マルチメディア検定とは？難易度や資格取得のメリットを解説

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この記事のまとめ

• マルチメディア検定は、ビジネスで役立つマルチメディアやICTに関する知識を証明できる資格である
• 試験はベーシックとエキスパートの2レベルがあり、エキスパートレベルの合格率は低く、難易度の高い試験である
• マルチメディア検定の取得は、ICTの基礎知識を習得したい人やIT・Web系へ就職したい人、キャリアアップを目指す人におすすめ

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マルチメディア検定の概要を知りたい方に向け、難易度や合格基準、取得するメリット・デメリットをまとめました。マルチメディア検定を取得すると仕事に役立てられる職種や取ったほうが良いと考えられる人の特徴、おおよその勉強時間やおすすめ学習法など、迷う方の参考になる情報も満載です。取得するか悩んでいる方はぜひご一読ください。
Web関係の仕事へ就職を考えている方におすすめの資格に「マルチメディア検定」があります。
マルチメディア検定について資格の概要と目的、難易度などまとめたので、資格取得を考えている方は必要な勉強時間や勉強方法もあわせて参考にしてください。

マルチメディアとは

そもそもマルチメディアとは、音声や映像など複数の情報について扱うメディアを指します。例えば、スマートフォンは、電話やインターネット・カメラ機能などを複数持ち合わせたマルチメディアです。

また、PCやスマートフォンを連携させることもマルチメディアと呼びます。
特に近年は、メディアの統合が激化。音楽や映像など多くのメディアが融合しています。

マルチメディア検定について

マルチメディア検定の概要を解説します。その目的や主催者・歴史を知ることで、受験前にこの資格の意味と価値を知りましょう。

資格の概要と目的

マルチメディア検定とは、マルチメディアに関する知識や情報を証明できる資格です。特に、ビジネスシーンで活用できるマルチメディアやICTの知識について、実力を証明できます。

資格の目的は、マルチメディアに関する知識を持ち、新たな価値を創造できる人材の育成のためです。
マルチメディア検定のレベルは【ベーシック】と【エキスパート】に分かれます。どちらのレベルも学生・社会人問わず受験が可能です。
IT関連やWebに関する仕事にとっては、今後欠かせない資格になるでしょう。マルチメディアに関する知識を持っていることの証明として役立つ資格です。

CG-ARTS協会が主催している資格

マルチメディア検定の主催は「CG-ARTS協会（公益財団法人画像情報教育振興協会）で、1991年に創設されました。創設以降、コンピューターグラフィックに関する資格試験の開催と人材の育成を行っています。

CG-ARTS協会はマルチメディア検定以外にも4つの検定を主催しています。

• CGクリエイター検定
• CGエンジニア検定
• Webデザイナー検定
• 画像処理エンジニア検定

併願受験は、組み合わせ次第では最大4種類まで可能です。

試験日程

マルチメディア検定の試験は年に2回行われ、同日にCG-ARTS協会主催の資格試験が全て実施されます。
申し込み期間は、試験日の約1ヶ月前までです。
個人で申し込む方は、インターネットと郵送で申し込む方法があります。また、団体受験も可能です。
希望する試験日を確認後、申し込み期日や準備期間を計算して勉強を始めましょう。

試験会場は全国20都道府県

マルチメディア検定の試験会場は、全国で20都道府県あります。
会場の一例は以下の通りです。

都道府県	開催都市
北海道	札幌市
宮城県	仙台市
埼玉県	川越市
東京都	23区
愛知県	名古屋市
大阪府	大阪市
広島県	広島市
福岡県	福岡市
沖縄県	那覇市

受験会場は、申し込み順によって決定されます。お住まいの都市から受験会場まで距離がある方は、はやい時期に申し込みをしましょう。
団体受験は、準会場での受験が可能な場合もあります。

【ベーシック】の試験内容や合格率

マルチメディア検定のベーシックレベルに関する試験内容や合格率を解説します。
出題範囲や難易度を理解して試験に備えましょう。

出題範囲

ベーシックレベルの出題範囲は以下の通りです。

• マルチメディアの基礎
• ディジタル端末
• コンテンツ制作のためのメディア処理
• Webページの作成
• インターネットと通信
• 広告とマーケティング
• 知的財産権

マルチメディアに関する基礎知識はもちろん、メディアの処理方法やインターネットビジネスなども試験内容です。
また、インターネットと社会の関係性やメディアの権利についても触れられています。

合格率や試験の難易度

マルチメディア検定の合格基準は、ベーシックレベル・エキスパートレベルともに70点以上です。満点が100点のテストのため、7割が合格点として定められています。
検定試験 応募者数と合格率｜CG-ARTS検定にて示されている過去の合格率は以下の通りです。

開催日	合格率
2024年度前期	64.7％
2023年度後期	60.9％
2023年度前期	63.3％
2022年度後期	69.0％
2022年度前期	65.8％

