フリーランスになると後悔する理由とは？成功のための準備や打開策も解説

フリーランスにありがちな11の後悔

フリーランスの道を選択したあとに「やめておけばよかった」と後悔する人は一定数います。ここでは、フリーランスが後悔する11の理由を紹介します。

1.収入が安定しない

フリーランスが後悔する理由の一つが、収入の不安定さです。毎月一定の給料を受け取れる会社員と比べると、フリーランスは収入に不安を感じやすい傾向があります。

自分で仕事を確保する必要があるフリーランスは、案件を獲得できない可能性もゼロではありません。また、病気や怪我などを理由に稼働できない期間があると、一時的に収入が激減するリスクもあります。

収入減のリスクに備えたいフリーランスは、｢フリーランスは生活できないって本当？収入を安定させるポイントを紹介｣を参考にしてください。

2.クレジットカードや賃貸の契約が難しい

フリーランスは会社員に比べて社会的信用が低くみられることがあります。そのためクレジットカードやローンの審査、不動産の賃貸契約の審査に通りにくい傾向があり、後悔することがあります。

独立後に後悔しないためにも、クレジットカードや賃貸の契約をするなら、会社員時代に申請や審査を済ませておくのが無難です。

3.自主的なスキルアップが求められる

会社員のように研修を受けてスキルを得る機会が少ないフリーランスは、自発的な学習が必要です。一方で、日々の業務に追われ、なかなかスキルアップの時間を確保できない状況に陥ることがあります。
思うようにスキルアップできず、フリーランスになったことを後悔することもあるでしょう。

4.多岐にわたる作業が発生する

フリーランスは本業だけでなく、幅広い業務やタスクを自分1人でこなさなければなりません。会社員時代は他部署が担当していた営業活動や請求業務、税務処理なども行わなければならず、多忙になりやすい傾向があります。

特に、「自分の好きな仕事だけできる」と考えている人の場合、現実との間にギャップを感じ、フリーランスになったことを後悔する可能性があるでしょう。

営業活動を効率化したいフリーランスは、｢フリーランスの営業のやり方10選！成功のポイントや案件獲得方法を解説｣を参考にしてください。

5.将来への不安を感じやすい

将来への不安から、フリーランスになったことを後悔する人もいます。

フリーランスの収入は自分次第です。スキルが不足していたり営業活動が不得手だったりすると、案件が獲得できません。将来的な見通しが立ちづらい点は、後悔につながる大きな原因といえるでしょう。
また、会社員と比較すると福利厚生や保険が充実しているとはいえず、将来への不安を覚えることがあります。

6.プライベートな時間を確保しにくい

フリーランスは仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすい傾向があります。オンオフの切り替えが上手にできないとリフレッシュできずに疲労し、フリーランスになったことを後悔するでしょう。

また、自分で休暇を設定しても「気を抜くと仕事がなくなってしまうのでは」という不安から心が休まらないケースもあります。

7.家庭との両立が大変になる場合もある

フリーランスが後悔しやすい理由として、家事や育児との両立が難しい点が挙げられます。
フリーランスの場合、育休や産休といった会社員が受けられる福利厚生は利用できません。そのため、家庭の事情で多忙になり、稼働時間が減少することで収入が低迷する可能性もあるでしょう。

出産や育児に対する不安を感じているフリーランスの方は、「フリーランスは育休や産休が使えない｜利用できる制度や備えを紹介」の記事も併せてご覧ください。

8.孤独を感じる

フリーランスの孤独感に耐えきれず、独立を後悔するケースもあるでしょう。

会社員は同僚と一緒に仕事をすることが多いのに対し、フリーランスは1人で黙々と作業する時間が多い傾向にあります。
案件によっては、ほかのフリーランスとチームで取り組むケースもありますが、あくまでも外部の業者という関係です。そのため、仲間と一緒に仕事をする感覚が薄く、孤独感や寂しさを感じる人もいます。

9.コミュニケーション能力が求められる

取引先とのコミュニケーションの難しさから、後悔するフリーランスもいます。

1人で黙々と作業する機会が多いフリーランスですが、営業やクライアントとの打ち合わせなど、コミュニケーション能力が必要な場面もあります。会社の肩書きがない分、取引先との信頼関係を築くためにはより丁寧なコミュニケーションが求められます。
「人付き合いが苦手」といった理由でフリーランスになった場合、現実とのギャップから後悔しやすいでしょう。

