Webマーケターの副業案件を解説！マーケティング未経験者向けの始め方も

Webマーケターの副業の単価相場や動向

まず最初に、Webマーケターがどれくらい稼げるかを解説します。

2025年1月時点のフリーランスHubの案件情報によると、Webマーケターの月額単価相場で最も多い割合を占めるのは、月額70～80万円の案件です。
副業向けの条件で絞り込んだ場合も月額30万円から月額50万円までの案件が公開されており、Webマーケターの副業は稼げる仕事だといえます。

フリーランスHubではWebマーケター向けの案件が403件公開されています。業界別の案件数は、広告業界とサービス業界の2つが圧倒的に多くなっています。
また、Webマーケターの常駐案件とリモートワーク案件の割合は、常駐案件が22.1％、リモートワーク案件が77.9％となっており、在宅で取り組める仕事が数多く存在することが分かります。リモートワークであれば時間や場所の制約を受けにくいため、副業としても取り組みやすいでしょう。

副業で稼ぎたいとお考えの方は「副業の始め方は？具体的なステップや主な職種、稼ぐコツを解説」の記事も参考にしてください。

Webマーケターの副業の仕事内容

Webマーケターとは、マーケティング業務やコンサルタント業務などをとおして商品やサービスが売れる仕組みを作る仕事です。
ここでは、Webマーケターの副業の仕事内容について詳しく解説します。

Web広告の運用代行

Web広告の運用代行とは、自社の商品やサービスを宣伝したいと考えるクライアントに代わり、WEB広告の運用を行うことです。具体的には、広告出稿プランの作成から運用、出稿結果の分析・改善まで、幅広い業務を求められます。

Web広告の中でもSNS広告は需要も高く、スマートフォンやパソコンがあればすぐに取り組めるため、副業にもおすすめの仕事です。

Webマーケティングの分野のスキルを高めたいとお考えの方は「Webマーケティング・データ分析関連の資格を紹介！取得を目指す方におすすめの合格体験記まとめ」の記事も併せてご覧ください。

SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、SNS（ソーシャルネットワーキングサービス）を活用して売れる仕組みを作るマーケティング手法です。具体的には、SNS広告・SNSアカウントの運用などを通して、商品・サービスの認知度向上や販売促進を目指します。

近年ではSNSの利用者が増えており、SNSマーケティングを実施する企業が増えています。SNSマーケティングの副業を行うには、X（旧・Twitter）やInstagramなどの主要なSNSの機能に関する知識はもちろん、利用者のニーズを把握することが必要です。

SEOマーケティング

SEOマーケティングとは、WebサイトがGoogleをはじめとする検索エンジンで上位表示されるよう対策することによって集客するマーケティング手法です。
具体的な業務内容としては、Webサイトの作成やWebサイトの売上戦略施策・アクセス解析、SEOのコンサルティングなどがあります。

SEO対策を実施することでWebサイトが多くの顧客の目にとまり、売上アップにつながります。

SEOコンサルティング

SEOコンサルティングは、顧客に対してSEO対策のプランニングやアドバイスをすることに特化した業務です。コンサル系の案件は高単価であるケースが多く、高い報酬を期待できるでしょう。

顧客が運営するサイトのCV獲得に向けて、Webマーケターはさまざまなアドバイスを行います。
SEO対策についての相談を受け、アドバイスや対策などをする仕事なので、SEOに関する高度な知識が必須です。

SEOライティング

SEOライティングとは、SEO対策が施された記事を執筆することです。主にGoogle検索エンジンで上位表示されやすい記事や、ユーザーのクリック数が増加するような文章を作成します。
SEO対策をすることで、サイトのPV数アップを狙います。

ECサイト運営

Webマーケターの副業の仕事内容の一つは、ECサイト運営です。ECサイト運営とは、インターネット上で商品やサービスを提供するECサイトの企画・運用や販売活動をすることです。

