最終更新日:2025年02月05日
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この記事のまとめ
映画やゲーム、アニメーションなど、近年はさまざまなジャンルで3DCGが多く活用されています。それらの3DCGは美しく迫力があるものですが、制作には非常に複雑なスキルと知識を要します。
今回はそんな3DCG作成作業の一部分である、キャラクターや背景の形作りをメインで担うソフトウェア、「ZBrush(ズィーブラシ)」についてご紹介します。
アマチュアからプロまでが愛用するソフトウェアの魅力やメリット、活用方法から目指せる職業までしっかりと学んでいきましょう。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZBrush(ズィーブラシ)は、3DCGにおけるキャラクター制作やデジタル彫刻などを行える、アメリカのPixologic社が1999年に開発した特化型のソフトウェアです。
さまざまな機能を追加するアップデートを繰り返しながら今に至っており、アマチュアからプロまで非常に多くのクリエイターに利用されています。
ZBrushはスカルプティングという作業を得意としており、他のソフトウェアで言う“モデリング”を指します。
どちらも形を作る目的を持っていますが、ZBrushが多くのクリエイターに選ばれる大きな理由として、他の3DCGモデリングソフトウェアとは違う“直感的な操作”を行える点が挙げられます。
3DCGが使われるシーンは、ゲームや映画を始めアニメーションやフィギュア製作、ジュエリーデザインやカーデザインなど多岐にわたります。
それらを作るために3DCGソフトウェアが利用されますが、大きく分けて完成まですべての作業を行える「統合型ソフトウェア」と、すべての作業ではなく制作過程の一部分を専門的に網羅した「特化型ソフトウェア」の2種類に分かれるため、目的に合わせて利用することになります。
3DCGキャラクター等を制作する際の一般的な流れとしては、まずキャラクターなどの三面図(正面・横・背景を描いた図)を作成し、その後、X軸とY軸に制作した図を当てはめ、三角などの図形を足しながら立体的なポリゴン(物体の曲面を表現するための多角形)を作っていきます。
そのポリゴンに着色を施し、モデルを動かすのであれば骨組みを入れるリギング、骨組みとポリゴンを関連付けて違和感のない動きへと調整するためのスキニングを行い、モーション(アニメーション)を付けていきます。
完成すればデータを画像や映像に生成するレンダリングを行います。これらの作業を繰り返してさまざまな3DCGを制作し、組み合わせることでひとつのゲームや映像へと仕上げていきます。
ZBrushは特化型ソフトウェアであり、一般的なソフトウェアでは“モデリング”と呼ばれる部分をメインとして担います。
デジタル彫刻アプリケーションとも呼ばれるZBrushが他のソフトと違うのは、他のソフトがX軸やY軸、図形の追加など「数値」を扱ってモデリングしていくところを、ZBrushならデジタル粘土と呼ばれる粘土を捏ねるように直感的なモデル制作ができることです。
また、数百万ものポリゴンを使って滑らかな質感を表現できることもZBrushの強みだと言えるでしょう。
コンセプトアート(目標とする部分を表現するためのアート)としても多く使われるZBrushは、映画やゲームなどの制作過程において素早さを求められる“イメージ画像・映像”を、より速く制作できるメリットがあります。そのため現在の映画制作・ゲーム制作の現場で多く利用されています。
ZBrushの品質は“業界水準”と言われており、ZBrushを使いこなすことができれば、3DCG制作クリエイターとしてさまざまな業界で活躍することができるでしょう。
ただし前述したようにZBrushはスカルプティングをメインとした特化型3DCGソフトウェアであるため、それ以外の作業には他のソフトウェアを必要とします。
ZBrushは統合型では作り込めない、複雑なキャラクターモデルや作品の制作に特化したものだと理解しておくと良いでしょう。
他の3DCGソフトが知りたいという方は、「Blenderは仕事につながるのか?磨いたスキルを活かすために必要なこと」の記事も参考にしてみてください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るデジタル彫刻ソフトウェアであるZBrushは、他のモデリングソフトと流れは同じですが、モデルを作り上げるまでの操作は大きく違います。
まず全体的な形を作っていくための球体を画面上に用意し、それをペンやマウスなどを使って捏ねるように造形していきます。
おおよその形ができたら、さまざまな質感を表現できるブラシで表面を整え、着色して仕上げていきます。簡単なキャラクターモデルであれば、これで制作のほとんどが完成したと言っても過言ではありません。
より複雑な作業を行うのであれば、ZBrush内のさまざまな機能やプラグインツールを使って、さらに手を加えていきましょう。
この作業工程を見ると、その他のモデリングツールでのモデリング作業と比べて、作業時間と工程が非常に簡単であることが分かるでしょう。複雑で思い通りのキャラクターモデルを、時間をかけずに制作できるZBrushは、実際に多くの有名CG映画やゲームのキャラクター制作で使用されています。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZBrushは複雑で高品質な3DCGキャラクターモデルを制作するために、ぜひ利用すべき便利なソフトであることは間違いありません。しかしZBrushは他の3DCGソフトとは使い方が大きく異なり、独自の複雑なシステムを理解するのが難しいと言われています。
