PMOのフリーランス案件・求人一覧

【PMOの概要】 PMO（Project Management Office）は、社内横断的にプロジェクトのマネジメントを実施する組織です。各案件で、プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーの補佐をします。プロジェクトマネージャーが素早く的確に意思決定できるよう、PMOはプロジェクトに関わる質の高い情報の収集、案件に適した環境整備、プロジェクト間のリソースやコストの調整、プロジェクトマネジメントのための人材育成など、幅広い役割を担います。PMO案件に参画するフリーランスは、知識を活用しながら、高度な調整力でプロジェクトマネージャーのサポートをすることが大切です。 【PMOの仕事内容】 PMOには以下の3つの階層があります。 ・ポートフォリオマネジメント（対象：会社全体） ・プログラムマネジメント（対象：部門） ・プロジェクトマネジメント（対象：1プロジェクト） ポートフォリオマネジメントは、戦略目標達成のための、社内のリソースや資源配分の意思決定をさします。プログラムマネジメントは、社内における複数プロジェクト間の調整、最適化をしながら成功に導くことです。プロジェクトに関わる業務の標準化・納期・コストの調整、人材の活用、品質向上などの支援をします。プロジェクトマネジメントは、１つのプロジェクトの事業や関係者の要求や期待を達成するためのサポート役です。スケジュール管理・構成管理・仕様変更管理・リスク管理・課題管理・品質管理などを行います。 【PMOの参画が可能な案件例】 PMOの案件例を紹介します。 ・支援型PMOの案件 人材サービス業の情報システム部門にて、証券会社システムPJユーザー側PMOとして活躍します。主にPMのサポートの役割を果たし、プロジェクトに対する権限はないことが多いようです。具体的には、記録（議事録・各種ドキュメントの作成）、標準化（プロジェクトの定常業務・マニュアル作成）、教育（新規参入メンバーへの教育）などを行います。 ・管理型PMOの案件 大手保険会社において管理を行う案件です。会議の議事録作成やファシリテーション、複数部門に関わるコミュニケーションでの調整・管理、プロジェクトの監視、予定通りに進んでいるかの確認遅延要因と考えられる課題の解消などを担います。 ・指揮・主導型PMOの案件 大手精密機器メーカーにおけるERPシステム導入プロジェクトをはじめ、損害保険会社のシステムの大規模刷新プロジェクト、自動車メーカーのシステムリプレイスなどに参画できる案件もあります。業務内容としては、グローバルなプロジェクトの統括、重要な意思決定への関与、プロジェクトの監査、クライアントの社員やエンジニアへ要望の聞き取り、グローバルでの合意形成などです。 【PMOの案件･求人に参画するために必要なスキル】 PMOの案件に必要なスキルは以下のとおりです。 ・進捗管理能力 PMO関連のフリーランス案件は、プロジェクトの進捗管理力が欠かせません。関連情報を収集しつつ進捗状況を把握し、納期の遅れやコストの超過を防ぎます。 ・問題解決力 案件参画中にトラブルが発生した際、課題を可視化して整理し、リスクを予測する必要があります。課題の解決力が求められる場面が多いでしょう。「メンバー内コミュニケーション」「ルール遵守」「残業時間」など、トラブルとして認識されにくいものの管理・解決も求められます。 ・プロジェクトマネジメント能力 PMOは開発に参加しないのが基本です。しかし、作業内容や技術の知識を持っていると、マネジメントがスムーズに行えます。開発に従事した経験があれば、現場の事情に即した行動ができます。そのため、開発経験はフリーランスPMO案件で重宝されます。 ・コミュニケーション能力 プロジェクトメンバーに対するコミュニケーションや、他の部署との連絡が円滑に進むような調整をする役割があります。 【PMOのスキル習得難易度・勉強方法について】 PMOに関連するスキルは上流工程に必要な内容といえるため、習得難易度としてはやや高めといえるでしょう。しかし、時間をかけて数多くの経験を積んでいけば、着実に身につけていけると考えられます。とくにリーダーのようにチームを牽引する役割を担っていければ、自然と養われていくスキルです。