フリーランスの仕事の取り方とは？初心者でもできる案件の探し方を紹介

「時間や場所に縛られず、自分のペースで働きたい」とフリーランスを目指す人が増えています。フリーランスの仕事の取り方にはポイントがあります。自分に合った方法を見つけ、初心者からフリーランスとしての成功を目指しましょう。本記事では、初心者でも実践できる案件獲得法や活躍できるフリーランスになる方法を紹介します。

フリーランスの仕事の取り方9選

フリーランスは仕事の内容と同様、仕事の取り方にも多様性があります。自分に合った方法を見つければ、仕事を獲得する効率が上がるでしょう。フリーランスの仕事の取り方を9つ紹介します。

1.クラウドソーシングの利用

クラウドソーシングは、仕事を依頼したい企業と働きたい個人とのマッチングを目的とするプラットフォームです。経費を抑えつつ単発で依頼をしたい企業・フリーで働きたい個人の双方のニーズを満たします。

利点は、要求されるスキルレベルや経験年数が緩めに設定されている点です。始めたばかりのフリーランスでも仕事を獲得できる可能性があります。ただし、企業の利用目的から分かるように、高額かつ継続が期待できる仕事は少ない傾向です。

2.エージェントへの登録

フリーランスエージェントは、案件の提案から契約交渉まで代行するサービスです。フリーランスが仕事を獲得する方法としてはポピュラーだといえます。

エージェントが自身のスキルと企業の案件とをマッチングするため、自分に合った仕事が見つかりやすいのがメリットです。仕事の種類や数の豊富さに加え、エージェントが契約交渉やトラブル対応を代行してくれるのも利点といえます。

3.求人サイトの活用

就職や転職、アルバイト探しなどができる求人検索サイトでフリーランス案件が紹介される場合があります。

多くはエージェントを介さない直接契約なので、クライアントとの信頼関係を築くのに向いています。長期契約が多く、収入の安定も見込めるでしょう。

ただし、履歴書提出や面談が設定されているケースが多く、案件獲得まで時間がかかるのには注意してください。また、稼働時間に指定がある仕事も含まれます。

4.ブログやサイトの運営

自身でブログやサイトを運営し、そこから仕事を受ける方法があります。

技術的な内容やコードの書き方、Tipsを紹介するページに仕事の依頼先を添えると、依頼主の目に留まりやすくなるでしょう。自分のスキルやこれまでの経験が伝わるポートフォリオや成果物も公開すると、より効果的です。

ただし、フリーランスを始めてからサイトを始めると、依頼が来るまで時間がかかる可能性があります。

5.ソーシャルメディアでの宣伝

X（旧Twitter）やFacebookなどのSNSを通じて仕事を受ける手段があります。

ブログと同様に即効性はあまりありませんが、互いにフォローすると人脈が広がるのはメリットです。フォロワー、またはフォロワーを通じて知った人から仕事をもらえる可能性があります。

SNSから仕事につなげるには、要点を絞ったポートフォリオの用意と自身のスキルや成果物を適度にアピールする姿勢が重要です。

6.知人や友人からの紹介

フリーランスになる前に同系統の仕事をしていた人は、職場の人脈が大きな力となります。職場との関係性を良好に保ち、円満な形で退職して仕事の提案を受けましょう。

また、知人からの紹介も強力です。セミナーやイベントに積極的に参加し、人脈を広げましょう。近年はコワーキングスペースの利用を通じて人脈を広げる手法も主流なので、自分に合った方法で紹介の輪を広げてください。

7.交流会への参加

フリーランスの働き方が浸透するにつれて、多くの交流会が企画されるようになりました。

同業の仲間と接点が持てるフリーランスの交流会に加え、異職種交流会への参加は人脈を広げるチャンスです。名刺交換やSNSでのつながりから、直接顧客になったり顧客を紹介してもらえたりします。

フリーランスには特定の技能に特化した人も多くいます。互いが得意でない分野の業務を紹介し合う関係を築けると、より効果的です。

8.スクールからの紹介

未経験からフリーランスを目指す場合、スクールに通う方も多くいます。スクールには、案件の提案サービスが付随しているケースもあります。貴重な経験を提供してもらえるチャンスであり、既存のスキルに加え新しい分野に挑戦したい場合にも役立つでしょう。

