インフラエンジニア向けの資格|案件の単価や必要なスキルも紹介

最終更新日:2024年10月02日

インフラとは、インフラストラクチャーの略称で、日々の生活を支える基盤を指します。
インフラエンジニアはサーバーやネットワークなどのITインフラを扱う技術者で、サービスを維持するのに不可欠な存在です。

本記事では、インフラエンジニアのスキルアップに役立つ資格を紹介します。資格を取得するメリットや現場で活躍するのに必要なスキルも解説するので、ぜひ参考にしてください。

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インフラエンジニアに資格は必要?

インフラエンジニアとして働く上で、資格は必須ではありません。インフラエンジニア案件では、実務経験やスキルを重視する傾向にあるからです。

ただし、資格があれば一定水準のスキル・知識の証明になります。一部のプロジェクトでは、特定の資格を求められることも。資格はスキルアップやキャリアアップに役立つので、取得して損はありません。

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インフラエンジニアの仕事に役立つ資格

インフラエンジニアのスキルアップや実務に役立つ資格は、以下のとおりです。

ITパスポート

ITパスポート試験(IP)は、経済産業省が認定する国家試験の一つです。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する試験に合格すると、情報技術に関する基礎知識を証明できます。

基礎知識を一問一答形式で問う形式のため、複雑な問題はありません。エンジニアだけでなく、ITの知識を身につけたい幅広い層の人が受験しています。IT入門におすすめの資格です。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験(FE)は、上述したIPAが実施する国家試験の一つです。試験に合格すれば、ITを活用したサービスを作る人材に必要な基本的知識・技能を持ち、実務能力が身についていると証明できます。

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門ともいえる試験です。デジタル人材として必要な基礎的知識を問われ、多肢選択形式の試験が出題されます。

基礎的な内容ですが、決して簡単ではありません。しっかりと勉強してから試験に挑み、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせましょう。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験(AP)はIPAが実施する試験で、試験区分としては基本情報技術者よりワンランク上に位置付けられています。合格すれば、ITを活用したサービスを作る人材に必要な応用的知識・技能を持つことが証明可能です。

ワンランク上のITエンジニアとしての知識を問われ、出題形式は午前に多肢選択形式の試験、午後に記述式の試験が実施されます。ITエンジニアとしてレベルアップを図り、幅広い知識と応用力を習得すれば、試験でも実務でも高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。

情報処理技術者試験各種

インフラエンジニアとしての専門性をより深めるなら、ネットワークスペシャリスト試験データベーススペシャリスト試験がおすすめです。

ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークの設計や構築、運用などに携わる人に適しています。データベーススペシャリスト試験は、データを管理してビジネスに活用する職種の人向けです。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士試験(SC)は、サイバーセキュリティの専門的なスキルや知識を証明できる国家試験です。合格者は所定の登録手続きをすれば、国家資格の情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)になれます。

高い専門性を求められる内容となっており、出題形式は午前に多肢選択形式の試験、午後に記述式の試験が実施されます。セキュリティコンサルタントを目指す方におすすめです。

AWS認定

AWS認定は、Amazonが運営するクラウドを専門とした資格です。AWSは需要があり、今後も増えていくと見られています。エンジニアとしてはぜひ学んでおきたい技術なので、学びながら資格取得を目指すと良いでしょう。

LinuC

LinuCは、OSの一つであるLinuxの資格です。資格は3つのレベルに分かれており、今のスキルに合った試験を受けられます。

ネットワークやサーバーをゼロから設計・構築し運営していくエンジニアは、それらの仕組みに対する理解を深めておく必要があります。

Linuxはオープンソースなので、インストールにお金がかからずカスタマイズも自由。IT系の仕事をするなら、Linuxの知識はぜひ身につけておきたいです。

LPIC

LPICはカナダに本部を置くNPO法人LPIが運営する資格で、正式名称は「Linux Professional Institute Certification(Linux技術者認定試験)」です。LPIC-1・LPIC-2・LPIC-3の3種類の試験があります。

この資格のメリットは、試験勉強を通じてLinuxの知識を一通り深められること。世界基準のIT資格のため、この資格を保持することで、海外でもスキルを証明できます。

※LPICの普及活動を担っていたLPI-Japanでの取り扱いは現在停止しています(2024年1月時点)。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク機器最大手のシスコシステムズ社が提供する資格の総称です。ネットワーク分野の機器を扱うスキルが問われます。本資格は世界共通基準のため、海外でもスキルを証明できるのがメリットです。

ただし、シスコ技術者認定には有効期間があり、3年で失効してしまいます。資格を維持するためには、再試験に合格するか上位資格にチャレンジしなければなりません。合格後も知識をアップデートする必要があるため、勉強は欠かさないようにしましょう。

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インフラエンジニアが資格を取るメリット

インフラエンジニアにとって、知識のアップデートや最新スキルの習得は非常に重要です。IT業界は実務経験やスキルを重視する業界ですが、資格を取得すれば客観的に自分のスキルを証明できます。

また、資格の勉強でモチベーションを保ちながらレベルアップを図れるのもメリットです。企業によっては資格手当を支給しており、取得すれば給与に反映される場合もあります。IT資格はスキルの証明や年収アップなど、さまざまな面で役立つのです。

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インフラエンジニアの具体的な業務内容

ここからは、インフラエンジニアの仕事内容を具体的に見ていきましょう。

要件定義・設計

クライアントの要望を細かくヒアリングし、どのようなインフラを構築すれば良いか検討して技術的に落とし込んでいきます。

設計段階では実際の利用状態を想定し、コストや物理的環境条件にも気を配りながら機器・スペックを選定。扱うデータの内容や予想される負荷、必要な処理速度、セキュリティなども考慮するのがポイントです。

