WordPressはフリーランスに最適？なるための準備と仕事内容

WordPressは、ブログソフトとして開発されましたが、コンテンツマネジメントシステム（CMS）として認識している人も多いのではないでしょうか。事実、CMSにおけるWordPressのシェアは、各種調査を見ても2位以下に大差をつけています。

CMSのデファクト・スタンダードと言ってもいいWordPressは、フリーランスエンジニアを志望する人には、おすすめの技術でもあります。

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未経験からでも！WordPressはフリーランスへの近道

WordPressの特徴としてまずあげられるのが、初期の学習を非常に行いやすいということです。機能の豊富なソフトゆえ究めるにはそれなりの手間と時間が必要ですが、基礎的なことはすぐに理解できるようになっています。

基本を習得しやすく、学習コストも低い

案件を受注できるスキルレベルに到達させることが、第一の目標となります。目標は概ね、以下に示す通りとなります。

• 基礎的なHTMLおよびCSSの知識がある。
• WordPress管理画面の扱いができる。
• HTMLをWordPress化できる。
• WordPressをサーバーにインストールできる。
• 基本的なデザインの知識がある。

ここまでの学習を、比較的容易に行うことができます。プログラミングスクールの利用が早道ですが、独学でも十分身につけることができます。

敷居が高そうなHTMLやCSS、デザインの知識については、模写によるトライ＆エラーで身につけることが可能です。WordPressは、こういった使い方によく対応できる構造になっています。

WordPressの魅力は、学習コストの低さだけではありません。サイトの改修を行いたいときに、上記の技能を身につけておけば、改修が容易にできるということです。

改修は主にページの追加、デザインや不具合などの修正です。広く利用されているWordPressには、こういった小さな案件は数多くあります。クラウドソーシングサイトなどを見ると、改修案件を容易に見つけることができます。

経験が乏しい状態でいきなり大きな案件に入るのは、難しい部分もあります。小さな案件で実績を積み上げていくことで、自信をつけることも大切です。

経験が少なくても、在宅でフリーランスが可能

さらに、WordPressを使用する案件は規模が小さなものが主流です。新規の開発でも1人でできるものが多く、チームで開発を行うという案件があまりありません。

このことも、経験が少なくても仕事を請けやすいというWordPressの特色につながります。在宅向きですので、とりわけクライアントへの常駐を望まない人には魅力的です。

PHPスキルを着実に上げられる

WordPressは、プログラミング言語であるPHPで作られています。WordPressの仕事では、PHPで書かれたプログラムを変更するシーンもあります。これも、一からプログラムを構築するわけではなく、完成されたものに対して変更を行う形になります。

繰り返しになりますが、WordPressは利用人口が非常に多く、修正方法がわからなくてもネット検索でそのヒントを容易に拾うことができます。また、実際の変更結果はその場で確認することができますので、PHPやプログラミング言語への理解が浅い人であっても、変更内容の意味をすぐ知ることができます。

WordPressを使った仕事を繰り返すことで、ゆっくりとはいえ着実に、PHPのスキルを向上させることができます。

高単価の案件も多い

WordPressの仕事は、単価も比較的高いことが多くなります。クラウドソーシングサイトを見ても、同じWebサイト関連となるHTMLやCSSを使った開発案件に比べると、単価は高めです。これには、HTMLやCSSを操作できる人は比較的多く、WordPressで開発ができる人はまだ少ないからという理由があります。

またWordPressで作ったサイトは、継続的に手を入れる必要があることも多くなります。このことは、開発や修正の仕事を請けたサイトについては、その後も潜在的な需要があることを示します。

残念ながら、フリーランスには不安定性がつきものです。金額が小さくても保守契約をいくつか締結できれば、収入を安定させることができます。

ライティングの仕事にもつながる

また、Webライティングができる人にとっては、WordPressのスキルを得ることにより、ライティングの仕事につなげることもできます。WordPressで構築したサイトのオーナーにとっては、アクセス数の増加は大きな関心事です。

そのために有効なのが、SEOを意識した記事を書くことができるライターです。ライティングを受注したことがきっかけとなり、WordPressの仕事を受注するケースもあります。WordPressの技術を持った人は、Webライティングのスキルを身につけて受注を狙ってもいいでしょう。

このように、WordPressのスキルを持つことで、フリーランスとしての可能性は大きく広がると言えるでしょう。

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WordPress制作の手順

WordPressエンジニアの仕事について、具体的な流れを追っていきましょう。ここでは、小規模な企業サイトを作る、一般的な手順について説明します。

前提として、サイトの構成等はクライアントからの指示があり、WordPressをインストールする環境は用意されており、開発には既存のテーマを用いることとします。

WordPress本体のインストール

多くの場合、WordPressを使ったWebサイトは、レンタルサーバー上に展開されています。また、独自ドメインを取得して、サイトを運用しているケースも増えています。

