
最終更新日:2026年03月30日

「課税事業者とは何か?」「事業者になったらどうなる?」と疑問に思っている方もいるでしょう。課税事業者は消費税の納付義務がある個人事業主・法人を指し、インボイス制度への対応が必要になります。 本記事では、課税事業者・免税事業者との違いや消費税の仕組み、インボイス制度の影響などについて解説します。課税事業者への理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
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課税事業者とは、消費税の納付が義務づけられた事業者(個人事業主・法人)です。基準期間中の課税売上高が1,000万円超になると、課税事業者となります。
基準期間の条件に満たない場合でも、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者になります。以下では、個人事業主・新設法人が課税事業者になるケースを見ていきましょう。
個人事業主では前々年を基準期間として、課税売上高が判定されます。一方、個人事業主の特定期間は「前年の1月1日〜6月30日」です。つまり、前々年あるいは前年上半期の課税売上高が1,000万円超のとき、課税事業者になります。
課税売上高については、「課税売上高とは?算出方法や納税の判断基準、必要な手続きなどを解説」を参考にしてください。
出典:国税庁「消費税のしくみ」
法人を新設したときは、基本的に課税事業者ではなく免税事業者となります。新設法人には基準期間(前々事業年度)がなく、課税売上高の判定ができないためです。
ただし、新設法人でも事業年度の開始日時点で資本金や出資金の額が1,000万円を超えていれば、課税事業者となります。
出典:
国税庁「消費税のしくみ」
国税庁「No.6531 新規開業又は法人の新規設立のとき」
免税事業者は、取引にかかる消費税の納付義務を免除されるのが特徴です。基準期間・特定期間の両方で課税売上高が1,000万円以下だと、免税事業者となります。個人事業主は開業から2年間は、基本的に免税事業者になると覚えておきましょう。
出典:国税庁「消費税のしくみ」
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おすすめの案件を受け取るここでは、消費税の基礎知識を見ていきましょう。
消費税は、商品販売やサービス提供などの取引に課される税金です。消費者が税を負担し、事業者が納付します。このように、負担者と納付者が異なる税金の形式を「間接税」といいます。
対価を得て実施する取引の大多数が、消費税の課税対象です。一方、土地の貸付や有価証券の販売など、消費が伴わない取引は非課税にあたります。
出典:
国税庁「消費税のしくみ」
国税庁「No.6201 非課税となる取引」
消費税は、国税としての消費税と地方消費税の区分に分かれます。消費税が課税される取引には、自動的に地方消費税も課税されています。
2025年12月現在、消費税率は標準が10%で、飲食料品や新聞に適用される軽減税率が8%です。そのうち標準税率では2.2%、軽減税率の場合は1.76%が地方消費税にあたります。つまり、国税である消費税の部分は、標準税率で7.8%、軽減税率では6.24%です。
出典:
国税庁「消費税のしくみ」
国税庁「No.6303 消費税および地方消費税の税率」
事業者が消費税を納付するときは、「仕入税額控除」が適用できます。仕入税額控除とは、課税売上高にかかる消費税額から課税仕入などの分の消費税額を差し引ける仕組みです。
出典:
国税庁「消費税のしくみ」
国税庁「No.6401 仕入控除税額の計算方法」
消費税の納税スケジュールは、個人事業主と法人で異なります。個人は1月〜12月末の1年間が集計期間で、翌年3月末が申告・納付の期限です。法人は課税期間末日の翌日から2ヶ月以内に申告・納付します。
なお、個人事業主は1年間、法人は前事業年度の消費税額が48万円を超えた場合(地方消費税を除く)は、中間申告と納付をしなければなりません。
出典:
国税庁「消費税のしくみ」
国税庁「No.6609 中間申告の方法」
課税事業者で一般課税を適用している人は、消費税の還付を受けられる場合があります。
課税売上が少なかったり、課税仕入が多かったりしたときなどが還付の対象です。免税事業者は消費税の申告・納税義務がないため、還付も対象外です。
そのほか、個人事業主が消費税を扱う際の知識については、「個人事業主が消費税を払う条件は?申告・計算方法や免除されるケースを解説」を参考にしてください。
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おすすめの案件を受け取るここでは、消費税の計算方法を見ていきましょう。
一般課税(原則的な方式)は、実際の売上と仕入などにかかる消費税をもとに計算する方法です。以下の計算方法で消費税額を出します。
消費税額=課税売上にかかる消費税額-課税仕入などにかかる消費税額
出典:国税庁「消費税のしくみ」
簡易課税は、みなし仕入率を利用する方法です。以下の計算式で消費税額を出します。
消費税額=課税売上にかかる消費税額-(課税売上にかかる消費税額×みなし仕入率)
みなし仕入率は事業区分によって異なり、40%(不動産業)から90%(卸売業)の幅があります。
出典:国税庁「No.6351 納付税額の計算のしかた」
2割特例は、インボイス制度の導入に伴う軽減措置です。この制度を利用すると、納税額を売上にかかる消費税額の2割にできます。2割特例の計算方法は以下のとおりです。
消費税額=課税売上にかかる消費税額-(課税売上にかかる消費税額×80%)
インボイス制度の開始をきっかけに免税事業者から課税事業者へ変更した事業者が、2割特例を受けられます。適用されるのは、2026年9月30日までに含まれる課税年度です。
出典:
国税庁「2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の概要」
国税庁「2割特例 特設ページ」
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おすすめの案件を受け取るここでは、課税事業者や消費税に関わる書類を3つ紹介します。
