Go言語を扱う仕事内容の例は？学習方法や将来性を徹底検証！

---

この記事のまとめ

• Go言語は、シンプルさ、高速性、安全性などを特徴とし、Webサーバー構築やアプリ開発などに用いられる
• Go言語エンジニアの需要は高く、高単価な案件も多いが、未経験者には習得が難しい面もある
• Googleが開発し、大手企業も採用していることなどからGo言語は将来性が高いと見込まれている

---

Go言語を扱うエンジニアは主にどういった仕事案件で活躍しているのか、効果的な学習方法や将来性について詳細な情報を求めている方も多いのではないでしょうか。そこで今回はGo言語にスポットを当て、案件動向や必要なエンジニアスキルなど、多くの方が知りたいポイントをまとめて解説します。Go言語の習得で迷っている方はぜひご一読ください。

Go言語の特徴

GoはC言語の伝統に則ったコンパイル言語で、メモリの高い安全性や不要領域を自動で解放するガベージコレクション、CSPスタイルの並行性などがあるのが特徴です。ほかの言語にある機能の多くをあえて削り、シンプルさを追求している点が特筆点で、コンパイルの高速化やミスの低減につながっています。

人気の動的型付け言語のような容易さを備えながらも、静的型付け言語であるため、バグを最小限に抑えた開発ができるのもメリットです。

多人数で長期間メンテナンスされる大規模プログラムの開発を想定して設計され、プログラマーによって生じる表記の揺れ、多様性を防ぐ配慮がなされています。難解に、複雑に書くことはできないよう、意図的に言語仕様がコンパクトに収められているため、高い可読性が維持されるほか、SDKにコード整形ツールが備わっておりスタイルの統一がいわば強制的になされる仕組みも特徴的です。

クロスコンパイルが可能という特徴もあり、OSを問わずネイティブな実行ファイルを作れる強みは大きいです。分野を問わない開発の汎用性があるほか、広く配布するコマンドラインツールの作成にも重宝されています。2015年からiOSもサポート対象になり、AndroidとiOSの一括開発、ネイティブアプリ実装も拡大中です。

新しい言語ながらライブラリの豊富さもあり、標準ライブラリ、サードパーティライブラリのいずれも充実しています。GitHubなどのリポジトリをライブラリとして参照できる公開・利用ハードルの低さが、コミュニティの活発さとともに、便利なライブラリの充実を支えているといえるでしょう。

Go言語が使われる仕事の内容

Go言語は主にサーバーサイドで利用される言語で、Webサーバーの構築やアプリ開発などで使われます。Goエンジニアとしての案件には、企業が提供するWebサービス関連や解析、アプリ開発などの業務が多い傾向にあるといえるでしょう。

Go言語の求人情報事例

Go言語の案件について、特色をイメージできるよう、実際の求人情報もみてみましょう。フリーランスHubでGo言語に関する案件を探した結果、以下のような求人がみられました。

• 出版社向け漫画アプリのバックエンド開発案件　月単価60～70万円
• 暗号資産アプリのバックエンドエンジニア　月単価75万円
• サーバーサイド開発リードエンジニアの案件・求人　月単価150万円

Go言語の案件単価は、業務内容次第で大きく左右されます。特に、他言語の知識も求められる複雑な案件は、より高単価になりやすい傾向です。

Go案件の単価相場傾向

Go言語の仕事における報酬相場は非常に高い水準です。フリーランスHubの「Go求人・案件の月額単価相場」（2024年9月3日時点）によると、月額単価相場をは月80～90万円、次いで月70～80万円が多いことがわかります｡また、最低単価は13万円、最高単価は200万円でした。50万円台以下の単価となっている案件はごく少なく、80万円台がボリュームゾーンです。

同じフリーランスHubから他の主要言語と比較した場合、Goの単価水準はトップで高く、高単価で知られるPythonやRubyとは平均単価がほぼ同額。対象領域が同じとなるケースの多い、伝統あるC言語の月額単価相場のボリュームゾーンが60～70万円であることをみても、際立って高い水準であることが分かるでしょう。

未経験でGo案件獲得は難しい

未経験や初級スキルでのGo言語案件獲得は難しいのが現実といえるでしょう。

Go言語は、技術指向性の強いIT系企業や、高度エンジニアの集う先端技術開発現場からの案件、システムやサービスを深部で支える重要部分の開発、高い精度での安定した仕上がり、バグの許されない環境条件の厳密な開発の案件といったものが割合を占めています。より豊富な経験と高度なスキルを持ったエンジニアでなければ務まらないケースが多いです。

しかし、実務経験がなくともGo言語の基礎理解があり、RubyやC言語、PHP、JavaなどでのサーバーサイドやWebアプリケーション開発の案件で実務経験を有していたり、RDB関連の知識と技術が豊富であったりする場合には、案件獲得に至れることもあります。

Go言語は未経験者には習得しにくい

Go言語は比較的新しい言語のため、まだ情報や資格制度が整っておらず、未経験者の習得は困難な傾向があります。勤務しながら実践を積むことが最も効率的な学習方法ですが、全くの未経験者に対する募集は少ないため、まずは自己学習や企業の面接に進むための成果物作成から始めましょう。

自己学習をする際は、Go言語から学び始めるのではなく、C言語やJavaから学習を始めることがおすすめです。C言語やJavaはGo言語と似ており、情報や教材が整っています。ある程度、C言語やJavaの知識が身についた後に、GOの公式サイトにある学習リソースや推奨される書籍で知識や理解力を深めるとよいでしょう。

