Pythonで高額案件を狙うために必要なこと

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Pythonは人気の開発言語1位に

近年、注目を集めているプログラミング言語が、Pythonです。レバテックルーキーが実施した2022年新卒、エンジニアプログラミング言語トレンド調査によると、就活生が今後習得したい、使用したい言語は、いずれもPythonが1位を獲得しました。

現役のITエンジニアにも、Pythonは人気です。特に「これから習得したいプログラミング言語」については、2020年時点では習得済みのエンジニアが少ないこともあってか、他の言語と比較しても高い人気を得ていることが、各種の人気調査からも見て取ることができます。

また、Pythonエンジニアの将来性は？JavaやRubyとの需要も比較によると、Pythonは世界でもっとも成長しているプログラミング言語であり、日本市場でも今後の伸びが大きく期待されていることがわかります。

このように、高い人気を誇るプログラミング言語がPythonです。なぜ、Pythonはここまでポジティブな評価を得ているのでしょうか。

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Pythonの特徴と圧倒的人気の理由

Pythonは、1991年に最初のバージョンがリリースされた、オープンソースで運営されているプログラミング言語です。インタプリタ言語ということもあってか、言語仕様はシンプルで、基本的なプログラミングができるようになるまでには時間がかかりません。

シンプルな言語仕様でありながら、高度な記述ができることもPythonの特徴です。さらに、Pythonは誰が書いても、同じようなコードになるように設計されています。これはプログラムのできあがりが書き手に依存しないことを意味し、可読性および保守性の高さにつながります。

わかりやすく、高度な記述ができる背景には、数多くのライブラリの存在があります。特に計算や統計処理で利用可能なライブラリの種類は豊富で、Pythonの活用分野を大きく広げることに貢献しています。

また、Pythonは、手続き型でも、オブジェクト指向でも使えるマルチパラダイムプログラミング言語です。これは、Web系から組み込み系まで、メジャーなプログラミング言語で実現できることが、Pythonでも実現可能であることを意味します。

長所ばかりではありません。インタプリタ言語であるがゆえに、C系のように高速なコンパイル言語に比較して、処理速度では不利になるのはやむを得ないところです。

デスクトップアプリケーションも、Pythonはあまり得意ではありません。ただし、これらの分野では、ほかに開発に適したプログラミング言語が数多くありますから、大きな問題とは言えません。

Pythonに適性のある分野は広く、人工知能開発や機械学習のような最先端分野でも利用されています。習得が容易であること、それでいて対応可能な分野が広いことは、多くのエンジニアがPythonを「これから習得したいプログラミング言語」として推すことの理由には、十分と言えそうです。

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案件例と業務内容

気になるのが、実際のPythonの案件でしょう。フリーランスHubでPythonの求人・案件一覧を見てみると、案件数はかなり多く、その業務内容も多岐にわたっていることがわかります。

ざっと見るだけでも、Webアプリケーション開発、会計システム開発、サーバサイドの開発、RPAシステムの開発などがあります。その幅広さからは、Pythonが高い支持を得ていることを実感できます。

こういった、Pythonの特性を活用できる案件について、業務内容もあわせ、詳しく見てみましょう。

AI・機械学習の案件

一口にAIと言っても、適用される分野は多岐にわたっています。医療、農業、建築、不動産をはじめ、IoT関連もAIが関係することになります。想像した以上に幅広い分野で、Pythonを使った開発が行われているのです。

業務についても見てみましょう。まずあげられるのは、AIシステムの開発です。AIを利用した音声や画像の認識、自然言語の処理に関する技術で、サービスを開発する、機能の改善を行うといったこともあります。クライアントの課題に対するソリューションの提案といった、難易度は高いのですがやりがいの大きい業務もあります。

データ分析・解析案件

Pythonは、データ分析・解析にも強みを持ちます。適用される業界も幅広く、IT業界はもちろん、製造業から金融まで、高いニーズがあります。データを扱いますので、データベース管理システムを操作するSQLの知識が、高いレベルで要求されるシーンも多くなります。

業務では、ビッグデータの解析にはじまり、データの可視化がまず求められます。続いて、課題解決のための仮説を構築し、データを分析します。それを土台にして施策の立案を行い、実行サポートから検証までの工程を担当することもあります。Pythonでは、数値解析ライブラリの知識を活かせる仕事になるでしょう。

Webシステム・アプリケーション開発

YouTubeやDropBox、Instagramといった著名なWebアプリケーションが、Pythonを用いて開発されていることもよく知られています。こういったWebシステム・アプリケーション開発のPython案件も、数多くあります。

