副業の確定申告のやり方は?手続きに必要な書類や所得の種類なども解説

最終更新日:2026年03月30日

副業で収入を得ていて、「確定申告のやり方が分からない」と困っている方もいるでしょう。確定申告するには、手続きに必要な書類を事前に用意しなければなりません。 そこで本記事では、確定申告のやり方や手続きが必要なケース・するとよいケースなどを紹介します。副業で発生する所得の計算方法や確定申告時の注意点についても解説するので、ぜひお読みください。

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副業の確定申告のやり方

確定申告は、1年間の所得を申告し、正しい所得税額を納付する手続きです。ここでは、副業所得の申告方法を4ステップに分けて紹介します。

1.必要な書類を準備する

まずは、確定申告の手続きに必要な書類を用意しましょう。主な書類は、以下のとおりです。

  • 本人確認書類
  • マイナンバーが分かる書類
  • 青色申告決算書(青色申告者の場合)
  • 収支内訳書(白色申告者の場合)

所得を申告するときは、本業と副業の所得が分かる書類を用意します。本人確認書類は、マイナンバーカードがあると便利です。

なお、源泉徴収票の添付・提示は必要ありません。源泉徴収票については、「確定申告に源泉徴収票は必要?書類一覧や確定申告に関する疑問を解説」を参考にしてください。

出典:国税庁「【申告書の提出】」

2.確定申告書を作成する

書類の準備ができたら、確定申告書の作成に移りましょう。確定申告書には、収入や経費の金額などを記入します。

確定申告書は、紙とデータの両方で入手可能です。紙で作成したいときは、近くの税務署窓口で確定申告書を受け取れます。データは国税庁のWebサイトからダウンロードしましょう。

出典:国税庁「確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)」

確定申告書等作成コーナーで作成する場合

国税庁が提供する「確定申告書等作成コーナー」は、税務申告用の書類を作成できるサービスです。画面の案内に従って操作すると、確定申告書の作成から申告までできます。

書類を手元に用意して収入や経費を転記すると、所得金額を自動計算できるのが特徴です。複雑な計算を自分でしなくてよいため、手続きの流れさえ把握できれば簡単に申告できます。

出典:
国税庁「確定申告書等の作成」
国税庁「国税庁 確定申告書等作成コーナー」

手書きで作成する場合

パソコンやスマホを持っていない人は、手書きで確定申告書を作成しましょう。

手書きで作成するときは、所得税額を自力で計算します。作成する書類は、納税者の情報や所得の合計を記載する第一表と、内訳を記載する第二表です。

確定申告書の書き方が分からないときは、税務署窓口や期間限定の確定申告会場で相談できます。確定申告期間前の閑散期に相談する、できるだけ自分で調べてから聞くなど、時間の余裕を持つのが大切です。

出典:「申告書の記載例」

確定申告ソフトやアプリを使う場合

確定申告に対応した会計ソフトやアプリでも申告書を作成できます。日頃から同様のソフトを利用する人にはおすすめの方法です。

会計ソフトを利用すると、日々の帳簿づけから確定申告書の作成まで一貫して行えます。収入と経費はソフト内で自動計算できるので、申告書への転記がスムーズです。

3.確定申告書を提出する

作成した確定申告書は、以下のような方法で管轄の税務署に提出します。

e-Taxによる電子申告

e-Taxは、国税庁が提供する税務申告と納税を行うためのシステムです。パソコンやスマホから、24時間いつでも申告書を提出できるメリットがあります。

前述した確定申告書等作成コーナーで完成させた申告書は、そのままe-Taxで提出できます。ワンストップで完結できるのが便利です。

出典:
国税庁「インターネットを利用して申告や納税などの手続をしたいとき」
国税庁「【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)」

税務署窓口に提出

紙で用意した確定申告書は、税務署窓口に持ち込んで提出できます。記載内容を職員に確認してもらった上で提出できるのが窓口を利用するメリットです。税務署の開庁時間中に都合がつかず、平日の夜間や休日に提出したいときは、時間外収受箱に投函しましょう。

税務署に郵送

確定申告書を作成したものの、持ち込みが難しい場合は、管轄の税務署宛てに郵送しましょう。郵送代は送り主が負担します。郵送する際は、レターパックや簡易書留など追跡できる形式を選んでください。