すでにスクールに通っている方や利用を検討している方は、スクールに付随したサービスの活用も視野に入れましょう。

9.直接の営業活動

企業のWebサイトや担当者に直接電話して営業をかける方法もあります。

直接的な営業活動は決して楽ではありませんが、活動によって自分のアピールポイントや期待されているスキルが明確になります。また、仕事が獲得できれば、それを縁に人脈を広げるチャンスも生まれるでしょう。

フリーランスの営業活動については、「フリーランスに必須の営業！将来に繋がる心得やノウハウをご紹介」も参考にしてください。

現役フリーランスがやっている仕事の取り方

実際に現役で活躍しているフリーランスは、以下のような取り方で仕事を獲得することが多いようです。

• 知人など人脈を通じて仕事の提案を受ける
• 現在の取引先と契約を継続する
• 過去の取引先と再度契約する
• WebやSNSなどで宣伝する

知人や取引先など、人とのつながりが仕事獲得のポイントとなりそうです。仕事と関係ない知人・友人だからといって、仕事を依頼されないとは限りません。どのような人との付き合いも大切にし、良好な関係を築きましょう。

初心者が仕事を受注しにくい理由

フリーランス初心者が仕事を受注しにくい理由には、実績や人脈の不足、自分の強みが活かしきれていないなどがあげられます。初心者の立場で仕事を獲得したい場合、デメリット面を可能な限り緩和し、改善に努める必要があります。

フリーランスが仕事獲得に成功するためのポイントは、「ITフリーランス成功は案件受注がカギ！失敗しないポイントとは」を参考にしてください。

実績が少ない

フリーランスを始めたばかりの人は、実績が少なく、依頼主からの信頼が得にくいといえます。実績の少なさを補うには、ポートフォリオを充実させ、得意とする分野や扱える言語などを明確に示しましょう。WebサイトやSNSで自分のスキルをPRするのも大切です。

また、小さな仕事でも実績に結びついたり、確実に達成できたりする案件なら、積極的にこなしましょう。

人脈がない

人脈はフリーランスが仕事を獲得する上での大きな要素です。人脈が充分でないと、依頼が来にくいでしょう。

会社員を経験していれば、前職の同僚や上司などが人脈となります。人脈が不足していると感じるときは、コミュニティや交流会に参加し、積極的に人に話しかけて、知り合いを増やしましょう。

自分の強みを理解していない

近年はフリーランスで働く人が増えています。これは、競合相手が多数いることを意味します。フリーランスを始めたばかりの人が仕事を獲得するには、自分の強みを理解し、他の人と差別化しなければなりません。

自身の市場価値や強み、得意分野をふまえて営業活動をしてください。差別化がうまくいけば、依頼が来る確率が上がります。「やりたいこと」ではなく「やれること」を重視し、他者とは異なるスキル形成を意識してください。

営業先が定まっていない

フリーランスが獲得できる仕事には多くの種類があります。

自分の強みを理解して活かせる企業や個人をイメージし、合致したクライアントを探すと獲得の可能性を高められます。営業先や案件を探す分野を限定して、キャリアを形成しましょう。クライアントの信頼度や将来の発展性を見越して営業先を選ぶのも重要です。

提案書や見積書が魅力的でない

フリーランスは提案書や見積書でも自己アピールが可能です。クライアントの望む仕様や要件に対して、実現する方法や作り込める範囲を提示すれば、自分のスキルを示せます。

どのクライアントにも同じ提案をしたり、適正な価格設定ができていなかったりすると、競合相手と差別化できません。提案書や見積書を改善するには、クライアントの望みや課題を理解し、一歩踏み込んだ内容を作成する意識を持ちましょう。

