情報セキュリティ管理士とは?メリットや試験内容を解説

最終更新日:2025年03月07日

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この記事のまとめ

  • 情報セキュリティ管理士は、インターネットのセキュリティ対策に必要な知識を証明する資格で、取得することで就職・転職に有利になる場合がある
  • 試験は合格率が高く合格者の平均勉強時間も短いため、独学での取得もしやすい
  • 情報セキュリティ管理士の試験合格後は、認定証書の交付期限や有効期限に注意が必要である

近年、企業の情報漏洩を防ぐためのセキュリティ対策が重視されています。そこに携わる技術者としての知識を証明できる資格の1つが、情報セキュリティ管理士です。

本記事では、情報セキュリティ管理士の資格を取得するメリットや難易度などを解説します。必要な勉強時間についても言及するので、取得を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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情報セキュリティ管理士とはどのような資格か?

情報セキュリティ管理士を取得することでどのようなメリットがあるのか、自分に必要なのか分からない人は多いでしょう。そこで、同資格の基本情報を紹介します。

何が証明できる?

情報セキュリティ管理士は、インターネットのセキュリティ対策を管理する立場に必要な知識を認定します。

取得者はインターネットセキュリティの知識を持つスペシャリストと認められるのがポイントです。インターネットを利用する会社が多くなった昨今、取得者は現場で重宝されるでしょう。

試験の基本情報

情報セキュリティ管理士の試験時間は120分、問題数は4つの科目を合わせて100問です。問題の難易度は高くはないものの、試験時間に対して問題数は多めです。

試験は年4回あり、国籍や年齢、取得済みの資格などの条件は設けられていません。関連資格を持っていなくても情報セキュリティ管理士の試験を受験できます。

受験料は税込みで11,000円ですが、学生の場合は7,700円に割引されます。

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情報セキュリティ管理士の資格を取得するメリットは?

情報セキュリティ管理士は、インターネットセキュリティの知識を証明する資格です。この資格で得られる代表的なメリットを見ていきましょう。

ネットワークサービスを利用する際に有利になる

近年、サイトを利用した大容量ファイルの受け渡しや、データを複数人で編集してクラウドに保存するなどのネットワークサービスが盛んです。一方で、これらのサービスを利用する際の情報漏洩も増えています。

情報漏洩は、ネットワークセキュリティの知識を持てば未然に防げる可能性があります。そのため、インターネットセキュリティの知識を備えた有資格者は、ネットワークサービスを利用する企業にとって教育コストがかからないありがたい人材です。

採用時にセキュリティ知識を証明できる資格の1つが、情報セキュリティ管理士です。

関連資格の取得ハードルが下がる

情報セキュリティ管理士試験は、経済産業省が認定する国家試験の情報セキュリティマネジメント試験と出題範囲や試験内容が似ています。そのため、この2つは続けて勉強すると合格しやすい傾向があります。

1つの試験に合格したら、早めに復習して知識を定着させるためにもう片方に挑戦してみるのも良いでしょう。

就職・転職に有利

他の関連資格と合わせると、就職・転職時にアピールポイントの1つになります。採用する側にとって、セキュリティの資格を複数持った人は、知識を維持する意欲のある人材として良い印象を与えるでしょう。

また、情報セキュリティ管理士を対象とした講習会が開催されています。これを受けると情報セキュリティ監査人という上級資格を取得でき、さらなるアピールポイントとなります。合格後は早めに受けておくのがおすすめです。

情報セキュリティ管理士の資格を活かした仕事がしたいという方は、「セキュリティエンジニアはどんな仕事をしている?その重要性や適性を徹底解説」の記事もおすすめです。

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情報セキュリティ管理士試験の内容とは?

ここまで、情報セキュリティ管理士資格を取得する利点を紹介してきました。続いて、試験内容について解説します。

出題科目

情報セキュリティ管理士の試験科目は以下の4つに分けられます。

・情報セキュリティ総論
情報セキュリティの3要素、法規制などについての問題が出題される。

・脅威と情報セキュリティ対策1
紙媒体で情報を保存している場合の脅威・不正利用対策や人的セキュリティ対策などについての問題が出題される。

・脅威と情報セキュリティ対策2
コンピュータ・インターネット利用上の脅威やインターネット不正利用対策などに関する問題が出題される。

・コンピュータの一般知識
OSやアプリケーション、ハードウェア、通信・ネットワークなどに関する問題が出題される。

合格のためのポイント

情報セキュリティ管理士試験は個々の問題の難易度はそれほど高くないものの、120分で4科目合わせて100問と出題数が多く、素早い回答が要求されるのが特徴です。

また、合格するには全科目で7割以上得点する必要があります。極端な例を挙げると、3つの科目で満点に近い点数を取っても、残り1つが50点だと不合格になるでしょう。

1つの科目を深く掘り下げて勉強するより、広い分野をカバーするのが大切です。

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情報セキュリティ管理士試験がおすすめな理由

普段の仕事や就活と並行して資格の勉強をするのはハードだと感じる人も多いでしょう。ここでは、他の資格と比べて情報セキュリティ管理士試験をおすすめする理由を紹介します。

