Kotlinを使う副業は稼げる？単価相場や仕事の獲得方法などを紹介

Kotlinを使う副業の単価相場

Kotlin（コトリン）とは、Androidアプリ開発でよく使われているプログラミング言語です。
副業しやすい週1～3日のKotlin案件をフリーランスHubで探すと、月単価60万～80万円のものが多くヒットしました（2025年4月1日時点）。月単価に12ヶ月を掛けると、副業の想定年収は720万～960万円となります。

なお、単価はプロジェクトの規模や業務の難易度、クライアントの予算などにより変動します。フリーランスとしてのスキルや経験によっても金額が上下するので、上記は目安の一つとして参照してください。

Kotlinを使う副業の主な仕事内容

Kotlinを使う副業の仕事は、Androidアプリ開発とサーバーサイドアプリ開発に分けられます。
以下でそれぞれの仕事内容を見ていきましょう。

Androidアプリ開発

Kotlinを使う副業では、Androidアプリの開発が主な仕事となります。KotlinがAndroid開発の推奨言語になっているのが理由です。新規開発のほか、JavaからKotlinへの移行作業を担う場合もあります。

特にゲームアプリ開発は、Kotlinの使用機会が多いとされる仕事の一つです。設計やテストなど幅広い業務の中から、スキルレベルに合う工程に携われるでしょう。

サーバーサイドアプリ開発

サーバーサイドアプリを開発する副業もKotlinでできます。サーバーサイドアプリ開発でKotlinを使えば、Javaとの互換性を維持しつつ、簡潔で表現力豊かなコード記述が可能です。

コードベースをJavaからKotlinへ段階的に移行できるのもポイントです。システムの一部をJavaのまま残し、Kotlinで新機能を実装する仕事に携われます。

Kotlinを使う副業に必要なスキル・知識

Kotlinを使う副業には、言語の機能への理解や周辺知識、タスクマネジメント力などが必要です。
以下で必要なスキル・知識の詳細を解説します。

Kotlinの機能を使いこなすスキル

アプリ開発の副業では、Kotlinの機能を理解して使いこなすスキルが必要になります。使いこなせる機能が多ければ多いほど、開発を効率化できます。

たとえばKotlinの特徴的な機能の一つに、「コルーチン」があります。非同期処理を簡略化する機能で、慣れるのに時間が必要な人もいるでしょう。

他にも、拡張関数やNull安全など、身につけたい機能は数多くあります。知識としてKotlinの文法や仕様を知るだけでなく、実際の開発で便利な機能を活かせるかどうかも大切です。

タスクを管理するスキル

タスク管理力も、Kotlinを使う副業に必要なスキルの一つといえます。
タスク管理力は、業務量を調整したり優先順位をつけたりして納期に間に合わせるために必要です。また、タスク管理ができていれば、チームに進捗を報告する際に状況を正確に伝えられます。

管理が大変だと思う方は、ツールを使うのも手です。タスク管理ツールでは以下のようなことができます。

• ToDoリストを作る
• ガントチャートでタスクを表示する
• 登録したタスクをチームに共有する

ツールの力を借りれば、業務の煩雑さ解消につながります。
ほかの人が実際にどのような方法をとっているか知りたい方は、「タスク管理で仕事の効率化を目指そう！今すぐ役立つ記事まとめ」を参考にしてください。

オブジェクト指向の知識

Kotlinを使う副業では、オブジェクト指向の知識も求められます。アプリを動かす原理を把握し、適切な対処を行うためには、オブジェクト指向の概念や要素の理解が必要です。
以下で主なオブジェクト指向の要素を5つ紹介します。

要素	概要
オブジェクト	プログラミングの観点で、データと処理の集まりのこと。
プロパティ	オブジェクトが持つデータを指す。
メソッド	オブジェクトが実行する処理を指す。
インスタンス	クラスから作られたオブジェクトのこと。
クラス	オブジェクトの設計書に相当。データと実行可能な処理を定義する。

