最終更新日:2024年10月25日
フリーランスイラストレーターに興味があり、目指している人は多いでしょう。本記事ではフリーランスイラストレーターの業務内容やメリット・デメリット、仕事の取り方、なるために必要なステップと準備するもの、成功するコツなどを紹介します。フリーランスのイラストレーターについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
イラストレーターの主な業務は、書籍やポスター・ポップなどの媒体に使用するイラストの制作です。また、フリーランスは営業活動や経理なども業務に含まれます。以下はフリーランスイラストレーターの業務内容の例です。
イラストは主に動画やアイコン、ブログなどに使用されます。デザインはWebサイトや広告が対象です。営業活動はSNSやブログでの発信、企業への直接営業、クラウドソーシングの活用などで行います。
フリーランスは収入や支出の管理、帳簿付け、税金の支払を自分でやらなければなりません。また、納期や業務時間をはじめとするスケジュール管理やスキルアップのための勉強も必要です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、イラストレーターの年収は521.2万円です(2024年7月時点)。フリーランスのデータではありませんが、目安として参考になるでしょう。
フリーランスhub掲載の仕事を見ると、月単価25万~80万円ほどでした(2024年7月時点)。単純計算で12をかけると、平均年収は300〜960万円ほどとなります。
年収・単価は業務内容や件数により異なり、絵に関するスキルが高いほど高くなる傾向にあります。また、イラスト1枚の平均単価は、10cm四方以内の小さなカットなら1枚1,000〜1万円、表紙に使用されるような作品だと1枚3万〜1万円程度が相場のようです。
会社員イラストレーターとフリーランスイラストレーターは、業務内容や報酬形態などに違いがあります。
会社に勤めているイラストレーターはイラスト制作のみ担いますが、フリーランスは営業活動や経理処理も業務の一部です。また、フリーランスは報酬が出来高制であり、会社員のように収入が安定していないのも特徴です。案件が獲得できなければ収入がないため、駆け出しの時期は金銭面で不安定な可能性があります。
フリーランスイラストレーターになるには、スキルや知識が必要です。知識を深め高いスキルを持つことで、仕事の継続獲得や単価アップが可能です。フリーランスイラストレーターとして活躍するために持っておくと良いスキルや知識を紹介します。
近年のイラストレーターには、デジタルでイラストを描く力が求められます。IllustratorやPhotoshop、Adobe XDなどの画像作成ソフトを扱うスキルが必須です。これらのソフトを使いこなしてイラストの精度を上げましょう。
イラストレーターの業務は絵を描くことですが、画力だけではなくデザインの基礎知識も必要です。トレンドを取り入れた色彩やデッサンを探求すると、イラストレーターとしての技術が上がるでしょう。
フリーランスイラストレーターとして長く活躍するには、デザイン力や構成力などによる競合相手との差別化が大切です。
フリーランスのイラストレーターは、クライアントの依頼を受けてイラストを制作します。相手の要望を正確に聞き取る力が欠かせません。自分が気に入っていてもクライアントが気に入らなければ修正が求められるためです。
クライアントや消費者の求めるものを汲み取る力や、言われたこと以上のものを作る意識、状況に応じて修正をかける柔軟性があると活躍しやすいでしょう。
フリーランスでイラストレーターには、営業活動やクライアントとの話し合いが必須であり、コミュニケーションスキルも重要なスキルといえます。
たとえば、ほかのイラストレーターと情報交換して人脈を作れば、案件の獲得につながる可能性があります。また、人間関係を良好にできるとクライアントからの信頼度が増し、依頼が増えるケースもあるでしょう。
フリーランスはスケジュールの管理を自分でしなければなりません。納期を守れないとクライアントからの信頼を失います。今後の依頼量や活動に影響が出るでしょう。納期が守れるよう、業務量や進捗を常に管理してください。
また、体調管理も欠かせません。有給休暇や傷病休暇がなく、代わりに業務をする人もいないため、体調不良で休むとクライアントに迷惑をかけます。体調管理も含めた自己管理を徹底しましょう。
イラスト業界は日々変化しています。フリーランスイラストレーターとして活躍するには、市場を分析する力も必要です。
