最終更新日:2025年02月28日
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この記事のまとめ
近年幅広い分野で普及した機械学習やデータサイエンスに役立つ学問として、統計学が注目されています。統計検定は、そうした統計学の分野の実力を証明するための資格です。
統計検定には10種類の階級があります。入門的な内容から実務経験を要求するものまで、難易度は階級により大きく異なります。本記事では統計検定について、難易度や合格点、どのような知識が必要とされるかなどを解説します。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る統計検定は、統計の知識を認定する試験です。一般社団法人統計質保証推進協会が運営しており、数多くのデータを解析して客観的にかつ素早く判断するスキルを評価します。
統計検定を取得すると多くのビジネスシーンで役立つほか、近年活躍が注目されているデータサイエンティストやAIエンジニアとしても活躍が期待できます。2021年より新たな資格も追加されており、現在注目されている検定の一つです。
データサイエンティストを目指したいという方は「データサイエンティストの仕事内容は?やりがいや活躍の場も紹介」の記事もおすすめです。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る統計検定には全部で10種類の資格があり、出題範囲や難易度がそれぞれ異なります。
統計検定は、数学的な専門知識が問われます。統計調査士・データサイエンスの試験で
は数学的知識に加え、実践的な内容を問われるのが特徴です。
受験方法は、1級以外は2022年よりコンピュータ上で実施するCBT方式へ変更になりました。時間と場所を気にせず受験できるのがメリットです。
統計検定4級は中学校程度の数学知識を必要とし、データ収集・集計やグラフの見方などの基本的知識を評価します。全10種類のうち最も難易度が低いため、統計学の初学者向けといえます。
難しい数学の内容がないため、今まで文系の学部だった方や高校生、これからデータ活用を学び始める方に適しています。試験に慣れるために受験するには良いですが、履歴書や就職活動のアピールにはあまり向かないでしょう。
統計検定3級は、大学基礎統計学の知識として求められるデータ分析や身近な問題に活用する力が試されます。高校数学(1A・2B)程度の難易度とされており、順列・組合せ・偏差などが出題されるのが特徴です。
4級に比べて、短時間でデータを理解する力が求められます。少々難易度が上がりますが、それでも他の試験に比べれば難しくないでしょう。
統計検定2級は、3級からさらに難易度が上がり、大学基礎課程レベルの数学知識が必要になります。
一般的に「仕事で活かせる」レベルはこの等級からとされます。就職・転職で履歴書に記載したい、もしくは業務で活かしたいと考える方は、2級から挑戦すると良いでしょう。受験者数も2級が最も多いようです。
この試験では、統計的問題解決力を試されるため、今まで数学的知識に馴染みのなかった方はより集中的に学習する必要があります。
統計検定準1級は、2級までの基礎知識に加えて、統計学全般の知識を求められます。
出題範囲が広くなり、数式の記述についての知識が必要になります。また、実社会で統計学を活用する実践的スキルと応用力が求められるのもポイント。実際の業務に活かしたい方に適した等級といえます。
統計検定1級は唯一、会場受験を継続しています。統計数理と統計応用の2つの試験が実施されるのが特徴です。2つの試験に両方とも合格して、初めて1級資格を取得できる仕組みになっています。他の等級に比べ、試験数や学習量は多くなるでしょう。
難易度は、定量的なデータ解析に深くかかわる大学専門課程(3・4年次)レベルです。統計学はもちろん、統計学を実社会に活かせる数学的知識と実践スキルが求められます。
統計調査士は、公的統計に関する知識と、それを適切に活用する能力が試される試験です。
難易度は統計検定3級程度のため、それほど難しくないといえます。ただし、実践的なスキルが必要とされるため、基礎と応用を共に身につけることが重要です。公的統計データを正確に理解し、統計データを扱う業務に取り組めることが期待されます。
専門統計調査士は、統計調査士の上位資格です。統計検定2級合格程度の知識に加え、社会・経済で必要とされる統計や調査データを作成するスキルが問われます。
