フリーランスの単価の決め方は?交渉のコツや報酬を上げる方法も解説

最終更新日:2025年04月16日

「フリーランスの単価の決め方が分からない」「自分の報酬は適正なのか」とお悩みの方は多いでしょう。適切な金額を設定するには、相場やスキル、クライアントの予算といった要素を考慮するのが大切です。 自分のスキルや経験に見合う価格で案件を受注できるよう、本記事ではフリーランスの単価の決め方を7つ紹介します。クライアントとの交渉のコツや単価アップする方法も解説するので、あわせて参考にしてください。

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フリーランスの単価の7つの決め方

単価が低すぎると生活が苦しくなり、高すぎれば仕事を失うおそれがあるので、フリーランスにとって価格設定は重要です。
そこで、以下ではフリーランスの単価の決め方を7つ紹介します。複数の方法を検討し、適正な金額を考えましょう。

単価相場に合わせて決める

フリーランスの単価を決める際、まず知っておきたいのは業界の相場です。相場を知れば自分の市場価値を客観的に把握でき、かつ競争力のある価格を設定しやすくなります。案件情報サイトを見たり、同業者と情報交換したりして相場を確認しましょう。

調べて分かった相場を基準とし、高すぎず低すぎない単価額を設定するのがコツです。「フリーランスの年収は?中央値や手取り相場、収入アップの方法を紹介!」では働き方別・職種別の相場を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

スキル・経験に合わせて決める

自分のスキルや経験も、フリーランスが単価を決める手がかりになります。
2021年に策定され、2024年に改訂された厚生労働省の「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」においても、フリーランスはスキルや専門知識、経験などを活かして報酬を得る働き方とされています。

エンジニアを例に挙げると、スキル面では使用可能な言語が1つしかないより、複数あったほうが単価が上がる傾向にあります。実務経験の面では、1~2年より3~5年以上の豊富な経験があったほうが高単価になるでしょう。

単価がスキル・経験に見合っていれば、クライアントも納得して依頼しやすくなります。

業務量に合わせて決める

業務量もフリーランスの単価を決める要素の一つです。特に、稼働時間に対して業務量が多い場合は、単価を引き上げたほうが良いと考えられます。

クライアントが適正価格を把握していない場合もあるので、金額が低いと感じたら相手と相談して調整しましょう。その際は、業務の難易度や責任の重さも考慮して単価を決めるようにします。

クライアントの予算を考慮して決める

単価を決めるときは、自分の都合だけでなくクライアントの予算も考慮します。提示した金額がクライアントの予算を超えていると、契約に至らない可能性があるからです。

業務を依頼されたら、契約前にリサーチしてクライアントの予算を想定しましょう。分からなければ、商談時に相手に直接予算を聞くことも一つの方法です。フリーランスとクライアントは対等なので、Win-Winの関係になれるよう配慮してください。

会社員の頃の年収を参考にして決める

フリーランスになったばかりの方は、会社員時代の年収を参考にして単価を決めるのも手です。以下を考慮し、会社員時代より高めの年収を設定しましょう。

  • 社会保険料や税金の自己負担分
  • 福利厚生の不足分
  • 収入の不安定さに備えるためのバッファ分

保障の充実度や収入の安定度に関して、会社員と比べるとフリーランスは頼りなく感じる点があるでしょう。単純に会社員と同じ年収を目指すと手取りが減るので、注意してください。
手取りの計算方法については、「個人事業主で月収50万の手取りは?年収金額や税金、稼ぐ方法を解説」が参考になります。

時給換算して決める

フリーランスの単価を決める際、時給換算するのも効果的です。以下の手順で時給を計算し、稼働時間に対する適正価格を確認してください。

  • 1.希望する月収を決める(例:40万円)
  • 2.月の稼働時間を設定する(例:160時間)
  • 3.月収を稼働時間で割る(例:40万円÷160時間=2,500円/時)

クライアントが提示する金額が魅力的に見えても、稼働時間を考えると割に合わない場合があります。業務内容別の工数をあらかじめ想定し、応募前に時給換算して適正な金額かどうか判断するのが得策です。

目標年収から逆算して決める

目標年収を設定し、逆算して1日あたりのフリーランスの単価を決める方法もあります。自分のキャリアプランや生活設計に合わせて価格設定できるのがメリットです。以下の方法で計算してみてください。

