最終更新日:2025年08月21日
「PHP関連の資格を取りたい」とお考えの人も多いのではないでしょうか。 PHPは需要が高く、資格を取得することでエンジニアの市場価値が上がる可能性があります。 本記事では、PHP技術者認定試験の各レベルの資格やZend PHP Certificationを紹介。それぞれのPHP資格の概要や受験料、難易度などを詳しく解説します。また、PHP資格の試験に合格するための勉強方法や必要な学習時間も紹介します。
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PHPは「Hypertext Preprocessor」の略称であり、プログラミング言語です。主にWebシステムの開発に特化しており、Webサイトの裏側で動く仕組みを作る際によく使われます。たとえば、ユーザーが情報を入力する問い合わせフォームや商品を検索・購入できるECサイト、ブログなど動的なWebコンテンツの作成に必要です。
また、PHPはプログラミングのなかでも文法がわかりやすいのも特徴です。文法さえ覚えてしまえば簡単なプログラムを作成できます。PHPは習得には比較的時間がかからないため、プログラミング初心者にもおすすめです。
PHPでできる仕事については、「PHPの仕事を開発ジャンルごとに紹介!メリットや収入、仕事先の選び方も」の記事をご覧ください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るPHPの技術力を証明する資格は、主に2種類あります。
PHP関連の資格は「PHP技術者認定試験」と「Zend PHP Certification」です。
PHP技術者認定試験とは、一般社団法人PHP技術者認定機構が認定する資格です。
2025年6月時点でPHP技術者認定試験は「PHP5」「PHP7」「PHP8」のバージョンに対応した認定試験があり、レベルには「初級試験」「上級/準上級試験」「認定ウィザード」の3段階があります。
Zend PHP Certificationとは、Perforce Software社(Zend by Perforce)が認定する資格です。
PHPにまつわるさまざまなスキルが試される認定試験で、2025年6月時点で最新バージョンの「PHP8.4」までの内容を網羅しています。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るPHP技術者認定試験の種類は下記の6つです。
試験は全国の試験会場においてほぼ1年中実施されており、受験しやすいといえます。
なお、PHP5とPHP7はすべてのバージョンのサポートが終了していることに付随し、PHP5とPHP7の技術者認定試験についても2025年末に終了することが決定しています。そのため、特別な事情がないかぎりはPHP8のバージョンに対応したPHP技術者認定試験を受けることが推奨されます。
ここでは、PHP技術者認定試験の6種類について概要を解説するので、資格取得を検討する際の参考にしてください。
PHP5技術者認定初級試験の概要は下記のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ITスキル標準(ITSS) | レベル1 |
合格ライン | 7割以上の正解 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
出題形式 | 選択式(複数または単一選択) |
設問数 | 40問 |
試験時間 | 60分 |
受験料 | 12,000円(税抜) |
PHP5技術者認定初級試験とは、PHPのプログラミングスキルや知識などの基礎力を証明する試験です。PHP5のバージョンに対応しており、配列操作や関数、データベースなど基礎的な問題が出題されます。
PHP5技術者認定上級/準上級試験の概要は下記のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ITスキル標準(ITSS) | 上級:レベル3/準上級:レベル2 |
合格ライン | 上級:7割以上の正解/準上級:5割以上7割未満の正解 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
出題形式 | 選択式(複数または単一選択) |
設問数 | 60問 |
試験時間 | 120分 |
受験料 | 15,000円(税抜) |
PHP5技術者認定上級/準上級試験とは、言語仕様や実用レベルのプログラミング技術が問われる試験です。PHP5の仕様に準拠した出題内容になっています。
正解率によって上級・準上級のいずれかの認定が決まります。
PHP7技術者認定初級試験の概要は下記のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ITスキル標準(ITSS) | レベル1 |
合格ライン | 7割以上の正解 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
出題形式 | 選択式(複数または単一選択) |
設問数 | 40問 |
試験時間 | 60分 |
受験料 | 12,000円(税抜) |
PHP7技術者認定初級試験とは、PHPプログラミングの基本的な知識を認定する試験です。出題内容はPHP7に対応したものになっているので、PHP7の仕様についても把握したうえで資格取得に臨みましょう。
PHP8技術者認定初級試験の概要は下記のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ITスキル標準(ITSS) | レベル1 |
合格ライン | 7割以上の正解 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
出題形式 | 選択式(複数または単一選択) |
設問数 | 40問 |
試験時間 | 60分 |
受験料 | 12,000円(税抜) |