独自のプロジェクトで調査データを活用できる能力を身につけることで、データ解析が必要な幅広い分野での活躍が期待されます。
資格認定証を取得するには、合わせて統計調査士資格が必要です。資格認定証を希望する方は注意しましょう。
データサイエンス(DS)基礎は、2021年より新設された資格です。データサイエンスの分野は近年需要が高まっているため、取得すると就職・転職に有利となる可能性があります。
統計検定との違いは大学入試レベルの数学力が問われるほか、ExcelやPythonなどの知識もが求められる点です。Excelのデータ処理・解析、分析結果を正しく読み取る能力が求められます。
データサイエンス(DS)発展も、2021年より新しく加わった資格です。データサイエンス基礎よりも難易度が高く、試験の出題範囲も広くなっています。
数理や情報、統計、倫理・AIなどの大学教養レベルの知識・能力が求められ、
Pythonの実践的な操作スキルも必須とされています。Pythonの知識も習得したうえで操作に慣れておく必要があるでしょう。
Pythonについては「Pythonとは?主な活用領域やサービス事例を紹介」の記事でも詳しく解説しています。
データサイエンス(DS)エキスパートは、データサイエンス基礎・発展よりさらに新しく、2022年9月から新設されたばかりの資格です。
難易度は基礎・発展からさらに上がり、大学専門課程レベルの計算・統計・モデリング・領域に関する知識が求められます。統計検定1級程度の範囲を網羅しておくことが必須です。
データサイエンスの基礎・発展レベルをより専門的かつ本質的な理解が求められるため、統計検定の全10種類のうち最も難易度が高いといわれています。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る2021年に実施された統計検定試験の合格率は、以下のとおりです。新設されたデータサイエンス基礎・発展・エキスパートに関する試験の合格率については、まだデータが公表されていません(2023年2月24日現在)。
▼2021年度の試験概要
|検定種別|申込者数|受験者数|合格者数|合格率
|統計検定1級「統計数理」|1,185|872|225|25.8%|
|統計検定1級「統計応用」|1,113|789|189|24.0%|
|統計検定準1級|1,061|704|166|23.6%|
|統計検定2級|979|731|249|34.1%|
|統計検定3級|380|320|242|75.6%|
|統計検定4級|172|147|107|72.8%|
|統計調査士|148|128|37|28.9%|
|専門統計調査士|87|74|19|25.7%|
一般財団法人 統計質保証推進協会
2021年11月21日(日)
2021年6月20日(日)
上記の表を見てみると、3・4級は難易度が低めに設定されているため、合格率が高くなっています。数学的な知識を深く問われる準1級以降はより難易度が高いためか、合格率は低めになっていました。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る統計検定の合格点は、受験する資格によって異なります。各試験の合格点は以下のとおりです。※2024年9月時点
|試験等級|合格点(100点満点)|
|4級|60点以上|
|3級|65点以上|
|2級|60点以上|
|準1級|60点以上|
|1級|非公開(「統計数理」、「統計応用」それぞれの試験ごとに合否を決定。「統計数理」および「統計応用(少なくとも1分野)」の合格が必要)|
|統計調査士|70点以上|
|専門統計調査士|65点以上|
|DS各種|60点以上|
一般財団法人 統計質保証推進協会
統計検定1級以外は合格点が明確で、学習を進めやすいでしょう。出題範囲も公表されているため、計画的に学習できます。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るここまで、統計検定の合格率や難易度について解説しました。新しい資格も加わり、さらに注目されることが期待される統計検定ですが、受験するにあたってのメリットをまとめました。
近年のビジネスシーンにおいて、データ分析は業界を問わず必要とされています。国がデジタル化を進めていることもあり、データの分析力は今後企業で重宝されるスキルになるでしょう。
