カフェやファミリーレストランなどでも作業ができ、自分が集中しやすい環境で仕事を進められます。
在宅で作業すれば通勤に時間を取られることもなく、効率的に仕事を進めることが可能です。

リモートワークで働ける仕事を探している方は、「リモートワークで副業を始めるには？業務や案件の獲得方法を解説！」の記事も参考にしてください。

好きな時間だけ働ける

フリーランスライターは、会社員のように決められた時間で働くわけではありません。自分で納品までのスケジュールを組み、締め切りまでに成果物を提出します。

うまくスケジュール調整ができれば、趣味やスキルアップにも時間を取りやすくなるでしょう。スケジュールを自分で策定できることは、家庭の事情でフルタイムで働けない人にとっても大きなメリットだといえます。

自分のスキルや特技を活かせる

フリーランスライターは自分の持っているスキルや特技で高単価の案件を得られ、その人の能力がダイレクトに報酬を左右します。スキルアップへのモチベーションが保ちやすい職業ともいえるでしょう。

収入が増える可能性がある

会社員が稼げる額は、会社によってある程度決められています。一方で、フリーランスライターは成果物を納品した分だけ報酬をもらえます。

フリーランスライターは努力とスキル次第で会社員ライターよりも稼げる可能性があります。自分のスキルに自信がある人、会社員として給与を向上させることに限界を感じている人は、フリーランスライターがおすすめです。

さまざまな案件に関わることができる

フリーランスライター向けの仕事は、副業向けのものを含め、比較的案件数が多いといえます。執筆する記事の内容も幅広いです。
以前から得意とするジャンルのライティング案件を獲得するほか、趣味や特技に関連する案件に挑戦できる可能性もあります。

フリーランスライターのデメリット

ここでは、フリーランスライターの主なデメリットを3つ紹介します。

収入が不安定になる

フリーランスライターは、納品した案件数・仕事内容によって収入が変動します。定められた給与が定期的に振り込まれる会社員と比べると、収入が不安定になる可能性が高いです。

体調不良や家の都合によって働けない期間が出ると、その間の報酬額がゼロになる可能性もあります。
フリーランスとして独立するのであれば、何か月間か無報酬になっても生活できるだけの貯金を貯めることをおすすめします。

稼げるまでに時間がかかる

フリーランスライターとして受けられる案件のうち、実績がない間に受けられる案件は低単価のものが多い傾向があります。

フリーランスライターが高収入を稼ぐには、案件をこなして実績を積み重ねていったり、専門性が高い記事を執筆したりする必要があります。高単価な案件を受注できるようになるまでは時間がかかる可能性があることを理解しておきましょう。

作業時間が割に合わないおそれがある

ライティング初心者からフリーランスライターになる場合、最初のうちは低単価の案件しか受けられないことがほとんどです。文字単価が低く、作業時間に対して報酬が見合わない状況が発生するおそれがあります。
ライティングで高収入を稼ぐには、効率よく仕事を進める工夫が必要です。作業時間を短縮したり、単価の高い仕事を受けたりできる状態を目指しましょう。

また、不当に低い報酬額が設定された案件がまぎれていることもあります。そうした悪質な案件に応募しないように気を付けてください。

近年、フリーランスを守るための法律の整備が進んでいます。フリーランスと発注者の間
におけるトラブルを防止・解決するフリーランス保護法について詳しく知りたい場合は、「フリーランス保護法とは？施行される時期や下請法との違いなどを紹介」の記事をご覧ください。

ライターに必要なスキルを身につける方法

ここでは、ライターに必要なスキルを身につけるための方法を5つ紹介します。これからライターを目指したい方は参考にしてください。

書籍やWebサイトで学ぶ

ライターがライティングスキルを身につけるための方法には、書籍やWebサイトなどを用いて独学で学ぶことが挙げられます。本やWebサイトを利用すれば、自宅でも外出先でも勉強ができます。

基本的な文章の書き方やSEOに関する知識を身につけてください。
また、タイピングの速さを測定できるWebサイトやサービスもあります。タイピングスピードも仕事の効率アップにつながるので、早く・正しく打てるようになりましょう。

