COBOLを使う仕事はない?案件傾向から今後の対策を考える

最終更新日:2025年02月10日

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この記事のまとめ

  • COBOLは現在も金融機関や官公庁の基幹システムで利用されており、既存システムの保守・運用などを中心に需要がある
  • COBOLエンジニアは、案件数自体は多くないものの、専門性の高さから安定した需要が見込まれる
  • 将来性を考慮すると、Javaなど移行先の言語を習得したり、COBOL以外のスキルを身につけるなど市場価値を高める努力が重要となる

COBOLは長く利用されてきた言語です。しかし、近年は「COBOLは時代遅れ」「COBOLに将来性はない」といった意見も増えました。COBOLを仕事で使うエンジニアは、今後需要があるのか不安に思うでしょう。

そこで本記事では、COBOLの現状を具体的に説明します。現在の情報に基づいたCOBOLの案件数、より単価の高い案件を受けるためのポイントも紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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COBOLとは

COBOLは「Common Business Oriented Language」の略称です。事務処理を目的とした高級言語として1959年にリリースされました。

アメリカ政府の事務処理システムの開発言語がCOBOLに置き換えられたのを契機に、COBOLは世界中に普及しました。一時期ほどの勢いはありませんが、現在でも企業や官公庁では事務処理用の言語として使われています。

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COBOLは仕事で需要がある?

COBOLは高い処理能力があり、厚い信頼性を持っている言語です。金融業界や官公庁のシステムで多く使われています。

現在、新規システムの開発での使用は減っている一方、既存システムの保守や改良、拡張、リプレイスの業務などで需要があります。COBOLは重要な基幹システムに用いられており、他の言語でリプレイスするのが難しいため、需要はなくなりづらいでしょう。

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COBOLエンジニアの将来性と今後の展望

結論からいえば、COBOLエンジニアの将来性はあると考えられます。しかし、COBOLの人気は年々下がっており、案件数は減少する可能性があるのも事実です。

COBOLを使えるエンジニアの数は少なくなっています。COBOLを学ぶ機会が少ないのに加え、若いエンジニアには身近な分野や最先端技術を扱う言語が人気だからです。

技術者が少なければ需要は確保できる反面、新しく開発する機会は減ります。他言語への切り替えが進み、COBOLの案件が減る可能性もあるでしょう。

COBOLの将来性については、「COBOLの将来性は明るい?今後の需要や追加で身につけたいスキルも紹介」の記事でも詳しく解説しています。

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COBOLエンジニアの主な仕事内容

新規開発については期待薄ではありますが、現在のところ、COBOLの案件が途切れることはないと考えられます。COBOLエンジニアの具体的な仕事内容を見ていきましょう。

保守案件

COBOL案件の多くは、既存システムの保守開発です。維持管理や機能追加が仕事のメインで、金融系をはじめとした企業だけでなく、官公庁からの案件もあります。

システム運用中にも、消費税率変更や改元など改修が必要になる機会はあります。これらに的確に対応するため、COBOLでの開発経験とともに業務知識が求められるでしょう。

また、保守に付随する業務に障害対応があります。主な仕事内容は、運用業務でシステム障害が起きた際に原因の追求と修正をすることです。トラブルにならないようバックアップを取るのも保守業務に含まれます。

運用案件

COBOLの場合、既存システムの運用案件も少なくありません。COBOLで構築されたシステムは大規模なものが多く、その運用にはCOBOLエンジニアが不可欠です。

運用案件ではCOBOLのスキルはもちろん、SQLやVBAといった周辺スキルも求められることが多い傾向にあります。ドキュメントの作成やコミュニケーションなど、技術面以外のスキルも身につけると良いでしょう。

移行案件

メインフレームで開発された汎用COBOLシステムを中心としたシステムの移行案件も増加傾向にあります。移行先はオープン標準に基づいたコンピューターになるケースが多いようです。Javaなど他のプログラミング言語を採用し、COBOLシステムを廃するケースもあります。

開発案件

COBOLの開発案件は近年少ないものの、ゼロではありません。COBOLが使われるのは企業や官公庁など、システムの信頼性や堅牢さが重視される場所です。システム開発業務は大規模なものになる傾向があります。