オブジェクト指向を理解していれば完成度の高いプログラムを作ることが可能になり、トラブルにもスムーズに対応できるでしょう。

フレームワークを扱う知識

Kotlinを使う副業では、フレームワークが扱えるかどうかも重要になります。フレームワークは、開発の効率化に欠かせないツールです。

たとえば、Androidアプリ開発で大量のデータと処理が必要なケースでは、Spring系フレームワークが適しています。軽量化したい場合は、最低限の機能で開発できるKtorがおすすめです。そのほか、サーバーサイドアプリ開発では、汎用性の高いSpring Bootが役に立ちます。

業務内容のほか、セキュリティや拡張性、アプリとの相性なども考慮して使うフレームワークを決めましょう。

データベースを扱う知識

データベースを扱う知識も、Kotlinを使う副業で必要になります。データベースを使用できれば、開発をスピーディーに進めることが可能です。

SQLなどのデータベース言語について学び、環境構築や操作に慣れておきましょう。MySQLやOracle Databaseなど、代表的なデータベースシステムの特徴や使い方を知るのも大切です。
SQLの概要を知りたい場合は、「SQL関連の仕事は？活用する主な職種と言語習得のメリット」が参考になります。

Kotlinの副業案件を獲得する4つの方法

Kotlinを使う副業は、案件を扱うサービスや人脈を利用して探せます。
以下で4つの方法を見ていきましょう。

エージェントを活用する

エージェントを通じて副業案件を探す方法があります。エージェントにはさまざまなサービスがありますが、特に副業に特化したエージェントを利用すれば、希望の案件を紹介してもらいやすくなるでしょう。
以下は副業案件の獲得のためにエージェントを活用するメリットです。

• スキルや希望条件に合う案件を見つけやすい
• 営業や条件交渉を代行してくれる
• 自分で検索・応募する手間が省ける

プロの担当者がサポートしてくれるので、Kotlinの副業が初めての方も安心して副業が探せます。

また、エージェントを活用する際は、Kotlin案件に強いところを選ぶようにしましょう。フリーランスHubの「Kotlinのエージェント別案件数」を参照し、数が豊富なところを選ぶのも方法の一つです。

クラウドソーシングを活用する

Kotlinの副業を探す際は、クラウドソーシングも役立ちます。クラウドソーシングには幅広い難易度の案件があり、自分のスキルレベルに合うものを見つけやすいです。複数のサイトに登録すれば、案件を獲得できるチャンスが増えるでしょう。

登録前に知っておきたい案件獲得のコツについては、「クラウドソーシングの仕事内容とは？必要なスキルや受注のコツも紹介」を参考にしてください。

SNSやブログを活用する

SNSやブログでKotlinの副業案件を探す方法もあります。近年は、企業が自社のSNS・ブログで募集を出すことが多くなっているからです。気になる企業がある方は、最新情報をこまめにチェックしてみてください。

SNSやブログでKotlinに関する自分のスキルや経験をアピールするのも、案件獲得につながる可能性があります。保有スキルや経験、希望する業務内容などを書いてプロフィールを充実させると魅力を感じてもらえます。また、スキルアップしていく過程を定期的に発信するのも良いでしょう。

知人・友人から紹介を受ける

知人や友人からKotlinの副業案件を紹介してもらうのも手です。互いの人柄がすでに分かっており、コミュニケーションがとりやすいのが人脈を活用するメリットです。

依頼が来やすくなるよう、普段から知人・友人にKotlinの副業案件を探していることを伝えておきましょう。また、Kotlinの勉強会やコミュニティに参加すれば、専門知識がある者同士の人脈が作れて、希望条件に近い依頼が来やすくなる可能性が高まります。

Kotlinを使う副業を成功させる4つのポイント

Kotlinを使う副業を成功させるには、自分の希望条件に合致する案件に応募する必要があります。
以下でKotlinの副業を成功させるためのポイントを4つ紹介します。

週に働く日数が適切か確認する

Kotlinを使う副業をする際は、週に働く日数が適切か確認してください。本業に支障がない範囲で日数を決めるのが大切です。

働きすぎで体調を崩して通常どおり業務ができなくなると、本業でも副業でも信頼を失うおそれがあります。クライアントと良好な関係を維持して長期的に依頼をもらうためにも、無理のないスケジュールを組みましょう。

最初は稼働日数が少ない案件から挑戦して、本業の状況やプライベートの予定に合わせて柔軟に増やしていくのも手です。
「エンジニアの副業は週1でできる？おすすめの案件や必要なスキルも紹介」では少ない日数で稼ぐコツを紹介しているので、あわせて参考にしてください。