  • 1.目標年収を設定する(例:600万円)
  • 2.年間の稼働日数を決める(例:240日)
  • 3.1日あたりの単価を計算する(例:600万円÷240日=25,000円/日)

算出した単価を基準に、値引きできる限度額も決めておくとよいでしょう。

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フリーランスの単価交渉の5つのコツ

自分の価値を正当に評価してもらうには、単価交渉を切り出すタイミングや提示金額を考慮するのが大切です。適正な報酬を得るためだと心得て、慎重に対応しましょう。
以下でフリーランスの単価交渉のコツを5つ紹介します。

交渉のタイミングを見極める

タイミングを見極めて交渉すれば、クライアントとの良好な関係を維持しつつ希望条件を提示しやすくなります。以下は交渉に適したタイミングの例です。

  • 契約を更新するとき
  • 業務の量や難易度が変わるとき
  • 数字で表せる成果が出たとき

上記のようなタイミングで切り出すのは自然な流れであるため、クライアントが対応してくれやすいです。単価アップに応じてもらえる可能性が高まるでしょう。

自分の価値を安売りしない

フリーランスの単価交渉では、自分のスキルや経験を安売りしないのも大切です。

自分が提供できる価値を過小評価して価格設定すると、働きすぎやモチベーション低下につながるおそれがあります。過度の安売りは業界全体の相場を下げることにもつながり、ひいては自分の単価を下げる要因になるでしょう。

最初に高めの単価を提示し、クライアントの事情をヒアリングしながら少しずつ金額を下げていくのも手です。

高すぎる金額を提示しない

高すぎる金額を提示するのは避けてください。法外な要求をすると、クライアントが「自分のことしか考えていないのでは?」と疑念を抱くおそれがあります。

相手に悪い印象を与えると信頼関係が崩れ、仕事を失うこともあります。業界の相場のほか、クライアントがフリーランスに求めるスキルや自分の経験などから総合的に判断し、慎重に単価を決めましょう。

見積書の書き方を工夫する

フリーランスが単価交渉を成功させるには、見積書の書き方を工夫するのも重要です。見積書には業務内容や期間などを細かく記載するので、単価の妥当性をクライアントに理解してもらうのに役立ちます。

仕様変更や緊急時の対応が発生する可能性がある場合は、オプション料金も記載しましょう。価格設定の根拠についてフリーランス・クライアント双方の認識を一致させ、採算が合わなくなるのを避けられます。

フリーランスエージェントを通す

自分で交渉せず、フリーランスエージェントを通す方法もあります。フリーランスエージェントを利用すれば、フリーランスに代わってエージェントがクライアントと単価交渉してくれます。

フリーランスエージェントを活用するメリットは、単価交渉の手間をカットできることです。
エージェントは単価相場の情報や報酬を上げるためのノウハウを持っています。「交渉が苦手」「有利な条件を引き出したい」という方は、プロの力を頼ることも考えてみましょう。

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フリーランスが単価アップする4つの方法

フリーランスとしての信頼性や市場価値を高めたり、上流工程に従事したりすれば、単価アップできる可能性があります。ある程度実績ができたら、高単価案件を多く保有するエージェントを利用するのも手です。
以下でフリーランスが単価アップする方法を4つ紹介します。

実績を積んで信頼度を高める

フリーランスが単価アップするにあたっては、実績を積み重ねるのが大切です。実績が多ければ、クライアントの信頼を得やすくなると考えられます。信頼を得れば、単価の希望を聞いてもらえる可能性が高まるでしょう。

クライアントの立場からすれば、実績や信頼関係がない相手の単価交渉には応じにくいものです。納期を守ったり、連絡をこまめにとったりするなど、クライアント一人ひとりに誠実に対応しながら実績を積んでください。

スキルアップで市場価値を高める

フリーランスが単価を上げるには、継続的なスキルアップが必要です。市場のニーズに合った新しいスキルを習得したり、既存の技術を深化させたりすれば、自分の市場価値が高まります。
以下の方法でスキルアップを図りましょう。

