フリーランスエンジニアに年齢制限はある?年代別の仕事案件や強みを解説

最終更新日:2024年11月21日

「フリーランスエンジニアには年齢制限はある?」と疑問をお持ちの方もいるのでしょうか。フリーランスエンジニアには定年がなく、実力があれば活躍し続けることが可能です。

本記事では、フリーランスエンジニアの年齢層の実態や報酬相場、案件数などを紹介します。また、年代別の強み・弱みや、フリーランスエンジニアとして働き続けるためにやっておくべきことなども解説します。

フリーランスエンジニアの年齢制限は?実態を紹介

定年退職のないフリーランスエンジニアとして働くうえで、何歳まで働くことが一般的なのかが分からない方もいるでしょう。ここでは、フリーランスエンジニアの年齢制限と、活躍・転職のタイミングについて解説します。

基本的に年齢制限はない

フリーランスは会社員とは異なり定年がなく、働きたければ働きたい年齢まで働けます。
フリーランスエンジニアに関しても、やめなくてはならないという意味での年齢制限はありません。70代以上でも体力や気力、知識が維持できれば働き続けられます。

フリーランスの年齢層

2020年5月に公表された、内閣官房日本経済再生総合事務局による「フリーランス実態調査結果」によると、フリーランス全体の年齢構成は下記のとおりです。

30歳未満 30歳以上 40歳以上 50歳以上 60歳以上
割合 11% 17% 22% 20% 30%

フリーランスの年齢層は40代以上が全体の7割を占めています。
20代・30代のうちに企業に勤めて経験を積み、40代以降にフリーランスとしての仕事を始めることが多いようです。

エンジニアの働き方について詳しく知りたい方は、「エンジニアの働き方の種類|契約形態やスキルを知って活躍しよう」をご覧ください。

未経験からエンジニアを目指すなら若いうち

未経験からフリーランスエンジニアになる場合、20代から30代で目指すことがよいとされています。
エンジニアが実績を積むにはある程度の時間が必要です。また、40代以上になると即戦力が求められます。

年齢が上がってきた段階で未経験の分野のフリーランスに転向すると、経験不足に悩まされるケースが多く、思うように仕事が受けられない可能性もあります。フリーランスエンジニアとしての働き方に興味がある人は、早めに行動を起こすとよいでしょう。

未経験からエンジニアを目指そうと考えている方は、「ITエンジニアは未経験でもなれる?仕事の種類やスキルを紹介」も参考にしてください。

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年齢別フリーランスエンジニアの報酬相場と案件数

2024年11月時点で募集中の、フリーランスHubで公開されているエンジニアの20代活躍中の案件30代活躍中の案件40代活躍中の案件について、月額報酬の相場と案件数は下記の表のとおりです。

月額報酬額の相場 案件数
20代活躍中の案件 35万円~185万円 536件
30代活躍中の案件 20万円~185万円 577件
40代活躍中の案件 35万円~145万円 351件

2024年11月時点のフリーランスHubの求人案件においては、30代活躍中の案件数が最も多く、また、月額報酬額の幅も広いです。
ただし、報酬額は仕事の内容によって異なります。フリーランスそれぞれが所有するスキルや実績でも前後するため、あくまでも目安としましょう。

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フリーランスエンジニアが年齢制限を気にする理由

フリーランスは定年がないにもかかわらず、「年齢制限がある」と感じることがあるようです。
ここでは、フリーランスエンジニアが年齢制限を懸念点として考える理由を紹介します。

気力や体力が衰えるため

気力や体力の衰えが心配で、年齢制限があると感じるフリーランスエンジニアもいます。

一般的に年齢を重ねるにつれ、仕事をこなすための体力や新しいことを学ぶ気力は衰えていく傾向にあります。プロジェクトを遂行する体力に懸念を感じたり、常に更新されていく新しい技術を学び続ける意欲がわかなかったりすると、フリーランスエンジニアとしての進退を見直すこともあるでしょう。

社会保障に不安があるため

社会保障に関する不安から「フリーランスをやめよう」と考える人も多くいます。年齢が上がると健康面や生活面において心配事が増えるため、福利厚生や保障が会社員と比べて手薄なフリーランスの働き方に不安を覚えることがあるようです。

