G検定とは？試験の難易度や勉強方法、メリットについて解説

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この記事のまとめ

• G検定はJDLAが運営するAIに関する基礎知識を問う試験で、自宅受験が可能であり、合格率は60～70％程度である
• G検定試験対策として書籍やテキスト、学習サイト、eラーニング動画、セミナーなどを活用し、30時間以上の学習時間が必要となる
• G検定を取得することでAIの体系的な知識を証明でき、就職・転職活動、キャリアアップに有利になる

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G検定（ジェネラリスト検定）は、AI（人工知能）関連の資格の一つとして知られています。将来性に惹かれて受験する人がいる一方で、具体的にどのような資格なのかよく分からない方もいるでしょう。そこで本記事ではG検定の概要のほか、試験の難易度や勉強方法、合格することで得られるメリットなどについて紹介します。

G検定とは

G検定は、JDLA（日本ディープラーニング協会）が運営する資格試験の一つです。AI（人工知能）やディープラーニング、機械学習などの基礎知識を測ります。AIの技術はあらゆる分野で活用されているため、G検定でAIの知識を習得することは将来のキャリア形成につながるでしょう。

自宅のパソコンで受験する形式で、書籍やテキストなども参照可能です。

G検定概要と出題範囲

G検定の受験資格は特にありませんが、自宅受験となるためインターネット環境とパソコンが必要です。回線速度は1Mbps以上を推奨しています。また、ポップアップウィンドウにて試験が行われるため、受験に際してはポップアップブロック機能を解除しましょう。

出題範囲は、以下のとおりです。

・人工知能の定義
・人工知能の動向
・ディープラーニングの概要
・ディープラーニングの手法

なお、受験費用は一般受験で税込13,200円、学生であれば税込5,500円となっています。

G検定の難易度

G検定の合格ラインは公開されていませんが、G検定開始から現在までの試験ごとの合格率は公開されています。

2022年の11月に実施されたG検定の合格率は、66.17％でした。合格率には毎度多少のばらつきはあるものの、例年おおよそ60〜70%程度です。毎回半数以上の受験者が合格しており、合格率は低くありません。

ただし、主にエンジニア経験者が受ける試験ということもあり、未経験者から見た試験自体の難易度は高いといえるでしょう。

G検定とE資格の違い

E資格はG検定と同じくJDLA（日本ディープラーニング協会）が運営する、ディープラーニングのスキルを認定する資格です。「E」はエンジニアを意味しています。応用数学や機械学習などの専門知識が必要であるため、G検定より難易度は高めです。

E資格の受験条件は、「過去2年以内に、JDLA認定プログラムを終わらせていること」。指定の試験会場での受験になります。

不合格になった場合

G検定の合格率は平均すると65％程度であるため、不合格になることは珍しくありません。
不合格になる方の特徴としては、勉強時間が不足していることと、試験への対策不足が挙げられます。

G検定は専門知識や理解度を問われる内容で、試験の難易度は高め。試験の問題数200問に対し、試験時間は2時間です。何の準備もできていなければ、合格は難しいでしょう。

受験日から2年以内に再受験する際には、一般税込6,600円、学生税込2,750円と、通常の半額で受験できます。

独学で合格するための勉強時間は30時間以上

独学でG検定に合格するために必要な時間は、予備知識がある状態でも30時間以上とされます。1日1時間の学習時間であれば1ヶ月ですが、事前知識の有無によっても差が出るでしょう。自分の知識がどの程度なのかを知り、試験当日から逆算して学習時間を決めてください。

予備知識が全くない場合は、40時間以上が必要だとされます。とはいえ、余裕を持って学習するためには、試験の2ヶ月以上前から学習するのが得策です。

G検定の勉強方法

ここでは、G検定に合格するための勉強方法を紹介します。

書籍・公式テキストを使う

独学で一般的なのは、書籍やテキストを使う方法です。学習に使う書籍やテキストとして、JDLA（日本ディープラーニング協会）が監修する公式テキストが販売されています。通勤や通学時間、隙間時間などに自分のペースで学習を進められるため、忙しい方に適しているでしょう。

