Javaの単価相場や案件数は？平均収入・動向や必要スキルを解説

Java案件の単価相場

Javaは多くの企業で採用されており、エンジニアにとって需要が高いスキルです。
ここでは、2025年3月時点でのフリーランスHubに掲載されている案件情報をもとに、Java案件の単価相場を紹介します。

Java案件全体の単価相場

フリーランスHubの案件情報によると、Javaの案件の月額単価相場は、月額60万円～70万円の案件が最も多い割合を占めています。その次に多いのは月額70万円～80万円の案件でした。
ボリュームゾーンである月額60万円～70万円を年収換算すると、年収720万円～840万円に相当します。

Javaの業界別の平均単価

フリーランスHubの案件情報によると、Javaの業界別の平均単価の上位5位は以下のとおりです。

順位	業界	平均単価
1位	コンサル	月額82.7万円
2位	FinTech	月額82.3万円
3位	SaaS	月額79.3万円
4位	機械	月額77.2万円
5位	AI	月額76.7万円

高収入を狙いたい方は、平均単価が高い業界に目を向けてみましょう。

コンサル業界の仕事に興味をお持ちの方は、「ITコンサルタントの仕事に就くには？仕事内容から必要スキルまで徹底解説」の記事を参考にしてください。

Javaの職種別の平均単価

フリーランスHubの案件情報によると、Javaの職種別の平均単価の上位5位は以下のとおりです。

順位	職種	平均単価
1位	情報セキュリティスペシャリスト	月額115万円
2位	3Dデザイナー	月額95.6万円
3位	アナリスト	月額91.1万円
4位	機械学習エンジニア	月額89.9万円
5位	SAPコンサルタント	月額87.6万円

高い専門性が求められる職業や需要が高まる分野で働く職種は、平均単価が高くなる傾向があります。

近年注目度が上がっているAI・機械学習の仕事については「機械学習エンジニアの年収はどれくらい？転職事情や収入を上げる方法も解説」の記事で解説しているので参考にしてください。

Java案件の動向

Javaは長い歴史を持つ開発言語であり、多くの業界・分野で高い需要があります。
しかし、ほかの言語の台頭によってJavaの需要が減少しているのではないかと不安を抱くエンジニアもいます。

ここでは、実際のデータにもとづいてJava案件の動向を解説します。

Java案件が減ったと感じる人もいる

一部では、Javaを「レガシーなプログラミング言語」や「オワコン」と評価する声があがっています。また、Java案件が減少していると感じるエンジニアもいるようです。
Javaの需要を不安視するエンジニアがいる理由は、採用されるプログラミング言語も多様化したことです。数多くのプログラミング言語の案件が公開されていることにより、Java案件の割合が相対的に減少しているように見えている可能性があります。

しかし実際は、正社員やフリーランスの求人において依然として多くのJava案件が存在します。

実際の正社員の求人数

Javaエンジニアの正社員需要は依然として高い水準にあります。

レバテックキャリアが2024年3月に発表した「プログラミング言語別求人数ランキング」によると、2023年度の新規求人において、Javaは1,418件で2年連続1位を記録しました。2位のPHP（494件）や3位のJavaScript（406件）を大きく引き離す結果です。
Javaの求人件数は2022年度よりも増加しており、需要が安定していることを示しています。

実際のフリーランスの案件数

フリーランス市場でも、Javaの需要は依然として高い状態です。
フリーランスHubに掲載されている案件を開発言語別に確認すると、2025年3月時点の案件数の上位5位は下記のとおりです。

順位	プログラミング言語	案件数
1位	Java	73,724件
2位	JavaScript	40,519件
3位	PHP	37,621件
4位	SQL	36,086件
5位	Python	24,770件

Javaのフリーランス案件数は7万を超えており、ほかのプログラミング言語の案件数を大きく上回っています。
これらの数字からも、Java案件の需要・将来性の高さがうかがえます。

フリーランスエンジニアとして働くことを検討している方は、「フリーランスエンジニアの種類は？会社員との違いやメリットとは」の記事も併せてチェックしてください。

Java案件に必要なスキル・知識

エンジニアが条件の良いJava案件を受注するためには、自身の市場価値を高めることが重要です。
ここでは、より市場価値の高いJavaエンジニアになるために必要なスキル・知識を紹介します。

Java以外のプログラミング言語スキル

Java以外のプログラミング言語を学ぶと、エンジニアとしての付加価値が高まり、受注可能な案件の選択肢が広がります。

特に、スマートフォンアプリ開発の需要増加に伴い、Javaと高い互換性があるプログラミング言語であるScalaやKotlinへの注目が高まっています。Javaと構造が似ており、Javaエンジニアが学びやすい点が特徴です。
また、スマートフォンアプリの開発では、RubyやPythonのプログラミングスキルも役立ちます。これらの言語を習得することで、エンジニアとしての強みを広げられるでしょう。

フレームワークやライブラリの知識

Javaは多くのフレームワークやライブラリを活用できる言語です。これらのツールを効果的に活用できるスキルがあると、開発効率を大幅に向上できます。

代表的なフレームワークとしては、企業向けシステムやWebアプリケーション開発で広く使われているSpring Frameworkが挙げられます。
また、ライブラリの活用も重要です。たとえば、文字列操作にはApache CommonsやGuavaが汎用性の高い選択肢です。さらに、画像処理にはOpenCV、機械学習にはDeepLearning4jといったライブラリがあります。これらのツールを使いこなすことで、他のエンジニアとの差別化が可能になります。