時代に合った絵柄や傾向を分析し、需要の高いジャンルを開拓しましょう。1つの手法にこだわらずニーズに合った手法をとると、実力主義の厳しい世界を生き抜けるでしょう。
フリーランスイラストレーターになる方法を紹介します。イラストレーターを目指している方やフリーランスを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
すでに会社員としてイラストレーターの業務をしている方であれば、独立するとフリーランスになれます。会社員でフリーランスイラストレーターを目指すとき、最初は副業イラストレーターとして活動するのが一般的です。
実績を積むと高単価な案件や継続案件を受注できるようになるので、副業収入が会社員の年収を超えてから独立を検討しましょう。イラストレーターのみの収入で生活できる自信がついてからの開業がおすすめです。
イラストレーターになるためには、まずイラスト系の学校に通って基礎知識や画力、デッサン力などを身につけるのが基本です。
専門学校や芸術系の大学・短大に通っている場合は、在学中から副業イラストレーターを始めてみましょう。スキルや経験を身につければ、卒業後すぐに開業届を出してフリーランスになれます。
いきなりフリーランスになる自信がない場合は、会社員イラストレーターになって副業を継続し、年収や業務に自信がついてからフリーランスになるのもおすすめです。
イラスト未経験からフリーランスを目指す際は、専門学校やオンラインのイラストレーター養成スクールへの通学がおすすめです。イラストレーターとしての基礎を学び、デッサンの基礎や画像作成ソフトの扱い方などを身につけられます。
イラストに自信がある場合、副業でイラストレーターを始めて実績作りから始めても良いでしょう。スキルを磨けば、未経験でも活躍できるチャンスがあります。
もともとフリーランスとして働いている方がイラストレーターに挑戦する場合、メインの業務の合間に少しずつ実績を重ねましょう。イラストレーターとして実績を重ねると、獲得できる業務の幅が広がります。
フリーランスからイラストレーターになる場合、持っている人脈をそのまま活用できるのが大きなメリットです。
フリーランスでイラストレーターになるための準備を解説します。準備を事前に整えてフリーランスイラストレーターとして活躍しましょう。
名刺は自分がどのような人間かを示すものであり、売り込むうえで大切なツールです。営業や交流会で初めて会った人には必ず渡しましょう。
ポートフォリオは自分のこれまでの実績をまとめたものです。クライアントが業務を依頼する判断材料でもあります。イラストだけではなく、得意ジャンルや制作期間、作品の説明を掲載すると実績やスキルが分かりやすくなります。
フリーランスとして働くうえで必要な手続きや税金、保険の勉強も欠かせません。税金や保険の手続きをすべて自分自身でします。
納税や確定申告の手続きを理解しないまま進めると、時間がかかる、期限に間に合わない、クライアントに迷惑をかける、追加で費用がかかるなどのトラブルが発生する恐れがあります。
フリーランスイラストレーターになるとき、個人事業主として事業を始める人もいるでしょう。その場合、事業を始めた日から1ヶ月以内に開業届の提出が必要です。
開業届は提出しなくても不利益はありませんが、提出により節税や赤字の繰り越しなどの多くのメリットを受けられます。また、個人事業主である証明ができ、社会的な信頼を得やすくなるのもポイントです。
イラストレーターとして駆け出しの頃は収入が少なく、イラストだけで生活することは難しいといえます。フリーランスになる前に余裕を持って資金を用意するか、イラスト以外の収入源を確保してからの挑戦がおすすめです。
イラストレーターの副業として、LINEスタンプの作成やインターネットショップ、イラストの講師などがあげられます。
フリーランスとして活躍するためには、仕事の獲得に役立つ人脈が大切です。知人の紹介や交流会への参加、SNSの活用などで意識して人脈を作りましょう。クライアントを増やすと固定客の獲得につながり、安定した収入源となります。
完全な未経験から受けられる仕事は少ないといえます。仕事を獲得しやすくするには、実務経験を積むのが大切です。
たとえば、一度企業に会社員イラストレーターとして就職し、実務経験を積んでから独立を目指す方法があげられます。また、副業としてクラウドソーシングから単発の仕事を受けて経験を積むのもおすすめです。
実務経験は、実績の獲得だけではなくスキルの向上にもつながります。
