ITコンサルタントが高単価な理由は?必須スキルと目指し方をご紹介

さまざまな業務がデジタル化している昨今、多くの企業がより効率的に業務を行うため、それぞれに合ったシステム導入を行っています。しかし一般の企業からすれば、そもそも企業の将来を見据えた業務改善のために、どのようなシステム導入を行えば良いか全く分からないという状況があります。

そこで企業が頼るのが、IT戦略の立案や導入支援を行う「ITコンサルタント」です。今回は、現在需要が高まっているITコンサルタントについての仕事内容や収入の相場、必要なスキルや資格までをご紹介します。

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ITコンサルタントの仕事とは?

ITコンサルタントが行うのは、IT関連を主とした、一般企業のための企業戦略アドバイスや支援などです。

業務効率化や利益向上において課題を抱えている企業は多くありますが、自社だけでは効果的に改善できないことがほとんどです。そんなとき客観的な経営側の視点から、企業の継続的な運営を見据えた提案およびサポートをなどを行うのがITコンサルタントの主な業務です。

近年ではDXの推進サポート業務も

2018年に取りまとめられた、経済産業省の「DXレポート」によると、“多くの企業が今のシステムのままでいくと、2025年には大きなリスクを抱えることになる”ということが明らかになっています。

その理由としては、システムの老朽化やIT人材の激減により、データがうまく活用できないまま消滅してしまうリスクや、セキュリティ面でのリスクが上がることなどが挙げられています。

それらのリスクを回避するために提唱されているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)であり、ゼロベースでのシステム刷新やイノベーションを行うことです。

ただしそれらを行うためにはITの専門的な知識が必要になるため、近年はDX推進サポートもITコンサルタントの業務のひとつとなっています。

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「ITコンサルタントは高収入」は本当か

ITコンサルタントが行うのは、クライアントとなる企業が持つ課題を正しく把握し、企業がより大きな利益を上げるためにどのような仕組みを導入すれば良いかを考え、進言し、サポートすることです。

ありとあらゆる選択肢の中からクライアントに合わせた適切なシステムを検討する必要があるため、ITコンサルタントにはクラウドやAI、データ管理などにおける幅広い知識が求められます。

さらにはなぜこのシステムが適切なのかをクライアントに説明するための論理的思考やコミュニケーション力、提案力も必要となります。商品ではなくサービスを提供する職業であるため、専門的な内容であるほど価格は上がりやすい傾向にあると言えるでしょう。

また、ITコンサルタントの需要は多くありますが、企業が求めるほどの知識やスキルをしっかりと併せ持つ人材はあまり多いとは言えません。そのため、ITコンサルタントとして長く活躍できる人は知識も経験も豊富であり、年収は必然的に高くなる傾向にあります。

責任の大きさ=高収入

ITコンサルタントは、クライアントにただヒアリングをして問題点を聞き、それを改善するだけではありません。

クライアントが気付いていない潜在的な課題までしっかりと洗い出し、その企業に合わせた本当に必要なシステムのみを無駄なく導入し、結果を出すことまでが求められます。

企業の未来がかかった大きな仕事となるため、責任感とやりがいはかなり大きなものになります。成功したときの満足感も大きいですが、思い通りの結果が出なかった場合は企業にとって損失となってしまうだけでなく、自身のITコンサルタントとしての信頼まで失うことになりかねません。

一つひとつの仕事が毎回、企業と自身の将来を決めると言っても過言ではありません。常に大きなプレッシャーと責任を感じるITコンサルタントを続けていくには、メンタル面でのタフさも必要であると言えるでしょう。

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ITコンサルタントの仕事の種類

ITコンサルタントという呼び方はさまざまな業務を取りまとめた総称であり、その内容は多岐にわたります。

クライアントが持つ課題によっては一人のITコンサルタントが全般的に担うこともありますが、基本的にはその業務に特化したITコンサルタントが担当することになります。

企業勤めであれば、適切な人員としてコンサルティング企業に選定され、業務にあたります。しかしフリーランスとして活動する場合は、幅広い業務を担えるかなり豊富な知識を持たなければ、安定した案件受注は難しいでしょう。

ITコンサルティング業務はたくさんの種類がありますが、その中の代表的なものをいくつかご紹介していきましょう。

IT戦略策定

ITコンサルタントの代表的な業務とも言えるのが、クライアント企業が持つ課題を解決するためのシステム提案、導入を行うIT戦略策定です。

クライアントさえも気付いていない本質的な問題を見つけ出すことが必要で、企業が安定して利益を上げていけるためのシステム導入を行います。

場合によっては新しい技術を使った新規事業を立ち上げるサポートまで行います。まさに企業の“ブレーン”とも言える業務であると言えるでしょう。

ITデューデリジェンス

ITデューテリジェンスは、企業が買収・合併を行う際に、相手企業を調査する役割を担う業務です。

買収・合併はメリットばかりであるように感じるかもしれませんが、相手企業が持つITシステムを含めた有用性をきちんと見極めて行わなければ、ランニングコストやシステムのリニューアルなどでコストが膨らんでしまうこともあります。

