個人事業主が引っ越ししたらどうする?移転手続きについて解説

最終更新日:2025年03月11日

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この記事のまとめ

  • 個人事業主が引っ越しする際は、開業届の再提出や税務署への住所変更手続き、社会保険や国民年金などの手続きが必要となる
  • 確定申告は、引っ越し時期によって提出先税務署が変わるため注意が必要である
  • 事務所の引っ越し費用は経費に計上できるが、住居兼事務所の場合は事業用として使用している割合を按分する必要がある

個人事業主が転居する際は、通常の引っ越しとは異なる手続きも必要になります。会社員と違い、引っ越し代を経費にできるかどうかも事前に把握しなければなりません。

引っ越す時期次第では確定申告時の方法も変わるので、手続きの流れを知るのも重要です。本記事では個人事業主特有の移転手続きのほか、通常の引っ越しの流れも紹介します。

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個人事業主の引っ越し時に必要な届出書類とは

個人事業主が引っ越す際は、開業届の再提出が必要です。引越し後1ヶ月以内に提出しましょう。なお、従来は必要だった次の書類は、税制改正によって2023年以降は不要となりました。

  • 「所得税・消費税の納税地の異動に関する申出書」
  • 「所得税・消費税の納税地の変更に関する申出書」

従業員を雇用しているときや振替納税を利用中のときなどは、追加の手続きが要求されることもあります。届出書を提出するときは、抜けている手続きがないかよく確認しましょう。

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個人事業主で引っ越し時に必要な書類【納税地別】

一般的に、納税地とは住所地を指します。国内に住所がある人はその地域が納税地になります。確定申告書は提出時の納税地を取り仕切る税務署へ提出しましょう。ここでは、引っ越しで必要な書類を納税地別に紹介します。

自宅を納税地にしているとき

自宅を納税地にしているときに必要な手続きは、次の通りです。

  • 自宅の住所と管轄税務署が同時に変わる場合:
    「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出する。以前は「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」も必要だったが、2023年1月1日以降は税制改正によって、確定申告書に記載している場合は提出が不要になった。

  • 自宅の住所は変更されるが管轄税務署は変わらない場合:
    「個人事業の開業・廃業等届出書」のみを提出する。

自宅以外を納税地にしているとき

自宅以外を納税地にしているときに必要な手続きは、次の通りです。

  • 事務所の住所と管轄税務署が変わる場合:
    「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出する。以前は「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」も必要だったが、2023年1月1日以降は確定申告書に記載すれば提出不要になった

  • 事務所の住所は変わるが管轄税務署は変わらない場合:
    個人事業の開業・廃業等届出書のみを提出する。

  • 自宅の住所は変わるが管轄税務署は変わらない場合:
    通常の引っ越し時の手続き以外は必要なし。

海外を納税地にするとき

海外への引っ越しで滞在期間が1年を超える場合は、海外が納税地になります。一部のケースを除いて日本に納税しなくてよくなるため、「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出して廃業してください。

手続きには、次に挙げる書類が必要です。

  • 「個人事業の開業・廃業等届出書」
  • 「所得税の青色申告の取りやめ届出書」
    国民年金の手続き書類(状況に応じて)

国民年金の手続き書類が必要かどうかはケースによって異なるため、事前に調べておきましょう。

日本に住所を残して海外に滞在するとき

海外に居住しているものの、日本に住所を残している人もいます。海外に居住していても日本に住所があり、かつ海外への滞在が1年未満の場合は国内居住者になるのがポイントです。日本に住んでいるときと同じように国内での納税義務が発生します。

その場合、海外で得た所得も課税対象として扱われます。海外が納税地になるケースとは異なり、日本の納税地の管轄税務署に税金を納めなくてはならないため注意しましょう。

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納税地の特例を利用する場合

特例を利用できる条件と、特例を受ける方法について解説します。これから引っ越しする人は、特例を受けられるかどうか確認しておきましょう。

特例を利用できる条件

納税地の特例を使うと、自宅ではない場所でも納税地にできます。国内に住所以外の居所を持つ人は、住所地の代わりに居所地を納税地にすることが可能です。

また、国内に住所または居所がある人が他に事業所を持つ場合は、事業所の場所を納税地にできます。条件を満たしている人が必要な届出を税務署長に提出すると、納税地の特例が利用可能です。

引っ越し前には、自分が特例を利用できる条件を満たすか確認しておきましょう。

特例を受ける方法

納税地の特例を利用したい場合は、本来の納税地を取り仕切る税務署長に向けて、「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」に特例を受けたい旨を記載して提出します。

そのほか、引っ越しと同時に納税地を変更したい人も「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」を提出しましょう。納税地を変更する場合は、なぜ特例を利用したいのか可能な限り詳しく記入しなくてはなりません。