主な業務内容は、ECサイトの企画や運用、メルマガの配信などです。他にも、売上を上げるためにキャンペーンの企画・運営なども行います。

LPの最適化

顧客獲得に特化したLP（ランディングページ）の最適化も、Webマーケターが取り組める副業案件の一つです。LPのユーザーのニーズに合わせて改善する最適化は、需要の多いWebマーケティングの副業です。

LPの企画やデザインを優れたものにできれば、売上を上げたり、問い合わせ数を増やしたりできます。

動画投稿

Webマーケターの副業の仕事内容の一つに、動画投稿が挙げられます。
動画投稿はクライアントワークではなく、Webマーケターの自身の力で稼げる副業です。YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームに動画を投稿し、再生数に応じて得られる広告収入が主な収益です。

どのような動画にニーズがあるのか、どのように編集をすれば見やすいのかなどを常に検証しながら、制作・配信することが大切です。ファンを増やし視聴回数が増加することで、収益が向上します。

ブログ運用

自分のブログを制作し、運用します。内容を充実させたりSEO対策をしたりして、検索上位への表示を目指します。
ブログ運用はWebマーケター一人で始められる副業です。広告運用やアフィリエイトを活用して収益につなげます。

ブログ運用の副業をするメリットは、試行錯誤をするなかでWebマーケティングスキルが身に付くことです。また、制作したブログはポートフォリオとしても活用できるため、案件応募時のアピールに効果を発揮するでしょう。

Webマーケターの副業をするメリット

Webマーケターの副業をする主なメリットは、下記の3つです。

• 収入が増える
• スキルアップできる
• 実績が積める
• 視野が広がる

Webマーケターの案件の報酬単価は比較的高めです。副業でWebマーケティングの仕事をすることで、収入アップが見込めます。
また、副業案件に取り組むなかでWebマーケターとして成長できる点も大きなメリットです。

さらなる成長を求める方は、資格を取得することもおすすめです。「どの資格が役に立つ？Webマーケティング資格に関する記事まとめ」には資格情報をまとめているので、併せてチェックしてください。

Webマーケターの副業をするデメリット

Webマーケターの副業をするデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

• 自由時間が減る
• 未経験者や初心者にはハードルが高い

Webマーケターの副業を始める場合、本業の仕事に加えて働くことになります。これまで睡眠や気分転換などに充てていた自由な時間がその分減る点はデメリットです。
体調を崩さないよう、時間の管理に配慮する必要があります。

また、Webマーケターの副業の仕事は、未経験の人や経験が少ない人にとっては難易度が高い内容です。
未経験者や初心者がWebマーケティングの副業を始めようとするときには、十分な前準備をしましょう。

未経験者のWebマーケター副業の始め方

ここでは、未経験者の方がWebマーケターの副業を始めるときの手順・流れを紹介します。

Webマーケターを名乗るために必須の資格はありませんが、高いスキルや経験が問われる職業です。
これからWebマーケティングの仕事に初めて挑戦しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1.Webマーケターの適性を知る

まずはどのようなタイプの人がWebマーケターに向いているのかを知りましょう。

Webマーケターの副業には、以下のような特徴を持つ人が向いています。

• 論理的な思考が得意な人
• 心理学の知見がある人
• 好奇心旺盛な人

Webマーケティングには、論理的思考が必要です。論理的な思考は、データに基づいた効果的な戦略の考案や顧客へのプレゼンテーションを行うときにもプラスにはたらきます。
また、心理学の知見は顧客が求めているものの分析や興味を引くプロモーション考案などに役立てられるでしょう。

好奇心が旺盛なことも、Webマーケターの適性の一つです。
新たな知識やスキルを貪欲に身につけられる人は、変化が激しいWebマーケティング業界で成果を上げるための努力を続けられる可能性が高いです。

2.スキル・知識を身に付ける

未経験者がスキルや知識を持たず、いきなりWebマーケターの副業を始めることはほぼ不可能です。未経験者の方は、Webマーケティングの仕事で必要なスキル・知識を身に付けるところから始めましょう。

