最終更新日:2025年03月12日
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この記事のまとめ
2023年10月から「インボイス制度」が始まりました。「インボイス制度とは何?」「どのような影響があるか知りたい」「どのような対応が必要?」と思う方もいるでしょう。
そこで本記事では、インボイス制度の目的や登録申請の流れ、個人事業主が対応すべきことをわかりやすく解説します。制度への理解を深めたい方は、ぜひチェックしてみてください。
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希望にあう案件を受け取るインボイス制度は2023年(令和5年)の10月1日から導入されました。正式名称は「適格請求書等保存方式」です。適格請求書は事業者間でやりとりする請求書や納品書で、消費税の納税額を計算する書類を指します。
売り手である事業者が買い手へ請求書を発行し、双方が適格請求書を保存すれば仕入税額控除が適用されます。消費者はインボイス制度に対応する必要はありません。
請求書の書き方については、「業務委託の請求書の書き方とは?フリーランスが知るべき作成の注意点を解説」の記事でも詳しく解説しています。
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希望にあう案件を受け取るインボイス制度の目的は、消費税額の明確な把握です。
現在(2023年10月)の日本は、2019年10月の消費税増税の影響で消費税率が2種類あります。原則は10%で、食品や新聞などは8%です。そのため、仕入や販売に8%と10%の消費税率が混在する可能性が出てきます。
消費税額を正確に計算するには、商品ごとの価格と税率が記録された請求書の保存が必要であり、インボイス制度が導入されました。また、不当な利益を防ぐ目的もあります。
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希望にあう案件を受け取るインボイス制度の開始と同時に「適格請求書発行事業者」になるには、2023年の9月30日までに登録しなければなりませんでした。しかし、2023年10月以降であってもインボイス登録の申請は可能です。
10月以降にインボイスを発行したいときは、提出する日から15日以降の日を登録希望日として申請します。インボイスの発行には、税務署から通知される登録番号が必要です。
ただし、通知には2週間から1ヶ月程度かかる可能性があります。取引先が仕入税額控除を求めている場合は早めに登録しましょう。
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希望にあう案件を受け取るインボイスを交付する際は、登録申請書を提出して「適格請求書発行事業者」にならなければなりません。インボイス制度の登録申請方法は、郵送とWeb(e-Tax)の2種類から選択可能です。ここからは、2種類の登録申請の流れを紹介します。
書面で登録をしたいときは、最初に登録申請書をダウンロードしてプリントアウトします。登録申請書は国税庁のWebサイトからダウンロード可能です。
登録申請書の記入例を参考に必要事項を記載し、本人確認書類を同封して「インボイス登録センター」へ郵送しましょう。審査が終わると登録は完了です。
e-Taxで登録申請をしたい場合は、最初にe-Taxソフトにログイン(マイナンバーカード使用)します。利用者識別番号の取得後、登録申請データを作成して送信しましょう。
e-Taxソフトでの申請は問答形式が採用されています。インターネットだけで手続きが完結するため、時間がない方でも簡単に申請可能です。
入力後は、登録したメールアドレスに登録通知データが格納されたメールが届きます。データを確認し、問題がなければ登録完了です。
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希望にあう案件を受け取るインボイス制度を運用するときは、制度の内容やルールを正確に把握しましょう。ここでは、インボイス制度の基本となるルールを4つ紹介します。
インボイスを発行できる人は、税務署に申請して受理された適格請求書発行事業者(課税事業者)のみです。課税売上高が1,000万円以下の事業者は「免税事業者」でいる選択ができますが、この場合インボイスは発行できません。
取引先からインボイスの発行を求められた際は、適格請求書発行事業者になるための登録申請をしましょう。受理された後は「課税事業者」になり、課税売上高が1,000万円以下であっても消費税を納める必要があります。
インボイス制度で使う請求書には、以下を記載します。
小売業や飲食店業、タクシー業など、不特定かつ多数に向けて事業を営む事業者は記載事項が少し簡易化されます。簡易化された記載事項は以下のとおりです。
記載する際は、自身の事業内容にも注意しましょう。
適格請求書の発行がない取引は仕入税額控除が受けられず、納税額が増えます。そのため、以下のような問題が起こる可能性があるでしょう。
