Cのフリーランス案件・求人一覧

【C言語の概要】 C言語は1972年、アメリカのAT&T社ベル研究所で開発されたコンパイル型汎用プログラミング言語です。現在は全世界の案件で活用され、C++やC#のような派生言語も作られました。汎用性の高さが特色であり、ハードウェア密着型の処理からソフトウェア開発まで、多種多様な案件で用いられています。汎用性以外にも、処理速度の速さ、シンプルな構造、マルチプラットフォームで環境に依存しないことなど、さまざまなメリットがあります。1980年代以降に開発されたプログラミング言語にはC言語の影響を受けているものが少なくなく、C言語ができれば他言語の習得が容易になるともいわれています。 【C言語の特徴】 C言語の特徴は、その活用範囲の広さにあります。C言語は、環境を変えても実行可能なマルチプラットフォームに対応した言語です。そのため、アプリのようなソフトウェアに限らず、OSや組み込みソフト、人工衛星の制御にも活かされています。これは、C言語の処理速度の速さによって実現しています。C言語は人間が書いたソースコードを機械言語に変換して用いる「コンパイル言語」です。ソースコードの翻訳を事前に済ませているため、インタプリタ型の言語に比べて処理速度が速いです。一方、C言語の欠点として、習得難易度の高さが挙げられます。他の言語に比べて自動的に実行される処理が少ないため、C言語を扱うにはプログラムの実行に対する知識が多く求められます。 【C言語フリーランスエンジニアの参画が可能な案件例】 C言語は汎用性の高い言語のため、フリーランスエンジニアの案件はさまざまな種類があります。ここではC言語を用いるフリーランスエンジニアの案件例を紹介します。 ・OSの開発 C言語では、OS（オペレーティングシステム）の開発ができます。C言語はOSの一つとして有名なUNIXを、さまざまなコンピュータに移植するために開発された言語です。 プログラミングの実行速度が速くさまざまなハードウェアに対応しているという特徴を持つC言語は、ハードウェアの制御システムを設計するためによく用いられます。 ・電子制御を行うプログラム（組み込み系）の開発 C言語は、工業製品の機器に組み込まれるプログラムを書く際にも重宝する言語です。エアコンや冷蔵庫のような家電、自動車のカーナビなど、身の回りに存在する電子制御プログラムの多くはC言語で記述されています。近年では、身の回りの物をインターネットに接続するIoTの開発や、AIを利用した製品の製造などにもC言語が注目されています。 ・アプリケーションの開発 アプリケーションの開発においてもC言語を使う場合があります。ソフトウェアにおいてC言語が活躍する場面は、主に処理速度の速さを活かした業務用のソフトウェア開発です。企業の人事データや売上管理を行うソフトなどは、効率化のために処理速度を重視してC言語が用いられます。その他にもC言語を用いている有名なソフトが、Windowsに標準搭載されているメモ帳やエクスプローラーなどです。 ・ゲームの作成 オンラインゲームではデータの処理に遅延が出てしまうとプレイに支障があるため、データを処理する工程では、C言語が活躍します。ゲーム開発の分野においては、「オブジェクト指向型」と呼ばれる分類の言語がゲームの基本的な動作の記述に向く傾向にあり、C言語以外の言語に関する知識も要求されます。 ・産業用／教育ロボットの開発 C言語の活用例として最後に紹介する分野は、産業用・教育用のロボット開発です。さまざまな環境に対応するC言語はロボットのプログラムを記述する際にも用いられます。産業用ロボットについては、電子部品や小さな部品を組み立てるようなロボットが多く、稼働させるには精密な操作が大切です。精密な操作を実現するために、処理速度が速いという特徴を活かしてC言語が用いられます。また教育現場においては、子供用にプログラミングを学ばせるために、ロボットを導入したという事例があります。 【C言語フリーランスエンジニアの未経験での案件参画に関して】 C言語は未経験の状態から活躍する人があまりいない言語です。他の言語に比べて必要とされる知識が多いため、他のプログラミング言語に熟達していたとしても覚えるべきことが多い傾向だからです。C言語を用いたプロジェクトに参加するには、フリーランスで未経験から始めるのではなく、企業に勤めて経験を積む方がよいでしょう。十分な経験年数と実績を積み、スキルを磨いたらフリーランスエンジニアへの独立を検討する頃合いといえます。 【C言語フリーランス案件･求人に参画するために必要なスキル】 C言語を使うフリーランス案件では、次のようなスキルが必要です。 ・設計方法の知識 C言語を使うフリーランス案件参画にあたっては、設計パターンを多数学習しておくことが重要とされます。システムの都合で新機能追加が難しい分、設計方法が重要になるのが理由です。 ・C++によるプログラミングスキル C言語の派生言語であり、互換性のあるC++を習得することで、参画可能なフリーランス案件の幅を広げられる可能性があります。C言語は汎用性が高いといわれながらも、データベースへのアクセス機能については弱点とされてきました。C++はその点を改良することで生まれた言語であるため、C言語と併せて身につければデータベース関連のフリーランス案件で役立つでしょう。 ・コミュニケーション力 業務の上でコミュニケーション力は大切です。