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再提出期限を過ぎてしまった場合

開業届の再提出は移転から1ヶ月以内と定められているものの、提出期限を過ぎても特に罰則はありません。定められた期限を過ぎていても再提出は可能です。再提出を忘れていたことに気が付いたら、できるだけ速やかに提出しましょう。

納税を怠った場合は追徴課税されることがあります。書類の提出や納税は漏れがないように行い、万が一抜けがあったことに気づいたら速やかに対応しましょう。

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従業員がいる場合の住所変更

個人事業主の中には、従業員を雇っている人もいるでしょう。そのような場合は、異なる手続きが必要です。

ここからは、従業員を雇っているときの住所変更手続きについて解説します。該当する方は引っ越し前に確認しておきましょう。

社会保険

従業員がいる場合の社会保険の手続きでは、日本年金機構に必要書類を提出する必要があります。手続きに必要な書類は、次の2つです。

  • 健康保険・厚生年金保険 事業所関係変更(訂正)届
  • 健康保険・厚生年金保保険 適用事業所名称/所在地変更(訂正)届

書類は引っ越しから5日以内に年金事務所の窓口へ持ち込み、もしくは郵送します。提出先は、事業所の所在地を管轄する年金事務所です。

労災保険

従業員がいる場合の労災保険の手続きでは、所在地を管轄するハローワークに必要書類を提出します。手続きに必要な書類は、次の2つです。

  • 労働保険関係届出書 訂正・取消願(帳票名:労働保険名称、所在地等変更届)
  • 雇用保険事業主事業所各種変更届

ハローワークで手続きをするには、「労働保険名称、所在地等変更届」の控えも必要です。引っ越しから10日以内に、窓口への持ち込みか郵送で提出しましょう。なお、雇用保険の被保険者を雇用していないときはハローワークでの手続きは必要ありません。

その他、個人事業主におすすめの保険や制度を知りたいという方は、「個人事業主の保険|加入を検討した方がいいおすすめの制度を紹介」の記事も参考にしてみてください。

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住所変更後の確定申告

ここでは、引っ越した時期ごとの確定申告方法を解説します。申告期間中の引っ越しは特に手続き方法に迷いやすいため、事前に確認しておきましょう。

期中に引っ越したとき

確定申告を行う税務署は、確定申告を提出する時期によって決まります。期中に引っ越したときは、引っ越した後の住所を取り仕切る税務署で確定申告しましょう。引っ越し前の住所を管轄する税務署での手続きは、特に必要ありません。

1月2日~2月15日に引っ越したとき

年が変わってから確定申告期間よりも前に引っ越すと、申告時はすでに新しい住所地に居住していることになります。そのため、1月2日から2月15日の間に引っ越しをした場合は、引っ越した後の地域で確定申告してください。

住民税は毎年年明け時点で住所がある人が課税対象のため、所得税の確定申告書には年明け時点の住所を記載しましょう。また、住民税は年が変わった時点での住所を管轄する自治体へ納めます。

2月16日~3月15日の間に引っ越したとき

確定申告の期間中に引っ越した場合も、引っ越し後の地域で申告をします。ただし、確定申告を済ませてから引っ越す場合は、転居前の住所を管轄する税務署で申告することになります。確定申告書は、提出時の納税地を取り仕切る税務署長へ提出してください。

たとえば、2月20日に引っ越す予定で確定申告を2月16日にした場合、旧住所の管轄税務署で手続きします。一方で、2月20日に引っ越しをしてから3月10日に確定申告するなら、新住所の管轄税務署で手続きしましょう。

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税務署以外で行う手続き

個人事業主が引っ越すときの手続きは、税務署で行うものだけではありません。ここでは、国民年金の手続きと国民健康保険の手続きについて解説します。どちらの手続きにも期限があるため、忘れずに行いましょう。

国民年金

マイナンバーと基礎年金番号が紐づいている被保険者の場合、国民年金の住所変更届は必要ありません。マイナンバーと基礎年金番号の紐づけがされていない場合は、14日以内に市町村役場へ変更届を提出しましょう。

国民年金については、「個人事業主が加入する国民年金とは?制度の概要や手続きについて解説!」の記事でもまとめているので興味のある方はご覧ください。

国民健康保険

国民健康保険については、初めに引っ越し前に市町村役場で資格喪失手続きをします。

次に、引っ越し後に市町村役場で加入手続きをしましょう。転出届や転入届の提出とまとめて手続きをするとスムーズにやりとりが進みます。加入手続きは、引っ越しから14日以内に行うよう定められています。