PHP8技術者認定初級試験とは、2025年6月時点でPHP最新バージョンの試験です。今後PHPエンジニアとして活躍していきたい方は、基本的に最新バージョンの認定試験を受験しましょう。
PHP8技術者認定初級試験はPHP8に対応した内容となっており、PHPの基礎知識が問われます。
PHP8技術者認定上級/準上級試験の概要は下記のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ITスキル標準(ITSS) | 上級:レベル3/準上級:レベル2 |
合格ライン | 上級:7割以上の正解/準上級:5割以上7割未満の正解 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
出題形式 | 選択式 |
設問数 | 30問 |
試験時間 | 120分 |
受験料 | 15,000円(税抜) |
PHP8技術者認定上級/準上級試験とは、2025年6月時点において最新バージョンであるPHP8に対応した資格試験です。等級には上級と準上級があり、正解率によってどちらの認定であるかが決定します。また、PHP8技術者認定上級/準上級試験は、後述するPHP技術者認定ウィザードの対象となる認定試験です。
PHP8技術者認定上級/準上級試験に合格すれば、実用レベルのPHPの知識・技術が証明できるでしょう。
PHP技術者認定ウィザードとは、PHP8技術者認定における最上位の資格です。
PHP技術者認定ウィザードは固有の認定試験があるわけではなく、PHP8の上級試験で高得点をマークすることで認定を受けられます。PHP技術者認定ウィザードの合格基準はスコア1,275点以上(正答率85%)以上です。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るZend PHP Certificationとは、国際的なPHP認定資格です。Zend PHP Certificationは世界共通の実力の証明となるため、グローバルに活躍したいPHPエンジニアにもおすすめの資格です。
Zend PHP Certificationの試験は基本的に英語で実施されるため、合格するためには英語の語学力が必須となります。
Zend PHP Certificationの試験内容の主な項目は下記のとおりです。
Zend PHP Certificationに合格するためには、PHP全般の幅広い知識・スキルが必要です。学習・実践を積み重ねましょう。
世界で通用する国際資格に興味をお持ちのエンジニアの方は、「フリーランスで有利な資格とは?その種類や難易度について解説!」の記事内で紹介しているので、あわせてご覧ください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るここでは、これまでに解説したPHP関連の資格を難易度に分けて紹介します。自分が受験するべきPHP資格のレベルがどれくらいなのかを見極める際に参考にしてください。
難易度が初級レベルのPHP資格は「PHP5技術者認定初級試験」と「PHP7技術者認定初級試験」と「PHP8技術者認定初級試験」です。
これらのPHP技術者認定初級試験は、経済産業省が策定したITSS(ITスキル標準)においてITエンジニアに求められる基礎知識であるレベル1と定義されています。
PHP技術者認定初級試験の難易度は比較的低めであるため、基礎をしっかりと学習すれば十分合格を目指せるレベルだといえます。
「Zend PHP Certification」は、中級レベルの難易度のPHP資格だといわれています。
PHPの高度なトピックやパフォーマンス最適化、セキュリティ対策、オブジェクト指向プログラミングなどを含み、実務で求められる中級レベルのスキルが問われる試験内容です。
実務経験があることを前提としているため、未経験エンジニアには合格のハードルが高く感じるでしょう。
なおZend PHP Certificationの試験は英語で行われるため、英語力も求められます。
難易度が上級レベルのPHP資格は「PHP5技術者認定上級/準上級試験」と「PHP8技術者認定上級/準上級試験」です。
ITSSでは準上級がレベル2、上級はレベル3と定義されています。プログラミングに精通したエンジニア・プログラマーが主な対象です。
なお、PHP技術者認定機構が2024年7月に公表した「PHP8上級試験のご紹介、合格率、学習時間、市場動向」という資料において、PHP8技術者認定上級/準上級試験の合格率データが公開されています。
上級 | 準上級 | 不合格者 |
---|---|---|
23.4% | 55.8% | 20.8% |
準上級試験に合格すると、マニュアルを見ながら自力でプログラミングできるレベルのエンジニアだと認められます。上級試験の場合は、PHPについて深く理解し、高度なプログラミング技術を持つレベルのエンジニアです。
出典:一般社団法人PHP技術者認定機構「PHP8上級試験のご紹介、合格率、学習時間、市場動向」
特定の分野において非常に高度なスキルを持つエンジニアは、ウィザードレベルに達したといえます。
ウィザード級だと認められるPHP資格は「PHP技術者認定ウィザード」です。PHP技術者認定ウィザードに合格できれば、PHPに関する高い技術力を持つエンジニアだと認められるでしょう。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るここでは、PHP資格を取得するメリットを3つ紹介します。
PHP資格を取得するメリットの一つは、PHPの知識が体系的に身につくことです。PHP資格の取得に向けて試験勉強をするなかで、知識を習得できます。
知識を体系的に身につけられるとPHP全体の仕組みや構造を理解できて、全体像を把握できます。PHPというプログラミング言語について本質的に理解できるでしょう。
エンジニア未経験・初心者の人がPHPについて学ぶ際にも、関連資格の取得を目指して勉強するのはおすすめです。
PHPに関する知識を深めたいと考えている方は、「PHPフレームワークとは?習得のメリットやおすすめの枠組みを紹介」の記事も参考にしてください。