費用対効果を把握し、構築作業におけるフローやエラーハンドリングについてもイメージと対処準備をしながら、詳細な設計・企画書をまとめます。

要件定義と設計ができていれば後の運用が滞りなく安定し、作業全般も効率良く進められます。開発プロジェクトの成否を左右する重要なフェーズなので、ある程度時間をかけて丁寧に行うのが大切です。

構築・テスト

作成した設計書に基づいてハード・ソフト、ミドルウェアと機器や必要物を調達し、物理的に構築するフェーズです。サーバーを設置し、ケーブル配線を行ってネットワークを設定するほか、OSの準備、ソフトウェアのインストールと初期設定なども実施します。

構築が完了したら、問題なく正常に動作するかチェックするテストをします。必要に応じて負荷テストやセキュリティチェックも実施し、問題があった場合には速やかに改善措置を講じないといけません。

運用・保守

完成・納品となっても、インフラエンジニアの仕事は終わりません。実際に運用を開始したら、24時間365日安定して動いているか動作状況を監視し、メンテナンス・管理を行うのも大切な仕事です。

サイバー攻撃やアクセスの極端な集中、その他災害など非常事態で障害が起きた場合には、速やかにその発生箇所と原因の特定を進め、応急処置や復旧作業にあたります。迅速なトラブルシューティングで被害を最小限に抑えないといけません。

そのほか、仕様変更や更新作業など、インフラが円滑に運用できる状態を保つための定期的なメンテナンスやチェックも担当します。

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インフラエンジニアの大変さ

担当する企業でネットワークやサーバーのトラブルが起こったら、インフラエンジニアはすぐに現場に向かい、解決しなければなりません。状況によっては休日や夜間でも対応します。トラブルが解決するまで帰宅できないことも少なくありません。

また、メンテナンスやシステム導入の際はネットワークが使われていない時間を選ぶ必要があるので、サービス・契約内容によっては夜勤勤務もあります。人によっては、心身ともにハードに感じるでしょう。

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インフラエンジニアの単価相場

2024年1月時点でのフリーランスHubのインフラエンジニア案件は、月単価60~70万円のものが多いです。次に数が多いのは、月単価70~80万円の案件でした。

なお、インフラエンジニアと一口に言っても以下のようにさまざまな職種があります。

  • サーバーエンジニア
  • ネットワークエンジニア
  • データベースエンジニア

いずれの職種も月単価60~70万円の案件が最も多く、70~80万円がそれに次ぎます。

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インフラエンジニアに必要なスキル

インフラエンジニアに求められるスキルについて解説します。

ネットワーク・サーバー・クラウドの基礎知識

ネットワークとサーバーの基礎知識は、インフラエンジニアとして活動していくためになくてはならないものです。

加えて、クラウド関連のスキル・知識があれば重宝されます。近年はクラウドの普及が進み、オンプレミスの仕事は減りつつあるからです。クラウドとオンプレミス、両方の知識を備えておくことが、案件獲得のポイントになるでしょう。

仮想化・コンテナ技術の知識と経験

クラウド環境の構築で基本となるサーバーやネットワーク、ストレージなどの仮想化・コンテナ技術について十分な知見や開発経験があれば、高単価が見込めます。将来的にも通用する力があるインフラエンジニアとみなされ、市場価値の高さを示すアピールポイントになるでしょう。

コミュニケーション能力

どのエンジニアでも「クライアントの要望を反映させる作業」が大前提となります。そのため、クライアントの依頼内容や要求を深くヒアリングし、把握するためのコミュニケーション力が必要です。エンジニア側から見て良い案があれば、積極的に提案して導入することもできます。

セルフマネジメント能力

独立して働く人は案件探しから受注、メッセージのやりとり、実際の作業、請求書の送付までを基本的にすべて1人で行います。仕事の実務以外にも細々とした業務に多くの時間がかかるため、それらもすべて考えつつスケジュールや品質を管理しなければなりません。「ちょうど良いバランス」を保ちながらセルフマネジメントしていく能力が重要です。

営業スキル

会社員なら企業の営業部をはじめとする専門チームが仕事を取ってきてくれますが、独立して働くなら営業スキルも必要です。

知識とスキルをしっかりと身につけ、保有スキルや成果物をポートフォリオにまとめて応募時に提出しましょう。募集内容に合わせて「〇〇のスキル・経験があるので、このような形で役立てたいと思っています」と具体的にアピールしてください。

上流工程やマネジメントの経験

上流工程から担えるインフラエンジニアになれば、高単価案件に参画しやすくなります。インフラはチームで開発するので、進捗状況などを管理しチーム全体をまとめられるマネジメント力やリーダーシップがあると重宝されるでしょう。

ベンダーコントロールスキル

インフラ開発は通常、ある程度の規模があるチームで臨みます。その場合、作業をベンダー側に任せる場合も多いです。ベンダーを上手くとりまとめるコツを身につけ、プロジェクトの進捗を円滑化できれば、エンジニアとしての市場価値が高まります。

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まとめ

現在、私達の生活にITは欠かせません。本記事で紹介したIT資格を取得すれば知識が体系的に身につき、インフラエンジニアとしてのレベルアップにつながります。資格を取得してスキルレベルをアピールするとともに、自身の市場価値を高めましょう。

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