スクールや養成講座に通う

体系的にスキルを学びたい人には、スクールや講座の利用がおすすめです。独学よりも効率的に学べるほか、分からないことがあったときに質問して解決できることも利点です。

フリーランスライター向けの講座もあります。ライティングスキルのことだけではなく、フリーランスとしての活動やキャリアについて知識を深められます。

ブログを運営する

ブログを運営することは、ライティングスキルの向上に役立ちます。
ブログが人気になればライターとしての実績になる点も魅力です。また、ブログ活動が軌道に乗れば、そのままブロガーとして報酬を得られます。

副業で案件を受注する

ライターとして必要なスキルを身に付ける方法の一つに、副業をして経験を積むことが挙げられます。会社に所属したまま副業案件を受注し、ライティングスキルを磨きましょう。

フリーランスライターになる前に、案件の受注から執筆、報酬の支払いまでの流れを経験できます。

副業を検討している方は、「業務委託で副業をするには？始め方や注意点について解説！」をご参照ください。

ライターを募集する企業に転職する

社員としてライターを募集する企業に転職し、ライティングスキルを磨くことも可能です。企業に所属するライターになれば、給料を得て働きながら教育・研修が受けられます。

会社員ライターとして経験を積み、独立してもやっていける実力を身に付けてから独立するとよいでしょう。

フリーランスライターの単価

フリーランスHubに2024年12月時点で掲載されているライター向けの案件の月額単価相場は、30万円～80万円の案件が多いです。最も高い割合を占めているのは、月額単価50～60万円の案件です。

高単価な案件は、専門性が求められる仕事内容となっています。たとえば、ソフトウェア開発の知識をもとにマニュアルを作成するテクニカルライターの案件や、Webマーケティングとデザインソフトの知見が必要なコピーライティングの案件などがあります。

フリーランスライターとして稼ぐコツ

フリーランスライターとして高収入を稼ぐには、意識するポイントがあります。ここからは、フリーランスライターが稼ぐために覚えたいことを6つ紹介します。報酬を増やしたい人は参考にしましょう。

自分の専門性を活かす

報酬単価の高い案件は、専門的な知識が要求される内容が多いです。高収入を得るために、自身が持つ専門性を活かせる分野の記事の受注を狙いましょう。

ライティングスキルや経験のほか、専門的な知識・スキルを身に付けてください。
また、元々自分が持っている知識・スキルを活かせる案件があれば、積極的に応募することがおすすめです。

文章力を磨く

ライターとして高く評価されるには、読みやすく分かりやすい文章が書けるスキルが必須です。また、それぞれの受注した仕事におけるニーズを満たす文章を書く必要があります。

セルフチェックをして改善するほか、第三者や講師などに添削してもらうことも効果的です。
また、ほかの人が書いた文章を参考にすることもおすすめです。記事の分野によっても適切な文章は異なるため、自分が仕事にするジャンルと近いものを読むとよいでしょう。

執筆速度を上げる

高単価の案件を受けられない駆け出しのフリーランスライターが報酬を向上させるには、納品する成果物の数を増やすことが近道です。

書ける文字数を増やすとよいでしょう。現在のライターはほとんどがパソコンで記事を書くため、タイピングの練習をすると、執筆速度の向上につながります。
また、ライティングを行う分野の知識を身に付ければ調査にかかる時間が短縮できるので、結果的に執筆の速度を上げられます。

関連スキルを磨く

フリーランスライターとして記事を書くには、文章力だけではなく資料を調べる能力も必要です。
調べる手段は本を読んだり、新聞から探したり、Webで検索したりなど、さまざまです。必要な情報を適切な方法で集められるようになりましょう。

また、直接営業で仕事を獲得したい人や、インタビューライターを目指したい人は、コミュニケーションスキルも重要です。ライターとして人と接するときは、自分の伝えたいことを相手に分かりやすく伝えたり、相手が持っている情報をうまく引き出したりする能力が要求されます。