顔合わせで評価されない

仕事に申し込んだ際に顔合わせが実施されることがあります。新規顧客の場合、特にその傾向が強いでしょう。

フリーランスは技術力が重視されるため、顔合わせでは仕事のスキルに関する質問が多くなるでしょう。加えて、フリーランスの人間性やコミュニケーション力も確認します。

スキルをアピールするだけでなく、相手の話を理解して対応できるか、自分を客観視できているか、なども意識しながら顔合わせに臨みましょう。

連絡やレスポンスが遅い

フリーランスは在宅での作業が多く、仕事の連絡は電話やメールを使用します。レスポンスが遅い人は、企業からの信用を得るのが難しくなります。

不在着信への折り返しやメールの返信への対応はすぐにしましょう。対応できない曜日や時間があるときは、前もって伝えておきます。

連絡やレスポンスに気を配ると、企業側から「次の仕事を任せられる」「信頼できる」と評価されます。

仕事の取り方に長けたフリーランスになる準備・コツ

仕事の取り方に長けているフリーランスは安定して契約が継続し、自分のスキルや仕事のスピードにあった業務を中心に活動できます。ここからは、フリーランスが仕事を取るときのコツを見ていきましょう。

自分の強みを知り、専門性を磨く

他のフリーランスとの差別化を図ることは、案件を獲得するための条件です。唯一無二の存在になれば、常に仕事を得られます。また、競合相手よりも正確で高品質な作業を意識すると、企業側からしても依頼する意義が生まれます。

常に学習や資格取得をし、自分の専門性を高めておきましょう。

自己PRを充実させる

自己PRを充実させることも、仕事獲得の助けとなります。自身の強みをアピールできる成果物を用意し、魅力的なポートフォリオを作成して自己アピールしましょう。

ポートフォリオではプロフィールや過去の実績、自分の技術力を記載します。SNSアカウントにポートフォリオを掲載した状態で情報発信をすると、依頼される確率が高くなるでしょう。

ポートフォリオの作り方が分からないときは、他の人のポートフォリオサイトを参考にします。公開されている魅力的なポートフォリオから、自分と近いと思われる人のものを手本にしてください。

市場調査をする

市場調査は、フリーランサーにとって必要な作業です。フリーランス市場はトレンドの影響を受けやすく、求められるスキルは時期によって変化します。

単一のスキルを極める方向性で進んでいても、市場の状況に応じてスキルの幅を広げた方が安定した仕事獲得につながります。新しいことを学びたいときはその時点でのトレンドを見極め、需要が高いものを選びましょう。

フリーランスの法律や税金を把握しておく

フリーランスは確定申告で、所得額や税額を申告します。確定申告の知識は身につけた方が良いでしょう。

近年は多様な働き方に対する関連法が多く施行、改正されています。新しい法律の知識は契約時の交渉で役立ちます。「フリーランス保護法とは？施行される時期や下請法との違いなどを紹介」も参考にしてください。

月収などの目標を決める

フリーランスは、やみくもに仕事をこなすと体調不良になりかねません。反対に最小限の働き方だと、新しい人脈が築けず業務の幅も広がらないでしょう。

仕事にメリハリをつけるには、月収の目標額を定め、達成に向けた働き方を考え、スキルアップする姿勢が必要です。具体的な目標額を決めれば、「ここは少し頑張るところ」「ここは身体を休める」といったメリハリがつきやすくなります。

複数の案件に応募する

1つの仕事に集中して成果を出してから次の案件に取り掛かる方法は仕事に集中できます。しかし、フリーランスは1つ仕事が終わったあとすぐに次の契約があるとは限りません。

そのため、複数の案件に応募し、常に仕事を抱えている状態で次に応募する方が、安定して働き続けられるでしょう。

もちろん、質の低下や納期遅れはフリーランスとしての信用を失う原因になります。スケジュール適切に管理してください、

慎重にクライアントを選ぶ

クライアント先の選び方も、フリーランスとして働くときに重要です。自分のスキルや特性が活かしやすいクライアントと巡り会えれば、継続して仕事がもらえる可能性が高まります。

初めてのクライアントに対しては、信頼性や自分との相性、さらにコミュニケーションが取れる担当者かどうかなどを、慎重に確認してください。

後付けの修正が頻発する、クレームが多い、納期を急に変えられるなどのトラブルが発生した場合は、契約更新を提案されたとしても断った方が良いでしょう。

まとめ

フリーランスは、個人の采配で自由に進められる働き方です。継続、安定して働き続ける上では、仕事の獲得から自分で考えたり采配したりがが求められます。

フリーランスが競合相手に勝ちつつ身を立てるには、将来を見越したスキル形成や人脈、人との縁を大切にするコミュニケーションなどが重要です。フリーランスとしての成功を目指す人はこうした条件を満たして、安定して仕事を獲得できるようにしましょう。