数学的知識と実践的な統計のスキルがあると、適切なデータ分析や、結果の適切な解釈が可能となり、業務の幅が広がることが期待できます。
AIエンジニアは、AIの開発やデータの解析をするエンジニアです。近年のAI普及を受け、人材面の需要も高まっています。
統計の資格を取得すると、データ解析や処理の知識を持つ人材だとみなされるでしょう。AIエンジニアとして活躍できたり、待遇面の向上が期待できたりする可能性があります。
AIエンジニアとして活躍したいという方は「AIエンジニアの年収は?高収入の理由と市場価値を紹介」の記事もチェックしてみてください。
統計検定は、データサイエンティストの登竜門といわれる資格です。
データサイエンティストは、データ分析のスペシャリストです。データに基づき、業務やプロジェクトにおいて合理的な判断をするサポートをします。統計スキルやITの知識が必須となるため、統計検定資格を取得していることは強みになるでしょう。
また、データサイエンティストの実務に直結する知識やスキルを学習することで、資格習得に向けて学んだことを実務に役立てられます。
データサイエンティストに必要なスキルについては「データサイエンティストに必要なスキルや資質、学習方法について解説」の記事も参考にしてください。
統計学に関わる学部・学科に進学する方は、受験勉強に役立つだけでなく、入学後や卒業後に資格が有利に働く可能性があります。
特に、データサイエンス系の学部の一部では、統計検定の有資格者の優遇措置が設けられています。受けるレベルによっては、大学での学習範囲を網羅することもあるでしょう。学生にとっては予習にもなるとともに、既習範囲の力試しにもなります。
また、就職活動時に統計に関する知識やスキルがあることを証明できるため、企業によっては選考で有利になる場合もあります。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る統計検定に合格して資格を取得したあとに、どのような場面で活躍できるのでしょうか。ここでは、目的別に応じたおすすめの資格について解説します。
統計学に馴染みがない方は、3級あたりから取得を目指して学習すると良いでしょう。統計学の基盤となるデータの正確な分析方法が身につきます。高校数学レベルのため挑戦しやすく、統計学の初学者向けの試験としておすすめです。
業務や転職に活かしたいときは、2級から挑戦することをおすすめします。一般的に「仕事で活かせる・使える」のは2級からといわれているためです。2級を取得していると、実践的な知識・スキルを業務に活かせます。また、履歴書にアピールポイントとして記載できるのも2級からとされています。
実践的な統計の知識・スキルを習得したい場合には、統計調査士・データサイエンス基礎がおすすめです。
統計調査士・データサイエンス基礎ともに、統計検定と比べて実務的な知識とスキルが身につくのがメリット。たとえば、統計調査士なら、図表が入った資料が作れるようになります。データサイエンス基礎ではExcelの操作知識がつくため、業務で即戦力になれるでしょう。
業務のレベルアップを図りたい方は、統計検定準1級・1級・専門統計調査士・データサイエンス発展などを取得し、専門知識を深めるのがおすすめです。
難易度が他の統計検定と比べて高いため、資格取得するまでの過程は大変です。その分、よりレベルの高い業務への転職に有利となり、待遇面でも優遇される可能性があります。すでに統計検定を取得している方は応用力もつくため、挑戦してみましょう。
SE業務の幅を広げたい場合は、データサイエンス発展・データサイエンスエキスパートの取得をおすすめします。新しい資格ではありますが、得られる知識を活用すれば、データサイエンティストとしての活躍が期待できます。また、データサイエンスを活用する業務に従事している方にとっても、着手可能な領域を広げるのに資格が役立ちます。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るここからは、統計検定の資格学習を進めるにあたって、効率良く学習するポイントをお伝えします。よい勉強法が見つからない方や、これから勉強を開始する方はぜひ参考にしてください。
資格試験を受験する際は、学習スケジュールを立てることが重要です。難易度が上がるにつれて試験範囲も広がるため、いつまでに何を学習するかといった計画性は欠かせません。計画を立てることで、「試験範囲の学習が終わらず、実践的な問題演習ができなかった…」というトラブルも防げます。