まずはチーム内で良好な関係を築き円滑に業務を進めましょう。徐々に責任のある業務を担い、ゆくゆくはリーダーやサポート役などを務められるとスキルが身につきやすくなります。また、マネジメントスキルには、営業・ヒアリング・進行管理・要件定義・品質管理・マーケティングがあります。これらは座学だけでなく、実務経験をとおして身につく傾向にあります。修得には時間を要するでしょう。特に、対人スキルは独学や座学だけでは身につけるのは難しいといえるでしょう。 【PMOの案件･求人に参画するために役立つ資格について】 PMOに関連する資格について紹介します。 ・PMOスペシャリスト™認定資格 PMOスペシャリスト™認定資格は、PMOの業務に必要な知識を認定する資格です。受験する条件として、下記の資格のいずれかを保有する必要があります。 プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定：初心者向け プロジェクトマネージャ試験：システム開発プロジェクトの管理者向けの国家試験で難易度高い傾向 PMP：難易度が高い傾向 P2M：PMC、PMS、PMRとレベルが分かれる この資格は３段階のレベル（★〜★★★）に分かれています。（★★★は2023年8月現在策定中） ★（シングルスター）は、PMOの基礎知識を認定する内容です。★★（ダブルスター）では、より高い専門性と実践力が重視されます。PMO案件への参画を目指す人は、★★レベルの知識とスキルの保有を目指しましょう。 ・プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格 プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格は、プロジェクトマネジメントの基礎知識習得とスキルの証明ができる、初心者向けの資格です。 ・プロジェクトマネージャ試験 プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進行を管理し、納期・予算・品質・成果物の品質に対し、全責任を持つ役職です。システム開発プロジェクトの責任者としての役割を主導的に行います。そのため、メンバーを指導できる高度なスキルを必要とします。この資格はそのスキルを証明できるもので、難易度は情報処理技術者試験の中でも最高のレベル4です。 ・PMP PMP（Project Management Professional）は、プロジェクトマネジメント能力を客観的に証明する国際資格です。この資格を保有すると、業種や職種を問わずグローバルに活躍できる人材として歓迎されるでしょう。PMPは、人材・プロセス・ビジネス環境の3つの領域から構成されています。受験資格は、実務経験期間（学歴により異なる）と35時間にわたるPM研修の受講です。問題は近年のDX化を反映していて、アジャイルアプローチとハイブリッドアプローチが半分を占めています。 ・CCNA CCNA（Cisco Certified Network Associate）は世界共通のエンジニア系資格です。ネットワーク全般の深い知識を持つことの証明になります。シスコの機器の基本知識について問われる、アソシエイトレベルの資格です。 【PMOの市場動向や将来性について】 大規模なシステム開発のプロジェクトにおいて、PM一人でプロジェクトの工程や進捗状況を配慮することは困難です。そこで、PMOはPMに代わり、個別のプロジェクトの進捗状況の管理やリソース、コストの調整、人材開発を行い、プロジェクトの進行をサポートします。近年は、クラウド、IoT、AI、データサイエンスなどIT業界においてPMOの需要が高くなっています。今後需要はさらに増えていくと見込まれるでしょう。プロジェクトは多様で複雑化していて、迅速さが求められます。品質を向上させ、成功確率を上げるためにもPMOは不可欠です。大きなプロジェクトや、複数のプロジェクトを並行している場合は数十人規模のPMOが必要になります。しかし、高いスキルが必要な仕事であるため、人材の確保が難しく不足しています。今後はさまざまな業種でPMOが求められるでしょう。エンジニアの知識に加え、より幅広い業界の知識を持つPMO人材が欠かせません。 ※この文章は、2023年7月時点の内容です。