PHPエンジニアとしての技術力をアピールできることは、PHP資格を取得するメリットです。PHP資格を取得していると技術力があることの裏付けになり、スキルの高さを客観的に証明できます。
PHP資格を保有していることは、エンジニアの就職活動・転職活動にも活かせるでしょう。
フリーランスの場合も、PHP資格を持っていると案件を獲得しやすくなる可能性があります。
将来的にフリーランスとして独立しようとお考えのエンジニアは「フリーランスエンジニアの平均年収を解説!2000万を稼ぐ方法も紹介」の記事もあわせてご覧ください。
PHP関連の資格はキャリアアップに役立つ可能性があります。エンジニアとしてキャリアアップをしたいと考えている方は、PHP関連の資格は取得しておくと有利になりやすいでしょう。
PHPはWebサイトやアプリの開発に広く使用されており、需要が高いと考えられるコンテンツ管理システム(CMS)とも相性が良いとされています。
IT化が進んでいる影響もあり、PHP関連の求人案件も増加中です。フリーランスのクリエイター・エンジニア向けの案件情報が掲載されているフリーランスHubによると、PHPの求人で募集中の案件は4,357件と数多くの案件があります(2025年8月4日時点)。
PHP案件の報酬相場や稼ぎ方を知りたい場合は、「PHPエンジニアの単価相場や年収は?好条件の求人を獲得する方法も解説」の記事を参考にしてください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るPHP資格の試験対策方法は、試験の主催団体が提供している公式の教材やスクールで学ぶほか、参考書や模擬問題集を使用して独学で勉強する方法などがあります。
ここでは、PHP資格を取得するための試験対策方法を5つ紹介します。
PHP資格の試験対策においてメジャーな方法は、認定教材を使って勉強をすることです。公式が出版している参考書を使用すれば、PHP試験の合格に必要な内容を効率的に習得できます。
PHP資格取得のための認定教材は、試験の主催団体の公式Webサイトで紹介されていることが多いです。公式Webサイトを確認したうえで、自分が受験したいレベルの試験の認定教材を購入して勉強をしましょう。
PHP資格の試験対策方法には、認定スクールで学ぶことが挙げられます。
認定スクールとは、資格試験の主催団体が基準を満たしていると認めた学校のことです。多くの場合、主催団体の公式Webサイトにスクールへのリンクが貼られているのでチェックしましょう。
認定スクールでは、直接指導を受けたりオンデマンド授業を受講できたりします。また、講師が質問対応してくれて疑問をすぐに解決できる点も、認定スクールの特徴の一つです。
PHP資格の試験対策方法に、eラーニングのトレーニングコースを用意している資格もあります。
eラーニングとは、スマートフォンやパソコンなどを使ってオンライン上で勉強できる方法です。特に、PHPの資格試験対策に関するeラーニングの講座を受講するとよいでしょう。
PHP資格の試験に合格するために有効な手段の一つとして、問題集を解くことが挙げられます。
試験の問題集にはPHP資格試験の過去問に類似した問題が載っています。問題集で勉強することにより、出題の傾向を掴めるでしょう。また、繰り返し問題を解くことで、実際のPHP資格試験でスムーズに回答できるようになります。
PHP資格の試験対策方法の一つは、模擬試験を受けることです。
本番のPHP資格試験を想定した模擬試験を受験すれば、試験の内容をリアルに把握できます。また、PHP資格試験の各項目の問題を解くペース配分が掴めます。
PHP資格の模擬試験を受けたあとは、正答と解説を確認して理解を深めましょう。
プログラミング言語PHPの学習方法については、「PHPの学習方法とは?初心者がまずすべき事について解説!」の記事もご覧ください。
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るPHP資格の試験に合格するために必要な勉強時間は、エンジニア経験の有無によって変動します。すでにエンジニアとして仕事をしておりPHPを扱ったことがある人は基礎知識がすでに備わっているため、試験勉強時間はその分短くなるでしょう。
また、PHP資格試験の難易度によっても必要となる勉強時間は異なります。初級レベルのPHP資格試験では勉強時間は比較的短くなり、難易度が上がれば上がるほど要する勉強時間は長くなる傾向があります。
一般社団法人PHP技術者認定機構はPHP8技術者認定上級/準上級試験の勉強時間のデータを公表しており、資料によると勉強時間は「30時間以上」「10時間〜20時間」と回答している方が多いです。また、合格体験記によると、初級試験では1日2時間の勉強を10日間から2週間程度取り組んで合格した人がいます。
PHP資格の試験に合格するためには、現時点での自身の知識や受験する試験の難易度を考慮し、勉強のスケジュールを立てることが大切です。必要となる勉強時間を確保し、PHP資格試験の合格に向けてコツコツと学習しましょう。
出典:
一般社団法人PHP技術者認定機構「PHP8上級試験のご紹介、合格率、学習時間、市場動向」
一般社団法人PHP技術者認定機構「PHP試験合格体験記」
スキルを活かせる案件が見つかる
希望にあう案件を受け取るPHP関連の資格は大きく分けると「PHP技術者認定試験」と「Zend PHP Certification」があります。現在のエンジニアとしてのスキルレベルや目指したいレベルに合わせて、受験するPHP資格の難易度を選んでください。
PHPは多くのWeb開発の現場で活用されており、将来性の高いプログラミング言語です。PHP関連の資格を取得することは、自身のキャリアにプラスにはたらく可能性が高いです。就職・転職活動や案件獲得が有利になることもあるので、試験勉強をしてPHP資格の取得を目指しましょう。
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