Webデザインは副業になる？仕事の探し方や必要なスキル・経験を解説

本業や趣味でWebデザイン制作のスキルを身につける機会があり、副業をしたいと考える人もいるでしょう。Webデザインスキルを活かせる副業には、多くの種類があります。

そこで本記事では、Webデザインスキルを活かして副業ができるかどうかや案件の探し方などを紹介します。主な仕事内容や注意点も幅広く解説するので、副業を始める前に参考にしてください。

Webデザイン制作は副業でできる？

本業や趣味で培ったWebデザインのスキルを活かして副業したいと考える人もいるでしょう。ここでは、Webデザイン関連の副業や稼ぐために心掛けたいことを解説します。

副業としての案件は多い

結論からいうと、Webデザインの副業案件は多数あります。ITやWeb関連の仕事は人材不足が深刻だからです。需要に対してWebデザイナーの数が少ないため、副業案件数は増えており、在宅でできる仕事もあります。

副業から始めてフリーランスになる人もいるようです。Webデザインを仕事にしたい人や独立を考えている人は、まずは副業でWebデザイン案件を受注すると良いでしょう。

Webデザインの案件受注については、「長く活躍できるフリーランスのWebデザイナーに必要なものとは？」も参考にしてください。

稼ぐためには実務経験が必要になる

副業で稼ぐにはある程度のスキルや実務経験が必要です。実績やスキルがないとクライアントに選んでもらえず、仕事や報酬を得るのが難しくなります。稼げるようになるまでには時間がかかると考えた方が良いでしょう。

最初は小規模な案件から始め、実績を重ねたら高単価案件を狙うのがおすすめです。

Webデザインが副業に適している理由

Webデザインは副業に適していると考えられます。理由を2つ見ていきましょう。

隙間時間に在宅で働けるため

Webデザインは在宅でできるため、時間を有効に使えます。現場に移動する仕事と比べ、移動時間や交通費をかけずに稼げるのが魅力です。パソコンがあればでき、仕事に必要なツールが少ない点も副業に適しています。

在宅で働ける副業に関しては、「リモートワークで副業を始めるには？業務や案件の獲得方法を解説！」も参考にしてください。

案件の種類が多く自分に合うものを選べるため

Webデザイン案件は1日で手がけられるものから大掛かりなプロジェクトまで幅広いので、自分に適した副業を選べるでしょう。グラフィックデザインができれば、応募できる案件の幅がより広がります。

スキルや副業に割ける時間を鑑みて案件を選び、効率的に稼ぎましょう。

Webデザインの副業の仕事内容

Webデザインの副業には、多くの作業があります。ここでは、Webデザイン案件でよくある作業内容を解説します。「Webデザイナーとは？仕事内容や未経験からなる方法を解説」もあわせて参考にしてください。

Webサイト制作

Webデザインのスキルが生かせる作業として代表的なものが、Webサイト制作です。

Webサイトを一から制作するものからUIのみ担当するものまで業務範囲が広いので、自分のスキルに合った仕事が選びやすいでしょう。また、Webデザイン初心者の場合は、メインビジュアルのみ、下層ページのみの案件が取り組みやすいといえます。

バナー制作

バナー制作はデザインの知識を活かせる仕事で、案件数も多い傾向にあります。

バナー制作のポイントは、クライアントからの希望を理解してデザインをすること。得意とするジャンルや業界が明確だと仕事の依頼が入りやすくなるので、プロフィールに表記すると良いでしょう。

ロゴ制作

ロゴ制作は名刺やWebサイト、SNSで使用するロゴを作る仕事です。バナー同様、デザインのスキルや知識が要求されます。

ロゴは企業イメージを決定づけるため、特徴やメッセージが伝わるデザインを作るスキルが必要です。単に文字に装飾を加えるだけではなく、クライアントの意向を聞き取る技術が要求されるでしょう。

Webサイトの更新

新しいWebサイトを制作するだけではなく、既存のWebサイトを修正するのもWebデザイナーの仕事です。新しいコンテンツや情報をアップデートし、利用者がより使いやすいWebサイトを目指します。

旧デザインの改善点を提案し、より高いデザイン性や機能性の実現が求められます。そのため、Webデザインに関する総合的なノウハウやスキルが必要です。

Webデザインの副業に必要なスキル

Webデザイナーとして副業案件を獲得するには、Webデザインに関する多くの知識・スキルが必要です。ここでは、副業をする上で備えたいスキルを解説します。「Webデザイナーの資格｜必要なスキルや向いている人も知ろう」もあわせてチェックしてください。