レンタルサーバーなど、クライアントから用意された環境に、WordPressをインストールします。主要なレンタルサーバーでは、WordPressのインストールはいくつかの設定のみで、簡単に行うことができます。

テーマの選定とインストール

WordPressの開発で重要な意味を持つのが、テーマの選定です。新しく作るWordPressサイトでの、構成あるいはコンテンツを考慮して使用するテーマを決めます。

テーマには、無料のものと有料のものがあります。有料テーマは、デザイン性も高く機能も豊富になっています。価格にも幅がありますので、あらかじめリサーチしておくといいでしょう。対象となるテーマをダウンロードして、インストールを行います。

WordPressでできることを追加するプラグインも、必要に応じてインストールします。

コンテンツの作成

まずは、固定ページの設定を行います。WordPressにおける固定ページとは、ブログや掲示板のように投稿を行うページ以外を言います。これらについての基本的な設定を行います。

さらに、ページレイアウトの編集を行います。サイトのタイトル変更、キービジュアルとなる画像の設定といったことを行います。続けて、固定ページやフッターの編集を行っていくと、サイトとしての体裁が整ってきます。

デザイン等の調整

コンテンツができ上がったら、HTMLやCSSを変更して、デザイン面の調整を行います。デザインはクライアントから指示があることも多く、それに沿って変更を行います。デザインについては、HTMLやCSSに詳しい人に外注に出すこともあります。

また、表示項目の追加や変更も、必要に応じて行います。この場合はPHPを用いることになります。最初のうちは難しく感じるかも知れませんが、条件分岐や繰り返しのような構文を覚え、使えるようになったあたりから、勘所をつかむ人が多くなります。

これらの作業が終わると、各種のテストを行い、結果がOKであれば納品となります。ページ追加や修正といった仕事では、必要な作業を行いテスト、納品となります。

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実際の単価は？

レバテックフリーランスのWordPressの求人・案件一覧を見てみましょう。気になるWordPress制作の単価は、2021年3月22日時点で35万円から105万円の間にあり、平均が66万円となっています。

個別に確認すると、高額案件についてはWordPress以外の技術要素が要求されるものがかなり多くなっています。WordPressの要素が強い案件でも、本格的なPHPでの開発力が要求されています。

多くの場合、PHPのスキルは、WordPressでの開発経験を積むことで、徐々に向上していくものです。経験を積むことで、WordPressを活かした高額案件の受注を目指すことは、十分可能であると言えます。

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WordPressエンジニアになる方法

WordPressエンジニアになるには、これまでに述べてきたような技能や知識が必要になってきます。それらは、どのようにして身につけるのでしょうか。主な方法としては、以下が考えられます。

独学

独学の場合における大きなメリットは、少しの時間であっても学習を積み重ねることで、知識等の習得が可能なことにあります。また、費用面での負担が少ないことも魅力です。

手順としては、WordPressの学習サイトが提供している動画で概要をつかむところからはじめるといいでしょう。学習サイトはいくつかありますので、好みで選んでください。動画を見ながら、実際に自分でも操作をしてみることが、習熟のための早道です。

書籍も利用しましょう。ネット上の情報より体系的に書かれていますので、断片的だったWordPressの知識がつながり、迅速な課題解決ができるようになります。

プログラミングスクール

プログラミングスクールの活用も、有効な手段です。独学の場合、特に学習の初期には不明点の解決が難しいことも起こります。スクールでは、わからない部分も速やかに、講師に確認することができます。

新しい技術を習得する場合、わからない部分をそのままにせず、早めに解消することが大切です。費用は必要になりますが、その分のメリットはあると言えます。

企業で経験を積む

企業で、WordPressの経験を積むという方法もあります。WordPressの開発会社でも、未経験者に対して求人を出していることがあります。

現実には年齢の壁があり、30代以降にはきわめて狭き門とはなります。それでも、先輩となる同僚たちからさまざまな知識や技術を効率的に得ることができるのは、技術を身につけたい人にとっては、大きな魅力となるでしょう。

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必要なスキルは？

WordPressエンジニアには、WordPress以外にも必要となるスキルがあります。

プログラミング言語・マークアップ言語

Webを構成する基本となるHTML、ページの見え方を支持するCSSについても、最低限となる部分は知っておきたいところです。HTMLはマークアップ言語と呼ばれるものの一種で、CSSはそれを補完する位置づけです。この2つの言語は、習得は比較的簡単とされています。