チームで業務にあたることも多く、多様なOSやプログラミング言語の知識、開発・設計スキルなどが求められます。案件ごとの業務知識があれば、COBOLエンジニアにとって有益でしょう。

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気になる案件数と単価

Freelance hubで、技術要件としてCOBOLが指定されている案件を検索します(2024年9月3日時点)。

案件数の合計は5,306件でした。COBOLの月額単価相場をみてみると、50~70万円台の案件が3,987件と全体の半数を占め、70~80万円台の案件は765件ほど。それ以上の単価の案件はほとんどありません。

  • 最高単価:170万円

  • 最低単価:28万円

  • 40~50万円:786件

  • 80~90万円:161件

  • 90~100万円以上:98件

案件数は他の言語と比較すると、決して多くないと分かります。平均単価も低めであることは否めません。

案件数 月額単価相場のボリュームゾーン
Java 64,852 月60~70万円
Python 20,978 月70~80万円
C# 10,657 月60~70万円
COBOL 5,306 月60~70万円

ただし、COBOLは歴史のある言語です。長いキャリアを持ち、要件定義など上流工程から参画できるスキルを保有するエンジニアへの評価は高い傾向にあります。

収入アップを目指したいという方は、「フリーランスの年収は?中央値や手取り相場、収入アップの方法を紹介!」の記事も参考にしてみてください。

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COBOL案件の特徴とは

COBOL案件には年齢不問の案件が多く存在します。若い世代のCOBOLエンジニアが少なく、年齢を限定すると人材が集まらない恐れがあるからです。

また、COBOLはリモート可能な案件も少なくなっています。Freelance hubを見ても、リモート案件は5,306件中1,949件と、半数以下です。なお、Javaは64,852件中28,399件、Pythonは20,978件中12,697件となっています(2024年9月3日時点)。

一般的にCOBOL案件は、大企業の大規模システムに関わるものが多く、金融機関や官公庁などでは機密情報を扱うケースもあります。こういった事情を考慮すると、リモートでの作業は困難だといわざるを得ないでしょう。

さらに、COBOLユーザーは大企業が多いからか、エンジニアを募集する案件は東京都や大阪府のような大都市圏が中心となっています。特に多いのは東京都の案件で、COBOLエンジニアとして生きていくには、首都圏在住者が有利だといえるでしょう。

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COBOLのメリットとデメリット

60年以上の長きにわたって利用されてきたCOBOLには、優れた特徴があります。一方で、弱点も存在します。これらを知っておくことは、今後COBOLエンジニアとして生き残るために重要です。

メリット

事務処理を得意とするCOBOLは、数値演算で高い正確性を誇ります。小数を含む演算の場合、言語によってはデフォルト設定で演算を繰り返すと結果に狂いが生じることも。その点COBOLは、デフォルト設定でも結果を保証します。

処理性能の高さもCOBOLのメリットです。トランザクション処理を安定して高速に処理することもできます。また、英語に近い構文を持つことは、習得のしやすさにつながるでしょう。

デメリット

COBOLはWebアプリケーション開発に向いておらず、活躍の場はほぼ事務処理に限られてしまいます。

また、「COBOLはモダンな言語ではない」というイメージを持つ人が多い傾向にあります。このことは、COBOLエンジニアの高年齢化、高コスト化をもたらしました。

メインフレームのような大型のコンピュータは維持費用が高額になりますが、それに加えて人件費も嵩みます。多くの経営者は経費削減の観点から、「可能ならCOBOLのシステムはリプレースしたい」と考えている可能性があるでしょう。

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COBOLを使って仕事をし続けるために

キャリアチェンジせず今後もCOBOLで仕事ができれば望ましいと考えるCOBOLエンジニアも少なくないでしょう。それを実現するためには、他のエンジニアとの差別化が必要になります。効果的なアクションは以下のとおりです。

移行先の言語への理解を深める

COBOLシステムが今後リプレイスされるのを考慮し、移行先の言語を習得するのが大切です。JavaはCOBOLからの移行言語に選ばれるケースも多く、技術の幅を広げるために習得する価値は十分あるでしょう。

Javaのスキルが身につけば、COBOLより単価が高く案件数も多いJavaエンジニアへのキャリアチェンジも選択肢に入ります。JavaなどC系と呼ばれる言語のスキルを身につけると、他言語の習得が容易になるのもメリットです。