Webデザインの知識

Webデザインの仕事をするにはレイアウトやタイポグラフィ、配色など、Webデザインに関する基礎知識が欠かせません。デザインの技術や理解は、完成したサイトの視認性を左右します。

個人のスキルやセンスは基礎知識をもとに発揮されるものなので、Webデザインを仕事にしたい人は焦らず基本から学びましょう。

プログラミングスキル

Webデザインの副業で高単価案件を狙うなら、プログラミングスキルも必要になります。HTMLやCSSの仕様を知らなければ実装が難しいデザインになり、コーディングの労力を増やしてしまうからです。

Webデザイナーとして活躍したい人は、プログラミング言語やマークアップ言語の最低限の知識を学びましょう。特に、HTML/CSSの知識はWebデザインの仕事に有効活用できます。

画像制作用のソフトを扱うスキル

Webデザインの副業をするには、画像編集用のソフトを扱うスキルも必要です。Adobe社のソフトについて一通り学んでおくのをおすすめします。

代表的なソフトは、Adobe IllustratorとAdobe Photoshop。Adobe系ソフトのスキルは、Webデザインの仕事では必須です。特に、画像素材やイラストの制作では、いかに多くの機能を使いこなせるかがポイントになります。

Webサイトを更新するスキル

Webデザイナーの仕事には、Webサイトの制作だけでなく更新作業もあります。デザインの知識だけではなく、Webサイトを更新するスキルも欠かせません。

WebサイトはWordPressをはじめとしたCMSを使ったものが多い傾向にあります。CMSを扱う知識・スキルを習得すると、できる仕事の幅が広がるでしょう。

Webマーケティングのスキル

WebマーケティングスキルはWebデザインに必須ではないものの、あると望ましいでしょう。Webマーケティングのスキルがあると、集客や購買を意識したデザインを制作できるからです。

仕事の幅を広げたくなったとき、役立つスキルを身につけたくなったときは選択肢に入れましょう。

Webデザインの副業に必要なスキルを身につける方法

未経験者や初心者がWebデザインの副業をするスキルを身につけるには、スクールがおすすめです。時間や費用はかかるものの、必要な知識やスキルを体系的に学べます。近年は自宅で学べるオンラインスクールもあるため、通学に時間をかけたくない人にも向くでしょう。

経験者や仕事でWebデザインに関わっている人は、技術を独学で伸ばす手もあります。独学は自分のペースで学べて、学びたい知識を選択できるのがメリットです。

Webデザインのスキルを学ぶときは、「感性やセンスだけじゃない！｜デザインの法則・理論を学べるブログまとめ」も参考にしましょう。

Webデザインの副業の探し方

Webデザインのスキルを活かせる副業を探す方法は数多くあります。ここからは、副業を探す方法と特徴を解説します。副業を始めるときや受ける案件の数を増やしたいときは参考にしましょう。

クラウドソーシングサイトで探す

副業を探す手段としてメジャーなものの一つが、クラウドソーシングサイトです。決められた仕事をこなす形式のほか、選ばれた人だけが報酬をもらえる案件（コンペ）もあります。

小規模案件も多数公開されているため、未経験や初心者の副業探しにおすすめです。仕事探しから報酬の支払いまでがインターネットで完結するので、在宅で働きたい人にも向いています。

在宅でする副業については、「在宅ワークで稼ぐことはできる？稼げる職種や案件獲得方法について解説！」も参考にしてください。

求人サイトで探す

インターネットで副業を探したい人には、求人サイトの利用もおすすめです。フリーランスや副業向けの求人サイトを探しましょう。

希望の条件を登録すると、新規案件が掲載されたタイミングで通知が来るサイトもあります。調べる手間を省きつつ、希望条件に合った案件を探せるでしょう。

エージェントを利用する

エージェントでは、スキルや条件にマッチした案件の提案が受けられます。副業を探している人向けのエージェントだけでなく、フリーランス向けのエージェントもあるため、目的や条件に合わせて選択するのがおすすめです。

エージェントを利用すると、高単価案件の獲得が期待できます。ただし、高いレベルを求められる案件が多いので、経験者が優遇されやすい側面もあります。

SNSで自分を発信する

SNSで仕事を探す方法は、近年メジャーになりつつあります。

SNSにWebデザインの知識やポートフォリオを投稿すると、企業から仕事を依頼されることがあります。プライベート用とは別に、副業用のアカウントを作成するのがおすすめです。