プログラミング言語では、これまでもたびたび登場したPHPの習得が必須となります。プログラミングの経験のない人は少し戸惑う部分はあるかも知れませんが、こちらも習得の難易度は高くはありません。

HTMLファイルのWordPress化

よくある依頼に、でき上がっているWebページ（HTMLファイル）のWordPress上への追加があります。その場合、HTMLファイルをWordPressに対応させる必要があります。

必要となる作業は概ね、以下に示す通りです。

• 読み込みファイルのパス変更
• HTMLファイルの分解
• ヘッダー・フッターのWordPress対応
• リンク要素のパス変更
• CSSファイルの編集

読み込みファイルやリンク要素のパス変更では、PHPの知識も求められます。とはいえ、一回内容を理解してしまえばそう難しいものではありません。

いずれも定型的な作業ですので、経験を重ねていくことで、効率的に行えるようになります。

各種プラグインに関する知識

PHPには、いろいろな機能を追加できるプラグインが多数用意されています。

最低限必要となるプラグイン、要望を実現するために必要なプラグインを選び、設定ができるレベルが要求されます。プラグイン同士での相性から、不具合が発生するケースもありますので、取捨選択と代替案を選ぶことができるだけのノウハウも持っておきたいところです。

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案件を獲得するには

どのようにして案件を獲得するのかも、知っておきたいところです。

フリーランスエージェント

まず検討したいのは、フリーランスエージェントです。WordPressはフリーランスとの相性がよく、案件も豊富です。エージェントを利用すると、コーディネーターのサポートも期待できます。さらには業界動向など、さまざまな情報を得ることができます。

WordPressに一定以上のスキルがあって、高額な案件を目指す場合には、このフリーランスエージェントの活用は不可欠であると言えるでしょう。

人脈の活用

過去の勤め先や友人の紹介など、人脈の活用も積極的に検討してください。これまで行ってきたWordPressでの仕事実績などをポートフォリオとしてまとめ、どのようなものを作ることができるかをアピールしていくことで、仕事につながることがあります。

ホームページやブログを作りたい人がいないか、周囲に声がけしてみると、案外見つかるものです。人間関係ができ上がっている相手との仕事ですから、根底に信頼感があります。安心して仕事に取り掛かることができることは、大きなメリットと言えるでしょう。

ブログやSNSでのアピール

インターネットを利用して仕事を確保する場合、クラウドソーシングサイトの利用が思い浮かぶ人も多いでしょう。こちらも有効ですが、意外と有効なのが、ブログやSNSでのアピールです。

ブログであれば、自分で開発したWordPressでのブログを利用することで、アピールに説得力を持たせることができます。SNSでも、WordPressで勉強したこと、仕事としての実績、やりたいことなどを発信することで、企業担当者の目にとまったり、他のWordPressエンジニアと出会ったりするなど、仕事の可能性は広がります。

こちらは一般に、相応の時間が必要になる方法です。少しずつでいいので、日々発信していきましょう。

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案件獲得率アップはスキルの「掛け算」で

WordPressは、それ単体ではなく、周辺のさまざまな技術やスキルと組み合わせ、Webサイトを作り上げていくものです。ゆえに、関係するスキルを多く身につけておくことで、可能性は大きく広がります。

WordPressと組み合わせるスキルにはさまざまなものがあります。いくつか、例をあげます。

• インフラの構築力
• デザイン
• ライティング
• Webマーケティング
• データベース

こういったスキルを組み合わせていくことで、足し算ではなく掛け算的に可能性が広がっていきます。1つを究めるよりは、複数のスキルを、一定水準まで到達させることを優先したいところです。

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まとめ

ここまで見てきた通り、WordPressの技術習得は比較的容易であると言えます。WordPress本体に加え、HTMLやCSS、さらにはPHPとやや広い範囲の知識が必要にはなるものの、フリーランスエンジニアとして要求される、ミニマムの知識量はそう多くありません。

このことは、仕事を請けるレベルに立つまでの時間が比較的短いことを意味します。大きな案件をこなせるようになるまでには、習熟度を高める必要はあります。それでも、実務をこなしていくことで、高いスキルをつけていくことは十分可能です。

WordPressには、中～小規模のプロジェクトが多くなることも特性としてあげられます。このことは、クライアントへの常駐が必要になるようなチーム開発より、1人でこなせる案件が多数であることを意味します。必然的に在宅フリーランス向けの案件も多くなります。

需要が旺盛でありながら、WordPressを扱える人は決して多くありません。それゆえに、単価が高い案件が多いことも特徴です。フリーランス希望の人には、魅力的なスキルと言えるのではないでしょうか。

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