課税売上高とは?算出方法や納税の判断基準、必要な手続きなどを解説

最終更新日:2025年03月12日

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この記事のまとめ

  • 課税売上高とは、消費税の対象となる売上のことで、個人事業主は課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者となり消費税の納税義務が発生する
  • 課税事業者になると、高額な設備投資をした場合などに消費税の還付を受けられるメリットがある一方、事務作業が増えるというデメリットもある
  • 個人事業主は、課税売上高が1,000万円を超えそうになったら、課税事業者になるメリット・デメリットを比較検討する必要がある

事業者は一定以上の売上を出すと消費税の納税が必要になります。消費税を納めるかどうかは、課税売上高で判断されるのがポイントです。

本記事では個人事業主に向け、課税売上高とは何かを解説します。納税条件・手続き内容も紹介するので、自分が課税事業者に当てはまるかがわかり、必要な対応も把握できるでしょう。消費税の理解を深めるため、ぜひお読みください。

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課税売上高とは

課税売上高とは、消費税がかかる取引売上です。本業・副業問わず、事業に関わる売上の多くが課税売上に該当します。

たとえば、本業とは別に講演を行ったり記事を執筆したりする副業の報酬も課税売上高の一部です。売上高から返品・割引・割戻しした金額がある場合は差し引かれます。

課税売上高の計算方法

課税売上高の計算方法は以下のとおりです。

消費税がかかる売上-(取引上の返品・値引き・差し戻しの合計)=課税売上高

課税売上高は税抜きで計算します。基準期間中に免税事業者である場合は売上に消費税が含まれず、売上をそのまま課税売上高として計上します。

また、仕入れにかかった消費税は課税売上高として差し引けます。ただし、仕入れで課税された旨を示す帳簿や請求書の保存が条件です。さらに、非課税の取引でも差し引きが可能です。

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消費税とは

消費税は間接税の1つで、日常生活における商品やサービスの購入で発生する税金です。事業者は消費者から商品代金と一緒に税金を預かり、その後仕入れにかかった消費税を除いて消費税を国に納めます。

個人事業主も同じ流れです。個人事業主の場合、基準期間から2年後もしくは特定期間から1年後に消費税を納める義務があると覚えておきましょう。

消費税不要の取引例

非課税取引や課税の対象外取引も存在します。たとえば以下のような取引です。

  • 非課税取引:
    土地の譲渡や貸付、住宅貸付、社会保険・医療保険、介護保険法に基づく居宅サービスおよび施設サービス

  • 課税の対象外取引:
    海外での取引、寄付や贈与、出資に対する配当

消費税申告の際は、上記のような取引と課税取引を分けておけば間違いを防げるでしょう。

税金については、「業務委託契約の税金|所得税・住民税の概要や確定申告の方法とは」の記事でも詳しく解説しています。

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課税売上高が関わる制度

課税売上高は消費税納税の判定に使われるだけでなく、簡易課税制度の判断基準にもなっています。事業を営む上で必要な知識のため、覚えておくと便利です。

消費税の納税

消費税の納税義務の判定は、課税売上高を基準にします。

課税売上高が1,000万円を上回ると課税事業者となり、消費税を納めなければなりません。課税売上高が1,000万円以下なら消費税を納める必要はありませんが、消費税の還付は受けられなくなります。

大型設備や高額備品の購入で消費税が高額になった場合、課税事業者の方が有利になる可能性もあるでしょう。

仕入税額控除

事前の仕入れに対し売上が少ない場合、納めた消費税が返ってくる制度を「仕入税額控除」といいます。仕入れ時に預かった消費税額と比べ、仕入れ時に払った消費税額が超過していると、超えた分の還付を受けられる仕組みです。

輸出業は、国内で仕入れた商品を海外で販売する際に消費税を徴収できません。このため課税売上高が判断基準となり、超過分を計算する材料として使用します。

簡易課税制度の判定

簡易課税制度は、課税売上高に「みなし仕入れ率」を入れた金額を控除することで、消費税をより簡単に計算できる制度です。個人事業主の多くが採用していると考えられます。

基準期間内に課税売上高が5,000万円以下で、「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出すれば利用可能です。課税売上高が重要な判断材料として使われます。

簡易課税制度は原則2年間の継続が条件です。高額な買い物ではみなし仕入れ率より消費税額の方が大きくなり、損をする可能性も。「簡単に消費税計算ができるから」と安易に簡易課税制度を利用しないようにしましょう。

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課税事業者となる判定基準

課税事業者には基準が存在します。基準期間、もしくは特定期間内に課税売上高が税抜き1,000万円を超えれば課税事業者です。課税売上高が1,000万円以下のときは免税事業者となり、納税が免除されます。

ただし、課税売上高が1,000万円以下であっても、所定の届出をすると課税事業者になれます。

基準期間と特定期間

基準期間は個人事業主の場合、課税対象の売上の2年前から2年間です。たとえば、2023年に課税売上高が1,000万円を上回れば、2025年に課税事業者となります。法人は課税期間の前々事業年度を基準期間とします。

特定期間は個人事業主の場合、基準年の前年の1月1日から6月30日の期間です。7月1日から12月31日の間に開業した場合、特定期間はありません。法人の場合は、基準事業年度の前年の上半期(事業年度開始日以後6か月)の期間を指します。

