Djangoの副業案件で稼ぐ方法は？必要なスキル・経験も解説

Djangoとは

Django（ジャンゴ）とは、Pythonで実装されているWebアプリケーションフレームワークのことです。Djangoは無料公開されているオープンソースのフレームワークであり、誰もが無料で利用できます。

Djangoの特徴には以下のものが挙げられます。

• 管理画面を自動的に生成できる
• セキュリティに優れている
• 汎用性が高い
• ユーザー認証できる
• サイトマップが簡単に作れる
• RSSフィードが作れる
• 静的ファイルが管理されている
• 動作が高速である
• プラットフォームの選択肢が多い
• アーキテクチャがシンプルである
• メンテナンスしやすい

Djangoの特徴を生かして導入されたシステムも多く、副業案件でも使用されるフレームワークです。

Pythonの概要やPythonのほかのフレームワークについて知りたい方は「Pythonとは？主な活用領域やサービス事例を紹介」の記事をご覧ください。

Djangoを使う副業の仕事内容

Djangoの持つ多くの特徴を活かせる副業の主な仕事内容を4つ紹介します。

Webシステムやサービスの開発

Djangoはアプリ開発に便利なフレームワークです。Djangoの副業案件は、Pythonを利用したWebアプリケーションやシステムの開発に関わる案件が多い傾向があります。

バックエンドとフロントエンドの両方の知識を生かし、ユーザーにとって使いやすいアプリケーションの開発をします。
Djangoのエンジニアは、サイトの編集から公開、運用までの幅広い知識だけでなく、プロジェクトの要件ごとに合う効率的なシステムの開発が求められます。

Webアプリケーションの副業については「アプリ開発を副業にするには？｜案件の種類と必要なスキル」の記事も参考にしてください。

Webサイト分析

Djangoの基本言語であるPythonは、Webサイトのデータ収集や分析に用いられます。膨大なデータから、それぞれの関係性や傾向などを分析し、サイトの改善や更新に寄与する仕事です。

また、PythonのフレームワークであるDjangoは、AIやビッグデータ分析との親和性が高いことが特徴です。近年では特定の専門知識と、AIやプログラミングを組み合わせたデータ分析の需要が伸びている傾向があります。
そのため、Djangoエンジニアには、AIサービス関連で、データ分析や管理のスキルが求められるケースも存在します。

ライティング

Djangoの知識やスキルは、Webライティングをする際にも活用できます。Webライティングとは、Webサイトやブログなどに掲載する記事を書くことです。

Djangoの開発や実務経験を元に、Djangoそのものや、Djangoに関わるプログラミングの記事が執筆できます。Djangoの経験があるからこそ書ける正確で実用的な内容が書ければ、一般的なWebライティング副業案件よりも高い単価が期待できます。

講師

Djangoを使いこなせる知識・スキルを持っていれば、講師の副業をすることも可能です。

個人でスクールを開いたり、プログラミングスクールに勤めたりする方法があります。スクールはオンライン形式のものと、実際に教室で開催される形式のものがあります。

講師業に興味がある方は「プログラミング講師とは？仕事内容や収入について解説！」の記事をご覧ください。

Djangoの副業案件の単価相場

2025年2月時点のフリーランスHubの案件情報によると、Djangoの報酬単価相場は月額70～80万円の案件が最も多くなっています。安定して案件を受注できたと仮定すると、想定年収は840万～960万円です。

Djangoの副業としても取り組みやすい週1～3日の条件に絞り込んだ場合、募集中の案件で最も高い月額報酬は120万円です。低いものでも月額65万円の案件がありますDjangoの副業は高単価であるといえます。

エンジニアの収入目安は、「エンジニアの種類と仕事内容は？必要なスキルや平均年収も解説」でも紹介しています。

Djangoの副業に求められるスキル・知識・経験

ここでは、Djangoの副業を行うために必要なスキル・知識や経験を紹介します。

Pythonをはじめとするプログラミングスキル

Djangoの副業をするためには、Pythonをはじめとするプログラミングスキルが必要です。

DjangoはPythonで実装されているフレームワークであるため、特にPythonスキルは必須です。また、アプリケーションやサイトの開発には、そのほかJavaScriptやHTML、CSSなどのプログラミングスキルが求められます。

Pythonの詳細については「Pythonを仕事に活かそう！できることや将来性は？」の記事も参考にしてください。

AIやIoTの知識

DjangoエンジニアとしてAIやIoTの知識を身につけておくことが重要です。

AIやIoTの技術は、機械学習やドローンなど多くのシーンでの需要が高まっており、PythonはAIやIoT関連の開発にも利用されています。
DjangoとAIやIoTの技術を組み合わせると、機械学習モデルの統合や、IoTデバイスで収集したデータをDjangoで分析・処理するWebアプリケーションなど、機能性の高い開発が可能です。