なお、同じ市町村内で引っ越す場合は転居先で住所変更のみすれば良いため、加入手続きは必要ありません。

国民健康保険については、「個人事業主向けの年金や健康保険は?代わりになる制度も紹介」の記事もチェックしてみてください。

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通常の引っ越し手続き

個人事業主かどうかに関係なく行わなければならない、通常の引っ越し手続きについても紹介します。引っ越し前後はやることが多く慌ただしくなりやすいため、手続きにもれがないかよく確認しましょう。

引っ越し前に行う手続き

引っ越し前に行わなくてはならない手続きとしては、次のようなものが挙げられます。

  • 賃貸物件の解約手続き
  • 粗大ごみの処分手続き
  • 火災保険の住所変更手続き
  • 転出届の提出
  • 国民健康保険の資格喪失手続き
  • 印鑑登録の抹消
  • ライフラインの解約手続き
  • インターネットの解約、引っ越し手続き

そのほか、引っ越し業者への連絡・予約も早めにしておきましょう。犬や国の特定動物に指定されている動物を飼っている人が別の市区町村へ引っ越すときは、ペットの登録事項変更届も必要です。

詳しい住所変更のやり方については、「個人事業主の住所変更のやり方は?必要な書類や届出などを解説」の記事でも詳しく解説しています。

引っ越し当日に行う手続き

引っ越し当日は、新居に移る前にガスや水道など、ライフライン使用停止の立会いが必要な場合があります。荷物の搬出・掃除などを終えて旧居の明け渡しが済んだら新居に移り、電気・水道を開栓します。

開栓の手続きは新居に届いた申込書を郵送するか、電話やファックス、インターネットなどで連絡しても構いません。ガスは住人の立ち会いのもと業者に開栓してもらわなくてはならないため、事前にスケジュールを確認しておきましょう。

引っ越し後に行う手続き

引っ越し後は、転居届や転入届など必要書類を提出しましょう。転居届と転入届は引っ越し後14日以内に提出するよう定められています。

マイナンバーの住所変更は他市区町村へ転居した人だけではなく、同一市区町村の範囲で引っ越した人も行わなくてはなりません。他市区町村へ引っ越した場合は、印鑑登録も必要です。

また、年金・保険の手続きも忘れずに行いましょう。運転免許証を所持している場合は記載事項変更も必要です。

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事務所を引っ越すとき特有の注意点

住居と事務所が兼用で、自宅の引っ越しと同時に事務所を移転する人もいるでしょう。個人事業主は、会社員と比べて入居審査に落ちやすいため注意が必要です。

事務所として物件を選ぶ際は、事業所としての利用ができるかどうかを確認してから話を進め、仕事をするうえで適した間取りを選びましょう。

また、仕事でインターネットが必要な場合は、回線の引き込みができるかも事前に確認しておきます。

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個人事業主の引っ越し費用は経費にできるか

個人事業主として活動するうえで、引っ越し費用を経費で落としたいという方もいるでしょう。ここからは、経費にできる引っ越しと、できない引っ越しについて解説します。
また、経費にする場合の仕訳についても紹介します。

事務所の引っ越しであれば経費にできる

事務所の引っ越しは事業に関するものと見なされるため、経費にできます。ただし、敷金は経費にできないため注意しましょう。引っ越すのが自宅のみで事業所を移さない場合は、事業に関係ないと見なされるため経費にできません。

経費にできる引っ越しの内容

住居兼事務所の状態から事務所だけを切り離す際は、引越費用のすべてを経費計上できます。一方で、住居兼事務所にしている建物をそのまま引っ越す場合は、事業用になる割合を家事按分しなくてはなりません。

建物の住居用・事業所用の割合を、地代家賃や水道光熱費などを基準に分けて考えましょう。合理的・常識的な割合で事業用となっているなら、その分にかかった費用を経費として計上できます。住居用とされた割合は経費になりません。

引っ越し費用を経費にする仕訳

事務所の移転費用を経費計上したいときの仕訳では、以下の勘定科目が想定されます。

  • 引っ越し業者に支払った金額:「雑費」
  • 粗大ごみの処理費用:「支払手数料」「雑費」
  • 原状回復費:「除去損」
  • 仲介手数料:「支払手数料」

退出時に建物の修復が必要な場合、そのための原状回復費用は敷金から差し引かれます。敷金は経費になりませんが、差し引かれた金額は修繕費として敷金・保証金と相殺が可能です。

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まとめ

個人事業主の引っ越しには、普通の引っ越しにはない多くの手続きが必要です。手続きは定められた期間内に行う必要があります。また、確定申告の前に引っ越すのか、後に引っ越すかによって手続き場所が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

事務所のみの引っ越し費用は一括で経費に計上できる一方で、建物を事務所兼住居として使っている場合は按分が必要です。何を基準に按分するかを決めておきましょう。

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