フリーランスが営業活動を成功させるコツについては、「フリーランスの営業のやり方とは？成功させるコツや戦略も紹介」の記事で紹介しているので併せてご覧ください。

ポートフォリオを作成する

フリーランスライターとして高収入を目指すために、ポートフォリオを作成することがおすすめです。

ポートフォリオは自分の実績やスキルを見やすくまとめたもので、相手に自分の実力を伝えるうえで役立ちます。自分の能力をしっかり伝えることができれば、高単価案件の獲得につながります。
ポートフォリオの作り方については、「ポートフォリオとは？作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」を参考にしてください。

慣れてきたら単価交渉する

フリーランスライターが稼ぐためには、単価交渉が必要になる場面も訪れます。
継続案件の仕事をしている場合は、いくつか納品をして成果を上げられている段階で単価交渉をしましょう。クライアントが望むものを継続的に納品できており、信頼関係を築けていれば交渉成立しやすいです。
また、相応の報酬額を提示できるように、自分の市場価値や仕事の報酬相場を知ることも大切です。

フリーランスライターの仕事をする際の注意点

最後に、フリーランスライターが仕事をする際に注意すべきことを紹介します。

契約書を作成する

フリーランスライターとして仕事をするときは、クライアントとの間に契約書を必ず作成しましょう。
契約書を交わさずに案件を受注すると、トラブルに見舞われたり、報酬額や仕事内容が事前の情報と違ったりする可能性があります。契約書作成に関する知識を身に付けたうえで、片側が不当な扱いを受けない契約内容を決めてください。

契約書の作成が手間だと感じる場合は、契約時に仲介してもらえるフリーランスエージェントやクラウドソーシングサービスを利用しましょう。

納期を厳守する

フリーランスライターとして活動するのであれば、クライアントが提示した納期を守ることが必須です。
定められた締め切りを守って納品をすることによってクライアントから信頼され、次回の依頼を受けやすくなります。

時間や仕事量の管理に気を配ることはもちろん、体調不良や家庭の都合などのトラブルも想定し、余裕を持って作業をしましょう。
もしやむを得ない事情で納期に遅れてしまう場合は、判明した時点ですぐに連絡し、スケジュール調整をお願いしてください。

確定申告の要否を確認する

フリーランスライターとして仕事をする場合は、確定申告が必要かどうかを確認しましょう。

会社に属さないフリーランスは、基本的に確定申告をすることになります。
確定申告が不要となるのは、本業における所得が基礎控除の48万円を下回るケースや、赤字を出しているケースです。しかしこの場合も、還付や控除を受けられたり国民保険料や住民税の申告の手間を省けたりするなどのメリットがあるため、確定申告をすることがおすすめです。

確定申告が義務付けられているにもかかわらず手続きを怠ると、延滞税や無申告加算税などが課されます。必要な場合は確定申告をしましょう。

フリーランスの確定申告にまつわる情報を知りたい方は、「フリーランスの確定申告はいくらから必要？必要書類ややり方も解説」の記事を参考にしてください。

著作権に配慮する必要がある

フリーランスライターとして作成した執筆物には、著作権が発生します。
契約内容によっては執筆物の著作物をクライアントが保有するものもあり、このケースでは案件終了後に執筆物をライターが自由に使えません。提出した記事の著作権については、契約時に確認しましょう。

また、執筆した記事が参考にした資料のコピーになっていないかどうかにも注意してください。もし他者の文章を無断で使用したと判断された場合、著作権侵害で訴えられるおそれがあります。

まとめ

フリーランスライターは、特定の企業や団体に属さずに働くライターです。案件ごとに契約を結んでライティングの納品物を提出します。

フリーランスライターとして働くメリットは、時間や場所に縛られずに仕事ができることや、自分のスキル次第で高収入を狙えることなどです。
一方で、収入の安定性がないことや割に合わない案件もまぎれていることなどには注意する必要があります。
フリーランスライターとして活躍していくために、ライティングスキルや関連スキルを磨き、好条件の案件の獲得を目指しましょう。