買収・合併によるメリットやリスクをしっかりと見極め、企業が進むべき方向へしっかりとかじ取りができるよう導くのが、ITデューテリジェンスの業務であると言えます。

CRMコンサルティング

CRMとはカスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略であり、既存顧客との関係性を分析して、さらなる利益へ繋げるための活動を行う業務です。

内容としては、顧客の性別や年齢など詳細なデータを洗い出し、よりニーズに合った商品やサービスの提供を行います。顧客の満足度を高めて利益の向上を狙うほか、マーケティング戦略を考えて新規顧客の獲得を行う業務も担います。

これら以外にもITコンサルタントとしての業務内容はさまざまなものがあります。それぞれの業務が専門的な内容になるため、全てを一括で担えるITコンサルタントはいないでしょう。

フリーランスであれば自身の得意分野を専門的に網羅した上で、他の分野を担えるITコンサルタントと、必要であればチームで活動するという方法もあります。

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ITコンサルタントとして活躍する人の出身学部、多いのは?

厚労省の職業情報提供サイトによると、ITコンサルタントとして活躍する人は、IT系や経営系、理工学部系の大学や大学院を卒業している人が多いようです。

これはITコンサルタントが企業の将来を見据えたシステム導入や改善を提案する業務であるため、経営者的な視点も持ち合わせる必要があること、プログラミングやシステムに関する知識を一通り持っておく必要があることなどが考えられます。

しかし必要な能力は読解力や傾聴力など、学力以外のものも多いことから、高校卒業や専門学校卒業を卒業してIT企業やコンサルタント企業に入社し、活躍する人もいます。

ITコンサルタントは幅広い知識に加えて高いコミュニケーション力や知識力、論理的思考が必要となるため、出身学部だけでなく、本人の資質も重要であることが分かります。

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企業勤めからフリーランスに転向するメリット・デメリット

ITコンサルタントとして働くために、何か特別な資格は必要ありません。そのため自身が「ITコンサルタント」と名乗ればITコンサルタントとしての仕事を行えますが、案件獲得は非常に難しいと言えるでしょう。

なぜならITコンサルタントは、クライアント企業の未来を占う責任の大きな仕事だからです。ITシステムの導入や改善は大きなコストがかかる内容のため、依頼するならやはり多くの実績を持った信頼のあるITコンサルタント、またはコンサルティング企業を選ぶでしょう。

そのためITコンサルタントとしてフリーランスを目指すなら、まずはIT企業やコンサルティング企業に就職し、経験と実績を積むことが望ましいと言えます。

フリーランスになるメリットは?

企業勤めの場合、やはり「携わる業務を自由に選べない」という悩みは尽きることはありません。フリーランスになれば得意分野を活かして自由に活動できるため、年収を大きく上げる人も現れます。

常駐案件が多いため、働き方としては企業勤めとあまり変わらないように見えますが、業務内容としては非常に自由度が高くなると言えるでしょう。

フリーランスになるデメリットは?

ITコンサルタントがフリーランスとして活動する際の大きなデメリットは、実績と信頼、そしてスキルと能力が不足していると案件受注が難しくなることでしょう。

企業勤めで培った人脈が少ない場合でも、声をかけてもらいにくくなるため案件受注に繋がりづらいかもしれません。受注できる案件数が増えなければ年収も上がらないため、人によっては企業勤めの頃よりも年収が下がることもあるでしょう。

また、たくさんの案件を受注しようとして金額を低く設定しすぎると、業務と収入のバランスが悪くなり、長く働き続けるほど悪循環に陥ってしまうこともあります。

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ITコンサルタントフリーランスの実際の求人は?

IT・Web業界のフリーランスエンジニア向けメディア、フリーランスハブでITコンサルタントの求人案件を見ると、医療系のIT導入コンサルや金融系のシステム支援などさまざまな業界からの求人を見つけることができます(2021年6月4日時点)。

ただし現時点では応募可能な案件は少なく、フリーランスでITコンサルタントの仕事を安定的に受注するのはなかなか難しい状況であると言えるでしょう。

また、ほとんどの案件がリーダー経験やマネジメント経験を求めているのが現状で、実務経験豊富で信頼のおけるITコンサルタントを求めていることが分かります。

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種類別ITコンサルタントの平均単価は?