試験日から逆算し、1週間ごとに計画するのがおすすめです。さらに、スケジュールを明確にしておけば、モチベーションの維持にもつながります。
独学で資格学習をする場合、公式参考書だけでは内容が分かりづらい箇所が出てくるでしょう。
市販の参考書には、学習レベルに合わせて分かりやすく解説されているものもあります。種類も多岐にわたるため、書店やインターネットで中身を確認して自分に合うものを見つけることをおすすめします。
統計検定は、基礎から実践的なレベルまで、数学問題が多数出題されます。計算式の意味を暗記するだけでは、応用問題や記述問題を解くときに途中でつまづいてしまう問題が発生する可能性があります。
暗記するのではなく「何を調べるための計算式か」や「計算式から何がわかるか」など、理論的に仕組みを理解しておくことが重要です。
過去問題集を通して頻出問題や出題傾向が分かるため、必ず一度は解いておきましょう。
過去問題として、日本統計学会認定から公式問題集が販売されています。出題年度別で出版されているため、出題傾向をつかむためにも最低2年分は解いておくことをおすすめします。また、苦手分野を把握するために、ある程度試験範囲の内容を理解したら一度過去問題を解き、間違えた分野を集中的に復習するといった方法も有効です。
データサイエンス関連の分野は、内容が随時アップデートされるため、常に最新の情報を得ておく必要があります。書籍の内容は発行時点から更新されていないため、最新情報をすべて把握できない可能性があります。
オンラインの学習サイトであれば反映されていることがあるため、学習漏れを防ぎやすくなります。書籍・オンラインを併用し、最新情報を見ながら学習することが重要です。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る統計検定の対策講座は、多くの企業・団体が実施しています。
ある程度数学力がある方は完全独学も可能と考えられますが、自信がない方は講座も活用すると良いでしょう。また、統計検定を実施している団体が主催するセミナーも、不定期で開催されているため、活用をおすすめします。
ここでは、統計検定の対策講座を選ぶポイントを解説します。
統計検定の対策講座は、開講されている講座ごとに対象資格が異なります。実施団体次第では、対策講座がない試験もあるでしょう。
また、同じ級の対策講座でも、授業内容は多様なジャンルで展開されています。授業内容が公開されている講座が多いため、申し込む前に学びたい内容が含まれているか確認してください。
統計検定対策講座の料金は、講座や開催している団体によって異なります。基本の授業料に加え、オプションを入れて授業を組んでいる講座もあります。そのため、追加される料金を含めて負担にならない金額かを確認する必要があります。
選択した講座が教育訓練給付金制度の対象であれば、申請して受講料が戻ってくる制度もあります。企業によっては統計検定を推奨する方針で、授業料を負担してくれる場合も。事前に確認しておきましょう。
初学者や統計学にあまり自信がない方は、分からない点を早めに解決できるサポート体制がある講座を選ぶことがおすすめです。不明点を自分自身で調べることも学習の1つですが、初学者には時間がかかってしまいます。聞きたいことがあったときにすぐ聞ける環境があることが、学習を効率よく進めるためのポイントです。
統計検定の対策講座は、短期間のものから長期のものまでさまざまです。
短期間の講座は必要なポイントを凝縮していて、ピンポイントで学習できます。長期の講座は、目的のカリキュラムをじっくり学習できるのがメリット。自分自身の目的に合わせ、受講期間で講座を選ぶのも手です。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取る本記事では統計検定について、段階別難易度やおすすめの勉強法を解説してきました。これから統計検定を受ける方は、どの等級から受ければ良いか、どのように学習を進めるか迷うこともあるでしょう。まずは自分自身が統計検定をなぜ取得したいのか、資格取得後どのように活かしたいのかを明確にすることが重要です。
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