Webマーケティングは独学でも学べます。低コストで学びたいのであれば、書籍や動画で学ぶことが可能です。

また、専門のスクールに入ってWebマーケティングについて教えてもらう方法もあります。
スクールの活用を検討している場合は、「Webマーケターを目指したい方必見！おすすめのWebマーケティングスクールまとめ」の記事をご参照ください。

3.関連業務を通じて実績を積む

現在就業中の会社でWebマーケティング業務に携われるチャンスがあれば、積極的に挑戦してください。実務経験は、Webマーケターの副業案件を獲得するときのアピールポイントの一つになります。

本業でWebマーケターの仕事に関われる機会がない場合は、初心者向けの副業案件に応募したり、ブログの自主運営をしたりするなどして、Webマーケティングに関する実績を作りましょう。

4.ポートフォリオを作成する

スキル・知識を身に付けて、実績を積み重ねたら、Webマーケターとしての能力をアピールできるポートフォリオを作成します。
ポートフォリオには、自己紹介やスキル、保有資格、過去の成果物など、自身が仕事に貢献できる人材であることを伝えられるような情報を入れてください。

ポートフォリオについて詳しく知りたい場合は、「ポートフォリオとは？作る意味やビジネスでの必要性、構成例などを解説」を参考にしてください。

Webマーケターの副業に求められるスキル

ここでは、Webマーケターの副業をやるために必要なスキルについて解説します。
Webマーケティングの副業に取り組もうとしている方は、これらのスキルを身に付けましょう。

情報収集能力

Webマーケターの副業をするためには、情報収集能力が必要です。
情報収集能力とは、多くの情報から適切なものを見つけ出し取り入れる力です。常に情報感度を高く保ち、トレンドを意識しましょう。

分析力

Webマーケターの副業には、分析力が求められます。
分析力とは文章や数字でデータ化された情報を読み解く力などを指します。単に情報をまとめるだけでなく、問題点を洗い出したり原因を究明したりして、最終的には言語化して必要な情報を分かりやすく伝えられるようにしましょう。

マネジメント能力

​​マーケティング業務は、チームで進めることがほとんどです。そのため、Webマーケターの副業にはマネジメント能力が必要です。
メンバーのスケジュール管理や指導、目標達成までの時間管理などができるようになりましょう。

マネジメント能力が優れている人は、責任あるポジションを目指せる可能性があります。統括する立場に興味をお持ちの方は「Webディレクターとは？仕事内容や必要スキル、将来性を解説」の記事も参考にしてください。

コミュニケーション能力

Webマーケターの副業の業務では、他のスタッフや外部の関係者、クライアントなど、さまざまな人と関わります。連携をとりつつWeb​​マーケティング業務に取り組む機会が多いため、コミュニケーション能力は重要なスキルです。

Webマーケターの副業案件を探す方法

ここでは、Webマーケターの副業案件の探し方を紹介します。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングは、仕事の契約から報酬の支払いまでウェブ上で完結できるサービスです。クライアントが不特定多数に向けて案件情報を公開しています。さまざまな職種の案件があり、Webマーケター向けの案件も多数見つけられるでしょう。
初心者でも応募できる案件もあるため、実績を積むことから始めたい人にも向いています。

クラウドソーシングについて詳しく知りたい方は「クラウドソーシングの仕事内容とは？必要なスキルや受注のコツも紹介」の記事も参考にしてください。

副業エージェントを利用する

Webマーケターの向けの副業案件に出会えるサービスに、副業エージェントがあります。
登録者のスキルや経験に合わせて、エージェントが適切な副業案件を紹介してくれるサービスです。Webマーケターのスキル・経験がある人は、好条件の案件を獲得できる可能性が高いでしょう。

また、副業エージェントを利用すれば、エージェントがクライアントとの間に入って仲介してくれます。やりとりに時間をかける余裕がない場合にもおすすめです。

マッチングサービスを利用する

マッチングサービスとは、自分が得意とする分野やスキルが活かせる副業を探すためのサービスです。
利用者がスキルや経験を登録すると、企業側はその情報を参考にして、案件をこなせる能力を持つ利用者に対して仕事のオファーを送ります。あらかじめ提示した情報をもとにオファーが届くため、ミスマッチが起こりにくい点がメリットです。