レバテックフリーランスを見ると、ITコンサルタント求人・案件の月額単価相場は平均単価75万円、最高単価145万円、最低単価40万円となっています。

専門的かつ責任の大きい仕事であるため、ITコンサルタントはIT系の仕事の中でも、高単価な仕事であると言えるでしょう。

特に医療系や金融系、法律系など専門性が高い分野は単価が高くなる傾向にあります。ただしその分野における深い知識と経験が必要になるため、前職でその分野に関わった経験などがなければ難しいかもしれません。また、実務経験が豊富な場合も、年数に応じて単価は上がる傾向にあります。

ただしフリーランスになってからは、軌道に乗るまでが大変です。継続的に案件を受注するには、まずは1件受注してクライアント企業に満足してもらえる結果を出し、コツコツと実績を積み上げる努力が必要になるでしょう。

またそれと同時にスキルや知識、資格も増やしていき、少しずつ携われる業務の範囲を広げていきましょう。

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年収をさらに上げるために役立つ資格3選

ITコンサルタントとして働くための資格は必要ありませんが、資格や認定の取得は“その業務をしっかり身に付けている”という証明になります。

場合によっては案件受注の際のアピールポイントになるほか、資格取得のために学ぶことで新たなスキルと知識を身に付けることにも役立ちます。

今回はITコンサルタントとして活躍するためのアピールポイントとなる資格や認定をご紹介します。積極的にチャレンジしてみると良いでしょう。

1.ITコーディネータ

ITコーディネータは、ITコーディネータ協会が認定する、経済産業省推薦の資格です。2001年に設けられた資格であり難易度は高いですが、現在6,200人の資格保有者がおり、活動を行っています(2021年6月時点)。

ITコーディネータは、経営者視点からの助言やサポートを行い、本当に役立つIT経営を目指します。資格試験は2つに分かれており、誰でも受験可能な「ITコーディネータ試験」と、専門スキル特別認定制度の対象資格を保有している人が受験できる「専門スキル特別認定試験」があります。

試験は年3回行われるため、しっかりと準備を整えてから挑戦すると良いでしょう。

2.中小企業診断士

中小企業診断士は、一般社団法人中小企業診断協会が認定する資格です。企業経営のエキスパートとして認定される国家資格であり、現在非常に人気のある資格のうちのひとつです。

中小企業診断士が行う業務は、企業の現状を踏まえた適切な成長戦略のアドバイスを行うことです。そのためITコンサルタントの業務と非常に相性が良く、資格取得を目指すことによりさらなるスキルアップと、業務における強い信頼を得ることができるでしょう。

中小企業診断士の試験は3段階に分かれており、1次試験は7科目の試験、2次試験は口述試験、その後に15日間以上の実務補修もしくは診断実務従事が必要です。合格難易度はやや高くなっていますが、ぜひ取得しておきたい資格であると言えるでしょう。

3.ITストラテジスト

ITストラテジストは、IPA独立行政法人情報処理推進機構が認定するIT系の国家資格です。ITストラテジストは、ITを活用してさまざまな業務改革を行うプロフェッショナルであり、企業の経営状態を正しく把握した上で、適切なIT戦略策定を行います。

試験は午前2部門、午後2部門の合計4部門となっていて、資格取得の難易度は情報処理推進機構の中でも最も高いレベル4です。取得できれば大きな自信とアピールポイントを得ることができるでしょう。

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求人に応募するときに押さえておくべきポイント

ITコンサルティング企業は、それぞれが戦略系や総合系、特化系など得意とする分野に分かれていることがほとんどです。そのためITコンサルタント企業だからとよく調べずに入社してしまうと、後々になって企業との方向性の違いで悩むことにもなりかねません。

ITコンサルタントとして自身のスキルを十分に発揮するなら、得意分野に合った系統のコンサルタント企業を探しましょう。また、コンサルタント企業に入社できたとしても、最初からITコンサルタントとしてしっかり働けるとは限らないことも理解しておきましょう。

もし希望の部署に配属されなくても、普段の仕事の中で身に付くことはたくさんあります。周りの働き方を学びながらスキルを磨き、活躍できるチャンスを待ちましょう。

転職の際に気を付けることは?

ITコンサルタントに必要なのは、豊富な知識と経験を基にした確実な提案と、それを相手に分かりやすく伝えるための論理的思考です。転職の際には、それらまでしっかりと見られていることを意識しておきましょう。

また、企業を成功へ導くための、明確な目標を立てる力も大切です。まずはITコンサルタントとしてどんな仕事がしたいのか、何が得意なのかまで、自身の考えや思い、目標を事前にきちんと整理し、論理的に分かりやすく話せるようにしておきましょう。

システムエンジニアからの転職の場合は、システムエンジニアとITコンサルタントの業務の違いをしっかりと理解しておくことが大切です。SEの経験を基に、ITコンサルタントとしての現場で活かせるスキルを具体的にアピールするようにしましょう。

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ITコンサルタントの仕事、将来性は?

DXが提唱されたことにより、多くの企業においてゼロベースで新しい改革が求められていると言えます。もちろんそれにはITシステムを取り入れた改革が必要ですが、企業にとっての問題点は、それだけではない場合も多いでしょう。

ITコンサルタントの仕事はITを使った企業の戦略策定および支援ですが、本質的な改革を行うならば、より幅広い知識や発想力が必要になる場合もあります。ITコンサルタント自体のニーズは今後もあり続けますが、より求められるのは物事を本質的にとらえられる人だと言えるでしょう。

確かな実力と信頼があれば、やりがいや満足感と共に大きな実績がついてきます。多くの企業をさらなる高みへと導ける、素晴らしいITコンサルタントを目指してみましょう。

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