業務内容は、一般的なシステム・アプリケーション開発と同様であると考えていいでしょう。案件によっては、戦略の策定といった上流工程の業務に関わることもあります。

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Pythonの案件相場は高め

このように、さまざまな可能性を秘めるPythonの案件ですが、相場も気になります。レバテックフリーランスの、Pythonの求人・案件一覧を確認しますと、2021年3月9日時点での平均単価が77万円、最高単価は145万円となっています。

Pythonと同じく高い需要があるプログラミング言語の平均単価を見ますと、Javaが69万円、PHPが71万円、JavaScriptが72万円となっています。それらと比較しても、高い金額であることがわかります。

実のところ、Pythonの案件数は、需要の多いJava、PHP、JavaScriptといった言語の案件に比べて、決して多いわけではありません。日本にはまだPythonを習得しているエンジニアの数が少ないこともあり、エンジニアの需要と供給がアンバランスとなっていることも、高単価となる要因と考えられます。

注意しなければならないのは、ただPythonでプログラムを記述できるだけでなく、その他のスキルも相応のものが求められているということです。案件例にあったような高単価案件は、上流工程から入ることができるような、プログラミング言語スキル以外にも高度なスキルが要求されます。

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顔合わせで聞かれることは？

大まかには、技術を含めた一般的な内容と、Pythonの言語スキルとそれに関連する応用力を問われる内容に二分できます。プロジェクトにより聞かれる内容は違ってきますので、すべてのケースを網羅することはできませんが、それぞれを見ていきましょう。

一般的な内容

実務での経験年数は、クライアントとしては気になるところですし、聞かれることが多いものです。どのようなプロジェクトでPythonを使ったのかを、顔合わせの前に確認、整理しておくといいでしょう。想定されているのは、習得しているプログラミング言語がPythonのみではないエンジニアですので、他言語の経験とPythonがどれくらいリンクしているのかも見ます。

また、Pythonを使うことに関しての意欲を聞かれることもあります。たとえば、個人的に何かを作るときにもPythonを使いますか？という質問です。

さらには、一般的な整理スキルについても聞かれることがあります。聞かれる題材として多いのは、ソースコードのバージョン管理です。バージョン管理の重要性と、実際に採用しているバージョン管理方法について、整理しておきましょう。

Pythonでよく利用される、アルゴリズムやデータの処理へのスキルを見ることもあります。顔合わせの場で基礎的な問題が出され、その回答で保有するスキルとそのレベルを判定することもあります。

Pythonに深く関係する内容

Pythonという言語の特性について、聞かれることもあります。たとえば、メリットを3つあげるという質問です。この質問の回答により、Pythonという奥が深いプログラミング言語の理解度、あるいは得意分野を判定されることになります。

コーディングに関する知識を聞かれることもあります。代表的なのが、コーディングレベルでのバグ検出方法で、基本的なトラブルシューティングのスキルを問われます。経験があれば、pycheckerに代表されるソースコードチェッカーを使うなど、いくつかの回答に到達するでしょう。

顔合わせの場でコンピューターを起動し、Pythonでプログラムを書かせることもあります。このことでは言語に対する知識はもちろん、課題解決への即応力を判定します。さらにテストを実施し、完成したコードについての問題点を洗い出させるなかで、エンジニアとして、配慮すべきポイントが把握できているかの確認を行います。

このほかにも、Pythonとマルチスレッドの関係性や、Pythonを使う際に陥りやすいミスは何かという質問が想定されます。これらは、実際にPythonでの開発を経験してきた人であれば、答えは出てくるはずです。

こうして見ると、対応がかなり難しく感じられるかも知れません。しかし、想定される質問に対し、自分自身の経験をもとに検討し、不足していると思われる部分は調べて補強しておくことで、どのような返答をすべきかは、自ずから見えてくるはずです。

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参画に必要なスキルとフレームワーク

Pythonのプロジェクトに参画するために、求められるスキルにはどのようなものがあるでしょうか。プロジェクトの特性により、求められるスキルに違いが出る部分はありますが、共通するものもあります。

代表的なのは、ソフトウェアの開発経験です。参画したいプロジェクトに近い分野での開発経験があると、より有利に働きます。言語スキルとしては、JavaやRubyといったサーバサイドの構築に利用される言語の経験があると歓迎されることが多くなります。古い言語ではPerlあるいはCの経験も、好感を得るでしょう。

データベース、あるいはインフラの管理能力を持っていることも、Pythonのプロジェクト参画には有利に働きます。アーキテクチャの設計ができるデータエンジニアであれば、特にデータ基盤まわりの案件受注には有利になるでしょう。