ZBrushはPixologicの公式代理店から購入可能で、日本の代理店は「株式会社オーク」そして「株式会社ボーンデジタル」の2社となっています。
購入金額は店によって差がありますが、2024年9月2日時点では1年間で約5万円です。さらに日本語マニュアルは別売りとなっています。
少し高いと感じるかもしれませんが、ZBrushは必要な機能だけが中心となった特化型ソフトウェアであるため、統合型の3DCGソフトウェアと比較すると手が届きやすい価格になっています。
しかしこれから3DCGを学ぶ、またはZBrushを使い始める人であれば、理解が難しいと言われているソフトウェアに5万円を超える金額を使うのは、少し勇気がいるのではないでしょうか。
そんなときはZBrushを30日間無料・機能無制限で使える“体験版”を利用してみるのがおすすめです。
ただし無料体験版は、制作した作品の商用利用ができません。商用利用に関しては、ZBrushと、その下のグレードである廉価版のZBrush Coreは可能ですが、さらにその下のグレードとなるZBrush Core miniは不可となっています。
また、3DCGソフトウェアはパソコンのスペックが低いと動作が難しくなることがあります。利用を考えるなら、併せて自身のパソコンスペックが条件を満たしているかどうかも確認しておくと良いでしょう。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZBrushのひとつ下のグレードとなる廉価版ZBrush Coreは、価格が月額約1,700円となっています。本家ZBrushと比較するとかなり導入しやすい価格となっていますが、ZBrushと比較するとやはり機能は限定されていると言えるでしょう。
大きく違う部分で言えば、1メッシュごとの最大ポリゴン数が、ZBrushが1億に対しZBrush Coreは2千万、ブラシの数は300以上に対し40となっています。
またインポート、エクスポートできる形式の数が大きく違うほか、ZBrush Coreでは本家ZBrushで作成したモデルを開くことができない、という難点もあります。
複雑なテクスチャーを表現するための機能がかなり制限されているため、すぐに本格的なZBrush特有の機能を使いたいのであれば、初めから本家ZBrushを購入するのがおすすめです。
ただし、これからじっくりとZBrushのシステムに慣れていきたいと思う段階であるなら、ZBrush Coreの利用を検討してみると良いでしょう。
もしZBrush Coreを購入した後でZBrushが気になれば、有料でアップグレードすることも可能です。まずは自身の環境とスキルに合ったZBrushのグレードを選び、利用してみましょう。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZBrushのスカルプティングは、今までの3DCGモデリングソフトウェアでのキャラクターモデル制作方法と違い、数値の組み合わせではなく直感的な操作で粘土を捏ねるように作り上げていきます。
そのため“板タブ”と呼ばれるペンタブレットや、“液タブ”と呼ばれる液晶タブレットと非常に相性が良く、ZBrushでは筆圧を感知する機能も導入されています。
絵を描くように造形できるので素早くスカルプティングを行うことができ、さらに詳細な質感の書き込みもしやすいと言えます。
ZBrushが得意とするのは、人や動物、クリーチャーなどの“有機物”の造形です。皮膚の細かい状態や質感までしっかりと表現できるため、ZBrushで制作したキャラクターモデルは非常にリアリティと存在感があります。
しかし近年は車や飛行機、ロボットなどを始めとした機械的なものを造形する技術も向上しており、ZBrushならほとんどのものを3DCGでリアルに表現できると言っても良いでしょう。
他のモデリングソフトを数学に例えるなら、ZBrushは美術に相当すると言えそうです。そのためZBrushを本格的に使いこなしたければ、美術解剖学や遠近法など美術に関する知識を学ぶのも効果的かもしれません。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る3DCGのスカルプティング特化型ソフトウェアであるZBrushですが、3D以外にも2Dや2.5Dペイントでの作業も可能で、幅広いGC制作に関われる特徴を持っています。
例を挙げるとジュエリーデザインやカーデザイン、子ども向けアニメのキャラクター制作やフィギュア制作、3Dプリンター用のモデルや広告業界など、CGを必要とするところならほとんどZBrushで対応できると言っても過言ではないでしょう。
そもそも3DCGは2Dを立体的に造形したものであるため、デジタル粘土を使って造形していく過程を考えれば、ZBrushがさまざまなCG作業に対応できることは不思議ではありません。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZBrushを身に付ければ、3DCGで制作を行う職業であればどんな分野でも活動することができるでしょう。
例を挙げると、今回ご紹介している職業である3DCGモデラー、2DCGや3DCGを使って映像やデザインを作成するCGデザイナー、フィギュア模型の原型を作るフィギュア原型師、より立体的なイラストを描くイラストレーターなどがあります。
近年は3Dプリンターの普及が進み、誰でも3Dアイテムの制作が可能になりました。そのため、より複雑でリアルな3Dアイテム原型を制作できるZBrush経験者は、今後さらに重宝されていく可能性があります。