  • 書籍を読む
  • 学習サイトを利用する
  • 勉強会やセミナーに参加する

スキルアップには時間と労力がかかりますが、希少価値の高い人材になれるので、将来的には大きなリターンが期待できます。

上流工程やマネジメントの案件を受ける

IT系フリーランスなら、上流工程やマネジメントの仕事を受注するのも単価アップにつながるでしょう。上流工程の仕事とは、要件定義や外部設計などです。マネジメントは、スケジュールやコストを管理する業務を指します。

上流工程やマネジメントには高度な専門知識や経験が必要で、責任が重い分単価が高くなる傾向にあります。企業が抱える課題を把握・解決する役割にやりがいを感じるフリーランスの方は、チャレンジしても良いでしょう。

フリーランスエージェントで案件を探す

フリーランスエージェントを利用すれば、個人で受注するのに比べて高単価になる可能性があります。エージェントは高単価案件を多く保有する傾向にあるからです。
エージェントには、ほかにも以下のような金銭的メリットがあります。

  • 基本的に無料で登録できる
  • 公開案件より高額な非公開案件を紹介してもらえる
  • 長期案件もあって収入が安定しやすい

フリーランスエージェントで単価アップを目指す際は、案件数やサポート体制などを調べた上で登録しましょう。エージェントの選び方については、「フリーランスエージェント徹底比較 【2025年最新】」を参考にしてください。

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専門技術以外で単価アップに必要な4つのスキル

フリーランスが単価アップするには、専門技術以外にプラスアルファのスキルもあると良いでしょう。
以下で重要なスキルを4つ紹介します。

スキルシートを作成する力

フリーランスはクライアントに提出するスキルシートを作成する力が必要になります。スキルシートで自分の技術力や経験したプロジェクトを正確に伝えれば、実力に合った単価の仕事を受注しやすくなります。
作成時は、以下のことを意識しましょう。

  • プロジェクトの規模や人数を記載する
  • 業務で使用した言語やツールを記載する
  • 成果を数値で示す

上記を意識すれば、スキルレベルや貢献度がクライアントに伝わりやすくなります。
作成のコツや注意点についてさらに知りたい方は、「スキルシートの書き方は?未経験でも採用したくなるアプローチ方法を解説」をご覧ください。

臨機応変に物事に対処するスキル

フリーランスの仕事では、臨機応変に対応する力も求められます。

案件参画中、常に計画どおりに作業が進むとは限りません。プロジェクトの途中でトラブルが起きたり、急な変更が生じたりなどの問題が起きたら積極的に解決に動き、クライアントに対策を提案しましょう。いざというときに慌てないよう、起こりうる問題を先読みしてリスクに備えることは、フリーランスにとって大切です。

コミュニケーション力

コミュニケーション力もフリーランスにとって重要なスキルの一つです。普段からコミュニケーションがよくとれていれば、クライアントは高単価で責任ある仕事を依頼しやすくなります。
クライアントやメンバーとのやりとりの際は、以下を心がけましょう。

  • 綿密な報連相で認識のズレを防ぐ
  • 結論を先に述べて話の要点を明確にする
  • 打ち合わせ前に話し合う内容を把握する
  • 仕事のやりとりや会議に使うツールの設定を済ませる

情報共有したり、相手の意図で分かりにくい点をすぐに確認したりすれば、各人の業務がスムーズに進みます。トラブルの防止にもつながります。

プレゼンテーション力

単価アップ目的でクライアントに自分の価値をアピールする際は、フリーランスにはプレゼンテーション力が必要になります。実際に対面したときに口頭で上手くアピールできればクライアントに好印象を与えられて、単価交渉が有利に進む可能性があります。

以下を意識すれば、効果的なプレゼンができるでしょう。

  • 身だしなみや立ち居振る舞いに気を配る
  • プレゼンの構成や時間配分を決める
  • パソコンで画像を見せて視覚に訴える

スキルや実績をただ説明するのではなく、マナーや演出にも気を配るのがプレゼン成功のコツです。

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まとめ

フリーランスの単価の決め方は、相場を参考にしたり、スキル・経験に合わせたりなど多くの選択肢があります。クライアントと単価交渉する際はタイミングを見極め、適切な金額を提示するのが大切です。

地道に実績を積んだりスキルアップしたりすれば、単価が上がっていく可能性があります。スキルシートを作成する力やコミュニケーション力など、専門技術以外も身につけ、高単価案件を受注できるフリーランスを目指しましょう。

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