フリーランスエンジニアの立場では、ITに詳しくない人がクライアントになる場合が多々あります。相手に分かるように説明したり、相手の要望を理解したりとコミュニケーション力が試される職業です。リモートで働く場合には、コミュニケーション能力は特に重要視されます。 【C言語の習得難易度・勉強方法について】 C言語は他言語に比べて習得難易度の高い言語です。C言語はハードウェア制御と深い関係があり、コンピューターのメモリやCPUの知識が必要になるため、難易度が高くなります。変数アドレスを記憶する「ポインタ」など、初心者にとって躓きやすいポイントが多いことも難しい点です。適切なエラー対処を怠ると、コンピューターやアプリケーションの誤作動を引き起こす可能性がある環境の問題も難易度の高さにつながっています。こうした事情から習得に際しては、プログラミングに加えてハードウェアやネットワークの知識も、併せて学ぶとよいでしょう。他のプログラミング言語を身につけてからであれば理解しやすい内容も少なくないため、JavaScriptやPythonなどの言語を先に学ぶことも一つの手段です。このようにC言語は習得が難しい言語ではありますが、一方で初心者向けの書籍や解説Webサイトが豊富な言語でもあります。努力を重ねれば、独学での習得も可能です。プログラミングスクールに通う方法もありますが、手軽に始めたい方は書籍やWebサイトも参考にしましょう。 【C言語フリーランスエンジニアにおすすめのフレームワーク】 C言語に関するフレームワークは少ない傾向にありますが、ここでは代表的なものを紹介します。 ・Treefrog Treefrogは、Webアプリ制作によく用いられるフレームワークです。データベースやUI・セキュリティなどWEB開発に必要な機能を揃えたフルスタック型フレームワークのため重宝されています。本来はC言語ではなくC++向けのフレームワークであるため、C++の知識が必要なことは難点です。Treefrogの使用経験があれば、主に小規模案件を多く獲得できます。 ・CSpec CSpecはC言語が使用できる代表的なBDDフレームワークです。BDDフレームワークとは、コードを開発する前にコードのテスト環境を整える形式のもので、コードのテストを自動で行えます。コードのテスト環境も人間が解読可能な言語で作るため、ユニットテストを行いやすいことがメリットです。CSpecはユニットテストを行うフレームワークとしてはシンプルで、テストファーストなプログラム開発手法でも初心者に扱いやすい利点があります。 ・Cmockery Cmockeryは主にGoogle社の製品を扱ってユニットテストを行えるフレームワークです。開発のサポート機能が充実し、シンプルな構造をしているため、初心者でも扱いやすいことに優位性があります。特に契約を管理するプログラムの作成には便利なフレームワークです。一方、フレームワークの新たなアップデートやコミュニティは停滞状態にあり、現在あまり使用者は少ない傾向にあります。ニッチな需要を埋められるため、習得してみてもよいでしょう。 ・CUnit CUnitはC言語のテストを行うフレームワークです。テストの中でもCUnitは、プログラム全体ではなく一部だけを取り出してテストする「単体テスト」を行います。元のソースコードに手を加えることなく、代入する数を変えて特定の関数に対してテストをし、デバッグを行えます。CUnitは元々Smalltalk用に作られたテスティングフレームワークであるSUnitを、C言語用に作り替えたものです。そのためCUnitの知識は他の言語においても生きてきます。 【C言語フリーランス案件･求人に参画するために役立つ資格について】 C言語関連案件への参画が有利になる可能性がある資格に、株式会社サーティファイ実施のC言語プログラミング能力認定試験があります。同試験では、C言語を用いて言語処理系やユーティリティといった応用プログラム作成の技能を認定。レベルは3級～1級の3段階に分けられています。試験形式は、3級と2級が多肢選択およびマークシートによる筆記、1級はパソコンを使用した実技です。試験時間もそれぞれ異なり、3級が60分、2級が90分、1級が150分となっています。受験料も級が上がると高くなっていきます。3級のみ年に3回試験が行われ、2級と1級は年2回の実施となっているため、計画性をもって勉強したほうがよいでしょう。 【C言語の市場動向や将来性について】 C言語は1972年に生まれた古いプログラミング言語です。古い言語と聞くと勉強しても実務に役立つか疑問視されますが、C言語の需要は今後もなくならないと考えられています。C言語は幅広い分野で用いられているため、今後より良い言語が出てきても別の分野で活躍を期待できることが理由です。また、これまでに多くのシステムが生み出されてきたため、メンテナンスや改良にはC言語が使われるでしょう。C言語は汎用性と高速性を兼ね備え、ハードウェア制御が可能である点で需要が安定しています。したがってC言語は、今後も将来性があり、フリーランス案件も多く出されることが予想される言語です。特に家電や機器に組み込むソフトウェアについては今もC言語が主流で、今後注目されるIoTの分野でも活躍が見込まれます。現在の市場動向の観点では、習得が難しい言語であるため同業のライバルも少なく、フリーランスエンジニアとしての平均年収も高い傾向にあります。 ※この文章は、2023年7月時点の内容です。