CGデザイナーについては、「CGデザイナーの年収は?働き方やスキルアップの方法も紹介」の記事でもまとめているので興味のある方はご覧ください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るWeb・ゲーム業界のフリーランス・業務委託・派遣案件を取り扱うフリーランスハブを見てみると、ZBrushスキルを求める求人案件が約364件ヒットします(2024年9月2日時点)。
ほとんどの業務内容がゲーム業界のキャラクターモデリング案件ですが、職種としてはキャラクターデザイナーを始めとして、3Dデザイナーやグラフィックデザイナー、クリエイティブディレクターなどが挙げられています。
また、なかにはモデリングを専門学校で教える講師としての業務や、エンジニアと協力してゲームエンジンのUI、UXを制作する業務もあり、ゲーム業界以外の選択肢も見られます。
参画できる案件を増やすためにさらにスキルを身に付けるなら、大規模開発に向いていて、非常に豊富な機能を持つ統合型3DCGMAYAや、3DテクスチャーペイントソフトウェアのSubstance Painter(サブスタンスペインター)のスキルなどを学ぶのがおすすめです。
働き方は企業常駐が基本となっていて、月額単価は50万円~70万円ほど、時給制の案件では3,000円台、4,000円台の案件を見つけることができます。
ただし条件として3DCGソフトウェアを使った実務経験を求められる場合があり、初心者の場合は案件参画が難しく感じるかもしれません。
レバテッククリエイターなどのエージェントを利用する場合、スキルや経験が少し不足していても、アプローチ次第では案件獲得に繋げられる可能性があります。参画したい案件が見つかったら、あきらめず積極的に相談してみると良いでしょう。
また、[「キャラクターデザイナーの年収は低い?年収を上げるために必要な方法を紹介」の記事ではキャラクターデザイナーについて紹介しています。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る3DCGソフトウェアを使いこなせるようになるには、とにかくたくさんのキャラクターモデルを制作しながら、さまざまな機能を試してみることです。そのため独学でZBrushを学び、習得する低コストな方法は非常に現実的な選択肢であると言えます。
しかし、やはり3DCGに初めて触れる人は、独学では高いハードルになってしまうでしょう。そのため専門学校や大学、Webスクールなどを利用するという方法もあります。
ZBrushは非常に人気のある3DCGソフトウェアで、多くの人が利用し、コツや要点をインターネット上に書き留めています。そのためZBrushを独学で学ぶための情報はかなり多く、集中力と時間と根気さえあれば独学でZBrushを使えるようになるでしょう。
独学の場合は、インターネット上のテキスト情報や動画閲覧で学べるため、かなりコストを抑えることができます。また、PixologicのZBrush公式サイトでも使い方動画を閲覧できるので、プロの技術を見ておくと良いでしょう。
専門的な部分や情報が足りないものは、ZBrushを学ぶための書籍を購入するのもおすすめです。
独学で学ぶのが難しい場合は、直接足を運んで学ぶスクールや専門学校、または自宅などで気軽に利用できるWebスクールがおすすめです。
独学の場合は“まずどこから学び始めるか”から自分で決める必要がありますが、スクールに通えばそれらも指示してもらえます。
そのため効率よく理解しやすい学び方ができると言えるでしょう。スクールに通う費用や教材を購入する費用は必要になりますが、ZBrushを必ず身に付けたいという人には非常におすすめの選択肢です。
こちらは独学やスクールと違い、ZBrushを学ぶというよりも美術的要素を学ぶための選択肢であると考えて良いかもしれません。
ただし大学や学科によっては、キャラクター造形学科やCGコースなどを創設しているところもあり、そのような学科では本格的にモデリングを学べるでしょう。
ZBrushはデジタル粘土をこねて造形をするため美術的な要素も求められるほか、モーションを付ける場合は違和感のない骨格・体の動きが求められます。そのため美術解剖学を学ぶと、よりリアルで生き生きとしたキャラクターモデル制作が可能になるでしょう。
他2つの選択肢よりもかかるコストがかなり大きくなりますが、美術系大学で学んでおくと作品の質がかなり向上するはずです。本格的に3DCGの仕事を目指したい人は、ぜひ選択肢に入れておくと良いでしょう。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る3DCGが作り上げるのは、常に新しい作品です。そのため新しい発想と、常に同じ品質の作品を仕上げられる技術は欠かすことができません。
それらを身に付けるにはたくさんの経験が必要であり、その経験のためには、とにかく多くの作品を作って試行錯誤を繰り返すことが必要です。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るスカルプト(彫刻)ベースで、粘土を捏ねるように3DCGモデルを造形できるZBrushは、映画やゲーム、アニメ業界のみならずジュエリーや車のデザイン、広告業界などにも多く利用されています。
今後は3Dプリンターの普及により、さらに3DCGの活躍フィールドは広がっていくでしょう。今からZBrushをじっくり学び、業界から求められる3DCGクリエイターを目指しましょう。
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