AIについて詳しく知りたい場合は「機械学習の副業案件の仕事内容は？AI開発に必要な知識・スキルも解説」の記事を参考にしてください。

上流工程に携わった経験

上流工程とは、システム開発や設計における初期段階のことです。実際にシステム開発・製造に入る前の工程を指します。
上流工程の主な内容は、以下の4つです。

• 要件定義
• 機能定義
• 構成管理
• 計画立案

上流工程に携わった経験があれば、レベルの高い副業案件を受注できる可能性が高まります。

Djangoの副業案件の獲得方法

ここからは、Djangoの副業案件を獲得するための方法について4つ紹介します。
複数のやり方を組み合わせて探せば、自分に合ったDjangoの副業案件を見つけやすくなります。

エージェントを利用する

エージェントサービスとは、担当者がついて仕事を探すサポートをしてくれるサービスです。副業案件を扱うエージェントサービスもあります。

副業に求める条件や持っているスキル・経験に合わせて、担当者が副業案件を探してくれます。また、クライアントとのやりとりや報酬の交渉なども間に入って代行してくれます。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングサイトとは、インターネット上で多くの案件を不特定多数に向けて発注し、クライアントと求職者をマッチングさせるサービスです。

クラウドソーシングサイトにはDjangoエンジニアとして経験の浅い人向けの案件や、短期で取り組める案件も公開されており、ゼロから実績を積みたい人や隙間時間を利用した副業でコツコツ稼ぎたい人に適しています。

クラウドソーシングの詳細は「クラウドソーシングの仕事内容とは？必要なスキルや受注のコツも紹介」の記事をご覧ください。

SNSを通じて案件を探す

X（旧Twitter）やInstagramなどのSNSを活用し、Djangoの副業案件を探す方法があります。SNSで見つけた案件や興味のある企業に対し、求人投稿に応募したり直接メッセージを送ったりして、クライアントからの仕事を受注します。

友人・知人からの紹介を受ける

エンジニアの友人や知人がいれば、Djangoの副業案件を紹介してもらうことも1つの選択肢になります。
信頼できる知り合いから紹介された仕事であれば、安全性が高い案件だといえます。

Djangoを使う副業のメリット

ここでは、Djangoの副業をするメリットを紹介します。

リモート可の案件が多い

Djangoの副業案件は、リモートワーク可能な案件が豊富にあります。
2025年2月時点のフリーランスHubの案件情報によると、Djangoのリモートワーク案件・常駐案件の割合は、リモートワーク案件が1,614件（62.6％）、常駐案件が965件（37.4％）です。在宅ワーク可能な案件の割合が多くなっています。

リモート案件であれば、会社への移動にかかる時間を副業の作業時間として使えます。本業や趣味、学習時間、家庭との両立もしやすいでしょう。

リモートワークでの副業については、「リモートワークで副業を始めるには？業務や案件の獲得方法を解説！」の記事で詳しく解説しているので併せてチェックしてください。

興味・関心に合った仕事を見つけやすい

Djangoは幅広い業種や業界の開発で利用されているため、多種多様な分野の副業案件があります。数多くの副業案件から、自分が興味関心を持つ案件内容の選択が可能です。

興味のある分野で自分のスキルを活かすことで、仕事に対するやりがいを感じやすく、モチベーションの維持にもつながります。

最新のサービス・技術に携われる

本業で決まった範囲の開発や保守をしている人にとって、最新のサービスや技術に触れられることは、Djangoで副業をするメリットの1つです。
Djangoの副業は、Webサービス開発や技術開発に関わる作業が中心です。AIや機械学習、SaaSの開発などの最新トレンドに携わる案件が豊富にあります。

副業で新しい知識やスキルを得ると、情報のキャッチアップやDjangoと関連性の高い分野に対する知見の獲得ができます。本業にも良い影響を及ぼすでしょう。

英語圏のコミュニティから情報を得やすい

Djangoは英語圏での利用が活発であり、英語圏のコミュニティから多くの情報が得られます。英語圏のコミュニティで情報を探して取り入れることで、Djangoエンジニアとしての成長を目指せます。

フリーランスの予行演習になる

Djangoの副業をすることで、仕事の受注から納品、確定申告までのプロセスを自分で行うことになります。フリーランスになった場合はすべて自分で行うため、副業をすることはフリーランスの予行演習になります。

フリーランスとしての働き方に興味があるエンジニアは「フリーランスとして仕事を得るには?代表的な職種や案件探しの方法を紹介」の記事も参考にしてください。

Djangoを使う副業で稼ぐためのポイント

ここでは、Djangoエンジニアとして副業で稼いで成功させるポイントを紹介します。

効果的な勉強方法を知る

Djangoエンジニアとして副業を成功させるためには、Djangoに関する知識やスキルを磨くことが重要です。
Djangoの学習には以下のような方法があります。

• 専門書籍を利用する
• 動画で学ぶ
• 学習サイトを利用する
• プログラミングスクールに通う

本業・副業に取り組む場合、自由な時間は少なくなります。時間を有効活用して、効率よく学ぶ必要があります。

上流工程の案件獲得を目指す

Djangoの副業で稼ぎたいのであれば、上流工程の案件の受注を目指しましょう。
高いスキル・豊富な経験が求められる上流工程の副業案件は、高い報酬が設定されています。要件定義や基本設計などから携わる上流工程の経験を積むと、高単価案件の受注につながります。