フリーランスとして長く働くには、民間の社会保障関係サービスを上手く利用して、福利厚生面をカバーすることが重要です。フリーランスと会社員の違いや自分が利用できるサービスを、早いうちに確認するとよいでしょう。

個人事業主に属するフリーランスが活用できる制度について興味をお持ちの方は、「個人事業主向けの年金や健康保険は?代わりになる制度も紹介」の記事もチェックしてください。

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フリーランスエンジニアの年齢別の強み・弱み

フリーランスエンジニアとして働く人には、年齢によって異なる強みと弱みが存在します。長く働くには、今の自分の強みを理解して、適切な立ち回りをすることが必要です。

20~30代のフリーランスエンジニアの強みと弱み

フリーランスエンジニアになって間もない20代から30代の人は、比較的体力や気力があることが長所です。積極的にスキルの向上に努めましょう。多くの分野に関わって実績作りをすることに適した時期でもあります。

一方、最初のうちは実績不足のために単価の低い案件ばかりに取り組むケースも珍しくありません。知識・技術を磨き、徐々に高いレベルが求められる好待遇な案件に移行してください。
また、不当に低い報酬で案件を受けることのないように、報酬が今の自分のスキルに見合っているかを確認しましょう。

40代以上のフリーランスエンジニアの強みと弱み

実績を着実に積み重ねてきた40代以上のフリーランスエンジニアは、単価の高い案件に挑戦しやすくなります。また、マネジメントスキルを身につけたり、過去に得たスキルや経験を蓄積していったりすれば、管理やマネジメント・指導の分野の仕事にも挑戦できるでしょう。

ただし、一般的に人間の体力は年齢を重ねるごとに衰えます。20代・30代のときには問題なく遂行できていたスケジュールをこなせないことも起こりうるでしょう。
体力作りをしたり無理のないスケジュールを立てたりするなど、健康面に配慮することがおすすめです。

フリーランスを始めるにあたってあらかじめリスクを知っておきたい方は、「フリーランスエンジニアの現実は厳しい?不安な点やメリットなどを解説」の記事もご覧ください。

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年齢20~30代のフリーランスエンジニアがすること

フリーランスエンジニアになって間もない20代から30代の人の場合、将来を見越した準備が必要です。
ここからは、年齢が20代~30代のフリーランスエンジニアがするべきことを4つ紹介します。

貯金

会社員として実績を積んでからフリーランスエンジニアになる人は、独立前に十分な貯金をしてください。
フリーランスエンジニアは基本給が設定されている会社員と異なり、収入が自分次第です。そのため、ある程度の額の貯金を用意しておくと安心です。

実績と人脈の形成

若いうちから将来を見越して多くの実績を積み重ね、人脈を作ることがおすすめです。
実績や人脈を形成しておくと、継続的な案件受注につながります。40代以降も安定してフリーランスエンジニアとして働き続けられるでしょう。

案件獲得経路の確保

フリーランスエンジニアが仕事を獲得する方法には、エージェントやクラウドソーシングの利用などがあります。ただし、一つのWebサイトやサービスに依存すると、そこで仕事を受けられなくなったときに新しい案件探しに手間取る恐れがあります。
多くの方法で案件を探すことに慣れておきましょう。

近年はSNSを通じて仕事を獲得するケースも増えています。仕事用のSNSアカウントを作ることもおすすめです。

スキルアップ

フリーランスエンジニアには、20代・30代のうちから多くのスキルを身につけるとよいでしょう。
今の仕事に直接関係のないスキルでも、将来役立つケースがあります。関連して学べるスキルがあれば、どんどん学びましょう。また、資格を取得すれば、受注先にスキルを具体的にアピールできます。

自分のスキルをアピールするうえで使えるポートフォリオについては、「ポートフォリオとは?作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」をご確認ください。

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年齢40代以上のフリーランスエンジニアがすること

フリーランスエンジニアとしてベテランに分類される40代になると、さらに市場価値を高めたり、健康面に配慮したりすることが大切です。
ここでは、40代以上のフリーランスエンジニアがするべきことを紹介します。

付加価値の確立

40代以上のフリーランスエンジニアは、豊富な実績やマネジメントスキルなど、自分自身の価値になるものを身につけてください。特にマネジメントスキルは、報酬単価の向上にもつながりやすいです。
難易度の高い資格に挑戦して、スキルや実績をアピールすることもおすすめです。