また、忘れてはいけないのが、フレームワークあるいはライブラリの習得です。フレームワークとは、アプリケーションやシステムを開発に必要な機能を、あらかじめ用意したもので、まさに「骨組み」と言えるものです。

推奨されるフレームワークはいくつかありますが、使用される頻度の高いものを示します。

Django

Webアプリケーション開発用のフレームワークです。大規模な開発に向いているもので、汎用性のあるフルスタックフレームワークのひとつです。

Pythonのフレームワークとしては知名度も高く、Webアプリケーションのプロジェクトに参画するためには、こちらの習得は必須と言えるでしょう。利用者数が非常に多くさまざまなノウハウが共有されており、困ったときにも、多くの場合ですみやかに解決策を見つけることができます。

Flask

Webアプリケーション開発用のフレームワークです。小規模あるいは中規模の開発に向いているもので、必要最小限の機能を持つ、マイクロフレームワークのひとつです。

特徴としては、機能を絞った分動作が軽快なことがあげられます。シンプルなフレームワークですから、短時間で習得できることも特徴です。

TensorFlow

機械学習に利用されるフレームワークで、顔認識や音声認識に利用されています。画像検索やリアルタイム翻訳といった、さらに深い分野への利用も可能とされています。

機械学習に使われるフレームワークでは、PyTorchもよく知られています。

Growler

非同期通信ができるフレームワークです。軽いフレームワークで、必要な機能の追加も簡単に行えることが特徴です。

非同期通信ができるフレームワークでは、Tornadoや大規模開発向けのaiohttpがよく知られています。

web2Py

データベースを使用する、Webアプリケーション開発用のフルスタックフレームワークです。WindowsやmacOSだけでなく、Linuxや各種のUNIXといった、クロスプラットフォームに対応しています。

データベースを扱うだけに、セキュリティの確保にも重点が置かれています。結果として、安全なアプリケーションの開発を行うことができます。

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在宅や副業にも対応できる？

Pythonの案件は、在宅ワークや副業に対応できるのか。結論から言いますと、対応は可能です。ただし、業務の内容によります。

エージェント経由の案件について言えば、多くはクライアントに常駐するものです。常駐案件が多いことの理由として、Pythonでの花形案件は、AI・機械学習やデータ分析など、最先端分野であることが関係します。これらの分野では、扱うデータやプロジェクトの秘匿性が高く、持ち出しの許可を得ることは困難だからです。

ゆえに、リモートワークとしての対応が困難な案件が相当数あるのは、やむを得ないと言えるでしょう。実際には、Pythonを用いるアプリケーション開発の案件もあります。それらには在宅ワークでの対応が可能な案件も含まれますし、リモートワークに慣れているエンジニアが歓迎されることもあります。

副業の場合は、少し話が違ってきます。高度な技能を持つ機械学習のエンジニアや、データサイエンティストであれば、週あたりの拘束日数が1日の案件も存在します。高いスキルを持つエンジニアには、副業としてPythonに関係する仕事ができる可能性が大きくなります。

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将来性と今後の動向

プログラミング言語としてのPythonは、最初のバージョンのリリースが1991年でした。現在主流となっているJava、PHP、JavaScript、Rubyはいずれも1995年前後のリリースですから、それらに比較しても新しい言語であるとは言えません。

現在、Pythonは比較的新しい言語というイメージがあります。それは、Pythonが世に認知された時期によるものです。JavaあるいはJavaScriptは、開発母体であった、当時隆盛を極めていたサン・マイクロシステムズ（現在はオラクル）がプッシュしたこともあり、登場した1995年のうちには、メジャーなプログラミング言語になっていました。

いっぽうで、Pythonがプログラミング言語として注目を集めるのは、21世紀に入ってからです。このことが、比較的新しい言語というイメージを形作ることになり、結果的に、若い世代からの注目を集めることにもつながったのです。

さて、海外では高い普及度を誇るPythonですが、2020年時点でも、日本での普及度はそれほど高いとは言えません。同時に、実績を持つエンジニアの絶対数も少なく、Pythonを自在に使いこなせるエンジニアは、貴重な存在となっています。

Pythonは習得が比較的容易で、学習対象としても人気があります。ベーシックレベルのエンジニアは、今後増えていくことが予想されます。しかし言語としての奥行きは深く、AIや機械学習、データ分析といった注目分野では、言語以外にも高いレベルの実務知識が要求されます。

AI、機械学習、データサイエンスなどの知識を身につけ、ハイレベルのエンジニアを目指すことが、Pythonを武器にして生きていくためには重要となります。新しい技術トピックをいち早く得るためには、英語をはじめとした語学スキルを磨くことも有効です。

先端分野で、上流工程に携われるPythonエンジニアを目指していきたいものです。

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