関連した技術への理解を深める

COBOLの案件獲得には、データベース・OS自体の知識やインターフェースの理解を深めるのが有効だといえます。大規模システムを扱うCOBOL案件では、使われるOS・ハードウェアも多種多様だからです。

COBOLエンジニアが関連技術の知識を持てば、対応できる業務を増やしたり、収入を上げたりすることにつながります。

上流工程の知識を身につける

COBOLエンジニアが上流工程の技術を身につけると、高い可能性で年収を上げられます。
上流工程で必要なスキルは以下のとおりです。

  • 顧客へのヒアリングから実現できるもの、できないものを分けて説明する
  • ドキュメントを作成する
  • エンジニアやプログラマーらを指揮する
  • プロジェクト全体のマネジメントをする

要件定義や機能設計といった上流工程に関する知識・経験は貴重です。上流工程に対応できるCOBOLエンジニアは重宝され、高単価で案件を受けられるでしょう。

COBOLが使われている業界の専門知識を身につける

業務知識の成果物に与える影響が大きくなるのがCOBOLの特徴です。COBOLが使用されることが多い行政機関や金融・保険業界の知識を持ち、それを活かせるエンジニアは重宝されるでしょう。

ソースコードを読み解く力を身につける

COBOLで構築されたシステムには、長い期間稼働しているものも多くなります。システムには変更が加えられていることも多いですが、仕様書が更新されているとは限りません。

その場合、仕様書ではなく他のエンジニアが書いたソースコードを読み解く必要があります。他のエンジニアとの差別化という観点からも、身につけておきたいスキルだといえるでしょう。

コミュニケーション能力を身につける

コミュニケーション能力は、COBOLを扱うエンジニアにとって重要なスキルの一つです。協調性をもって仕事をすれば作業が円滑に進み、成果物の正確さや質の高さを保つことにもつながります。

重要なシステムを構築するCOBOLでミスやトラブルを減らすため、他の人と協力することが大切です。多様なメンバーとチームを組んで業務をする機会も多いCOBOLのエンジニアは、高いコミュニケーション能力があると有利だといえます。

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COBOLの仕事探しにこそ、エージェントの活用を

COBOL案件を獲得する際に活用したいのがフリーランスエージェントです。エージェントは数多くの案件を保有しているので、継続的に受注しやすくなります。税務や会計処理のサポートも受けられるため、エージェントの利用メリットは大きいでしょう。

エージェントを利用して案件を探したい方はこちらのページを参考にしてください。

また、「案件獲得できるフリーランスになる方法とは?営業スキルの重要性も解説」の記事では案件獲得方法について紹介しています。

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COBOLフリーランスならではの事情とは?

晴れてCOBOLのフリーランスエンジニアになったとき、心がけておきたいのは、やはりCOBOLならではの事情です。COBOLエンジニアは、40代以上の高年齢の人材が多くなります。経験年数が長く、中にはCOBOL一筋30年というキャリアを誇るエンジニアもいるでしょう。

COBOLエンジニアに限った話ではありませんが、こういったキャリアの長さが即評価の高さに結びつくわけではありません。COBOLエンジニアについては、プロジェクトリーダーやマネジメントの経験の有無と、関係するスキルが評価される傾向があります。

若いエンジニアは、COBOL以外の言語スキルも身につけるのが得策だといえるでしょう。

フリーランスエンジニアについては、「フリーランスエンジニアはやめとけ?理由や実態、向いている人の特徴を紹介」の記事でもまとめているので興味のある方はご覧ください。

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まとめ

プログラミング言語として長い歴史を誇るCOBOLは、あまり目立たないとはいえ現在も広く利用されています。しかし、COBOLのスキルだけで数十年生きていくのは厳しいでしょう。

COBOLで培った技術を活かすことは可能です。COBOLだけに拘泥することなく、周辺技術を積極的に吸収しましょう。マネジメント力のように、プログラミング言語に依存しないスキルを身につけるのも大切です。

そういったアクションが、環境の変化に負けないエンジニアとして生き残る道を切り開くこととなります。業務に忙しいCOBOLエンジニアは多いですが、時間を見て対応力を磨いていきましょう。

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