出典:国税庁「申告書の提出方法」

4.納税するか還付金を受け取る

申告書を提出したあと、所得税の納付か還付金の受け取りをすると確定申告は完了です。申告書の作成で所得税額を計算する際に、納税額や還付額が分かります。主な納付方法は以下のとおりです。

  • 振替納税
  • ダイレクト納付
  • クレジットカードでの納付
  • インターネットバンキングでの納付
  • 金融機関か税務署窓口での現金納付

ダイレクト納付は、e-Taxを通じて納税する方法です。申告後、口座引き落としで速やかに納付できます。

「確定申告は個人事業主の場合年収いくらから? ケース別の要不要や手順」では、青色申告・白色申告それぞれの手続きのやり方を解説しているので、あわせて参考にしてください。

出典:国税庁「納付の方法」

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副業で確定申告が必要またはするとよいケース

ここでは、副業所得について確定申告を要するケースと、義務はないものの手続きした方がよいケースを紹介します。

確定申告が必要なケース

給与所得者(会社員やアルバイトなど)が給与以外に年間20万円超の所得を得たときは、確定申告します。以下のような所得が申告対象です。

  • 事業所得
  • 雑所得
  • 給与所得
  • 不動産所得

これらの所得合計額が20万円を超えるか否かで判定します。

出典:
国税庁「No.2020 確定申告」
国税庁「確定申告が必要な方」

20万円以下でも確定申告するとよいケース

所得が20万円以下でも、確定申告するとメリットがあります。以下で、確定申告をしたほうがよいケースを見ていきましょう。

所得控除を受ける場合

所得控除を適用したいときは、所得が20万円以下でも確定申告しましょう。所得控除は、所得金額から控除額を差し引いて納税額を減らせる制度です。所得控除には、医療費控除や寄附金控除、保険料控除などさまざまな種類があります。

通常、給与所得者は年末調整で控除の申請をしますが、確定申告でなければ適用できない控除もあります。利用したい所得控除がどのような方法で適用できるかを確認するのが大切です。

出典:国税庁「No.1100 所得控除のあらまし」

還付を受ける場合

所得税の還付を受けたい場合は確定申告しましょう。たとえば、年の途中で退職して年末調整を受けていない場合などは、還付の対象です。還付が発生しそうなときは、忘れずに確定申告しましょう。

「確定申告とは?全くわからない人向けに必要書類や作成方法を解説」でも確定申告が必要な人・するとよい人について解説しているので、あわせて参考にしてください。

出典:国税庁「No.2030 還付申告」

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副業で発生する「所得」とは

ここでは、副業で発生する所得とは何かを見ていきましょう。

収入と所得の違い

収入は、源泉徴収や必要経費を差し引く前の金額です。会社員では額面の給与、個人事業主は売上が収入にあたります。

所得は、収入から控除額や経費を差し引いた金額です。いわゆる「手取り」が所得にあたるといえます。給与所得者と個人事業主の収入・所得の違いを下記の表にまとめました。

給与所得者 個人事業主
収入 社会保険や所得税が天引きされる前の給与額 売上額
所得 天引き後の手取り金額 経費を差し引いて残った金額

出典:国税庁「No.2011 課税される所得と非課税所得」

副業所得の計算方法

所得は、以下のように収入から経費を差し引いて算出します。

所得金額=総収入-経費総額

所得は副業の利益にあたり、副業の売上から経費を引くと算出できます。複数箇所からの収入があるケースでは、それらを合計して計算しましょう。なお、給与所得には経費の概念がなく、代わりに給与所得控除額を差し引きます。

手取りについてさらに知りたい人は、「年収と手取りの違いは?計算方法や取り分の増やし方、税金の種類などを解説」も参考にしてください。

出典:国税庁「No.1000 所得税のしくみ」

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副業所得の種類

以下では、副業所得に該当する5種類を紹介します。自分の副業に当てはまる所得の種類を確認しましょう。

事業所得

事業所得は、事業活動で得られる所得を指します。個人事業主が生業として取り組む製造業・小売業・サービス業・農業などのあらゆる事業が対象です。

事業所得の場合、最大65万円を所得から控除できる青色申告が利用できます。事業上で発生した出費を幅広く必要経費に算入できるのもメリットです。事業所得に該当するかどうかは税務署が判断します。