10.家族や友人から理解を得にくい

フリーランスが後悔する理由の一つは、周りの人からの理解が得られにくいことです。

フリーランスはどのように生計を立てているのか、客観的に分かりづらい傾向があります。家族や友人から理解を得られず、「仕事をしていないのではないか」と誤解されるケースもあるようです。
自分は頑張っているのに周りからの理解や評価を得られないことに、後悔を感じるフリーランスもいるでしょう。

11.結婚のハードルが高くなる可能性がある

結婚願望がある人にとって、フリーランスになる選択は将来的な後悔につながる可能性があります。

フリーランスは会社員よりも社会的信用が低くみられることがあり、パートナーや相手方の両親からの理解を得られない可能性があります。結婚を反対されることもあるようです。
安定しているイメージの強い会社員と比較すると、結婚のハードルが高くなる傾向にあるでしょう。

フリーランスになって後悔しやすい人の特徴

フリーランスになって後悔しやすい人には、以下のような特徴があります。

• 変化の少ない安定した生活が理想
• 視野が狭く柔軟な考え方ができない
• 新しい知識のインプットが苦手
• 「好きな仕事だけできる」と考えている
• 営業活動が苦手　など

フリーランスとして安定的に活動し続けるためには、後悔しやすいポイントをカバーするための対策が必要です。
フリーランスとして継続的に活動するための方法については、｢フリーランスはやめたほうがいい理由は？メリットや続けるためのコツも解説｣を参考にしてください。

フリーランスになって後悔しないための事前対策

ここからは、会社を辞めてフリーランスになる際に進めておきたい事前対策を紹介します。
あらかじめ対策を講じることにより、将来的に後悔する事態を防げるでしょう。

フリーランスの働き方への理解を深める

独立準備の第一歩として、フリーランスの働き方に関する理解を深めておきましょう。働き方への理解度を深めて、フリーランスが気をつけるべきポイントを押さえることができれば、独立後に後悔をするリスクを減らせます。

フリーランスの働き方について詳しく知りたい人は、｢フリーランスの働き方とは？メリットや収入についても解説！｣も参考にしてください。

フリーランスの適性をチェックする

会社を辞める前にフリーランスの適性を確認しておくことが大切です。自分がフリーランスに向いているかを確認したうえで独立を決めると、後悔する確率を減らせるでしょう。
フリーランスに向いている人の主な特徴・傾向には以下のものが挙げられます。

• 自己管理能力が優れている
• 主体性がある
• 責任感が強い
• コミュニケーション能力が高い　など

詳しくは、｢フリーランスに向いている人の特徴とは？診断方法や成功のポイントも解説｣の記事で解説しているので参考にしてください。

生活費を貯金しておく

フリーランスになって後悔しないように、当面の生活費を貯金しておきましょう。

フリーランスになった後、スムーズに案件を獲得できない可能性も考慮しておく必要があります。しばらく収入が少なくても最低限の生活に困る状況を避けられるように、ある程度貯金をしてから独立を検討してください。

最新情報を常にキャッチアップする

フリーランスが後悔しないためには、常に新しい情報にアンテナを立てておくことが大切です。

世の中の変化やトレンドをキャッチアップし、柔軟に適応できるフリーランスは、市場価値が高まります。日頃から書籍やWebサイト・SNSで新しい技術を調べたり、コミュニティに参加したりするなどして、積極的に情報収集をしましょう。

継続力を身につける

フリーランスになったことを後悔しないために必要な準備の一つは、継続する力を身につけることです。

フリーランスとして独立したばかりの時期は、収入が不安定になりがちです。また、慣れない働き方やタスクの多さから不安を感じやすいものです。
そのような状況下でフリーランスとして成功するためには、長期的な視点で考えて地道に仕事を続けていく必要があります。試行錯誤を継続する姿勢・マインドを身につけることが大切です。

クライアントとの交渉術を身につける

フリーランスになって後悔することを防ぐために、クライアントとの交渉術も身につけておきましょう。

クライアントには敬意を払いつつ、対等な関係性を築くことが大切です。一方的に理不尽な要求を聞き入れていると、自分に不利な条件の契約を結ぶことになるリスクがあります。
後悔を避けるために、フリーランスになる前にクライアントへの適切な単価交渉・提案の仕方などを学んでおきましょう。

単価交渉のコツを知りたい人は、｢フリーランスの単価の決め方は？交渉のコツや報酬を上げる方法も解説｣の記事も参考にしてください。

財務や法務関連の知識を習得する

フリーランスになる際の事前準備として、財務や法務関連の知識を身に付けることが挙げられます。

フリーランスは所得税の確定申告や税金の支払いなど、財務・税務手続きを自分で行う必要があるため、関連知識を身につけておかなければなりません。
また、契約や請求の内容を理解し、適切な対応をするために法的な知識も必要です。財務や法務関連の知識を事前に習得しておくことで、独立後のトラブル回避につながり、後悔する原因を減らせるでしょう。

