Reactエンジニアの仕事内容は？年収や将来性を含めて解説！

近年のIT業界において、Web開発は重要な役割を担っています。Web開発には多種多様なライブラリが用いられますが、ユーザーエクスペリエンスを高めるためには慎重に選択しなければなりません。

本記事では、UI・UXの調整が得意なJavaScriptライブラリ「React」を使うエンジニアの仕事内容を解説します。年収や将来性にも触れるので、興味がある方はぜひご覧ください。

Reactとは

Reactは、Meta （旧Facebook）社が開発したJavaScriptライブラリです。Reactを活用すると、WebサイトのUIパーツ構築が簡単になります。「React.js」や「React.JS」と呼ばれることもありますが、すべて同じScriptライブラリです。

世界的に利用されているScriptライブラリであり、Facebookのほか以下のようなサービスにも活用されています。

• Instagram
• Yahoo!
• Airbnb
• Netflix
• Slack

オープンソースとしても公開されており、常に改良がされていて品質をキープしている点が世界中で活用されている理由です。

Reactエンジニアの仕事内容

Reactを駆使してアプリを開発するReactエンジニアの主な仕事内容は、以下のとおりです。

• Webアプリの開発業務
• SPAの開発業務
• 開発されたWebアプリのテスト業務

それぞれの仕事内容を解説します。

Webアプリの開発

Reactエンジニアのメイン業務は、Reactを活用したWebアプリの開発業務です。求人や会社次第で異なりますが、ユーザーが目にしたり操作したりする部分（フロントエンド）を担当することが多い傾向にあります。

開発を担当する範囲は求人や会社、ポジションによって異なります。経験を積んだエンジニアなら、アプリの設計から任せられることが多いでしょう。

設計工程では、クライアントやデザイナーからの要求仕様に基づいてUIの仕様を決めたり、バックエンドエンジニアとAPIサーバー要求をすり合わせたりします。

SPAの開発

Reactは、最近トレンドになりつつあり高い注目を集めているSPA（シングルページアプリケーション）の開発に適したScriptライブラリです。そのため、SPAの開発業務を任されることも珍しくありません。

実際、企業から出ているReactエンジニア求人の多くはSPA開発に関するもののようです。Reactエンジニアとして活躍したい場合は、SPAの知識も身につけておくと幅広い業務に対応できるでしょう。

開発されたWebアプリのテスト

Reactエンジニアの業務は、単にWebアプリやSPAを開発するだけではありません。開発後のWebアプリのテスト業務を行うこともあります。Webアプリを使用し、問題がないかを確認する重要な業務です。

開発されたWebアプリのテストに問題がなければ、アプリがリリースされるため慎重、かつ丁寧に業務を行わなければなりません。

Reactアプリケーションのテストには、テスト仕様書に従って手動で画面を操作しながらバグを見つける方法、Jestのようなテストランナーを用いてUIのテストを自動化する方法があります。

Reactエンジニアの年収相場

Reactエンジニアの年収はフリーランスHub掲載の情報から想定すると、720〜960万円程度になると考えられるでしょう（2024年1月時点）。報酬のボリュームゾーン「月単価60〜80万円」を年収換算した金額です。

高単価の仕事を担当したい場合は、Reactエンジニアとしての経験や実績を積むことが大切です。まずは初心者でも担当しやすい仕事で経験を積み、徐々にレベルアップしていくと良いでしょう。

未経験からReactエンジニアになるには

Reactエンジニアになりたいものの、エンジニアとしての経験がなくて諦めている方もいるでしょう。しかし、独学が必要ではあるものの、未経験からReactエンジニアになるのは決して不可能ではありません。

JavaScriptの経験があれば習得が容易

JavaScriptでプログラムを組める人なら、Reactの習得は比較的容易です。短期間の学習である程度使いこなせるようになるでしょう。

また、ReactはAngularJSやVue.jsといったフレームワークと比較して学習コストが低いといわれます。採用している企業が多いため、技術情報や自習教材が豊富であることが関係しているようです。

こうした事情により、JavaScriptを使いこなせる人はReactの使いこなしに問題はないと発注側も認識しています。

フリーランスのReactの仕事で単価を上げるには

フリーランスのReactエンジニアとして単価アップしたいと考える方もいるでしょう。ここからは、フリーランス向けのReactの仕事で単価アップするポイントを紹介します。

開発スキル

Reactエンジニアとしての単価を上げるために最も必要なのは開発スキルです。なぜなら、開発スキルが高いほど受注できる仕事の選択肢が増えるためです。選択肢が増えれば、その分高い単価を優先的に選べるようになります。

開発スキルを向上するためには、実践で経験を積むのが一番です。まずは着実に経験や実績を積み、開発スキル向上を図りましょう。

スクラム開発の経験

スクラム開発とは、アジャイル開発における手法の一つです。少人数の開発チームを構成し、短期的にシステムを開発します。システムを小さな単位に分割し、その単位で開発を完結させるのが特徴です。

Reactは新しい技術なので、開発体制も従来のウォーターフォールモデルに拘泥せず、アジャイルを取り入れるケースが多くなります。スクラム開発の経験は大いに役立つでしょう。

要件定義やUIの基礎スキル

要件定義やUIの知識は、ウォーターフォールモデルでは上流工程に位置する、習得難易度が高いスキルとなります。単価アップには有効に働くでしょう。

また、フロントエンドを担当するReactエンジニアは、クライアントにとって重要な顧客となるシステムユーザーとの接点を担う立場です。優れたUIを作成することは、顧客満足を高め、クライアントに喜ばれることにもつながります。

エージェント利用のすすめ

フリーランスのReactエンジニアが仕事を得るために活用したいのがエージェントです。フリーランスに特化したエージェントは、仕事の獲得や収入の安定といった面で頼りがいのあるパートナーになってくれるでしょう。

Reactというモダンな技術を扱うだけに、個人での戦略立案や新情報のキャッチアップには限界があります。エージェントはそれらを加味した上で、将来を見据えた提案をしてくれるのが魅力です。単価交渉も依頼できるので、フリーランスエンジニアであれば活用しない手はないでしょう。

Reactの仕事に将来性はある？

Reactは将来性が高いので、今から習得を目指すのもおすすめです。将来性が高い理由として、フロントエンド開発やReactの需要拡大が挙げられます。

Reactは常にバージョンアップされているため、他ライブラリと比べて不具合が発生しにくく、継続利用されやすいのが特徴です。多様なアプリケーション開発に対応できることからも、さらなる需要拡大が期待されています。

まとめ

Reactは将来性のある技術だといえます。もちろん、周辺環境やエンジニアの仕事内容はどんどん変化し、Reactそのものも進化していくので、常にスキルアップを心がけていきたいものです。

現在も高単価が期待できるReactは、Web周辺の基礎的な知識があり、JavaScriptで一定水準以上のプログラミングができるエンジニアなら、習得コストは決して高くはありません。将来、新しい技術を習得する際にも十分役立つと考えられます。