また、自分からクライアントに売り込む方法もあります。「副業」「Webデザイン」などのワードで検索すると仕事の募集が見つかりやすいので、定期的にチェックしましょう。

Webデザインの副業をする際の注意点

副業を始めようと思ったときに、真っ先に案件を探すのは避けましょう。注意点や手続きについて調べてから案件を受注してください。

企業の就業規則を確認してから始める

副業を始める前に、会社の規則を確認しましょう。副業を認める会社も増えていますが、禁止しているところもあります。禁止の会社で副業が発覚すると解雇の恐れがあるため、必ず就業規則を守ってください。

「バレなければ大丈夫」と考える人もいますが、税金の支払いのタイミングで判明する可能性があります。

本業優先でスケジュールや体調を管理する

副業は報酬を得ながら多くの経験ができるため、つい力を入れすぎてしまう人もいるでしょう。しかし、副業に時間を割くあまり、本業に影響が出たり本業へのやる気をなくしたりする人もいます。

本業に影響が出るほど副業に注力するのは避けましょう。本業の収入があっての副業であることを忘れないでください。副業をするときはスケジュール管理を徹底し、本業に影響が出ない範囲で取り組むのが大切です。

必要に応じて確定申告する

会社に所属する場合、確定申告は必要ありません。ただし、副業で一定以上の収益を上げると、フリーランスと同様に確定申告が必要です。確定申告を忘れると追徴課税などのペナルティが科されます。

副業を始めた年は、確定申告の必要性を確認しましょう。分からない場合は税務署への相談がおすすめです。確定申告については、「業務委託に確定申告は必要？具体的なやり方も紹介」も参照してください。

インボイス制度を学んでおく

2023年4月からインボイス制度が始まりました。消費税法の改正によって導入された制度で、仕入れ・経費にかかった消費税額の控除にインボイス（適格請求書）が求められます。

インボイスがないと消費税を控除できないため、クライアントは今後インボイスを発行できる取引先を優先する可能性が高いでしょう。ただし、インボイス発行者になると年間売上高1,000万円以下の事業者でも消費税を納めなくてはなりません。

Webデザインの副業を始める4つのステップ

Webデザインの副業で効率的に稼ぐには、計画的な立ち回りが求められます。ここでは、副業Webデザイナーとして成功するために心掛けたい4つのポイントを紹介します。

どんな作業内容の副業をするか決める

Webデザインの副業は、難易度やもらえる報酬の相場が取り組む作業によって異なります。初心者・未経験者の場合はバナーやロゴの制作など、難易度が低い作業から始めるのがコツです。経験や知識を十分に蓄積できたと感じたら、高単価案件に挑戦しましょう。

画像編集ソフトやWordPressなど特に習得したい技術・ソフトがあれば、関連する案件を集中して受注するのもおすすめです。

希望する仕事に必要なスキルを習得する

集中して取り組む作業を決めたら、必要な知識やスキルを習得しましょう。知識やスキルが十分でないと満足に仕事を遂行できません。

短期間で定型的にスキルを身につけるなら、スクールがおすすめです。時間はかかっても自分のペースで学びたい、お金をかけたくない人は、本やWebサイトを使って独学しましょう。

知識とスキルが身につけば、受注できる案件も自然と増えます。スキル習得については、「独学でも大丈夫！独学でWebデザイナーに転身した方の勉強・体験記まとめ」を参照してください。

ポートフォリオを作る

エージェントに副業について相談したりSNSで仕事を募集したりするときは、過去の経歴や実績、保有資格などを相手に示すポートフォリオがあると便利です。案件に対して競合相手がいるときは、ポートフォリオが差別化につながります。

ポートフォリオを作成する過程で、自分の長所や足りないスキルについて確認できるのもメリットです。特に、Webデザインの業界では、ポートフォリオそのもののデザインも評価につながります。

副業の仕事を探す

副業の案件を探す方法は多数あるので、自分の経験や求める仕事内容、目指す報酬額などから目的に合うやり方を選びましょう。

初心者は、クラウドソーシングサイトで初心者歓迎の仕事を受注するのがおすすめです。知人・友人にWebデザイナーを必要としている人がいないかリサーチするのも有効でしょう。

まとめ

Webデザインができる人は需要に対して少ないとされ、副業市場には多くの案件があります。自分の希望に合う仕事を選びやすいだけではなく、作業が在宅で完結するのも副業Webデザインの副業の長所です。

Webデザインの副業で活躍するには、デザインやWebサイトの知識だけではなく、確定申告やインボイス制度の知識も身につけましょう。