信頼関係の構築

40代以上のフリーランスエンジニアは、過去の取引先との信頼関係を大切にし続けましょう。クライアントと長く良好な関係を築けていれば、継続案件を獲得できます。

スキルを活かした働き方

40代以上のフリーランスエンジニアは、培ったスキルを活かして働くことが重要です。培ったスキルを活かして仕事に挑戦すれば、仕事が途切れにくくなります。

たとえば、独自のサービスを開発して売り込めば、多くの人に利用してもらえる可能性があります。
また、講師として若いエンジニアにスキルを伝えることを仕事にする人もいます。マネジメント能力を身につけているフリーランスエンジニアであれば、コンサルティング業務への挑戦もよいでしょう。

スキルアップ

エンジニアの業界は常に新しい技術が登場するため、フリーランスエンジニアでベテランになってもスキルアップは必要です。積極的に新しい技術を学びましょう。専門的な領域や市場においてトレンドである知識ほど、価値は高くなります。

エンジニア向けの資格の詳細は「インフラエンジニア向けの資格|案件の単価や必要なスキルも紹介」もご確認ください。

健康への配慮

40代を過ぎると、若い頃に比べて体調を崩しやすくなる傾向があります。働いた分に応じて報酬を得るフリーランスエンジニアにとって、体調不良は収入に大きな影響を与えます。
無理なスケジュールでの勤務や過度な残業は避けて、自己管理を徹底しましょう。

また、40代を過ぎてもフリーランスエンジニアを続けたい場合、定期的に健康診断を受けることをおすすめします。

年齢に合ったエージェントの利用

自分の年齢に合っていないサービスを使用していると、条件が合う案件が見つかりにくくなります。
年齢を重ねたフリーランスエンジニアが新規案件を受けたい場合、シニア向けの案件を取り扱っているフリーランスエージェントへの相談を検討しましょう。

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フリーランスエンジニアになるためのポイント

最後に、フリーランスエンジニアになるときに意識したいポイントを4つ紹介します。

スキルアップや実績を重ねる

> フリーランスエンジニアとして成功するには、持っているスキルや実績が重要です。実力があれば、年齢が上がってもフリーランスエンジニアとして活躍し続けられるでしょう。
フリーランスエンジニアには常に新しい知識が要求されるため、情報を更新する必要があります。

廃業予定の年齢を決め、逆算して将来設計をする

フリーランスに定年退職はありません。そのため、すべて自分でキャリアプランを立てることが必要です。
廃業の年齢やそれまでのロードマップを作ると、スキルの積み重ねや貯金がしやすくなります。働きやすい環境作りにつながるでしょう。

長期にわたって稼ぎ続ける仕組みを作る

長期にわたって安定して案件を獲得できるように準備をしておきましょう。
自分の付加価値を高めたり、セミナーに参加して人脈を広げたりすることも、案件獲得につながります。

フリーランスの収入については、「フリーランスの収入はどのように変化している?将来性をチェック!」をご参照ください。

マネジメント・リーダー経験をする

会社員からフリーランスを目指す場合、マネジメントやリーダー業務を経験することをおすすめします。管理業務を経験すれば、自分の担当する業務だけではなく仕事全体を見渡す力が身につきます。
また、周囲の行動に併せて柔軟に対応する対応力や、一緒に働く人をまとめる統率力も得られるでしょう。

これらのスキルがあると、フリーランスエンジニアになった際にも高く評価されます。管理者で業務を遂行できるエンジニアは、年齢層が高くなったときにも活躍できるでしょう。

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まとめ

フリーランスエンジニアには定年が設けられておらず、年齢制限はありません。自分が限界を感じてやめる決断をしないかぎり、フリーランスエンジニアとして働き続けることが可能です。
フリーランス全体の年齢層は40代以上が70%以上を占めており、30代までに培った知識・スキル・経験を生かしてフリーランスとして働くシニア層が多いことを示しています。
ただし、未経験の分野でフリーランスを始める場合は、20代・30代のうちに挑戦することがおすすめです。フリーランスエンジニアにおいては知識・技術のほか実績も求められるため、年齢が若い間に挑戦し、経験を積んでいきましょう。

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