フリーランスが支払う税金や確定申告については、｢フリーランスが支払う税金の種類や節税対策について解説！｣の記事も参考にしてください。

副業を経験しておく

会社を辞めてフリーランスになる際の事前対策として、副業を経験しておくこともおすすめです。
副業によって経験と実績を積んだり取引先を確保したりしておくと、独立後に仕事に困るリスクが低下します。まずは副業から始め、フリーランスとして活動できる目処が立ってから独立すると、後悔するリスクを下げられるでしょう。

独立に向けて副業にチャレンジしたい人は、｢副業の始め方は？具体的なステップや主な職種、稼ぐコツを解説｣の記事を参考にしてください。

フリーランス向けエージェントに登録する

フリーランスになる際の事前対策の一つは、フリーランス向けのエージェントサービスへの登録です。
フリーランスエージェントとは、フリーランスと企業の仲介をして案件を紹介してくれるサービスです。フリーランス向けのエージェントに案件を紹介してもらうことで、自分に合った仕事を効率よく見つけられます。案件の紹介のほか､クライアントとの報酬交渉や税金関係の手続きを代行してくれるエージェントもあり、リソースの確保にも役立つでしょう。

フリーランスHubは、全国のフリーランスエージェントが保有する案件を掲載するエンジニア・クリエイター向けのフリーランス案件・求人メディアです。2025年7月時点で37,010件のフリーランスエンジニア向けの案件が募集中です。エリアや職種・業界はもちろん、開発言語やフレームワークなどの細かい条件から、理想的な案件を絞り込んで探せます。

エージェントの選び方や活用するコツについて知りたい方は、｢フリーランスエージェント徹底比較　【2025年最新】｣で解説しています。併せてご覧ください。

フリーランスになって後悔したときの打開策

ここからは、フリーランスになって後悔したときの打開策について詳しく解説します。現状を打開し、ポジティブな気持ちで活動し続けたいフリーランスはぜひ参考にしてください。

案件獲得方法を見直す

フリーランスになって後悔したときは、仕事の取り方を変えてみましょう。
案件獲得の方法や営業のやり方が自分に合っていないことで、仕事が見つからなくなっているケースもあります。一つの手法に固執するのではなく、さまざまな方法で仕事を探すことで、フリーランスが獲得できる案件の幅も広がるはずです。

フリーランスの案件獲得方法については、｢フリーランスで仕事がない時の9つの対処法や不安解消・案件獲得方法を解説｣も参考にしてください。

スキルアップの時間を設ける

フリーランスになったことを後悔したときは、スキルアップの時間を設けてください。一時的に収入が減ったとしても、長期的に考えると大きなメリットが期待できます。

実力が仕事に結びつきやすいフリーランスの世界では、新しい知識やスキルを身につけた分だけ自分の価値が高まります。スキルアップによって案件を獲得しやすくなり、単価や収入アップにつながるでしょう。
もし稼働時間や案件本数を減らすと生活が困窮してしまう場合は、一度就職したりアルバイトしたりしながら学び直すのも一つの手段です。

体調管理を徹底する

フリーランスになって後悔したときは、体調面を見つめ直すことも大切です。
個人で働くフリーランスにとって身体は資本です。体調を崩して働けなくなると、その分収入が減ってしまいます。また、不規則な生活習慣や運動不足などがメンタル面に悪影響を与えることもあります。

フリーランスとして健全に活動し続けるためにも、バランスの良い食事や十分な睡眠時間の確保を心掛け、体調管理を徹底することが大切です。

他者と比較するのをやめる

フリーランスが後悔しないために、他者と比較することをやめる意識を持ちましょう。

会社で働いている友人やフリーランスの同業者などと自分の現状を比べてしまうと、自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。その結果、仕事に身が入らないといった悪循環が発生し、後悔の念が強まります。
最初から極端な成功を目指そうとせず、無理なく自分のペースでできる最適な働き方を地道に探しましょう。フリーランスとしての理想を実現するために、一歩ずつ努力するのがおすすめです。

まとめ

フリーランスになって後悔する理由には、収入の不安定さや与信審査が通りにくくなること、孤独を感じやすいことなどが挙げられます。
フリーランスになって後悔しないためには、事前対策をしておくことが重要です。フリーランスの働き方や適性をチェックしておきましょう。また、交渉術を磨いたり生活費を貯めたりすることも、後悔を防止するために効果的です。会社を退職する前に準備を整えて、フリーランスとして充実した生活を送れるようにしましょう。