基準期間、または特定期間の課税売上高が1,000万円を超えて課税事業者になったときは、消費税課税事業者届出書を税務署に提出しましょう。基準期間・特定期間のどちらで判定した場合でも届出は必要で、それぞれ専用の届出書が用意されています。電子申告と書面提出のどちらも可能です。
出典:
国税庁「D1-7 消費税課税事業者届出手続(基準期間用)」
国税庁「D1-8 消費税課税事業者届出手続(特定期間用)」
消費税課税事業者選択届出書は、課税事業者へ移行する免税事業者が提出する書類です。適用を受ける課税期間の開始前日までが提出期限です。
課税事業者の登録を取りやめて免税事業者に戻る場合は、「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出します。ただし、一度課税事業者になったら少なくとも2年間継続する必要があり、その期間中は不適用届出書の提出が不可能です。
出典:
国税庁「D1-4 消費税課税事業者選択届出手続」
国税庁「D1-5 消費税課税事業者選択不適用届出手続」
新設法人の資本金や出資金が1,000万円以上になる場合は、基準期間での判定をせず初年度から課税事業者の認定を受けます。この例での提出書類は、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」です。
ただし、法人設立届出書に消費税の新設法人であることを記れば、届出を省略可能です。
出典:国税庁「D1-10 消費税の新設法人に該当する旨の届出手続」
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おすすめの案件を受け取る各種届出書は、ダウンロードか紙で入手できます。届出書の提出方法は、以下のとおりです。
消費税を納付する際の流れついては、「フリーランスの消費税は免除される?納税時の申告とインボイス制度について」を参考にしてください。
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おすすめの案件を受け取るインボイス制度は、事業者が正確に消費税を納めるために設けられた仕組みです。この制度により、仕入税額控除を適用するには、原則として必要事項が記載された適格請求書を保存しなければならなくなりました。適格請求書の記載事項は、以下のとおりです。
適格請求書は、適格請求書発行事業者に登録した事業者のみ発行可能です。免税事業者は登録を通じて課税事業者に移行すると、消費税の納付義務が生じます。
インボイス制度について詳しく知りたい方は、「インボイス制度とは?個人事業主に必要な対応をわかりやすく解説」も参考にしてください。
出典:
国税庁「インボイス制度とは」
国税庁「インボイス制度について」
国税庁「インボイス記載事項チェックシート」
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おすすめの案件を受け取るここでは、インボイス制度の課税事業者への影響を解説します。
インボイス制度で、仕入税額控除の適用要件と請求書の書式が変更されました。従来の区分記載請求書を保存していた事業者は、対応の変更を求められます。請求書の発行業務や経理の記帳業務を進めるときは、システムがインボイス制度に対応できているか確認しましょう。
適格請求書発行事業者への登録を希望する事業者は、登録申請書を提出する必要があります。手続きなく適格請求書発行事業者に移行できるわけではないので、気をつけましょう。課税事業者の申請手続きと同様、適格請求書発行事業者の登録申請もe-Taxで可能です。
出典:
国税庁「D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)」
国税庁「No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)」
仕入税額控除を適用するために、取引先を見直す必要もあります。取引先が適格請求書発行事業者でない場合、仕入税額控除が適用できないからです。取引先が免税事業者なら、今後課税事業者への移行予定があるかを確認しましょう。
課税事業者の請求書関連業務は、買手側と売手側それぞれの立場で複雑な面があります。前述した適格請求書の要件を満たさなければならないため、従来からの変更対応を要します。
買手側は、受領した請求書が適格請求書に当てはまるのか確認が必要です。売手側は、適格請求書の要件を満たした様式に請求書を変更する必要があります。
請求書の作成時の注意点については、「業務委託の請求書の書き方や項目を解説!テンプレート利用のメリットも紹介」を参考にしてください。
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おすすめの案件を受け取るここでは、インボイス制度の免税事業者への影響を見ていきましょう。
免税事業者はインボイス制度の開始に伴い、適格請求書発行事業者への登録をしてほしいと取引先から依頼されることがあります。特に取引額が大きいと、仕入税額控除を適用しなければ消費税の負担が大きくなるため、買手は売手に対してインボイス制度への対応を依頼してくる可能性が高いでしょう。
インボイス発行事業者への登録を取引先から依頼されて断ったときに、取引の値下げ交渉をされる可能性があります。
一般的に取引の金額交渉は自由ですが、インボイス制度を理由とした値下げ行為や、消費税分の支払いに応じない行為は下請法・独占禁止法に違反するおそれがあります。消費税分の値下げを要求されたときは、断るとよいでしょう。
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おすすめの案件を受け取る本記事では、課税事業者とは何かや消費税の仕組み、インボイス制度の影響などについて解説しました。
課税事業者は売上高にかかる消費税を納付する義務があり、仕入にかかる部分は仕入税額控除として差し引けます。インボイス制度の導入以降、仕入税額控除を適用するには、仕入先の適格請求書を保存する必要があります。
課税事業者になる際は、消費税課税事業者届出書や消費税課税事業者選択届出書などの書類を提出しましょう。
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