ただし、独学は1人での学習になるため、モチベーションや学習時間は自分で管理しなければなりません。

学習サイト・アプリを活用する

G検定の対策アプリや、G検定の問題集アプリなどを活用するのも手です。書籍と同様、隙間時間にも学習しながら、問題に慣れていくことができます。

分かる問題に瞬時に回答すれば、苦手な問題にかけられる時間が増え、試験を有利に進められます。自分の得意不得意を知るためにも、問題集アプリで問題を解き、正解と理解度の確認をしましょう。

eラーニング動画を見る

eラーニング動画を視聴した学習も可能です。eラーニング動画とは、セミナーの内容を録画した動画を指します。

eラーニング動画は視聴開始後、一定期間は何度でも見られます。分からない箇所を繰り返し視聴して理解を深められるのがメリットです。講師の話を聞きながらリアルタイムで理解できるか不安な方にも向くでしょう。

ただし、対面ではないため、動画内で不明点があってもその場で質問はできません。

セミナーに参加する

セミナーや講座に参加する方法もあります。独学ではモチベーションの維持や学習時間の管理が難しい方、直接講師から教わりたい方におすすめです。

セミナーや講座は開催日が決まっているため、学習時間の管理もしやすいでしょう。各ジャンルごとに丁寧に講義するセミナー、数日間で全体的に知識を掴めるセミナーなど、自分に合った内容を選べます。

オンラインセミナーを利用する

セミナーに行きたいけれど近くに会場がない、人が多い場所は苦手など、さまざまな理由で参加できないことがあります。

オンラインセミナーなら、手元にインターネットの接続環境があれば場所を問わずに参加可能です。会場に足を運ばなくても良く、自分が落ち着ける環境で講習が受けられるのがオンラインのメリット。分からないところはチャットなどで質問できます。

G検定試験前の準備

AIの知識や理解を深めること以外にも、いくつか対策があります。ここからは、試験前に心がけると良いことを3つ紹介します。

試験の2ヶ月間前から勉強する

試験勉強は、当日の2ヶ月前ほどから準備を始めるのが得策です。予備知識があったとしても合格に必要な学習時間は30時間、予備知識がなければ40時間以上とされるため、余裕を持った学習計画を立てましょう。たとえば、1日に1時間の学習時間をとる場合、30日から40日の学習期間が必要です。

見やすいチートシートを作る

チートシートとは、「（要点の）早見表」「カンニングペーパー」を意味する英熟語です。G検定の試験は自宅で受けるため、チートシートや資料を準備したり、インターネットで調べたりしながら試験に臨めます。

しかし、2時間で200問以上出題されるため、全問をチートシートや資料に頼ると時間が足りなくなります。

1問でも多く回答するために、分かりやすくて見やすいチートシートを作ると良いでしょう。要点がまとめられており、問題に対する回答がすぐに見つけられるのが見やすいシートだといえます。覚えている、または得意な内容は省略し、苦手・覚えきれない箇所を簡潔にまとめるのがコツです。

解答する際のコツを覚えておく

問題に解答する際のコツを前もって知っておくのも大切です。

そのコツとは、「解けそうな問題から解く」こと。新しい技術や法律など難易度の高い問題は後回しにし、覚えている箇所や得意な部分から進めます。

G検定は全問正解でなくても合格できます。難しい問題が空白のままや不正解であっても、大きな失点にはならないでしょう。

G検定を取得するメリット

G検定を取得するとAIの知識が身につき、就職や転職が有利になる可能性があります。ここからは、G検定のメリットを3つ見ていきましょう。

体系的な知識が身につく

G検定を取得すると、幅広く体系的な知識が身につきます。G検定の試験範囲は、AIの知識や理解、機械学習、ディープラーニングなど広範囲にわたるのが理由です。

ただし、AI技術は日々進化しています。G検定を取得した後も最新情報を学び、新しい知識を身につけましょう。

G検定に合格すると、交流会やコミュニティへ招待され、勉強会やイベントに参加できます。

基礎知識があることの証明になる

G検定を取得すると、AIや機械学習などの専門知識を有していることの客観的証明となります。合格するとバッジがもらえるため、視覚的に証明することも可能です。

また、名刺には認定マークを入れられます。商談やビジネスで有利になる可能性があるでしょう。

就職や転職への活用

G検定では、AIの幅広い知識や活用方針、応用する能力について問われます。そのため、G検定を取得後、AI関連の企業へ就職・転職する方もいるようです。具体的な職種としては、「機械学習エンジニア」「データサイエンティスト」が挙げられるでしょう。

まとめ

G検定は出題範囲が広くて問題数が多く、時間が2時間と短いことで知られる試験です。試験では専門的な知識を問われますが、勉強さえすれば独学でも30時間や40時間の学習時間で合格できると考えられます。

AIの知識や技術は広く活用されています。G検定を通じて得た知識は、将来の就職や転職に役立つでしょう。