詳しい情報は、「Javaフレームワークのトレンドまとめ｜フレームワークの選び方も解説」をご参照ください。

クラウド環境の知識

クラウド型システム構築のニーズは年々高まっています。特に大企業では、サーバの大規模障害リスクへの対策としてクラウドへの移行が進んでいます。そのため、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudといった主要なパブリッククラウドの知識を身につけることが重要です。

クラウド環境の設計・構築スキルを持つエンジニアは、大企業のインフラプロジェクトや新規システムの開発において重宝されるため、案件受注のチャンスを広げられるでしょう。

自己管理力

Javaエンジニアにとって、自己管理能力は欠かせないスキルです。
クライアントの信頼を得るためには、案件を期日までに高品質で納品する必要があります。そのため、無理のないスケジュールを立て、効率的に作業を進めることが重要です。

複数の案件を同時に進行する際は、それぞれの納期スケジュールを適切に管理することで、高品質な成果物の提供や長期的な信頼関係構築につながります。

コミュニケーション力

クライアントとの直接的なやり取りにおいて、コミュニケーション力が信頼構築につながります。Javaエンジニアがコミュニケーション力を持っていれば、案件の継続的な受注や高単価案件への参画が期待できます。

また、大規模案件やチーム作業では、コミュニケーション力が成功の鍵を握ります。特にPMを任される場合、プロジェクトチームの調整役として円滑な情報共有や意思決定を行う能力が求められます。

Javaエンジニアが高収入を稼ぐコツ

ここでは、Javaエンジニアが高収入を目指すためのポイントを解説します。
高単価なJava案件を獲得したい方や、安定して収入を稼ぎたい方は参考にしてください。

上流工程の経験を積む

上流工程に携わった経験は、エンジニアの市場価値を大きく高めます。プロジェクトの初期段階からクライアントのニーズを汲み取り、適切な解決策を提案する能力は、高単価案件を受注するために欠かせません。

最新技術を学び続ける

Javaエンジニアが高収入を目指すためには、最新技術を学び続けることが大切です。

最新のトレンドを知り、需要の高い技術の情報を追いましょう。トレンドに関連する技術を学ぶことで、Javaエンジニアとしての価値を大きく高められます。
技術を習得する方法には、資格を取得することや実務経験を積むことが挙げられます。

継続案件を獲得する

Javaエンジニアが安定した収入を得るためには、継続案件の獲得が鍵となります。
信頼を得て継続案件を獲得できれば、安定した収入源が確保できて精神的にも余裕が生まれます。

単価交渉する

自分の報酬に満足していない場合、単価交渉をすることが重要です。

自分のスキルや経験を証明するポートフォリオや実績を提示することで、単価交渉を有利に進められます。
また、継続案件を受けている場合は納品実績をもとに交渉を行うことが可能です。これまでのプロジェクト成果や品質をアピールすれば、報酬の値上げを提案できます。

ポートフォリオの作り方を知りたい方は「ポートフォリオとは？作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」の記事を参考にしてください。

初心者が知っておきたいJavaの基礎知識

Javaは高い安定性と汎用性で、幅広い開発ニーズを支える重要なプログラミング言語です。
ここでは、初心者が知っておきたいJavaの基礎知識について解説します。

Javaの概要

Javaは1995年、Sun Microsystems社によってリリースされた歴史あるプログラミング言語です。現在は同社を買収したOracle社が無償提供を行っています。
200種類以上とされる膨大な数の開発言語があるなかでも、Javaはエンタープライズ向けを中心に高いシェアを誇り、世界中で利用されています。

Javaのメリット

JVM（Java Virtual Machine）によって、Javaはコンパイルと実行の仕組みが効率化され、高速な処理速度を実現します。そのうえ、OSに依存せずに動作するため、プラットフォームの独立性が高く、汎用性も高いことがメリットです。

加えて、使いこなすエンジニアが多く、コミュニティも活発でフレームワークやライブラリが充実していること、参考書やオンライン上の学習コンテンツなど学びのためのリソースも豊富で学びやすい環境が整っていることもメリットとなっています。

Javaでできる仕事

OSに依存しないクロスプラットフォームな言語であることもあり、Javaは汎用性が高く、応用シーンやできる仕事は多岐にわたっています。
Javaでできる仕事の具体例は以下のとおりです。

• Webアプリケーション開発
• ソフトウェア開発
• 組み込み系開発
• 基幹システム開発

Javaでできる仕事について詳しく知りたい人は、「Javaの仕事には何がある？メジャー言語で稼ぐためのコツも解説」も参照してください。

まとめ

Javaには長い歴史があり、今でも価値の高いプログラミング言語です。Java関連の案件数は、ほかの言語と比較してもトップレベルの多さといえます。

数多くあるJava関連の案件においてより高単価な仕事を受注するには、市場価値の高いエンジニアになる必要があります。Java以外のプログラミング言語を身につけたり、トレンドをとらえた最新技術の習得が欠かせません。Javaエンジニアとしてクライアントから高い信頼を得られるよう、日々の努力を継続することが大切です。