青色申告のやり方については、「個人事業主に青色申告のやり方は?提出する書類やメリット・注意点を解説」を参考にしてください。

出典:
国税庁「所得の種類・収入・必要経費の範囲等」
国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」

雑所得

雑所得は、ほかの所得分類に当てはまらない所得を指します。公的年金や生命保険の個人年金、フリーランスの業務で得た報酬などです。個人の副業所得は、事業とみなされる規模の活動でなければ、たいてい雑所得になります。

出典:
国税庁「所得の種類・収入・必要経費の範囲等」
国税庁「No.1500 雑所得」

給与所得

副業報酬の支払元と雇用関係を結んでいる場合、報酬は給与所得になります。申告する際は、本業と副業の給与所得を合算した上で申告しましょう。

給与にかかる所得税は源泉徴収され、年末調整による申告と還付の受け取りが可能です。ただし、年末調整は1つの勤務先だけで行うため、副業分の給与が20万円を超える人は確定申告しなければなりません。

年末調整の概要や確定申告との違いについては、「年末調整は個人事業主に必要?申請のやり方や提出書類・スケジュールを解説」を参考にしてください。

出典:国税庁「所得の種類・収入・必要経費の範囲等」

不動産所得

副業で土地や建物の賃貸収入を得る場合は、不動産所得の分類に該当します。不動産所得は、総収入金額から必要経費を引いて算出する所得です。

総収入金額には賃料と共益費に加え、更新料や借主に返還しない敷金、保証金も含みます。経費には、固定資産税や修繕費などの算入が可能です。

出典:
国税庁「所得の種類・収入・必要経費の範囲等」
国税庁「No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」

配当所得

配当所得は、株式の配当金や投資信託の分配金を受け取った所得です。収入金額(源泉徴収税額を差し引かない金額)から、調達時に要する借入金の利子を差し引いて計算しましょう。

上場株式の配当や投資法人から受け取る分配金は、確定申告が不要です。これを「確定申告不要制度」といい、申告の実施は納税者の判断に委ねられます。

出典:国税庁「所得の種類・収入・必要経費の範囲等」

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副業の確定申告の注意点

ここでは、副業所得を確定申告する際の注意点を紹介します。

確定申告は期間が決まっている

毎年2月16日〜3月15日が確定申告の期間です。所得税の納付も、同じく3月15日までに完了させる必要があります。

副業で初めて所得を得た人は、申告に向けた早めの準備が重要です。初めのうちは確定申告のやり方が分からず、書類の用意や申告書作成に手間取ることが予想されます。

直前に慌てて申告すると記入ミスが発生し、修正が必要になることもあります。手続きを確認しながら、余裕のある申告をしましょう。

出典:国税庁「No.2020 確定申告」

所得の種類ごとに申告書の書き方が違う

収入や所得は、確定申告書の第一表に記入します。記入内容は所得の種類に応じて異なります。下記の表に、各副業所得の記入内容をまとめました。

所得 記入内容
事業所得 「営業等」欄または「農業」欄に記入
雑所得 「雑」分類内の「業務」欄に記入
給与所得 「給与」欄に記入
不動産所得 「不動産」欄に記入
配当所得 「配当」欄に記入

いずれも、「収入金額等」と差引後の「所得金額等」に記入します。

出典:国税庁「事例1」

所得が20万円以下でも住民税の申告は必要になる

副業所得が年間20万円以下で確定申告は不要でも、住民税は申告する必要があります。住民税は市区町村に納める地方税です。給与所得以外の所得が発生した人は、住民税のみを自治体に申告します。

所得税申告をしていれば、住民税申告は省略可能です。

本業の会社に副業がバレる可能性がある

会社によっては、従業員の副業を規則で禁止する企業があります。同僚や上司に口外せず密かに副業を進めても、税務の手続き上で不自然な数字が発生し、副業が発覚するおそれがあるでしょう。

企業が副業を禁止する背景は、「副業禁止の理由とは?会社にバレる可能性や本業の仕事と両立するコツを解説」を参考にしてください。

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まとめ

本記事では、副業で所得を得たときの確定申告のやり方や注意点を解説しました。基本的には、副業の年間所得が20万円を超えたら申告義務が発生します。

副業で発生した所得は正しく申告し、納税義務を果たすのが大切です。確定申告のやり方が分からないときは、税務署や税理士など専門家への相談をおすすめします。

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