Go言語を学習する方法

Go言語に対する情報や資格制度はまだ整っているとはいえません。
学ぶ方法はいくつかあるため、自分に合った学習方法を選択しましょう。
ここでは、Go言語を学ぶための学習方法について紹介します。

学習用の書籍を利用する

Go言語は新しい言語のため、発行されている書籍は多くありません。しかし、初心者向けの書籍は多く発行されており、自分にあったレベルの書籍を選べば独学で学習できるでしょう。

書籍なら、通勤・通学の隙間時間や休憩時間など、場所を問わず自由に学習できるため、まとまった時間が取れない人にもおすすめです。

独学用のサイトを利用する

Go言語の公式サイトから出されている学習リソース以外にも、Go言語を独学で学ぶためのサイトはいくつか提供されています。しかし、基本的に独学用サイトは英語で提供されていることが多く、英語ができなければ効率のよい学習は難しいでしょう。

プログラミングスクールで学習する

Go言語は英語が読めなければ学習用の資料が少ないことや、プログラミング特有の専門用語が多いことなど、独学で始めても挫折してしまう人が多く存在します。とはいえ、実際にプログラミングスクールに入会するとしても、Go言語を扱うプログラミングスクールは多くありません。

一部Go言語を教えているプログラミングスクールはありますが、RubyやPythonなどの言語を理解した上でGo言語の学習に進む方式を取っています。

Go言語の求人を探す方法

Go言語の求人を探す方法には、いくつかの方法があります。Go言語は近年注目されている言語で、求人案件の数も比較的多めです。自分に合った案件を見つけましょう。
以下では、Go言語の案件を見つける方法について解説します。

転職サイトやエージェントを利用する

転職サイトの利用は、Go言語の案件を見つけるための方法の1つです。ただし、Go言語の案件には、他の言語も使用する複合的な案件があります。自分のスキルレベルについて正確に理解しておくことは、非常に重要です。

案件探しに不安がある時は、エージェントを利用するとよいでしょう。エージェントを利用すれば、自分のスキルレベルに合わせた最適な案件を探してもらえます。

また、応募から内定までを代行して貰えるため、企業と細かな連絡を取る必要がありません。そのため、忙しくて転職活動ができないという人にも役立つでしょう。

会社の公式サイトから直接応募する

企業次第ではありますが、公式ホームページで求人を募集しているというケースです。エージェントのようにキャリアアドバイザーを挟まないため、直接企業の採用担当者とつながれます。

キャリアアドバイザーがいない分、メールの返信や書類の準備は自分でする必要がありますが、ここに就職したいと注目している企業がある場合は、こまめにサイトを確認しておくとよいでしょう。

Go言語の将来性がある理由

Goは将来性に明るく、さらなる発展が期待されるとみられます。その根拠をみていきましょう。

Googleが開発し大手企業が採用している

Go言語を開発したのはGoogleで、開発元として自社サービスで多くGoを採用しています。GoogleがIT界で占める地位は当面揺らぐことがないと考えられるでしょう。

そのGoogleが自社で生み出し、オープンソースプロジェクトとして利用を推進して自らの現場でも積極的に用いている言語ならば、業界スタンダードとしてその成功事例に続きたいと考える企業が絶えないであろうことは容易に想像されます。Googleが力点をおいて手がけている限り、時代のトレンドが変化しても、それに適した改善が加えられ、利便性や魅力を増して発展していく言語となるでしょう。

Go言語を用いたサービスのニーズが高い

現在までの採用事例をみると、Web関連の大手企業などでサービスの全体、もしくは一部でGo言語を利用した開発を行っています。
世界各地の大手企業が開発において支持しているGo言語が、すぐに力を失うことは考えにくく、むしろ今後もさらに成長していくと予想できるでしょう。

5Gなどこれからの技術と相性が良い

5Gの本格普及により今後世界はさらに大容量、高速通信でまわるものとなり、そのメリットを引き出せるシステムの開発が求められるでしょう。ビッグデータ、機械学習の活用も各所に広がると見込まれます。

Go言語は、内部処理がシンプルで高速処理が可能、実行速度を安定的に速められ、少ない負荷で大量のデータに対する並列処理が行えるといった特性を持っています。まさに大容量、高速通信、膨大なデータの効率的な利活用といったこれからのスタンダードにマッチしており、新技術のメリットを活かせるシステムの開発に最適な言語として、より多彩なシーンで採用されていくと考えられるでしょう。

まとめ

いかがでしたか。注目されるGo言語について、その言語特徴から実際にみられる仕事案件の内容、将来性にいたるまで詳しくみてきました。現在はまだWebやIT関連企業からの案件が大半を占める状況ですが、その汎用性の高さや今後発展するとみられる技術やその社会ニーズとの相性の良さ、効率良く高いパフォーマンスを安定して発揮するパワフルさなどから、将来的にはより幅広い業種業態、多様なシーンでの活用が期待されます。

まだ歴史の浅い言語ですから、Goの発展はまだまだこれからです。このようにこれからGo案件は、数もタイプも増えていくと見込まれますが、現在ですらその需要に対してGoの扱いに長けたエンジニアは不足しています。注目度は高いものの、十分なスキルを持ったGoエンジニアの数は決して多くありません。

将来性の高さから考えても、今からGoを積極的に学び、いち早くそのスキルを総合的に高めておくことが有効であり、エンジニアとして大いに活躍できる未来を引き寄せることにつながるでしょう。ぜひ学習価値の高いGo言語をマスターし、IT人材市場での差異化を図って、高収入エンジニアの仲間入りを果たしてください。