受験者数に対して約65％ほどの方が合格できています。ベーシックレベルの受験は、事前準備をすれば合格を狙いやすいレベルです。

受験料・試験形式

受験料や試験形式は以下の通りです。

• 受験料：5,600円
• 試験形式：マークシート方式
• 試験時間：60分

受験料は、申し込み後3日以内に支払う必要があります。インターネット申し込みの場合は、支払い方法を複数から選択可能です。
試験内容としては、マークシート方式で10問が出題されます。そのため、合格を目指す方は、7問正解しなければなりません。1問に対する重要性が非常に高いため、念入りに準備しましょう。

【エキスパート】の試験内容や合格率

マルチメディア検定のエキスパートレベルに関する試験内容や合格率について解説します。エキスパートレベルは、ベーシックレベルで学ぶ基礎知識に加えて社会で活用するための応用力が問われるレベルです。

出題範囲

マルチメディア検定エキスパートレベルの出題範囲としては、以下の内容が挙げられます。

• 情報の伝達とメディアの役割
• 人間の感覚、知覚
• マルチメディアの処理技術
• インターネットの応用
• 知的財産権、著作権

マルチメディアを用いたコミュニケーション技術やプレゼンテーション技術を学べる内容です。ベーシックレベルよりも応用力を求められる問題が出題されます。

合格率や試験の難易度

エキスパートレベルの試験も、合格基準は70点以上／100点です。
検定試験 応募者数と合格率｜CG-ARTS検定によると、過去の合格率は以下のように発表されています。

開催日	合格率
2024年度前期	26.3％
2023年度後期	20.2％
2023年度前期	23.0％
2022年度後期	41.7％
2022年度前期	24.9％

ベーシックレベルと比べても、合格率は低く難易度の高い試験であることが分かります。エキスパートレベルの合格を目指したい方は、ベーシックレベルの合格後、資格取得へ向けて勉強しましょう。

受験料・試験形式

エキスパートレベルの受験料や試験形式について解説します。

• 受験料：6,700円
• 試験形式：マークシート方式
• 試験時間：80分

試験内容は、マークシート式10問です。
受験時間としては、CG-ARTS検定に共通して、ベーシックレベルが午前中、エキスパートレベルは午後から試験が開催されます。
他の検定との併願受験を考えている方は、受験可能な組み合わせと資格数を確認しましょう。

マルチメディア検定に必要な勉強について

マルチメディア検定に合格するための勉強について紹介します。初めてマルチメディアに関して学ぶ方は、入念に準備してください。
試験日や申し込み期間に余裕を持って準備を進めましょう。

勉強時間は45時間以上

合格までに必要な勉強時間はレベルによって異なり、ベーシックレベルは45時間程度を要します。また、エキスパートレベルは、45時間〜135時間程度の勉強時間を確保して対策をしましょう。

毎日1時間〜1.5時間の勉強をしたとすると、ベーシックレベルは約1ヶ月かかります。エキスパートレベルは、3ヶ月〜約半年ほどの勉強時間が必要です。
試験の開催は年間で2回のみのため、きついスケジュールだと間に合わなくなる可能性があります。
マルチメディアに関して初めて学ぶ方は、さらに余裕を持った学習スケジュールで挑みましょう。

独学でも合格を目指せる

マルチメディア検定は独学でも合格を目指せる資格です。CG-ARTS協会が公式に指定しているテキスト類がおすすめできるほか、各出版社よりテキストや過去問も販売されています。

テキストを読み過去問を解くことで、試験の内容・傾向を把握し対策ができるでしょう。
また、CG-ARTS検定公式Webサイトには、前年度の検定問題と解答が公開されています。うまく活用して合格を目指しましょう。

マルチメディア検定を取得するメリット

マルチメディア検定の資格を取得するメリットは、以下の3つが挙げられます。主に知識を深めて今後の人生に役立てられる内容です。
資格取得のメリットを理解し、今後の就職や転職・スキルアップに役立てましょう。

マルチメディアに関する知識が身に付く

マルチメディアに関する知識を身につけられる点がメリットです。マルチメディア検定のベーシックを受験することで、さまざまなメディアに関する基礎知識やネットリテラシーなどを学習できます。

他にも、メディアとの適切な関わり方やセキュリティに関する知識も身につけられるため、適切な距離感でマルチメディアと関われます。
今後は、ITだけではなく、ICTの知識や経験も求められる時代です。マルチメディアに関する正しい知識を持った人材は重宝されるでしょう。

IT・Web系への就職に強くなる

マルチメディア検定は、マルチメディアに関する知識を所持していることが証明できます。そのため、ITやWeb系の企業へ就職したい方や、広告に関する仕事をしたい方にもおすすめの資格です。

特に、初めてIT・Web関係の仕事に就職する方は、未だ実績がありません。資格を事前にとっておくことで、基礎知識や広い視野を持っていることについてアピールできます。
協会が主催している資格を取得していることは、客観的にも有利なポイントになるでしょう。