副業できる時間帯を確認する

Kotlinの副業をする時間帯にも気をつけてください。
たとえば本業が平日の日中なら、副業に取り組める時間帯は以下のとおりです。

• 平日の早朝
• 平日の夜間
• 土日の任意の時間帯

本業と副業の時間帯が被りそうな場合は、好条件の案件だからといって安易に引き受けないようにしましょう。無理なくKotlinの副業ができるように、本業と被らない時間帯にできる仕事や、作業時間が自由な副業案件を探すのがおすすめです。

フルリモートの可否を確認する

Kotlinの副業を探すときには、フルリモートの可否もチェックしましょう。
副業案件によっては、オフィスへの出勤や対面での打ち合わせが必要なケースもあります。移動時間がかかれば、その分実務や休憩に充てられる時間が減ってしまいます。
時間を有効活用しやすい在宅ワークを希望する方は、出社せずに働けるかを商談時にクライアントに確認してください。

なお、在宅で副業する際の注意点については、「リモートワークで副業を始めるには？業務や案件の獲得方法を解説！」が参考になります。

メリット・デメリットを知ってから副業する

Kotlinを使う副業をする前に、メリットとデメリットを把握しましょう。メリット・デメリットを知ることで、Kotlinを使う副業が自分に合っているかどうかを判断できます。
以下ではKotlinを使う副業をするメリット・デメリットをそれぞれ3つずつ紹介します。

Kotlin副業のメリット

Kotlinの副業をするメリットは、以下のとおりです。

• 需要が増加傾向にある
• リモートワークしやすい
• トレンドに触れられる可能性がある

Kotlinの需要が高まっているのは、Javaからの移行や新規開発で採用されるケースが増えているのが理由だと考えられます。背景には、Google社がAndroidの開発言語にKotlinを推奨したことがあるでしょう。

Kotlinを使う副業はテレワークしやすいのが特徴です。実際、フリーランスHubに掲載されている週1～3日の案件276件のうち、「リモートOK」のものは161件で半数以上でした。「フルリモート」可の案件は103件です（いずれも2025年4月1日時点）。

Kotlinの副業をすることで最新のトレンドに触れられる機会が増えるメリットもあります。
本業以外の多くの現場で開発に携われます。副業で最新の情報やツールに接すれば、本業にも知識を活かせる可能性があります。

Kotlin副業のデメリット

Kotlinを使う副業には、以下のようなデメリットがあります。

• 経験が少ない場合は準備が必要になる
• 技術的問題の解決に英語力が必要になる
• Javaと比べて使用できる案件が限られる

副業案件では即戦力が求められるので、Kotlinの使用経験が少ない場合は注意してください。
フリーランスHubを見ても、Android開発をはじめとした実務経験を必須とする案件が大半です。副業を探す前に、少なくとも2～3年は開発経験を積む必要があるでしょう。

語学に苦手意識を持つ方にとっては、英語力が求められることも懸念点となります。
Kotlinは2011年に開発された比較的新しい言語で、以前からあるほかのプログラミング言語と比べると日本語の情報がまだ十分ではありません。チュートリアルはGoogleが用意しているため、英語力に乏しくても問題ないでしょう。しかし、高度な技術的問題に直面した際には、英語圏のコミュニティで質問できる語彙力・文法力や、回答を理解できる読解力が必要です。

さらに、KotlinがJavaと比べて使える場面が限られることもデメリットに挙げられます。
KotlinのほうがJavaよりも歴史が短く、現状Android以外の分野ではまだJavaが優勢だとされています。フリーランスHubにおいても、Java案件の73,925件に対し、Kotlin案件は8,457件でした（2025年4月1日時点）。

まとめ

Kotlinを使う副業案件の単価は、業務の難易度や本人の実力などにより変わります。副業で稼ぐには、Kotlinの機能を理解して使いこなしたり、タスクを管理したりするスキルが必要です。

自分が希望する内容の副業を見つけるためには、Kotlin案件数が多いエージェントを使う、専門知識がある人から紹介してもらう、といったことを意識しましょう。働く日数や時間にも配慮し、無理のない範囲でKotlinの副業に取り組んでください。