上記のリスクを避ける目的で適格請求書発行事業者になると、消費税額の申告や納付が必要になります。
今までは取引価格が3万円未満であれば、領収書がなくても帳簿のみで仕入税額控除が適用されました。しかし、インボイス制度は3万円未満の取引でも適格請求書の領収書がなければ、仕入税額控除が適用されません。
取引先から求められた際は3万円未満でも領収書を発行して保存ましょう。保存期間は、課税期間は消費税の申告期限から7年間、青色申告法人で欠損金がある場合は10年間です。
消費税について詳しくは、「個人事業主の消費税の基礎知識|計算方法やインボイス制度についても紹介」の記事でもまとめているので興味のある方はご覧ください。
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希望にあう案件を受け取る主な取引先が免税事業者であれば、免税事業主のままでも変わらずに取引ができます。ここでは、取引相手が課税事業者である場合に免税事業主が受ける影響を2つ紹介します。
取引先(買い手)が免税事業者である場合、適格請求書の発行は必要ありません。そのため、取引先が課税事業者と免税事業者のどちらが多いか確認する手があります。取引状況や経過措置を考慮したり、必要に応じて取引先と話し合ったりしましょう。
免税事業者のままでいると、仕事や収入が減る可能性があります。仕入税額控除が受けられないためです。ただし、インボイス制度開始後の一定期間は、免税事業者との取引であっても一定割合の仕入税額控除ができる経過措置が設けられています。
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希望にあう案件を受け取るここでは、3つの課税事業者が対応する事柄を3つ紹介します。
インボイス制度により、適格請求書が発行された取引は仕入税額控除が受けられます。
適格請求書は、適格請求書発行事業者(課税事業者)のみ発行できる書類です。仕入れ先や外注先などの「売り手」が適格請求書発行事業者ではない場合、仕入額控除が受けられず、消費税の納付額が上がります。
そのため、最初に取引先が課税事業者か免税事業者かを確認しましょう。
売上に関して、課税事業者は「インボイスを発行する側」になります。求められる対応は以下のとおりです。
仕入では、課税事業者が「インボイスを受け取る側」になります。求められる対応は以下のとおりです。
取引時は自分がどちら側になるかを確認した上で、発行と受け取りの流れをおさえましょう。
インボイス制度は、2023年の制度開始から6年間の経過措置がとられます。
免税事業者からの仕入でも、インボイス制度の開始から3年間(2026年まで)までは80%の仕入れ額控除が可能です。また、2026年10月1日からの3年間(2029年まで)は50%の仕入税額控除が可能です。2029年以降の経過措置はありません。
インボイス制度については、「フリーランスの消費税は免除される?納税時の申告とインボイス制度について」の記事でも詳しく解説しています。
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希望にあう案件を受け取るインボイス制度は「ひどい」「やばい」といった意見もあるようです。ここでは、インボイス制度がネガティブに言われる理由を2つ紹介します。
免税事業者との取引では、買い手側の課税事業者に仕入税額控除の適用がされません。免税事業者の仕事に対して、値引きや取引の中止、仕事の減少などが発生する可能性があります。
しかし、適格請求書発行事業者(課税事業者)になると、今まで免税されていた売上1,000万円以下の事業者も税金を納めなければなりません。この場合、手元に入る収入が少なくなります。
インボイス制度により経理業務が煩雑化し、負担が増大するのもデメリットです。その結果、中小事業者の倒産を招く恐れがあります。
しかし、「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」というインボイス制度に対応した補助金もあります。
IT導入補助金は、経営課題を解決するITツールの導入を支援する制度です。小規模事業者持続化補助金は、制度変更により小規模事業者が受ける問題(インボイスや賃上げ)に対応するためにあります。
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希望にあう案件を受け取る2023年(令和5年)の10月1日から導入されたインボイス制度は、消費税を正確に計算するための制度です。8%と10%の消費税率が混在している中、正しい税額を計算する目的で設けられました。
インボイス制度は、馴染みがない方からすると難解に感じるでしょう。しかし、今後も取引を続けるためにぜひ把握しておきたい制度といえます。本記事を参考に、インボイス制度への理解を深めてください。
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