合格率が高い

全日本情報学習振興協会によると、情報セキュリティ管理士認定試験の合格率は49.6%です。受験した人の半分近くが合格している計算になります。予備知識のない状態から一発合格した人も多くいるようです。

受験人数に対して何割かの人を合格させる形式ではなく、合格点を取れているかどうかで判定しています。運による合否の変化が少なく、実力をつければ合格できるのがメリットです。

合格者の平均勉強時間は10~20時間程度

情報セキュリティ管理士の試験勉強にかかる時間は、合計して10時間から20時間程度だといわれています。

予備知識がある人なら、1ヶ月程度で合格ラインの知識量を確保できる難易度です。予備知識がない状態からでも3ヶ月程度で合格ラインに到達できるため、隙間時間で勉強する社会人も多くいます。

事務や人事などあまり予備知識のない職種の人も受験し、合格しているようです。

年齢制限がない

資格の中には受験者に国籍や年齢の制限があり、自由に受験できないものも存在します。その点情報セキュリティ管理士は、受験者の国籍・年齢などに制限がありません。

関連資格に情報セキュリティ初級認定試験がありますが、こちらを先に取得しておく必要はなく、いきなり情報セキュリティ管理士の試験を受験できます。中途採用や転職の際に新しいアピールポイントとして受験しやすい資格だといえるでしょう。

受験機会が多い

情報セキュリティ管理士試験は年に数回試験があり、不合格でもすぐに次の受験に向けてスケジュールを立てられます。札幌・東京・大阪・福岡などさまざまな都市の会場で受験が可能です。

会場での受験のほか、全国各地のテストセンターを利用したCBT受験も導入されています。CBT受験とは、紙や筆記用具を用いず試験会場に用意されたコンピューターを使う方式です。

オンライン受験も可能なため、会場が近くになかったり、遠出できなかったりする方でも気軽に受験できます。

今後需要が増える分野である

仕事でコンピューターを使う割合は近年増加しており、コンピューターやネットワークを利用する限り、会社の情報はあらゆるところから漏れる恐れがあります。そのため、情報セキュリティの知識を持つ人材の需要は高まると予想されます。

今までパソコンやネットワークを使わなかった業種でもIT導入が進んでいるので、セキュリティ部門以外の分野に配属されても持っていて損は無い資格です。

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独学受験のためのポイント

働きながら情報セキュリティ管理士を受験する人は、スクールには通わず自分で本や問題集を揃えて勉強する人が多いでしょう。ここでは、独学受験の際に気をつけたいポイントを紹介します。

計画的に勉強する

情報セキュリティ管理士資格は各社が発行するテキストのほか公式問題集も発売されており、独学でも十分合格が狙える試験です。一方で、全科目で7割以上が合格ラインであり、安定して得点できない苦手科目があると合格が難しくなる場合もあります。

1日単位・週単位で時間を決めて勉強し、苦手科目を作らないようにするのが大切です。各科目の理解度を定期的に振り返り、理解度に応じて柔軟に計画を立てて勉強しましょう。

ある程度知識が身についたら、過去問に挑戦する

ある程度の期間継続して勉強したら、本試験に臨む前に実力が合格ラインに達しているか確かめる必要があります。情報セキュリティ管理士の試験は、全日本情報学習振興協会の公式サイトで過去問題集が購入できるため、実力の確認に利用しましょう。

受験前に過去問を解けば、自分の実力が合格ラインに達しているかが分かります。また、過去問を解くことで、出題傾向や回答時間の配分などの試験に有利になる情報もつかめるでしょう。

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受験後の注意点

合格ラインを突破していても、その後に必要な情報が不足していると合格が取り消しになるケースがあります。ここでは、受験後の注意点を紹介します。

交付期限は6ヶ月

受験者は受験から約1ヶ月程度で合否が通知され、合格発表後さらに1ヶ月程度で認定証書が受験者宛に交付されます。

ただし、交付開始後6ヶ月を過ぎても宛先が不明の場合、認定証書が交付されません。合格から2~3ヶ月たっても認定証書が来ない場合は、交付先が正しく伝わっていない恐れがあります。試験運営側に確認しましょう。

有効期限は2年

情報セキュリティ管理士資格は、1度取れば何もしなくても使い続けられる資格ではありません。法改正を考慮し、2年の有効期限が定められています。

有効期限後は、ホームページ上で更新可能です。更新の際には、講習会もしくはオンラインのテストに参加しなくてはなりません。

更新は有料で、定期講習に参加している場合の費用は2,200円です。今まで更新手続きをしておらず期間外講習で更新する場合は5,500円かかります。

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まとめ

情報セキュリティ管理士資格は合格率が高く年齢制限がないため、就活中の人や社会人でも取りやすい資格です。企業の情報セキュリティに対する重要度はこれから上がることが予想され、身につければ就職・転職に有利だといえます。

受験の際は計画的に勉強し、苦手科目を作らないようにしましょう。また、合格後は認定証書が正しく交付されるか、更新の時期がいつになるかを確認しておく必要があります。

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