スキルシェアサービスを利用する

スキルシェアサービスとは、個人がもつ専門的なスキルや知識をインターネット上で商品のように販売できるサービスです。スキルシェアサービスでは、自分の持つスキルに自分で価格を設定して販売します。
アピールできるスキルや実績があるWebマーケターにおすすめの方法です。

知人や友人の紹介を受ける

Webマーケターの副業案件獲得の方法に、かつて勤務していた会社の同僚や、関連業種で働く知人からの紹介を受けることが挙げられます。信頼関係がすでに築けている状態で副業を受注できることがメリットの一つです。

過去に行った仕事が認められると、リピートで依頼してくれることがあります。また、評判を聞いた別の担当者からも声がかかることもあるでしょう。

SNSを活用する

X（旧・Twitter）やInstagramなどのSNSを利用することで、Webマーケティングの副業を探せます。
企業担当者の目に留まるように、自身が持つスキル・経験をまとめて、SNSからアクセスできるように準備しましょう。

Webマーケターの副業をするときの注意点

ここでは、Webマーケターの副業をするときに注意するべき事項を紹介します。
トラブルを回避するために前もって知っておきましょう。

本業の副業に関するルールを確認する

Webマーケターの副業を始める前に、本業の会社が副業を認めているかどうかを必ず確認してください。
勤務先が就業規則で禁止していれば、副業は難しいでしょう。また、副業を

もしも禁止されている会社で副業をしていることがバレた場合、懲戒処分や減給処分などの罰則を受けるおそれがあります。
就業規則を破って副業を行うリスクについては「ダブルワークがばれる理由は？会社と揉めないための対策も解説」の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。

本業と両立できるようにする

Webマーケターの副業に取り組む際、本業とのバランスをとることは重要です。

副業を始めたことで本業に支障をきたしたり、体調を崩したりしては本末転倒です。
確実にできる業務量からスタートし、慣れてきたら無理なく増やしていく方法がおすすめです。スケジュール管理を徹底しましょう。

契約内容を入念に確認する

Webマーケターの副業を受注するときには、一般的にクライアントと契約を締結します。
契約書の内容のなかで特に注意してチェックするべき事項の例は、下記のとおりです。

• 業務内容
• 報酬
• 業務に関わる経費
• 稼働時間や納期
• 損害賠償・機密保持の範囲

契約書を確認し、不当な条件が設定されていないかをよく確認してください。また、契約書の内容をクライアントとすり合わせて、認識齟齬を防ぎましょう。

確定申告の要否条件を知る

副業での年間所得が20万円を超えると、確定申告が必要になります。
確定申告の期限は、収入を得た年の翌年2月16日〜3月15日です。確定申告をしないと、延滞税や無申告加算税などのペナルティが課されるため、忘れずに提出しましょう。

確定申告の詳細は「業務委託に確定申告は必要？具体的なやり方も紹介」の記事をご参照ください。

まとめ

Webマーケターの副業は高単価な案件も多く、Webマーケティング関連のスキル・経験を持っていれば、能力を生かして稼げる仕事です。また、Webマーケティングの仕事はリモートワーク可能な案件も数多く公開されているため、副業としても取り組みやすいといえます。

Webマーケターの副業の仕事内容には、Web広告の運用代行やSNSマーケティング業務、SEOコンサルティング業務、LPの最適化、ブログの運用など、多種多様な種類があります。
自分が進みたいキャリアパスやスキル・経験に合った副業案件の獲得を目指しましょう。

Webマーケター向けの副業を未経験者が始めるのは難しいですが、着実に準備を進めていけば副業をスタートすることは可能です。
スキル・知識・実務経験を積み上げて、Webマーケティングに必要な力を身に付けましょう。