関連フレームワークを習得する

Pythonのフレームワークの1つであるDjangoだけではなく、関連するフレームワークも学習して習得すると、開発できる幅が広がって高単価の案件を受注できる可能性が高まります。

WebアプリケーションやWebサイトの開発に使用されるフレームワークの例は下記のとおりです。

• Flask
• Bottle
• FastAPI
• Tornado
• Streamlit
• TensorFlow

複数のフレームワークの知識があれば、エンジニアとしての強みになるでしょう。

フレームワークについては「フレームワークとライブラリの違いを解説！意味とメリットもあわせて紹介」の記事にて詳しく紹介しています。

開発経験を積んでスキルアップする

Djangoの副業の成功において重要なポイントは、開発経験を積んでスキルを向上させることです。
高単価な開発案件の多くのケースでは、応募条件として豊富な開発経験が求められます。受注条件に開発経験の年数が設定されていることもあります。

複数のエージェントサービスを併用する

エージェントサービスは基本的にスキルや経験を持っている人を対象としたサービスです。高単価な案件を紹介してくれる可能性もあります。

自分のレベルに見合ったDjangoの副業案件を紹介してもらうためには、自身の市場価値を知ることが大切です。複数のエージェントサービスに登録し、自身のスキルに対する評価を比較しましょう。

Djangoを使う副業をする際の注意点

Djangoの副業案件を受注する際には、注意しておきたいポイントがあります。
ここでは注意点について詳しく解説します。

本業の会社の副業規定を確認する

Djangoの副業を始める前に、本業の会社で副業が認められているかを確認してください。

近年では、多くの企業が副業を認めている傾向にありますが、企業によっては就業規則に副業が禁止していたり、一定の手続きが必要だったりするケースもあります。副業が禁止されているのにもかかわらず副業を始め、あとで発覚すると、解雇される恐れが生じます。

勤め先に副業がばれてしまう理由や対策については、「ダブルワークがばれる理由は？会社と揉めないための対策も解説」の記事を参考にしてください。

Djangoを使ううえでの留意点を知っておく

多機能なDjangoにも、できない領域や苦手な分野があります。Djangoの特性として前もって理解しておくことが大切です。
たとえば、WebSocketに対応していないことや、簡易なアプリ開発には不向きであることなどです。

単価が低過ぎる案件は避ける

Djangoの副業をするときは、自分が持つスキル・経験に見合わない低単価な案件は避けましょう。

作業時間・業務内容と収入のバランスが悪い案件を受けてしまうと、本来その時間・労力で得られるはずの収入が得られなくなります。また、モチベーションが下がり、クオリティや学習意欲に悪影響を及ぼします。

エンジニアの単価相場を知りたい方は「エンジニアの単価｜計算方法や相場、市場価値の高い人材になる方法を解説」の記事を参考にしてください。

自分のスキル・経験に見合った案件を選ぶ

Djangoの副業案件を探す際には、自分のスキルを正しく把握し、持っているスキルや経験に見合う案件を探してください。

自分のスキルを適正なレベルよりも低く見積もって案件を受注すると、低単価になりやすいといえます。一方、相場よりも高く見積もるとクライアントから仕事を得ることができないため、注意が必要です。
適切なレベルのDjangoの副業案件を受注しましょう。

スケジュールを立てる

Djangoの副業をやるために睡眠時間や余暇を削ると、本業のパフォーマンスやクオリティの低下につながる危険性があります。
自分が稼働できる時間を把握して、余裕のあるスケジュール管理を心がけましょう。受注する案件の難易度や勤務日数を調節し、本業に影響を及ぼさないように配慮してください。

未経験だと案件獲得や交渉が難しい

Djangoの副業案件は、ほとんどが経験者向けの案件です。Djangoの副業案件には、一定のスキルや実務経験の年数を問われる傾向があります。経験がないうちは案件を獲得したり単価の交渉したりすることが難しいです。

Djangoエンジニアとしての経験が浅い人は、未経験可の案件を複数こなして実務経験を積みましょう。

未経験からエンジニア職を目指している方は「ITエンジニアは未経験でもなれる？仕事の種類やスキルを紹介」の記事をご覧ください。

確定申告について学ぶ

確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得と所得税を計算して申告・納税する手続きです。
副業で得た所得が年間で20万円を超えると、確定申告をする必要があります。Djangoの副業は高単価な案件が多いため、確定申告をする可能性が高いといえます。

普段から収入や経費を帳簿で管理し、確定申告の準備をすることが大切です。忘れたり遅れたりするなどの理由で期限内に確定申告をしなければペナルティが発生する恐れもあります。

確定申告の方法については「業務委託に確定申告は必要？具体的なやり方も紹介」を参考にしてください。

まとめ

Django（ジャンゴ）とは、Pythonで実装されているフレームワークのことで、副業案件は豊富で、特に上流工程の案件は単価が高い傾向です。必要なスキル・経験・知識を身に付けて、Djangoの副業案件に挑戦しましょう。

Djangoの副業で稼ぐためには、スキルアップしたり経験を積んだりすることが必要です。また、複数のエージェントサービスを併用して自分の市場価値に合った副業案件を受注してください。