フリーランスは、基本的に仕事を自分で見つけなければなりません。フリーランスイラストレーターの仕事の獲得方法を紹介します。
近年では、SNSやブログ発信を通して仕事を受注するケースがあります。
発信を続けるとファンが増えて拡散力が高まり、そこから業務を獲得できる可能性が高まります。Instagramのハッシュタグや、X(旧Twitter)のリツイート機能を活用して情報を発信しましょう。
また、SNSのアカウントにはDMやブログの問い合わせフォームを設置し、依頼時の連絡先を提示してください。
ほかにも、SNSで絵師を募集しているケースもあります。フリーランスが仕事を獲得するにあたって、SNSの活用は必須といえるでしょう。
インターネット上にオンラインの店舗を構える方法もおすすめです。クラウドワークス、ココナラ、Baseなどに登録し、自分で案件を探したり応募を受けたりして案件を獲得します。
ほかの方法に比べて手軽で、難易度が低い仕事を受けられる可能性が高いと考えられます。実務経験を積みたいときに向いている方法です。
ただし、この方法は単価が低い仕事が多く、競争も激しいため、メインの収入源として稼ぎたいときは別の方法を検討しましょう。
エージェントサービスを活用して、仕事を提案してもらう方法もあります。
エージェントから提案される仕事には多くの種類があり、自分が希望する条件に合ったものが見つかりやすいのが特徴です。条件交渉や契約締結のサポートがあるため、事務手続きに不安がある方にも向いているでしょう。
ストックイラストは、素材サイトにイラスト登録すると半永久的に販売される仕組みです。自分の描いたイラストが使われるたびに利用料が支払われます。
安定して収入を積み重ねるにはニーズの高いイラストを登録する必要がありますが、自分の好きな作品を自由に制作できるのはメリットです。
イラスト業界は実力主義なので、フリーランスはより高いスキルや営業力が必要です。フリーランスイラストレーターとして成功するために身につけておきたいスキルや心掛けを紹介します。
未経験から、いきなりフリーランスイラストレーターとして独立することはおすすめできません。
基礎知識や十分なスキルを身につけたうえで実績を増やすのが大切です。副業として始めてからフリーランスに移行すると、軌道修正しやすいでしょう。
また、フリーランスとしてどのように働きたいか、どのようなイラストレーターを目指したいかなどの活動計画を立てておくと、より成功しやすくなります。
イラストレーター業界では、個性やテクニックを持つ人材が重宝されます。競争を勝ち抜いて成功するには、常にスキルアップするのが大切です。
現在のイラストはデジタルツールの利用が一般的です。デジタル業界は常に進歩してているため、最新の情報や技術に触れ続け、クライアントから選ばれるイラストレーターになりましょう。
イラストレーターは年々増加しており、誰にでも描けるイラストでは継続して案件を得られません。フリーランスで活躍し続けるには、唯一無二のオリジナリティが求められます。見た人の印象に残るインパクトや独創性を意識しましょう。
また、前職の経験を活かせる可能性もあります。たとえば、前職が医療職であれば医療系に特化したイラストを製作すると、リアリティのある作品が作れるでしょう。
スキルを磨いたりクライアントの要望に正確に応えたりして信頼度を上げ、継続依頼の仕事を獲得できれば、ある程度安定した収入が期待できます。
フリーランスは報酬が出来高制で、働いた分しか収入を得られません。継続案件の獲得がフリーランスイラストレーターの成功の鍵を握ります。信頼を得られる行動を繰り返し、継続率を高めましょう。
フリーランスとして働く場合、スケジュールを自分で管理します。
高品質な作品を、納期までに納品するうえで必須のスキルです。納期に間に合わなければ、クライアントからの信頼を失う恐れがあります。
特に、複数の仕事を並行しているときは、納期をもとにして無理のないスケジュールを立てられるようになりましょう。
フリーランスイラストレーターは依頼がなければ収入は得られません。
複数の収入経路があれば、1つの業務がなくなっても焦らずに済みます。人脈を広げて依頼を受けたり副業したりして、複数の収入経路を確保しておきましょう。
フリーランスは自分だけで業務を進める働き方であり、イラストレーターも例外ではありません。
ただし、クライアントがいて初めて成立する働き方でもあります。自分の好みや思い込みで制作を進めず、クライアントの希望を叶えることに注力しましょう。
業務が独りよがりにならないよう、クライアントの要望を正確に聞き取り真摯に対応する意識を持ってください。これらの意識により、信頼感の高いイラストレーターになれます。