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課税事業者になって受ける影響

ここからは、課税事業者になることで受ける影響を紹介します。

支払った消費税が多いと還付を受けられる

支払った消費税が納税すべき消費税額より多いと、超過した分の還付を受けられます。

消費税が多く発生する投資、たとえば高額な設備・備品を購入したり輸出免税取引をしたりするときは、課税事業者になって還付を受けるのがおすすめです。課税期間開始日の前日までに納税地管轄の税務署へ書類を提出すれば、課税事業者になれます。

消費税を納める義務が発生する

課税事業者になると消費税を納めなくてはなりません。

納税義務のほか、税額計算や手続きなどの事務作業負担も増えます。多くの個人事業主は、すべての手続きを自身で行っているでしょう。消費税の納税義務に加え、本業以外の業務量の増加も想定する必要があります。

インボイスを発行できる

2023年10月からインボイス制度が始まりました。適格請求書発行事業者の登録をすれば、仕入税額控除を受けられます。取引先からすると、適格請求書を発行できる事業者はありがたい存在でしょう。

免税事業者の場合は適格請求書を発行できず、仕入税額控除を利用できません。取引先から取引を中止されてしまう恐れがあります。インボイスについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。

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課税事業者の場合に行う手続き

課税事業者となる基準を満たした場合、所定の届出をした上で納税が必要です。手続きを怠ったり不備があったりすると、受けられるはずの控除が受けられなくなる恐れがあります。手続きの方法を見ていきましょう。

届出書の提出

基準期間・特定期間で課税売上高が1,000万円を上回ったときは、消費課税事業者届出書を管轄の税務署へ提出しなければなりません。

基準期間で1,000万円を超えた場合、基準期間用の届出書を提出すると2年後から消費税の納税義務が発生します。特定期間では、特定期間用の届出書を提出すると翌年から課税事業者となります。

基準期間が1,000万円以下であっても、特定期間で1,000万円を超えれば書類の提出が必要です。インボイス制度を利用するために課税事業者を希望する事業者は、消費税課税事業者選択届出書を出しましょう。

消費税が記載されている書類の保管

課税事業者は、課税売上や仕入れに関する帳簿や売上明細・請求書などを保管する義務があります。必要事項を記載した帳簿や請求書があげられるでしょう。

仕入税額控除や消費税の還付を受ける際は、これらの書類保管が必須です。最低保管期間は7年です。

インボイスの発行

インボイス制度の導入により、仕入税額控除を受けるためにはインボイス(適格請求書)の発行および保存が必須です。

免税事業者は、仕入税額控除を受けられないことで取引を断られる可能性があります。取引先の状況に応じて、課税事業者への移行を検討しましょう。

取引先が免税事業者だと税負担の影響が大きくなります。取引自体を終了するか取引金額の減額を検討する必要があるでしょう。

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個人事業主が課税売上高において注意すべきポイント

個人事業主は、法人と同じように税金の申告が必要です。消費税の納税が必要かどうかの判定は課税売上高に基づき決定されます。ここからは、課税売上高について注意するポイントを紹介します。

課税売上高が高額の場合の課税方式

基準期間中、課税売上高が5,000万円を上回ると、強制的に原則課税方式への申告に切り替わります。その後、基準期間の課税売上高が再び5,000万円以下になれば、自動的に簡易課税方式に戻ります。事務的な負担や税負担増大が懸念されるでしょう。

多くの個人事業主は、簡易課税方式を採用していると考えられます。課税方式に切り替えると想定外の支出が出る可能性があります。課税売上高が高額になりそうであれば、高額の取引を避けたり調整したりする必要があるでしょう。

免税事業者

免税事業者は、国から消費税の納税を免除された事業者です。基準期間および特定期間の課税売上高が1,000万円以下の場合にあてはまります。

自身が免税事業者だと、「顧客や取引先から消費税を取れない」と考える人もいるでしょう。免税事業者であっても、顧客から消費税の徴収はできます。納税義務にかかわらず、請求書への消費税の加算は可能です。

節税の可能性があるケース

課税事業者が仕入税額控除を受けると、免税事業者より節税になるケースがあります。特に、以下の場合は課税事業者になって仕入税額控除を受けた方が良いでしょう。

  • 開業したばかりで売上が少ない
  • 大型設備や備品など多額の出費がある
  • 売上に消費税がかからない輸出業を営む

課税売上高が1,000万円を超える可能性があるときは、法人に切り替えるのも手です。個人事業主で事業を営む間に課税売上高が1,000万円を超えると、2年後に消費税を納めなくてはなりません。

法人設立から一定の期間は基準期間が存在しないため、消費税を納める必要がなくなります。ただし、資本金が1,000万円を超えると、最初から消費税を納める義務が発生します。

節税については、「個人事業主が払う税金は?経費と控除を押さえた節税対策10選を紹介」の記事もチェックしてみてください。

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まとめ

個人事業主として事業を営むと、税金の仕組みがわからず混乱することもあるでしょう。必要な手続きを行っていない場合、納税義務を果たしていないとみなされる恐れがあります。課税売上高で判断される制度や仕組みは覚えておきましょう。

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