資格手当を取得できる可能性がある

企業次第では、専門的な資格を取得することで資格手当が支給されます。企業が求める資格であれば、より高額の資格手当を受けられる可能性もあるでしょう。

キャリアアップ支援金や資格手当の支給を求める方は、受験前に企業の担当者へ確認してください。資格手当に関しては、対象の資格や支給金額が、企業側にあらかじめ決められているからです。
IT関係やWeb関係の仕事であれば、資格手当の対象として扱われる可能性もあります。
資格合格後、急に申請するのではなく、受験前に相談をしましょう。

マルチメディア検定を取得するデメリット

マルチメディア検定を受験することのデメリットを紹介します。資格取得に関するデメリットはありませんが、受験までの準備や資格の取得義務に関しては、デメリットといえる部分もあります。
受験を考えている方は一度目を通して、資格の勉強に備えましょう。

ある程度勉強時間の確保が必要

マルチメディア検定の合格を目指すためには、資格の勉強時間を確保する必要があります。マルチメディア検定は、勉強せずに受験をして合格を目指せる資格ではありません。
メディアに関する知識がある方であれば、ベーシックレベルに関する勉強時間は比較的少なく終えられる可能性もありますが、エキスパートには多くの時間がかかるでしょう。

また、マルチメディアに関する知識がない状態から準備をする方は、ベーシックレベルにも、勉強時間をしっかりと確保する必要があります。
社会人であれば、業務時間外に勉強しなければならないため、自分の時間を勉強に充てるための時間調整が必要です。

マルチメディア検定の取得が必須な企業は少ない

企業が募集している求人情報で、マルチメディア検定の資格取得を必須としている企業はほとんどありません。
もちろん、資格を取得していることで実績が認められて有利に働く可能性はあります。ただし、資格を取得していない状態でも就職できることも大いにあるでしょう。

マルチメディア検定に合格した方も、結果だけを頼りに就職活動をするのではなく、自分の強みや、知識を持っているという証明として活用することをおすすめします。

マルチメディア検定の取得に向いている人

マルチメディア検定は以下のような方に受験をおすすめします。マルチメディア検定で得られる知識を活かして活躍したいと考えている方は、ぜひ合格を目指しましょう。

ICTの基礎知識を身につけたい方

ICTとは、「Information and Communication Technology」の略称で、情報通信技術を意味します。
マルチメディア検定の内容に深く関係しているため、ICTに関して興味がある方や知識を身につけたい方にはおすすめの資格です。

また、今後はマルチメディアがさらに生活に入り込んでくると予想されるため、基礎知識を身につけておくに越したことはないでしょう。
メディアに関する仕事に就職したい方は、マルチメディア検定【ベーシックレベル】の受験をおすすめします。

キャリアアップを目指したい方

今の仕事を続ける上で、キャリアアップを目指したい方にもおすすめの資格です。例えば、Web関連の仕事やエンジニアの仕事に就いている方は、それらの専門資格に加えてマルチメディア検定の資格取得をおすすめします。

なぜなら、専門的な知識に加えてマルチメディア全体の知識について実力を証明できるためです。
より広い視野で仕事ができることをアピールできるでしょう。

副業を始めようとしている方

今後、副業としてメディア関係の仕事をしたいと考えている方も、基礎知識としてこの資格の取得をお勧めします。
これまでマルチメディアに関する仕事に就業していなかった方は、特に自分の実績を証明できるものがありません。ベーシックレベルに合格することで、マルチメディアに関する基礎知識があることを証明しましょう。
自分の引き出しが多いことをアピールするために、おすすめの資格です。

副業を始めたいという方は､｢副業の始め方は？具体的なステップや主な職種、稼ぐコツを解説｣の記事も参考にしてください。

マルチメディア検定を活かせる具体的な職業

マルチメディア検定を取得することで、さまざまな業界で活躍できます。
例えば、以下の業種では、資格で得られる知識を活かせるでしょう。

• Webデザイナー
• Webプランナー
• エンジニア

マルチメディア検定で扱う内容は幅広く、画像や動画、アニメーションも含まれています。また、情報リテラシーに関する内容も学べるため、インターネットメディアの運営としても資格を活かせます。
職業によっては、マルチメディアに関する知識だけでなく、それぞれの分野に関してさらに深い知識や経験が必要です。
自分がなりたい職業と照らし合わせてマルチメディア検定を活かしましょう。

Webデザイナーになりたいという方は､｢Webデザイナーとは？仕事内容や未経験からなる方法を解説｣の記事も参考にしてください。

まとめ

マルチメディア検定について、その目的や試験の内容を解説しました。CG-ARTS協会が主催している他の資格と連携していることもあって、他資格との併願受験も行えます。
今後、ICT関連の仕事に携わる予定がある方はぜひ一度受験してみましょう。基礎知識の署名や実力のアピールとして活用できます。