フリーランスは自分で営業活動しなければなりません。定期的な収入を得るためにも、営業方法を学びましょう。
たとえば、実績やスキルを提示するポートフォリオを充実させたり、企業に直接営業の連絡をしたりなどです。企業への訪問やメールでの自己アピールを練習するとより良いでしょう。
フリーランスイラストレーターとして長く活躍し続けるには、クライアントのニーズに合った作品制作が大切です。
クライアントの潜在ニーズを調査しましょう。潜在ニーズとは、クライアント本人が認識していない本質的なニーズです。クライアント自身も気付いていなかったニーズを掘り出せば、より満足してもらえるイラストが作れます。
クライアントとの会話では傾聴や質問を重視し、イラストを作成する前にサンプルやイメージ画像を見せてニーズを探りましょう。
フリーランスは会社員のように作業時間が定まっておらず、自由に働いたり休んだりできる働き方です。一方で、つい業務に集中して休みや寝る時間を十分に取れない人もいます。
疲れがたまると作業効率が悪くなり、作品のクオリティや納期に悪影響を及ぼします。きちんと休みをとりつつ、定期的にリフレッシュをしてください。気分転換をすると生活にメリハリが生まれ、作品作りにも良い影響があるでしょう。
フリーランスになると、会社員にはないメリットが享受できます。ここからは、フリーランスイラストレーターになるメリットを見ていきましょう。
フリーランスは業務を自由に選べます。やりたい業務や得意分野を中心に働く、特定のクライアントと契約する、スキルアップできる仕事を受けるなど、自分の好きなように選べます。これはフリーランスならではのメリットです。
自分の好みや特技に合わせて働くと、モチベーションの向上やストレスの解消にもつながります。
時間に縛られず好きなときに業務ができるのもメリットです。
時間の融通が利きやすい働き方であり、ライフスタイルに合わせて働けます。子育てや介護と両立したい方にもおすすめです。また、通勤時間がないため、その分の時間を業務時間や休憩にあてられます。
煩わしい人間関係が少なくなるのもメリットです。会社員は上司や同僚など職場の人に気を遣い、ストレスを感じやすい傾向にあります。人間関係の悩みやトラブルも生じやすいでしょう。
フリーランスは基本的に1人な分、人間関係の影響は会社員より少ないといえます。ただし、クライアントとのやりとりはあるので、真摯で丁寧な対応を心掛けましょう。
フリーランスイラストレーターには、メリットだけでなくデメリットも存在します。フリーランスのイラストレーターを目指す方は、デメリットも把握しておきましょう。
フリーランスイラストレーターは、会社員と異なり企業の後ろ盾がありません。社会的信用度が低く、クレジットカードや住宅ローンの審査に落ちる可能性も高くなります。
もし、現在正社員として勤務していて将来マイホームの購入を検討している人は、会社を退職する前に住宅ローンを組むのをおすすめします。
フリーランスの大きなデメリットとして、収入が安定しないことがあげられます。会社員は毎月決まった給与が振り込まれますが、フリーランスの収入は働いた分のみです。獲得した仕事の数や単価によって左右されるので、安定した収入を得るのは難しいでしょう。
また、いつ依頼がなくなるか分からないリスクもあり、常に仕事の依頼をもらえる努力が必要です。
フリーランスは自分だけで業務を進める働き方であり、代わりとなる人はいません。体調を崩したり急な用事で業務ができなかったりするときは、自分で穴埋めする必要があります。
そのため、体調管理やスケジュールの管理などの自己管理がとても重要です。納期に間に合うよう余裕のあるスケジュールを組む、きちんと休みをとって体調に気を付けるなどは徹底しましょう。
また、どうしても自分で業務ができないときは外注する方法もあります。しかし、仕事によっては外注できないものもあります。加えて、外注すると費用がかかる点にも注意してください。
フリーランスイラストレーターの業務内容や目指すためのステップについて解説しました。フリーランスイラストレーターとして成功し、長く活躍するには、スキルアップし続けるのが大切です。
未経験からでもコツコツ実績を重ねれば、フリーランスとして独立できるでしょう。イラストレーターになりたい方は、会社員より収入アップも見込めるフリーランスを目指してみてください。
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最終更新日:2024年10月02日